鬼滅の刃は鬼によって理不尽に命を奪われた被害者が鬼を殲滅する為に立ち上がる物語ですが、主人公・竈門炭治郎を始めとするほぼ全てのキャラが悲劇を経験しています。
鬼に家族を殺された者、鬼に大切な誰かを殺された者、鬼のせいで凄惨な人生を歩んだ者など様々な背景が描かれてきましたが、中でも「このキャラは可哀想だ」と感じた事はないでしょうか。
そこで今回は「可哀想なキャラランキングTOP10！」を紹介したいと思います。
鬼滅の刃の可哀想なキャラランキングTOP10
今回は鬼滅の刃に登場したキャラクターから「可哀想なキャラクター」を10人ピックアップしてみました。
※注意事項
- 個人的に可哀想な印象が強かったキャラクターを選考
- 主要キャラもいますがサブキャラが殆どです
以上に踏まえ独断と偏見でランキング付けしていますがご容赦頂ければ幸いです。
それでは可哀想なキャラクターランキングを見ていきたいと思います。
第10位【鱗滝左近次の弟子達】
第10位は最終選別の地「藤襲山」で死亡していった【鱗滝左近次の弟子達】です。
- 鱗滝左近次に恨みがある手鬼に狙われる
- 『厄除の面』により鱗滝左近次の弟子とバレる
- 残忍な殺され方をする
藤襲山には鱗滝左近次に捕まえられた手鬼が閉じ込められていましたが、手鬼は鱗滝に復讐する為に藤襲山の最終選別にやって来た鱗滝の弟子を14人食べています。
手鬼が鱗滝の弟子と見分けられたのは、鱗滝がつけている天狗の面と同じ掘り方をした狐の面『厄除の面』を弟子が付けていたからであり、鱗滝が最終選別に送り出す際に弟子に御守り代わりの面が手鬼の目印となっていたのです。
殺され方について唯一言及されたのが真菰であり、真菰は手鬼から『厄除の面』をつけているせいでこれまで鱗滝の弟子が皆喰われたと知らされた後に手足を引き千切られています。
その後、更に痛めつけたのかすぐに食べたのかは分かりませんが、恐らく真菰以外の弟子達も凄惨な最期を遂げている事でしょう。
第9位【無惨の義母とメイド】
第9位は鬼舞辻無惨が薬を作る場所として確保した家の【義母とメイド】です。
- 可愛がっていた養子に突然殺害された義母とメイド
- 頭や上半身を吹き飛ばされる残虐性
無惨が子供の姿で登場したのは単行本8巻の猗窩座の報告を受けた際ですが、この悲惨なエピソードは禰豆子が太陽を克服した単行本15巻の出来事でした。
半天狗を通して禰豆子が太陽を克服した事を確認した無惨は千年の激情に駆られて義母とメイドが入室しているにも関わらず興奮すると、「まあ随分楽しそうね」と笑顔で近づく義母の頭部を何の躊躇いもなく破壊し殺害したのです。
傍らでお茶を運んでいたメイドは突然首が無くなり倒れた義母を見て脳の処理が追い付かずに「えっ？奥様？どっ…ええ？」と当惑していると、無惨は子供の擬態を解き元の姿へと変貌します。
そして、メイドは目の前の生物が人殺しの化け物だと認識するとすぐに義父を呼びに悲鳴と同時に駆け出しますが、メイドは瞬く間に上半身を消し飛ばされて殺害されるのでした。
子供が授からなくて諦めていた所での利発そうな容姿を迎え入れた優しい夫婦でしたが、無惨の気分次第で一瞬にして殺害された可哀想なキャラクターです。
なお、義父については何も描写がされていないのでその後の生死は不明ですが、仮に生存していても生き地獄でしょう。
第8位【冨岡蔦子】
第8位は水柱・冨岡義勇の姉【冨岡蔦子】です。
- 翌日祝言を迎える筈だったのに鬼の被害に遭う
- 自分よりも弟の命を優先した結果死亡
義勇の姉・蔦子は病死した両親の遺産で義勇と2人で暮らしており、結婚を前に控えた幸せの真っ只中にいました。
しかし、祝言を挙げる前日に鬼の襲撃に遭うと自分の幸せを顧みず最愛の弟・義勇を鬼から隠して守り抜いたのです。
