ぷりぷりプリズナーの成長は、筋力だけでなく、攻撃・防御・移動と救助の幅を広げた点にあります。深海王への敗北を一発ごとの攻撃の改善につなげ、怪人協会編では振動や剛毛、岩盤を進む能力を生かすようになったヒーローです。
新しい能力が増えても、ガロウのような強敵には敗れています。一方、岩盤を進む力は埋もれた仲間に近づくためにも働き、ONE版では傷ついた体で仲間を守り続ける姿も見られました。
ぷりぷりプリズナーは深海王への敗北で何を変えた?
最初の大きな変化は、力任せの連打から、一発ごとの攻撃の質を重く見る戦い方への転換にあります。筋肉の大きさや手数だけでなく、相手へ損傷を与えられる一撃かどうかが焦点です。
エンジェル☆スタイルは肉体を前面に出す戦い方
普段は刑務所にいるS級ヒーローで、エンジェル☆スタイルになると筋肉が膨張し、囚人服が弾け飛びます。
姿の派手さに目を奪われますが、中心にあるのは自分の体で殴り、攻撃を受け止める戦い方です。武器や装置を交換する代わりに、肉体の使い方そのものを変えていきます。
深海王戦の教訓を次の連打へ持ち込んだ
深海王には連打を浴びせても倒し切れず、逆に打ちのめされました。そこで残った課題は、拳の数を増やすだけでは、相手に必要な損傷を与えられないことです。
後のメルザルガルド戦で見せるダーク☆エンジェル☆ラッシュは、一発ずつに殺意を込めるという教訓を反映しています。同じ連打でも、勢いよく何度も殴ることと、一撃ごとに倒す意識を持つことの違いが現れた場面でした。
ただし、この改善をメルザルガルドへの単独勝利と結び付けるのは誤りです。複数のS級が戦う局面であり、プリズナーの攻撃の変化と戦闘全体の決着は分けて読む必要があります。
怪人協会編では防御・振動・岩盤移動へ成長
怪人協会編の面白さは、攻撃を強くするだけで終わらず、受けた刺激を別の身体能力へつなげるところです。痛みに耐える体が、振動や剛毛を使い、地中を進む体へと変わっていきました。
| 段階・場面 | 伸ばした能力 | 戦い方の変化 |
|---|---|---|
| 深海王戦のあと | 一発ごとの攻撃の質 | 倒す意識を込めた連打 |
| 怪人協会編の肉体戦 | 耐痛と振動の活用 | 攻撃を受けても動き、振動を攻撃へ利用 |
| ニャーンとの対峙を含む局面 | 剛毛による防御 | 筋肉の硬さ以外の守り |
| 地下での移動・救助 | 岩盤をかき分けるクロール | 敵のもとや閉じ込められた仲間へ到達 |
痛みに耐えることと傷が消えることは別
身体への痛みを受け入れる姿勢は、攻撃されてもひるまず動くために働きます。けれども、耐痛は無傷の証明にはなりません。
振動も、ただ耐えるための反応から、攻撃に生かす力へと広がった要素です。受け身の場面で生じたものを次の一手へ持ち込む発想には、痛みに耐えるだけで終わらせない大胆さがありました。
剛毛とクロールは戦える場所を広げた
剛毛は外からの攻撃を受ける防御に、クロールは岩盤を進む移動に結び付いています。筋力を上げるだけでは届かなかった場所へ、自分の体で近づけるようになった変化です。
ニャーンとの対峙では、相手が退いた結果と、正面から倒し切った勝利を混同できません。ニャーンはその後、駆動騎士との戦いで装甲内へ入る能力を逆用されて敗れます。
ニャーンが得意な内部侵入は、駆動騎士戦では敗因になりました。能力の使い方と戦後の生存捕獲は、ニャーンの記事へ。
新しい能力は救助に生きるが、強敵への勝利は別
移動できる場所が増えた意義は、敵の居場所だけでなく、閉じ込められた仲間のもとへも進めることです。童帝が瓦礫に閉じ込められる局面では、地下を進んで助けに近づくプリズナーの能力が生きます。
瓦礫を前に足を止めるしかなければ、相手を倒す力があっても救出には届きません。岩盤を進める体は、仲間までの距離を縮める力にもなっています。
童帝が閉じ込められてから救出されるまでの流れを追えるのが、童帝の死亡説の記事です。
一方で、怪人協会編のガロウには敗れました。技を増やすことと、相手の速さや攻撃をしのいで勝つことは同じ課題ではないのです。
ONE版155撃目では、プリズナーは重傷を負いながら仲間を守り、クロビカリから休息と救援を促されます。少なくともこの場面では生存しており、重傷でも仲間を守る働きは、勝ち続ける強さとは別の価値です。
村田版の技の獲得とONE版の救援は、別々の進行に属するため、一つの時系列として扱うことはできません。
クロビカリが自信を失ってから救援に立つまでの変化は、引退・再起を扱う記事でたどれます。
S級最弱とは自認・協会順位・戦果のどの話?
本人にはS級の中で最弱だという自認があり、深海王やガロウへの敗北もあります。ただ、その二人に負けた事実だけから、条件も能力も異なる全S級との勝敗まで決まるわけではないのです。
以前と同じ課題への対応に目を向けると、成長の中身が見えてきます。攻撃の質を改め、防御と移動の手段を増やした点は、順位の数字に表れなくても能力の変化です。
プリズナーを含むS級の顔ぶれと協会順位を見比べるには、S級一覧をご覧ください。
成長を読み返すなら村田版5巻と25巻が目印
深海王編を読み返すなら、村田版単行本5巻の25撃目「深海王・2」から、深海王に立ち向かうヒーローたちの戦いを追えます。
地下でのガロウとの遭遇は25巻の内容です。肉体の使い方が増えてもなお越えられない相手がいるという、成長と限界を並べて読めます。
ONE版155撃目の救援は、ONEが公開する別版の場面なので、村田版の巻数やWeb掲載話数へ置き換えることはできません。版ごとのプリズナーの役割を追う読み方が適切です。
まとめ:ぷりぷりプリズナーの成長は攻撃・防御・救助への広がり
- ぷりぷりプリズナーの成長は、一発の攻撃の質から防御・振動・移動と救助へ広がったこと
- 深海王戦の敗北を連打の改善へ持ち込み、怪人協会編では身体能力の使い道を増やした
- 新技を覚えてもガロウのような強敵には敗れるため、成長と無敵は別
- S級最弱の自認や協会順位を、全S級との公式な戦闘力順位へ置き換えない
- ONE版155撃目では重傷でも仲間を守り、生存したまま救援を受ける場面がある
深海王に打ちのめされたプリズナーが、その敗北を次の拳へ持ち込むところには、妙な説得力があります。剛毛や岩盤を泳ぐ体という大げさな変化も、倒す相手だけでなく、助けに行ける仲間を増やした成長です。