平子真子の卍解は本編で描かれる事無く連載が終了をした為、最後まで謎に包まれたままでしたが、後に発売された小説で解禁されました。
そこで今回は、
- 平子真子の卍解は何巻何話で登場した?
- 卍解「逆様邪八宝塞」の能力とは?
- 平子真子が本編で卍解を使わなかった理由
- 卍解「逆様邪八宝塞」は強いのか?
- 逆撫は鏡花水月の下位互換?
など、平子真子の紹介も兼ね、平子がいつ何処で卍解を使用したのか、どういったキャラクター性でどんな名言を生み出したのかを紹介したいと思います。
平子真子の卍解は何巻何話で登場したのか
残念ながら平子真子の卍解は漫画「BLEACH」本編で使用される事はありませんでした。
しかし、原作終了後に発売された小説「Can't Fear Your Own World」にて、これまで多くの読者が期待していた待望の平子の卍解が解禁されると共に、何故本編内で使用しなかったのかその理由を合わせて明らかになったのです。
それでは平子真子の卍解の詳細を見ていきましょう。
平子真子の卍解「逆様邪八宝塞」の能力
- 名前:逆様邪八宝塞(さかしまよこしまはっぽうふさがり)
- 初出:小説「Can't Fear Your Own World」十九章
逆撫の卍解は敵と味方の認識を倒(さかさま)に逆転させる能力で、膨大な数がいる戦場で敵味方を同士討ちさせる事に特化している為、京楽や檜佐木同様に使用が限定される非常に使い勝手が悪い卍解に分類されます。
小説では已己巳己巴が生み出した群勢を相手に一人殿を務めた状況で使用しており、一度解放すれば刀身がリング状の錫杖に変化すると共に足場には平子が一人収まるほどの台座が出現し、台座から撫子の花の様な形状の装飾物が広がるのです。
そして、台座に平子が座っている間、逆様邪八宝塞の能力で味方を敵と認識した対象が同士討ちして全滅するまでただ待つだけとなり、平子が何もしなくても敵の殆どを片付ける事ができるのでした。
平子が卍解を藍染戦で使用しなかった理由
逆様邪八宝塞の能力が敵と味方の認識を倒(さかさま)に逆転させる能力である以上、平子が藍染で使用しなかった理由としては、
- 1対多数でないとメリットがない
- 空座町決戦時では味方が大勢居た
- 始解が強者向けで卍解が雑魚向け
等の状況から使用しなかったのではなく、使用しても意味がない所か返って味方に実害を及ぼす為使用しなかったという表現が正しいでしょう。
例えば、空座町決戦時では敵は藍染と市丸と東仙の3名しか居ない一方で平子側の味方は大勢いましたが、これでは卍解を使用した途端、大勢の味方が共倒れしてしまうので損失しか生みません。
そして、千年血戦篇に於いても、滅却師達が瀞霊廷内に侵攻してきた事から、もし瀞霊廷内で平子が卍解すればそれこそ護廷隊士が全滅する恐れが生じるので使用する訳にはいきませんでした。
また、逆撫の使いづらさについては平子自身も自覚して愚痴を零しており、
「周りに味方がいても意味があらへん」
「サシでもあんま意味があらへん」
「俺が一人で、大勢の敵のど真ん中に孤立せえへん意味ないとか、どんだけ面倒やっちゅう話や」
引用元:BLEACH Can't Fear Your Own World 第3巻 十九章
以上の様な理由で作中で卍解を使わなかった整合性を取っている他、千年血戦篇に於いては「滅却師が瀞霊廷の外に陣取ってくれたら大半は片付けられた」と語っています。
平子真子の卍解「逆様邪八宝塞」は強いのか検証
記事内で触れている通り、「逆様邪八宝塞」は飽くまでも孤立無援の敵陣の中でしか意味を成さない、使いどころが限定された扱い辛い能力なので戦闘に於いて決定打にはなりません。