両親の死亡理由は分かりませんが、蔦子は両親の死後に義勇を育て、ようやく自分の幸せを掴みかけた所で不条理にも殺害される事となりました。
第7位【粂野匡近】
第7位は風柱・不死川実弥の兄弟子であり同じ風の呼吸の使い手【粂野匡近】です。
- 目の前で弟を鬼に殺害される
- 鬼から助けようとした子供が鬼を庇ったせいで反撃を受けて死亡する
- 誰かを守りたいと考える優しさが死を招いた
匡近は目の前で弟を鬼に殺害された為に自分自身を攻め続けた結果、親の反対を押し切り鬼殺隊に入りました。
そして、下弦の壱・姑獲鳥が攫った子供を助ける為に戦っていましたが、匡近が姑獲鳥の頸を斬ろうとした所で子供の1人が姑獲鳥を母と認識したまま「お母さんを虐めないで」と両手を広げて立ちふさがった為に技の軌道を逸らし体勢を崩します。
しかし、姑獲鳥が子供諸共匡近を殺す攻撃を放った事で匡近は咄嗟に子供を最優先に守る行動を取るとそのまま腹部を貫かれてしまうという最期を迎えたのです。
姑獲鳥の洗脳があったとはいえ、守るべき対象が鬼を庇い、人の命を守る為に自分が犠牲になるといった匡近の最期は可哀想でした。
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第6位【妓夫太郎】
第6位は上弦の陸【妓夫太郎】です。
- 生まれてから何度も母親に殺害されかけていた
- 醜貌による差別・暴力を受けていた
- 貧困で鼠や虫を食べていた
妓夫太郎の人間時代は鬼の容姿と殆ど変わらない小汚い醜貌の男の子でした。
遊郭最下層で生まれた妓夫太郎は生活苦から居るだけで疎ましい存在として実の母親から何度も殺されかけていたり、生まれ持った醜い姿から周囲からは罵詈雑言の雨を浴びせられる他、暴力を受けていたのです。
貧困故に満足に食事を取る事も出来なかった為、空腹時には鼠や虫を食べていました。
勿論、友達も出来ないので遊び道具は客が忘れていった鎌を投げて遊んでいた程、劣悪な環境下で1人生きていたのです。
この辛い経験から「誰も助けちゃくれない」という考えが染みつき「幸せそうな他人を許さない。必ず奪って取り立てる妓夫太郎になる」という確固たる意志を持つようになったのも仕方がないでしょう。
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第5位【慶蔵】
第5位は素流道場の師範【慶蔵】です。
- 病気の娘を持つ妻が介護疲れで入水自殺
- 娘の病気が快復し結婚が決まった所で毒殺
- 自分自身も毒により苦しみながら死亡
慶蔵は狛治を救ってくれた恩人であり、常に笑顔を絶やさない善人でしたが、その背景には病気に伏せた娘を持つ一児の父と、介護疲れで入水自殺した妻を失った男寡でもありました。
道場は門下生が居ない為、普段は便利屋のような仕事で日銭を稼ぎ娘の看病もするといった多忙を極めたような人でしたが決して笑顔は絶やさないのが慶蔵なのです。
狛治と出会ったのをきっかけに娘の病状は次第に快復していき、3年後には祝言を挙げる事になる等、まさに幸せの絶頂に向かっていましたが、無常にも慶蔵に恨みを抱く剣術道場の人間が井戸に毒を撒くと慶蔵と娘は井戸水を飲み毒殺されてしまいました。
慶蔵は体格が良かったせいか即死は免れましたが、死に逝く娘を抱えて医者の元へ走る際の心境は計り知れないものであり、慶蔵自身は娘の死後も数時間に渡り苦しんで亡くなったのです。
鬼とは関係のない所で人間の嫉妬と恨みで殺害された珍しい事例でした。
第4位【恋雪】
第4位は素流道場の師範・慶蔵の娘【恋雪】です。
- 病床に伏せて過ごす
- 自分の看病疲れのせいで母親が入水自殺
- 病気が快復して結婚が決まった直後に毒殺される
恋雪は生まれた時から病身であり、13の頃に母親は介護疲れで自殺してしまいました。
