【戦国小町苦労譚-農耕戯画-】ルイス・フロイスの履歴書と織田信長の関係性

ルイス・フロイスと聞くと「歴史の授業で習ったなぁ」程度の認識しかない人がほとんどでしょう。

実際にどのような事をしたのか深く知っている人は少ないと思います。

頻繁に出てくる彼が一体どんな人物なのか調べてみました。

ルイス・フロイスのプロフィール

ルイス・京都を散歩するフロイスとロレンソ了斎

引用元:戦国小町苦労譚-農耕戯画-

  • 名前:ルイス・フロイス
  • 生年月日:1532年
  • 死亡日:1597年7月8日
  • 著作物:フロイス日本史、日欧文化比較
  • 略歴

1541年 8歳でポルトガルの宮廷に仕える

1548年 16歳でイエズス会に入会

1548年 インド・ゴアにてフランシスコ・ザビエルと日本人協力者ヤジロウに会う

1561年 ゴアで司祭に叙階される

1563年 31歳で日本来訪、横瀬浦(現長崎県西海市北部)に上陸、布教活動を開始

1564年 京都に向かう

1565年 京都で布教活動を開始

1566年 京都地区の布教責任者になる

1569年 織田信長と対面

1580年 巡察師アレッサンドロ・ヴァリニャーノ(イエズス会会員のカトリック教会の司祭)の通訳として安土城で信長に拝謁する

1583年 宣教の第一線を外れる。諸国を巡りイエズス会の活動記録を残すよう命じられる

1587年 豊臣秀吉の伴天連追放令により長崎に戻る

1590年 天正遣欧使節が来日すると秀吉との会見に立ち会う

1592年 マカオに渡る

1595年 再来日、長崎に戻る

1597年 長崎にて65歳で没した

ルイス・フロイスと織田信長

織田信長と謁見するルイス・フロイス

引用元:戦国小町苦労譚-農耕戯画-

日本史においてルイス・フロイスが非常に高く評価されているのは、戦国時代の日本について書かれている、フロイス日本史の存在が大きいと思います。

そしてその書の中で織田信長の事を背が低く華奢であった、正義感が強く厳格であった、領民から結構好かれているなど、日常的な事が細かく書かれている中で「極めて稀にみる優秀な人物であり、非凡な司令官として大いなる賢明さをもって天下を統治した者であったと事は否定しない。」と評していました。

ただ、最終的にはキリスト教に入信しなかった上、自分を神格化したので地獄に堕ちたとて綴っており、本作では信長よりも静子の存在がフロイス的には気になっているようで、様々な貢物を送ってきいるようです。

その理由の一つが、静子が聖書の一節を読み上げたしまったという所にあります。

フロイスはまだ静子を不思議な存在としか思っていなさそうですが、フロイスが所属しているイエズス会はザックリ説明するとキリスト教内の派閥争いで出来た様な団体なので、自分たちが布教していない地域で聖書の一節を読むことが出来る存在は、敵対派閥の息がかかった人物と疑われても仕方がないのです。

今の所、好意的な関係を築いていますが、今後の情勢によっては、特に信長が自分の事を第六天魔王とか言い出したらフロイスの静子に対する評価も変わってくるかもしれません。

ルイス・フロイスが所属していたイエズス会って何?

日本に留まる決意を語るルイス・フロイス

引用元:戦国小町苦労譚-農耕戯画-

キリスト教にも様々な宗派があり、イエズス会とは、その中のカトリック教会という宗派の男子修道会の事を指しています。

1534年に旗揚げし1540年に正式に教皇庁に承認されました。

初期のイエズス会はプロテスタントという宗派に対抗するために設立されたと言われ、創設者のイグナティウス・デ・ロヨラは元軍人で、イエズス会は軍隊の様な厳しい規律があり、宣教の為なら未開の地にも飛び込んでいくという非常にアグレッシブな団体です。

故に、「教皇の軍隊」「ローマ教会の近衛軽騎兵隊」などと呼ばれていたりしていて、主な活動内容は、学校の設立、異端撲滅、ヨーロッパ以外の異教徒への宣教活動等をしていたと言われています。

ルイス・フロイスが入会したのが創設から8年たった後の事、作中では穏やかそうに描かれていますが、実は結構好戦的な団体に所属していたんですね。

ルイス・フロイスに影響を与えた人物

マタイの福音書5章44節を語る静子

引用元:戦国小町苦労譚-農耕戯画-

ルイス・フロイスに多大なる影響を与えたと言われているのが、歴史の教科書で面白く落書きされてしまう事で有名なフランシスコ・ザビエルです。

ザビエルは日本人に対して物凄く好意的で、日本人に対して「親しみやすく、善良で悪意がなく、何よりも名誉を重んじる。」と高評価を与えていますが、当時の日本では、キリスト教では重い罪に問われる同性愛が普通に行われていた為、ザビエルはこの事について物凄く驚かされました。

そして、ルイス・フロイスはキリスト教的にはタブーな風習が普通に行われていたにもかかわらず、日本に対して高評価をつけているザビエルに16歳という若さで対面しています。

敬虔なキリスト教信者であるルイス・フロイスからしてみたら、ザビエルの話は物凄く矛盾して聞こえたはずです。

しかし、ザビエルはイエズス会の創立メンバーでもある優秀な人物なので、彼が下した評価が教えに反する行為を打ち消すほどの物なのかと思うと物凄く日本に興味が湧いたに違いありません。

ルイス・フロイスのまとめ

ルイス・フロイスは日本にカトリックの教えを広めるという野望を抱いて来日しました。

日本人の多神教の精神がこれを阻み、キリストを信じさせる所まではいいのですが、それだけを崇めるという事が難しく、改宗してくれた大名も所詮はルイス・フロイスがもたらしてくれる鉄砲が目当てで、思ったように事が進ます本作でも、布教が思うように進まない様が描かれています。

彼の苦難に満ちた道のりを静子と接触する事によりどのような変化が起こるのか、今後の展開が楽しみです。