今回は護廷十三隊八番隊隊長を務める京楽春水のプロフィールを通して、
- 京楽の卍解の能力とセリフ
- 京楽の戦歴から見る強さと名言
- 京楽の性格
以上、三項目を重点に紹介するので見ていきましょう。
京楽春水の名言
ここからは京楽の性格や能力を踏まえて、作中の戦歴から京楽の強さと印象的なセリフを紹介していきます。
尸魂界編の名言
尸魂界編での戦歴と京楽の名言を振り返ってみましょう。
チャド戦で放った名言
チャド戦での京楽は初戦闘ということもあり、争い事を避ける為に交渉に持ち込み平和的解決を目指しておりましたが、他の隊長達が旅禍確保に動いている忠告が失言となり、逆にチャドの闘志を再燃させてしまうことになるのです。
…参ったね どうも
そこまで覚悟があるんなら説得して帰ってくれなんてのは失礼な話だ 仕方がない
そいじゃひとつ命を貰っておくとしようか
引用元:BLEACH 原作12巻 106話
仲間の為に命を懸けるチャドの覚悟に報い、漸く重たい腰を上げ戦闘態勢になる京楽のセリフは彼の底知れない技量を醸し出す名場面となり、チャド撃退後も「ご免よ」と謝罪する京楽の性格の一端がわかる一戦でもありました。
双極の丘
ルキア処刑を回避すべく秘密裏に動いていた京楽でしたが、執行直前ルキアを助けたのは一護でした。
結局間に合ったのは…彼等の方だったって訳だね…
引用元:BLEACH 原作18巻 151話
京楽自身も双極の破壊を画策していましたが執行まで間に合わず、くしくも一護に対して述べたセリフであり、含み笑いを浮かべ、後に遅れた浮竹と共に双極の破壊に挑みます。
山本元柳斎重國と対峙
落ち付け あんな処で山じいと戦ってみろ
それこそ皆巻き込まれて死んじまう
引用元:BLEACH 原作18巻 153話
護廷十三隊として背任行為に中る名目で総隊長である元柳斎と対峙することになる中、加担した浮竹の部下を巻き込まない為に双極の丘から浮竹を連れて遠くへ離脱する際のセリフです。
部下を傷つけられて狼狽える浮竹に冷静に言い聞かせる京楽の言葉は、後の戦況を把握した思慮深さをうかがえました。
また、夜一が向かっている事も霊圧を感知したのか気づいているのも流石でしょう。
大丈夫だ 七緒ちゃん しっかりして
…ご免よ やっぱり連れて来るべきじゃなかった
引用元:BLEACH 原作18巻 155話
元柳斎を連れての離脱後、副隊長の七緒を連れてきたことが災いし、七緒は元柳斎の霊圧にあてられて卒倒しかけてしまうのですが、瞬歩で側に駆け寄り七緒を優しくなだめる仕草で京楽の中での優先順位が垣間見れたのではないでしょうか。
因みに、元柳斎との戦闘は藍染の裏切りが発覚した後、虎徹勇音の天挺空羅により全員に詳細が伝わり戦いは中断となりました。
しかし、元柳斎戦は京楽と浮竹とで共闘していたにもかかわらず怪我を負ってたことから劣勢に見えますが、お互い本気で戦っていないので力量差は測れません。
お茶目な一面
先のゴタゴタ後には後始末に追われているにもかかわらず、隊士同士の団欒の場にフラッとやってきて酒を楽しもうとする場面もあります。
破面編の名言
破面編での立ち回りを見てみましょう。
スターク戦
こちらの戦いでは争い事を避けたい京楽とめんどくさがり屋のスタークという互いにマイペースな所が似通った者同士ゆったりと探り合いをしています。
しかし、日番谷対ハリベルの戦闘に感化されたスタークに闘志が漲り、漸く戦闘開始となった際の京楽とスタークの会話がオシャレです。
例えばあっちの氷の奴の卍解とあんたとじゃどっちが強いんだ?