差し向かいで評価すれば全く意味のない能力なので弱いと断言できますし、敵が大勢いる中で発動すれば殆どの敵を同士討ちできる極めて凶悪で強い能力に早変わりする、毀誉褒貶ある能力でしょう。
また、平子自身が「藍染やユーハバッハレベルの奴が来たらそもそも効かないかもしれない」とため息まじりに吐露している事から、元々仲間を仲間とも思っていない唯我独尊タイプの相手にはさして効果も無く、砕蜂の弐撃決殺然り霊圧差で無効にできる可能性を示唆しています。
したがって、「逆様邪八宝塞」は最強クラスには届かないまでも、同格程度から雑魚狩りに於いてはかなり強い能力でしょう。
平子真子の逆撫は鏡花水月の下位互換なのか
「逆撫」と度々比較されるのは同じ神経支配を有する「鏡花水月」です。
逆撫は刀を振り回す事で匂いを撒き散らし嗅いだも者の方向や感覚を全て逆さまに誤認させる事が出来ますが、一方で鏡花水月は解放の瞬間を見せるだけで一つの対象の全てを誤認させる事ができます。
この時点で、逆撫が出来る事は鏡花水月で実現可能となる為、逆撫が鏡花水月の下位互換であると読者から酷評されてしまいました。
しかし、逆撫と鏡花水月を住み分けする最大の違いを上げるとするならば、やはり発動条件ではないでしょうか。
- 逆撫:匂いを嗅がせる事が発動条件なので対象に嗅覚があれば行使できる
- 鏡花水月:解放の瞬間を見せるのが発動条件なので対象が盲目だったり目を閉じる等の対応をすれば行使できない
以上の事から、例えば相手が東仙の様に盲目ならば逆撫の方が実戦向きですし、それ以外であれば当然鏡花水月の方が強いでしょう。
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つまり、逆撫は鏡花水月の下位互換であるのは間違いありませんが、鏡花水月の通用しない相手に有効なケースもあるので一概に全てに於いて下位である訳ではなく、痒い所に手が届くと言った印象です。
平子真子の卍解は何話?と逆様邪八宝塞の強さのまとめ
期待されていた平子の卍解は本編で使用されませんでしたが、小説にて卍解が解禁となり、その能力が敵と味方の認識を逆さまにするといった、周囲に味方が居ると使えないリスクを背負ったものでした。
それ故に本編での空座町決戦や千年血戦篇でも周囲に味方が居る事から使用できなかったと整合性が取れており、逆に敵味方の区別を誤認させるだけなのでサシでの勝負では意味を成さない能力であるとも平子自身が愚痴を零しています。
つまり、始解の能力はサシでも共闘でも使える強者向けであり、卍解は孤立無援が前提の雑魚狩り向けの能力なのです。
しかし、逆撫の始解や卍解の能力は同じ精神支配系の鏡花水月でも実現可能である事から逆撫は鏡花水月の下位互換等と読者から揶揄される事もありますが、鏡花水月が解放の瞬間を見せなければ使用できないのに対して、逆撫は匂いを嗅がせば発動条件を満たせる等、ちょっとした住み分けはできています。
また、鏡花水月の対抗手段として解放の瞬間に合わせて味方の始解を逆さまに誤認させる事で鏡花水月の発動を見ないようにするといった手を考えていたと小説で判明した事から、タイミングがシビアでありながら鏡花水月の対策を講じる事ができる数少ない斬魄刀でしょう。
ただし、「逆様邪八宝塞」自体は平子自身が藍染やユーハバッハレベルにはそもそも効かないかもしれないと自信無さそうに答えている事からして、逆撫は鏡花水月に劣る可能性が濃厚でした。
もしかしたら使用者の霊圧の差なのかもしれませんが、逆撫も逆様邪八宝塞の能力もかなり厄介な能力には違いないので平子が味方でよかったと痛感しますね。