村田版のニャーンは、体を薄くして隙間や装甲内へ入り、内側から相手を切り裂く怪人です。駆動騎士との戦いでは、その侵入能力を「金」の内部加熱で逆用され、脱出直後に「銀」の刃で貫かれて敗れます。
結末は、戦闘での死亡確定ではなく、瀕死で生存したままの捕獲です。後の場面でジェノスが生存を確認すると、駆動騎士は止めを制止しました。
能力が弱かったから負けたのか、研究対象になったなら死亡したのかという疑問は、この二つの場面をつなぐと解けます。
ニャーンの能力は隙間と装甲の内側を利用すること
ニャーンは怪人協会に属する災害レベル竜の幹部で、薄くなれる体と鋭い爪を組み合わせ、相手が防ぎにくい位置から攻撃します。
地上ではヒーローたちを圧倒し、捕縛されても切り裂いて攻撃を続けました。ギアスパーの攻撃を受けたあとも健在で、ワガンマを守る側を追い詰める強敵です。
この立ち回りでは、目の前の一人を倒せるかだけでなく、護衛対象へ届かせないことがヒーロー側の課題になります。ニャーンは相手が守らなければならない人物にまで手を伸ばし、戦いを難しくしました。
ニャーンは怪人協会の竜の幹部として地上へ出てきます。首領・参謀・幹部の役割は、怪人協会の記事へ。
薄い体は逃げ道にも攻め口にもなる
体を薄くする能力は、通り抜けるためだけのものではありません。狭い隙間を逃走口にできるうえ、相手の装甲内へ入れば、外側の防御を避けて攻撃できます。
爪を使う猫罰に加えて、どこから襲うかを変えられるのが厄介な点です。硬い装甲を正面から壊す必要がなく、守りの内側を攻められる強みを持っています。
ただし、相手の内側へ入り込むことは、自分の体を相手のそばに置くことでもあり、侵入後の空間へ攻撃できる相手には別の危険が生まれる能力です。
駆動騎士戦の敗因は内部侵入を熱で逆用されたこと
駆動騎士は、侵入を一度外へ出したうえで、次の侵入では内部を加熱してニャーンを追い詰めました。入れる場所をなくすだけでなく、入った先を危険に変えた対策です。
一度目の侵入は変形解除で排出された
ニャーンは戦いの途中で隙間へ逃れようとしますが、駆動騎士は溶剤を使ってその逃げ道に対応しています。最初から一方的に突進していたわけではなく、逃走も選んだ場面です。
その後、ニャーンが装甲内へ入り込むと、駆動騎士は変形を解除して外へ排出しました。装甲の中まで攻撃が届くことと、そのまま相手を壊せることは別だと分かる応酬です。
金の内部加熱から、脱出直後の銀へつながった
ニャーンは「金」の内部にも入り込みます。そこで駆動騎士が体の内側を加熱し、ニャーンを焼いたことが決着への分岐点でした。
装甲を盾として扱う相手なら、内側に入ることは防御突破になります。ところが金の内部は安全な攻め場所ではなく、ニャーン自身が熱を受ける場所です。
ニャーンがたまらず飛び出すと、駆動騎士は「銀」の刃で貫きました。加熱から脱出、脱出直後の攻撃までがつながっており、単に熱を浴びせただけの勝利ではありません。
| ニャーンの手段 | 駆動騎士の対応 | ニャーン側の結果 |
|---|---|---|
| 隙間へ逃走 | 溶剤で対応 | 逃げ道を利用しにくくなる |
| 装甲内への侵入 | 変形解除 | 外へ排出 |
| 金の内部への侵入 | 内部を加熱 | 体を焼かれ脱出 |
| 加熱された内部からの脱出 | 銀の刃で攻撃 | 脱出直後を捉えられ敗北 |
慢心の説明は、事前観察と合わせて読む
戦闘後、駆動騎士はニャーンを強敵と評価し、事前に戦いを観察してデータを得たことや、ニャーンの慢心・油断を説明しています。これは駆動騎士本人による勝因の説明です。
実際の応酬でも、ニャーンは一度排出されたあとに内部へ入る手段を再び選びます。外装を避けられる得意技への自信と、相手が観察して用意した対策がかみ合い、侵入する側の優位が崩れた戦いでした。
そのため、敗北だけを理由にニャーンを弱い竜と決めるのは無理があります。地上での圧倒的な攻撃も踏まえると、能力の脅威を見た相手が、使い方に合わせて対策を通した敗北です。
変形解除、金の加熱、銀の刃と、駆動騎士は手段を切り替えて対抗しました。変形と戦い方、本人の正体をめぐる疑問は、駆動騎士の記事へ。
ニャーンは死亡した?戦後は生存したまま確保
- 戦闘末だけを見ると、焼かれて貫かれたうえに、駆動騎士が死体を回収するという趣旨の発言をしています。
- しかし、後の場面ではジェノスがニャーンにまだ息があることを確かめました。
- ジェノスが止めを提案すると駆動騎士は制止し、生態研究や生体模倣兵器への利用を説明します。
戦闘末の発言より、後に明らかになる生存確認を優先するのが、この結末の読み方です。
つまり、地上でヒーローたちを追い詰めたニャーンは、最後には自由に動く敵から、駆動騎士に研究対象として確保される側へ立場を変えました。駆動騎士が止めを制した理由も、救済ではなく研究用途にあります。
ニャーン戦と生存確認を読むなら村田版25巻
地上の戦いから確保までを追う目印は、村田版単行本25巻の120〜124撃目です。
| 単行本の撃目 | 題名 | 読みどころ |
|---|---|---|
| 120撃目 | 遊び | 地上ヒーローへの攻撃 |
| 121撃目 | 窮鼠 | ワガンマへの脅威と駆動騎士の介入 |
| 122撃目 | 駆動騎士 | 装甲内への侵入、内部加熱と敗北 |
| 123撃目 | 裏の気配 | 事前観察と勝因についての説明 |
| 124撃目 | 必要なのは強さだけ | 生存確認、止めの制止と研究用途 |
決着だけでなく、その後に駆動騎士とジェノスが話す場面まで読むと、ニャーンの結末がつながります。激しい一撃と死亡を思わせる発言で読むのを止めると、生存したまま確保されたことを取り落とすためです。
Web版の掲載話数や扉の撃目と単行本の撃目は別の番号なので、25巻では上記の題名を目印にすれば、戦闘と戦後の流れを続けて追えます。
まとめ:ニャーンは侵入能力を逆用され、生存したまま捕獲
- ニャーンの強みは、体を薄くして隙間や装甲内へ入り、内側から切り裂けること
- 駆動騎士は侵入を変形解除で排出したあと、金の内部加熱で能力を逆用
- 熱から脱出したニャーンを銀の刃で捉え、観察と対策を決着につなげた
- 戦後はジェノスが生存を確認し、駆動騎士が研究対象として確保
- 研究目的の説明と、解剖実施・死亡という結果は別
ニャーンにとって、装甲の内側は攻めるための場所でした。そこを駆動騎士が熱のこもる場所へ変えたことで、得意な入り方そのものが敗北へつながります。外側が硬いなら内側へ、という鮮やかな強みを持つ怪人だからこそ、この対策がよく効いた結末です。