恋雪が罹る病は体一つ動かす事も苦痛を強いる重たいものであり、日中咳き込んだり発熱したりと辛い日々を過ごしていたので、自分でも来年再来年の未来をうまく想像出来ず心のどこかで命を諦めていたのです。
しかし、慶蔵が連れ帰った狛治との出会いをきっかけに、根気強く狛治の看病を受けた事で体調は快復に向かうと、3年後には狛治との結婚が決まりました。
こうして常に病床に伏せっていた恋雪はこれまで苦しいだけだった日々から脱却し幸せへと踏み出そうとしていたのですが、祝言を挙げる前に隣接する剣術道場の人間が毒を撒いた井戸水を飲んでしまい毒殺されてしまうのです。
人並みの幸せを迎える予定だった恋雪は結婚を目前に死んでしまうという無惨な最期を迎えました。
無限城で竈門炭治郎と冨岡義勇の2人と交戦した上弦の参「猗窩座」の過去が単行本18巻で描かれました。 煉獄杏寿郎を葬った憎き仇でもあった猗窩座の過去は大切な人を守れずに失うばかりという悲しいものだった事から彼に同情的になる読者も多い事で[…]
第3位【嘴平琴葉】
第3位は嘴平伊之助の母親【嘴平琴葉】です。
- DVにより顔が原型もないほど腫れる
- DVにより片目が失明
- 童磨の正体を知り殺害される
琴葉は大変な美人でしたが夫からDV被害を受けていたようで、顔の原型が分からない程に殴られて腫れており、しまいには殴られた際に片目を失明してしまいました。
頼る所が無い琴葉は赤子の伊之助を守る為に童磨が統べる「万世極楽教」に助けを求めると、一時の間、童磨の庇護下にいる事で幸せな生活を手に入れる事が出来たのですが、童磨の正体が鬼であり、信者を食べている事に気付くと伊之助を連れて逃げ出します。
しかし、逃げている最中に童磨に追いつかれると伊之助を崖から川底に落とし自分は童磨に殺害されてしまうのでした。
DV被害者であり剰え失明しているにも関わらず、頼った相手がまさかの鬼であるという不運、そして伊之助同様に感覚が鋭いせいで童磨の正体に気付いてしまったという因果は本当に報われません。
伊之助が大きくなるまでは母さんが1人で守るという約束も果たせず亡くなりました。
鬼滅の刃に登場する猪の被り物が特徴的な嘴平伊之助。 伊之助は猪に育てられたという過去を持っているため自分には実の母がいないと思っていましたが、童磨と出会ったことで「琴葉」という生みの母について知らされることになるのです。 伊[…]
第2位【伊黒小芭内】
第2位は蛇柱【伊黒小芭内】です。
- 蛇の鬼に支配され共存する異常な家系の男児として誕生
- 12歳まで生贄として丁重に軟禁
- 蛇の鬼とお揃いの口にする為に口を斬り裂かれる
- 自分が助かる為に逃げ出したせいで一族が従姉妹以外死亡
- 唯一生き残った従姉妹からは罵倒される
- 生い立ちのせいで女性にトラウマを持つ
- 人を殺して私腹を肥やす汚い血族として恥じる
伊黒は女性しか生まれない家系で370年振りに生まれた男であり、尚且つ弱視ながら珍しい瞳の色を持っていた事から蛇の鬼に大層気に入られ、食べる部分が増えるまで成長を待つ為に生贄として座敷牢で12年間軟禁されていました。
外の世界を知らない伊黒は12歳の頃に蛇の鬼と顔合わせし自分が生贄である事を知ると共に、鬼とお揃いの口元にする為に女衆に取り押さえられながら口を斬り裂かれます。
この地獄から抜け出す為に盗んだ簪で木の格子を削り続けて漸く脱走に成功しますが、すぐに蛇の鬼に見つかり殺されそうになった所を当時の炎柱(恐らく槇寿郎)に救出されました。
しかし、伊黒の脱走のせいで女衆50人が蛇の鬼に殺害されるばかりか、唯一生き残った従姉妹から「生贄のくせに！大人しく喰われてりゃ良かったのに！」と殺された女達の代弁をするような罵詈雑言を浴びせられたのです。
伊黒も自分が脱走する事で親族がどんな仕打ちに遭うかは想像に難くありませんでしたが、それでも親族が報復に殺されようが生きる為に逃げ出すという選択をした事で伊黒もまた屑の一族に生まれた自分も屑なのだと自覚し、従姉妹の正当性の無い言葉は伊黒の心を抉りました。