どうかなぁ 日番谷隊長は天才だからね
あと百年もしたら追い抜かれちゃうと思うよ
…そうか それじゃあ今はまだあんたの方が強いってことだ
引用元:BLEACH 原作42巻 361話
京楽の卍解見たさに戦闘態勢に入るスタークを見て、京楽もまた羽織を浮竹に投げ渡し「奴さん漸く遣る気みたいなんでね」と不敵に笑うシーンは緊迫感も合わさり最高の演出でした。
この戦いでは京楽の始解の能力とスタークの能力を互いに分析して交戦し合う展開となり、どちらも戦況をひっくり返す先読みの鋭さで勝敗がどちらに傾くのかとワクワクしたものです。
何も隠していた訳じゃないよ ただ花天狂骨がそういう気分じゃなかっただけさ
…だからこのコと遊びのは疲れるんだよね
引用元:BLEACH 原作43巻 374話
影の中に潜みスタークの不意を突いた際のセリフでは、自分の斬魄刀への愚痴を吐いたあと能力の詳細についてポツポツと語り始めます。
あくまで遊びのルールを両者に強制する能力なので、情報を共有する必要があるのか、はたまたフェアな戦いがしたいのかは謎ですが、どちらにせよ自分の能力をペラペラ喋るなという読者のツッコミを受けるキャラクターの一人となりました。
一度は油断で負傷した京楽ですが、いざ本気で戦えば圧倒的な力量差をスタークに見せつけ勝利しました。
勝利後も驕らずスタークの死を無言で見届ける表情は、敬意や悲壮感が感じ取られるような描写となっており、この手の目で語る表情を描く久保帯人先生の画力は素直にすごいの一言につきます。
また、スタークと交戦中だったラブとローズの戦いに乱入したことでラブから他人の戦いに手を出す流儀の無さは昔から変わらないと苦言を刺されたことに対しても、
…流儀に酔って勝ちを捨てるのは三下のすることさ
隊長はそんな悠長なこと言ってらんないの
…良い子になろうとしなさんな 貸しがあろうと借りがあろうと
戦争なんて始めた瞬間からどっちも悪だよ
引用元:BLEACH 原作43巻 375話
と、勝利の為ならば流儀に拘らない姿勢を説き、どちらにも正義などないことを語るのでした。
ワンダーワイスへの評価
突如として黒腔から出現したワンダーワイスに対しては「得体の知れないのが出てきたねぇ」と軽いセリフとは裏腹に、怪訝な表情を浮かべており、ワンダーワイスの真価を感覚で感じ取っていたように思えます。
また、浮竹がやられた直後には凄みのある表情を浮かべ瞬時にワンダーワイスの背後に回り刀を振り上げていましたが、その隙を突かれてスタークに撃ち抜かれるのでした。
冷静さをかいた京楽の珍しい失態のシーンです。
京楽の卍解の伏線
スターク戦では結局卍解をしなかった京楽ですが、戦闘中に浮竹が「お前の卍解はこんな人目のつく場所で使うもんじゃない」と忠告していたことが後の伏線となっていました。
矢胴丸リサとのやり取り
参ったねぇ… ちょっと見ない間に随分綺麗になっちゃって…
引用元:BLEACH 原作42巻 365話
元副官という立場であるリサと再会したときの京楽は通常通り軽薄な口ぶりで歓迎していましたが、リサに顎を蹴り上げられるなど暴力を受けていました。
しかし、リサ自身も強くなった姿を見せてやると言っていたことから京楽を慕っている素振りを見せており、京楽もまた昔と変わらぬリサに対して「元気そうで良かった」と安堵の言葉を吐露しています。
藍染戦
藍染戦では、藍染の鏡花水月を見ていることで京楽を始め護廷十三隊の全員が催眠にかかっている状態で戦闘することになり、京楽も単独ではなく全員で共闘します。
しかし、藍染の完全催眠能力に気づく素振りもなく全員で雛森を袋叩きにしていた一人となり、その後は藍染に瞬殺されました。
羽織を無くして怒られる
先の戦いに於いて隊長羽織を無くした京楽を始めとする白哉と剣八の三名は、終結後、元柳斎に呼び出され「馬鹿もん共が」と一喝されているシーンがあり、その際何のために羽織を着ているのかという元柳斎の質問に対して京楽が「お洒落?」とお茶目な表情で答えています。
元柳斎にとっては京楽もまだまだ未熟な教え子ということなのでしょう。
死神代行消失編の名言
この章では京楽の出番は無いに等しいのですが、章の終わりで自己嫌悪に浸る浮竹にかけた言葉が印象的です。
仕方無いんじゃない?
