ブリーチのヒロインは井上織姫?嫌い、交代してと言われる理由

BLEACHは、高校生『黒崎一護』が死神『朽木ルキア』と出会い死神の力に目覚めて虚と戦うバトル漫画ですが、少年漫画に必要不可欠なヒロインの存在について賛否両論ありました。

今回は漫画BLEACHのヒロインについて様々な意見を反映させて紹介したいと思います。

ブリーチのヒロインは誰?

BLEACHのヒロインは初期から一貫して人間であり完現術者でもある井上織姫です。

しかし、BLEACHのヒロイン談議で難解なのが朽木ルキア有沢たつき等、主人公『黒崎一護』の周りにヒロイン候補が多い事であり、特に第1話から登場する朽木ルキアに関しては誰しもがヒロインだと錯覚していました。

ヒロイン候補は三人?

BLEACHの連載初期では、

  1. 朽木ルキア→第1話で登場した物語上重要な死神キャラでパートナー的存在
  2. 井上織姫→黒崎一護のクラスメートで一護に片思いしている女子
  3. 有沢たつき→黒崎一護の幼馴染で一護の過去や性格の変化を知っている

以上の内容から、正式なヒロイン候補として単純に『ルキア、織姫、たつき』の3名の内の誰かなのではと予想されていました。

ヒロイン候補①『朽木ルキア』

死神代行篇から尸魂界篇に移行する際、朽木ルキアは死神能力譲渡の罪で極刑を言い渡されてしまい、ルキアを救出する為に黒崎一護を筆頭に現世の仲間達が尸魂界へ乗り込みました。

尸魂界篇の一連の流れはルキアを主軸に丁寧に描かれており、ルキアの救出展開はヒロインを救い出す王道である事から『BLEACHのヒロインは朽木ルキア』という図式が出来上がったのだと思われます。

しかし、尸魂界篇の段階ではルキアがヒロインらしく扱われているものの、一護とルキアの間には一度も恋愛感情や恋愛描写の類が挟み込まれる事が無く、二人の間にあるモノは『仲間』『信頼』といった絆であり、救出劇自体は一護が唯一無二の恩人を助け出したエピソードです。

そして、そのルキアの身柄を阿散井恋次に預けたのは他でもない一護自身である事から、この段階でルキアは一護のヒロインでは無く恋次のヒロインとして描かれている事が分かります。

ルキアの役割は単純なヒロインでは無く、準主人公的役割もあるので初めから一護と結びつける構成は無かったのでしょう。

ヒロイン候補②『有沢たつき』

BLEACHのヒロイン談議で名前が挙がるのが黒崎一護の幼馴染である『有沢たつき』です。

本来、主人公の幼少期を知る、尚且つ母親を失った事で亡き母を求め河原を右往左往している場面を目撃したり、性格が変わってしまった原因や無理をして明るく振る舞っている事を近くで見ているたつきはヒロインとして成り立っています。

破面篇では行方不明となった織姫の所在を一護に問い詰めたり、一護の死神化を目撃している事を曝け出したりと物語上でもそれなりに関わっていますし、破面篇の最後でも藍染惣右介の魔の手から無月を習得した一護に助けられるといったヒロインらしい演出もありました。

しかし、それでもたつきがヒロイン候補ではない理由としては、単純にたつき自身が一護を異性として見ていない事や一護もたつきを親友としか見ていないからでしょう。

初期の段階でどちらかに好意的な様子が描かれていれば途中でヒロインレースから外されたと解釈できますが、残念ながら作中では一度も恋愛的要素は無かったのでヒロインとしての材料は揃っているものの元々ヒロインでは無かったという事だと思われます。

ヒロイン候補③『井上織姫』

井上織姫は初登場時から黒崎一護に思いを寄せているクラスメートで、完現術が開花して以降はサポート役として一護に同行しています。

しかし、そんな織姫がヒロインとして一気に躍り出たのが破面篇で拉致される寸前であり、ウルキオラから渡された破面にしか認識できなくなる腕輪を装着した状態でただ一人にだけ別れを告げる事を許された織姫は一護の許へ訪れあ~あ!人生が5回ぐらいあったらなあ!(※中略)それで五回とも同じ人を好きになるという名言を生み出しました。