唯一の救いは鬼殺隊としてこの恨みを鬼にぶつけて誰かの為に命を懸けると少しだけ「いいもの」になれる心地を抱ける事だけでしたが、いつまでも恨みがましい50人の手が自分の体を掴んで爪を立ててくる感覚に苦しんでいたのです。
自分の中の汚れた血が浄化されるならばいつか鬼舞辻無惨を倒して死にたいと考えるようになるほど伊黒は精神的に追い詰められていました。
鬼滅の刃に登場する多くのカップリングの中でも、伊黒小芭内と甘露寺蜜璃のカップルは読者の中でも根強い支持を得ており「おばみつ」と呼ばれています。 では、二人はどのように出会い、どのような結末を迎えたのでしょうか？ そこで今回は、 […]
第1位【不死川実弥】
第1位は不死川玄弥の兄・風柱【不死川実弥】です。
- 家族全員父親からDVを受けていた
- 父親の死後、母親と兄弟を守ると誓った直後に母が鬼化
- 鬼化した母に兄弟が殺される
- 鬼化した母を自分の手で殺す
- 唯一生き残った弟から「人殺し」と罵倒される
- 鬼殺隊に入るきっかけとなった兄弟子を任務で亡くす
- 気になっていた胡蝶カナエが任務で死亡する
- 気かけていたカナエの妹が鬼に敗戦し死亡する
- 唯一生き残り守りたいと誓った弟が戦いで死亡する
実弥はろくでもない父親が亡くなった後、女手一つで自分達を育ててくれた母の為に玄弥と共にこれからは自分達で母と兄弟を支えて守っていこうと約束をしていましたが、直後に母が鬼化する事となり一夜にして全てを失いました。
最愛の兄弟が最愛の母の手によって殺される悲劇と、最愛の母を手にかけなければ玄弥を守れなかった悲痛は実弥にしか分かりません。
そして玄弥から「人殺し」と罵られてからも玄弥が生きる世界に鬼が来ないように1人で鬼を殺し続けるようになると、粂野匡近という後の兄弟子と出会い鬼殺隊に入隊します。
しかし、その兄弟子も持ち前の優しさが仇となり十二鬼月の戦いで戦死を遂げ、よく怪我をする実弥の治療をしてくれていた蝶屋敷の前管理者胡蝶カナエも鬼との戦いで死亡するという悲運の連続が続くと、実弥は優しさが命取りになるならばと自分に謝罪する為に鬼殺隊に入隊した玄弥を追い出す為に心を鬼にしてきました。
その結果、最終決戦にてカナエの妹という理由で気にかけていた胡蝶しのぶが戦死すると、同じく戦いの中で最も守りたかった玄弥を失ってしまうのです。
実弥は鬼舞辻無惨を倒す一翼を担ったものの自分が守りたいと思った者は全て鬼に殺害されてしまうという数奇な運命を辿るのでした。
不死川実弥は柱の中でも上位の実力を持つキャラクターですが、鬼殺隊に入る以前は普通の少年でした。 そこで今回は、 不死川実弥の過去は何巻何話？ 不死川実弥の生い立ち 不死川実弥の口が悪い理由 不死川実弥が[…]
鬼滅の刃の可哀想なキャラランキングTOP10のまとめ
- 不死川実弥
- 伊黒小芭内
- 嘴平琴葉
- 恋雪
- 慶蔵
- 妓夫太郎
- 粂野匡近
- 冨岡蔦子
- 無惨の義母とメイド
- 鱗滝左近次の弟子達
今回は鬼滅の刃に登場したキャラクターから可哀想なキャラを10人紹介致しました。
突然殺されるキャラや幸せの最中に殺されるキャラがいたり、生まれてからずっと不幸のどん底にいるようなキャラもいたりと実に可哀想なキャラばかりです。
勿論、紹介したキャラ以外にも可哀想なキャラはいると思いますが、鬼滅の刃のキャラクターの殆どは鬼に人生を狂わされた被害者ばかりでしたね。
鬼滅の刃は鬼によって理不尽に命を奪われた被害者が鬼を殲滅する為に立ち上がる物語ですが、主人公・竈門炭治郎を始めとするほぼ全てのキャラが悲劇を経験しています。 鬼に家族を殺された者、鬼に大切な誰かを殺された者、鬼のせいで凄惨な人生を歩ん[…]