若い子の成長ってのはいつだって年寄りには目を背けたくなるぐらい眩しいもんさ
引用元:BLEACH 原作54巻 479話
代行証は現世でもたらす死神代行の霊圧を制御することや監視の目的で技術開発局が作った代物ですが、それを直接一護に手渡した浮竹は後悔しており、京楽もまた浮竹の気持ちを汲むと当時に一護の成長を喜んでいます。
千年血戦編の名言
最終章では護廷十三隊内が大きく搔き乱されてしまう戦時となり、京楽の活躍がこれまで以上に大きく描かれていくことになりましたので見ていきましょう。
見えざる帝国の襲撃
ユーハバッハ率いる聖十字騎士団の侵攻を受け混乱する瀞霊廷での最中、ロバートと対峙する京楽は、この情報の少ない戦況下で他の隊長が卍解を奪われたと通達をお受け同様するといった場面が見られます。
また、元柳斎の敗北を知り取り乱した結果、その隙を攻撃された事でロバートに敗北しましたが、ユーハバッハの撤退の合図が入り、この侵攻では命を繋ぎ止めることができました。
遅かれ早かれ犠牲になるしか無かったって訳さ
誰かが必ずね
引用元:BLEACH 原作56巻 497話
隊長格が卍解を奪われた際は、圧倒的な情報の少なさから誰かが率先して敵から情報を引き出すことが必要だと考えていたようで、犠牲となった隊長達に感謝を述べています。
また、時間さえあればマユリならば対応策を講じると高い信頼を寄せていることがわかりました。
片目の理由
同上ロバート戦にて、隊長が卍解を奪われた事に同様した隙を敵につかれて目を負傷することとなり、その後は眼帯をつけています。
総隊長に就任
元柳斎の死去を経て、京楽が一番隊隊長及び総隊長に任命されることになり、就任後は尸魂界を護る為に剣八の潜在能力解放を卯ノ花に一任し、廷内に細工を施すなど、務めを果たします。
護廷十三隊は死人を悼んだり壊れた尸魂界を思って泣くためにあるんじゃない
尸魂界を護る為にあるんだ
————前を向こうじゃないの
僕えらは護廷十三隊だろう
引用元:BLEACH 原作58巻 515話
元柳斎の死に嘆く隊長達の前では、普段の軽薄モードで口喧嘩の仲裁に入り、元柳斎の意思を汲み、護廷十三隊の本分を説くのでした。
藍染の一時的な解放
滅却師に対抗する手段として中央四十六室と交渉した結果、心臓に無間の鍵を埋め込むことで無間に立ち入り藍染の拘束を三箇所外す許可を得て、参戦に興味の無かった藍染の好奇心を揺さぶった事で協力関係を結びました。
…君らがしてるのは面子の話かい
それじゃあ護廷の話をしよう
面子じゃ世界は護れない
悪を倒すのに悪を利用する事をボクは悪だとは思わないね
引用元:BLEACH 原作68巻 622話
藍染を椅子に拘束したうえで地上に上がった際は隊士達から猛反発を受けましたが、面子より護廷を優先する方針を伝え、元柳斎さながらの威圧感を放ち納得させました。
また、藍染からも「やりにくい男だ」と一目置かれている存在でもあります。
一護の友達にも気配りできる男
一護が霊王宮で修行する際には、今後絶大な力を身に付けた一護が尸魂界から帰れなくなる最悪なケースを想定して事前に一護の家族や友人達に知らせる役目をかってでます。
その際には、人間の一護を戦いに巻き込んだ罪悪感もあり、一護の周辺の人達がいつでも会いにこれるよう通魂符を贈る気配りを忘れていませんでした。
リジェ・バロ戦
霊王宮にてリジェの狙撃攻撃を受けていた死神勢は犠牲を出すばかりで相手の情報が全く掴めない状況にありました。
そこで京楽自ら次の一手を打つべくリジェと対峙することとなり、まずは始解の状態で相手の能力の分析に入り優勢に立ち回っていましたが、リジェが完聖体化して形勢逆転され全身に狙撃を受け重傷を負う事になります。
そして、次の一手として遂に京楽は卍解しリジェの肉体を消滅させる事はできたものの、疲労で倒れていたところを霊子化したリジェによって狙撃され致命傷を負わされました。
その後、京楽に支えられながら七緒が「神剣・八鏡剣」を使いリジェを倒し勝利します。
撃退後は、しっかりと七緒の受け止めて労っていました。
七緒との過去
リジェに致命傷を負わされたことで七緒と共に影の中に逃げ込んだ京楽は、七緒の斬魄刀の秘密を話します。
七緒は京楽の兄の奥さんの娘であり叔父と姪ということが判明し、七緒の実家である伊勢家には女系に代々夫が早死にするといった呪いがかけられていたのです。
その呪いの元凶となるのが「神剣・八鏡剣」であり、七緒の母に託された後、その封印をすべく花天が狂骨を生み出し、狂骨が体内に隠していたのでした。
また、以前京楽が身に付けていた二本の簪は、七緒の母のもと判明します。
終戦から十年後には
瀞霊廷の離れにある自然豊かな東屋にある浮竹の墓前で、酒を嗜みながら現状報告をしている京楽の姿があり、総隊長の忙しなさに嘆きつつも元柳斎の凄さを改めて思い知ると浮竹に愚痴をこぼしています。
京楽春水の卍解のセリフと戦歴から見る強さについてのまとめ
京楽春水の卍解は効果範囲が広く、また、男性と心中する女性の物語のなぞらえた自爆に等しい強力な能力だとわかりました。
- 卍解は心中物語として段落があり最もセリフがオシャレで長い
- 気分屋だが戦闘能力は作中上の下にはランクインする
- 戦闘時は護るべきものの為に合理的判断を下す
本来の手腕もあり敵の中堅層以上には勝利している京楽ですが、周囲に気を張っているせいか一つの油断で負傷している印象が強いですね。
最終戦では残念ながらリジェに卍解が通用しませんでしたが、本来は卍解の〆の段で決着がつくような構想だと思われ、元柳斎の後を継ぐに相応しい強さではないでしょうか。