様々な謎と伏線が交錯するストーリーが呪術廻戦の魅力ですが、その中でも物語の序盤から明かされていない謎の一つが「両面宿儺はなぜ伏黒に興味を示しているのか?」ですね。
呪術廻戦のラスボスとも言える両面宿儺が、メインキャラクターの一人である伏黒に興味を持ち干渉してくるのはなぜなのか、ファンの間でも様々な考察が飛び交っています。
今回は、呪術廻戦の中で両面宿儺と伏黒の関係性をまとめ、その上で両面宿儺は伏黒をどう利用しようとしているのかを考察しました。
両面宿儺と伏黒の邂逅
両面宿儺と伏黒が初めて邂逅したのは第1話のラストで、虎杖が宿儺の指を飲み込んだことで現世に復活した両面宿儺を目にし、伏黒は虎杖ごと両面宿儺を祓おうとしますが、このときは五条悟の加勢や虎杖が両面宿儺を制御出来ていたこともあり、両面宿儺が伏黒に興味を抱く描写は特にありません。
しかし少年院編の最終局面、第8話にて特級呪霊を祓った両面宿儺と伏黒が対峙、続く第9話で戦闘を開始。
圧倒的な実力差を見せつける両面宿儺に追い込まれた伏黒は、奥の手である「八握剣 異戒神将魔虚羅」の調伏で相打ちに持ち込むことを決意、伏黒の呪力の高まりを見た宿儺は「魅せてみろ」と叫びます。
結局この場では虎杖が主人格に戻り、伏黒が奥の手を発動することはありませんでしたが、このシーンが両面宿儺と伏黒の関係の始まりであることは確かでしょう。
両面宿儺と伏黒のその後
虎杖死亡後に両面宿儺と虎杖が生得領域の中で争うシーンで、両面宿儺が伏黒を「面白いものが見れるぞ」と言及、以後は虎杖が両面宿儺を制御していたり京都高専との対抗戦が開かれたりと、両面宿儺と伏黒の関係性は描かれません。
少し後の第7巻、八十八橋編にて宿儺の指を取り込んだ特級呪霊により瀕死に追い込まれた伏黒はまたも相打ちの魔虚羅調伏に頼ろうとしますが、両面宿儺からの「宝の持ち腐れだな」という言葉を思い出し調伏を中断。
不完全ながらも領域「嵌合暗翳庭」を展開し特級呪霊を圧倒、この覚醒には両面宿儺も「いい それでいい」と満足しています。
このシーンでは、伏黒を利用しようとしている両面宿儺だけでなく、呪術界最強の両面宿儺との出会いにより伏黒が成長するという双方向の関係性が描かれました。
渋谷で復活した両面宿儺が伏黒に干渉
そして渋谷事変編で両面宿儺が大きく行動、漏湖たちが虎杖に宿儺の指を大量に取り込ませたことにより両面宿儺が肉体の支配権を奪取、そのまま漏湖に圧勝したところで裏梅が登場し会話が始まると思いきや、伏黒のピンチを察知した両面宿儺は「急用だ」と伏黒を助けに向かいます。
このとき、両面宿儺は裏梅に「俺が自由になるのもそう遠い話ではない」と語っており、ここから「両面宿儺は制限の無い完全復活に伏黒を利用するのではないか」という考察も。
伏黒がついに奥の手である魔虚羅の調伏を発動し、自身も魔虚羅の攻撃を受け瀕死となっていた所に両面宿儺が登場、伏黒を救出し反転術式で治癒させ、最強の式神である魔虚羅を討伐したのち伏黒を渋谷に招集された呪術高専の治癒班、家入の所まで搬送。
対魔虚羅戦で両面宿儺は領域を展開しましたがその中に伏黒を入れないよう注意しており、また伏黒を奥の手発動まで追い込んだ術師・重面春太を殺すなど、その干渉ぶりは今までの比ではありませんでした。
この場面で伏黒の奥の手が明かされるまでは、「両面宿儺は伏黒の奥の手を利用するのではないか」という考察がなされていましたが、伏黒の奥の手が判明し、その魔虚羅を両面宿儺があっさりと倒してしまったことから、両面宿儺が伏黒をどう利用しようとしているのかという謎は深まるばかりです。
両面宿儺は伏黒をどう利用しようとしているのか
宿儺と伏黒の関係性についてまとめてきましたが、宿儺は伏黒をどう利用しようとしているのでしょうか?
両面宿儺は第9話にて伏黒と交戦した際、十種影法術を扱う伏黒を見て「ありきたりな術式ではない」「宝の持ち腐れだな」と高い評価を下していましたが、一番興味を抱いたのは伏黒が魔虚羅の調伏を発動しようとしたときでした。
魔虚羅は禪院家の調伏したことの無い強力な式神で、両面宿儺はここで伏黒の術式が禪院家相伝の術式「十種影法術」だと気づき、伏黒に利用価値を見出したのではないでしょうか?
だとすれば、両面宿儺の企みは伏黒の持つ十種影法術の利用であり、そこから考察できるのは
- 十種影法術に両面宿儺の復活を助ける式神が存在する
- 十種影法術由来の領域展開である嵌合暗翳庭が復活に利用できる
この二つではないでしょうか?
ここからはこの二つの考察について解説していきます。
十種影法術に両面宿儺の復活を助ける式神が存在する
十種影法術は多彩な式神を呼び出す術式ですが、その全貌はまだ明かされておらず、両面宿儺の復活に利用できる式神が存在している可能性は否定できません。
宿儺が魔虚羅をあっさり倒したのも、魔虚羅は復活に利用できないだけで、別の式神を利用しようとしているのではないでしょうか。
十種影法術由来の領域展開である嵌合暗翳庭が復活に利用できる
伏黒の領域展開「嵌合暗翳庭」は未だ不完全で、これからの伏黒の成長で出来ることが増える、という考察は可能です。
両面宿儺が完全な状態の「嵌合暗翳庭」を利用するつもりであれば、八十八橋編で伏黒が領域展開を習得した際に、「それでいい」と言っていたことも辻褄があうのではないでしょうか?
まとめ
両面宿儺と伏黒の関係性は、呪術廻戦の序盤から張られていた伏線で、物語の根幹に関わるので読者の注目も集めています。
これからの呪術廻戦で両面宿儺が伏黒にどう関わっていくのか、目が離せませんね。