破面篇は物語としても藍染の目的や崩玉の行く末を辿る大事な舞台であり、尸魂界の協力を得られない状況で囚われの織姫を救出する為に単騎で虚圏に乗り込もうとする一護の覚悟は鬼気迫るものがあります。

グリムジョー戦やウルキオラ戦を経て、最後に藍染を封印した後に一護の許へ駆け付ける織姫の表情は一護が取り戻したものである等、織姫のヒロインとしての存在は長編となった破面篇で確立されました。

ブリーチのヒロインは交代したのか?

冒頭で述べた通り死神代行篇からヒロインの交代は意識されていません

時折、ヒロインが途中で路線変更されたという感想を見かける事もありますが、BLEACHを読み進めていれば初めから井上織姫がヒロインとして描かれている事が分かりますので、勘違いですね。

井上織姫が嫌いだから交代して欲しいと言われる理由

井上織姫も人気キャラの一人ですが、中には『織姫が嫌い・ヒロインを交代してほしい』という厳しい意見も見受けられます。

時には織姫を嫌う方から久保帯人先生を巻き込むような事案に発展する事もありましたが、やはり他に推しているキャラが居る方にとっては織姫が正式なヒロインというのは認めたくない事なのでしょうか。

確かに人気投票でも朽木ルキアの方が人気がありますが、ルキアに関しては黒崎一護のヒロインとして最初から描かれていないので仕方が無い事だと思われます。

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BLEACHの表紙

最後に井上織姫と結婚したのが納得いかない?

単行本74巻の最終話で黒崎一護と井上織姫が結婚しましたが、井上織姫が正ヒロインとして認められない理由として『なぜ一護が織姫を選んだのかが分からない』という意見をよく見かけます。

これに関しては全くその通りで、初期から最終章までを通して一護の方から織姫に向けるアクションや感情は仲間意識からくるものばかりであり、ユーハバッハ戦で漸く仲間より少し先に踏み込んだ関係にうかがえる程度という印象でした。

つまり、漫画本編では一護の恋愛事情について殆ど触れられていないので最終回で一護と織姫が突然結婚したように捉える方も居たようで、一護がこれまで織姫を恋愛対象として見ているのか見ていないのかいまいち掴みづらい側面があります。

正直な所、一護が作中内で女性を意識したのは四楓院夜一・松本乱菊・鰻屋育美などの過度なスキンシップ(ラッキースケベ)による副産物であり、井上織姫に対しても千年血戦篇の露出度の高い衣装で赤面していますので、織姫は充分に異性として見られていました。

それに加えて一番身近に居ながらも仲間より少し先に踏み込んだ関係性となっただけでも充分な理由にはなりますが、一護が織姫を選んだ理由を知るには小説『BLEACH WE DO knot ALWAYS LOVE YOU』を読まなければ理解できないかもしれません。

しかし、小説を読んだとしても黒崎一護が井上織姫を意識していた事が分かる程度であり、肝心の馴れ初めなどは著者の意向で読者の想像に任せきりになっていますので、小説は一護と織姫の結婚へ繋がる足掛かりに過ぎないものとなっております。

それでも一護がどうして織姫を選んだのか触れられていますので、購読してみてはいかがでしょうか。

ブリーチのヒロインは3つの視点で3人いた

黒崎一護のヒロインは井上織姫ですが、読み方次第では読者には三人のヒロインが用意されているのではないでしょうか。

BLEACHのヒロインは三種類ある?

  1. 黒崎一護のヒロインは井上織姫
  2. 作品や読者視点でのヒロインは朽木ルキア
  3. ライバル的なヒロインは石田雨竜

恋愛的ヒロインは井上織姫

井上織姫は登場初期からぶれることなく黒崎一護に思いを寄せているので、少年漫画・恋愛漫画的に見ても王道のヒロイン像です。

ただ、井上織姫の立ち位置は黒崎一護のヒロインとして用意されたキャラクターである為、読み進めていく上では一護から織姫に向ける心情があまり描かれていなかったので読者としてはヒロイン感がいまいちなのかもしれません。

主人公視点で見れば間違いなくヒロインですが、もう少し一護の内心を描いていれば織姫のヒロイン感がしっかりと伝わったと思います。

作品のヒロインは朽木ルキア

井上織姫に対して朽木ルキアは、黒崎一護の世界を変えた唯一の存在であり大恩人です。

その為、尸魂界篇でのルキア奪還は王道のヒロイン救出劇であり、物語の展開としては読者からヒロインと認識されても不思議ではありません。

ただルキアに関しては元々一護に対しては恋愛感情が無いですし、あからさまに阿散井恋次という幼馴染が存在しますのでヒロインでは無く準主人公という立ち位置がしっくりきます。

尸魂界篇から千年血戦篇を踏まえても準主人公として黒崎一護と共に戦い続ける姿もあり、小説では主人公を差し置いて結婚式のスピンオフもある事から、朽木ルキアは読者にあてた物語のヒロインかもしれませんね。

ライバル的なヒロインは石田雨竜

井上織姫に朽木ルキアと純粋なヒロイン候補は居りますが、何もヒロインが女性とは限りません

死神代行黒崎一護の最初のライバルとも言える滅却師の石田雨竜は、死神に対する恨みから一護に勝負を仕掛けていましたが、バトル漫画の王道ともいえるライバルとの共闘から仲間入りを果たしたのが雨竜です。

そして、雨竜は屁理屈を並べながらもこれまで死神では無く死神代行の一護と共に数多の戦線へ同行して戦いましたが、千年血戦篇では仲間の一護達を守る為に何も告げずに見えざる帝国側に付き潜入しました。

千年血戦篇では、何も告げずに敵側に属した雨竜に対し、一護は死に物狂いで食いつき本心をと聞き出そうとしていましたが、その経緯や雨竜の仲間に対する感情などがどう見ても健気なヒロインです。

千年血戦篇に於いては何故か正ヒロインの織姫よりも雨竜の方が悲壮感溢れるヒロインとして描かれていた事もあり、裁縫が得意な事からも雨竜がもし女性だったら完全にBLEACHのヒロインとして成り立っていたのではないかという妄想が捗ってしまいますね。

ブリーチのヒロインについてのまとめ

  1. BLEACHのヒロインは『井上織姫』
  2. ヒロインの変更や交代は初期から最後まで意識されていない
  3. 黒崎一護のヒロインは『井上織姫』、作品としてのヒロインは『朽木ルキア』、ライバル的ヒロインは『石田雨竜』という捉え方もできる
  4. 井上織姫がヒロインに納得できない層もいる
  5. 黒崎一護が井上織姫を選んだのは小説『BLEACH WE DO knot ALWAYS LOVE YOU』で判明

BLEACHのヒロイン談議は連載終了後も続く話題ですが、黒崎一護のヒロインは最初から一貫して井上織姫でした。

少年漫画或いはバトル漫画である為に恋愛事情は割愛されている事からいまいち織姫にヒロイン感が無いと感じる方もいるようですが、小説『BLEACH WE DO knot ALWAYS LOVE YOU』で判明で僅かながらに一護と織姫が一歩踏み込んだ関係に落ち着く様子が描かれていますので、そちらで補完すると良いかもしれませんね。

そして、朽木ルキアも十分に読者視点でのヒロインであり、石田雨竜も見方によればヒロイン要素が満載ですので、改めて読み直すと見え方が違って面白いでしょう。

【完結済み】BLEACH
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黒崎一護・15歳・ユウレイの見える男。その特異な体質のわりに安穏とした日々を送っていた一護だが、突如、自らを死神と名乗る少女と遭遇、「虚」と呼ばれる悪霊に襲われる。次々と倒れる家族を前に一護は!?