葬送のフリーレンは何が面白い?作品の雰囲気や魅力的なキャラ紹介

葬送のフリーレンは、2020年から少年サンデーで連載が開始されたファンタジー漫画で、2022年6月に8巻が発売され連載が続いています。

魔族が人間を脅かす世界で、魔王を倒すべく立ち上がった勇者一行の冒険譚───ではなく、魔王を倒した後から物語は始まるのです。

魔王を倒してめでたしめでたし完、ではない

主人公フリーレンは、話の中で出会う人達から思い出の一幕と新たな感情を受け取り、それを次の世代へ繋げていきます。

その時間は深く考えさせられもし、何も考えずに読めもする、たまにクスッと笑わせられる面白さです。

そんな葬送のフリーレンの惹き込まれる魅力について、少しエピソードも交えて語っていきます。

葬送のフリーレンは何が面白い?

寄り添う勇者一行を描いた葬送のフリーレン1巻表紙より、フリーレン、ヒンメル、ハイター、アイゼン
引用元:葬送のフリーレン

葬送のフリーレンは先の読めない展開や難しい伏線、スピード感のある戦闘シーンといった、漫画ならではの特徴にあまり当てはまらないため、読む人によっては葬送のフリーレンは面白くないという印象を持つかもしれません。

そこで原作を何回も読み直している私が葬送のフリーレンが面白いと思うポイントをいくつか挙げてみたいと思います。

葬送のフリーレン終わりから始まる

主人公であるフリーレンはエルフ族であり、1000年以上生きています。

人間とエルフ、生きる時間が1/10にも満たない2種族が交差する時間はエルフにとってはほんの一瞬かもしれず、フリーレン自身、一瞬でささいなことだと思っていました。

葬送のフリーレン第一話で、勇者一行は10年の旅を経て魔王を打ち果たし凱旋します。

人間である勇者ヒンメルと僧侶ハイター、ドワーフの戦士アイゼン、そしてエルフの魔法使いフリーレン、4人の勇者一行は50年毎の流星群を前に再び会うことを約束するのでした。

「この流星群がもっと綺麗に見られる場所があるから、次は案内するよ」軽く言ってのけたフリーレンに、皆は苦笑いしながらも快諾します。

そして50年後、4人揃って最後の再会を果たし美しい流星群を目に焼き付け、年老いた勇者ヒンメルはこの世を去りました。

たった10年、一緒に旅をしただけの仲間だった勇者ヒンメルのことをフリーレンは思い返します。

フリーレンは、彼のことを何も知らなかったのだと後悔し、涙を流すのですが、なぜ彼女は涙が溢れたのか理解することが出来ません。

戸惑う彼女は、人間を知る旅に出ることになります。

主人公フリーレンが魅力的

フリーレンのことをちょっとだけ分かってきたフェルン(葬送のフリーレン1巻より)引用元:葬送のフリーレン

フリーレンはエルフなので、登場時から1000歳を超えているものの、見た目はかわいらしい少女そのものです。

なのに表情は至ってクールで、年の功と言わざるを得ない落ち着きっぷりがありますし、また魔法使いですから魔術にも長けており、内に秘めた魔力はとんでもないものがありました。

一見、パーフェクトな最強キャラクターに思えますが、迷宮に入ればミミックに必ず食われる逸材で、変な魔法を収集しては、仲間であるフェルンに呆れられたり怒られたりしています。

勇者一行時代よりさらに年下になった現在のパーティーのメンバーへお姉さん風吹かしてますが、イマイチお姉さんぽさは出ておらず、旅の仲間であるフェルンがフリーレンの世話を焼くお母さん役という状態です。

美麗な絵と独特のテンポがいい

葬送のフリーレンはファンタジーなので壮大で美しい風景の中、戦闘したり空飛んだりします。

戦闘シーンのかっこいい立ち回りやカメラワークは無く淡々と倒す印象を受けますが、作風に合っていて読んでて安心感があり、穏やかな気分で読み進められるでしょう。

それから、絶妙なタイミングで静かにギャグも散りばめられているのですが、テンポが独特でクスリと笑いを誘います。

全体的に時間の流れがシリアスだろうとギャグだろうと同じで、心が和らぎ安心して読める作品です。

魅力的なキャラクターたち

フリーレンの新たな旅に仲間になっていく人たちや、話が進むごとに魅力的なキャラクター達が登場します。

フリーレンの過去を知る師匠、師匠の師匠、ヒンメルを知る人達、エルフを知るもの達、さらに強い魔法使い達も集まり過去と現在が交差しあいフリーレンを囲み彩っていくので、とても楽しいです。

フリーレンたちを助けることもあれば、フリーレンに想いを吐露することもあります。

そんな出会いの中で、勇者たちとの旅を思い返すことが多々あるのですが、すでに終わっている過去のことだと言う事実がずっと付きまとい、穏やかでありながらも悲しみの描写として表現され切なくもあり、引き込まれることでしょう。

ちょっとしたエピソードに込められたたくさんの欠片

フリーレンが思い出した、人との別れに対して自分の思いを話すヒンメル(葬送のフリーレン7巻)
引用元:葬送のフリーレン

作中、数週間共にした依頼人とあっさり別れるヒンメルが「旅をしてる以上また会うことだってあるだろう、また会った時恥ずかしいから」と言う話があります。

フリーレンも、道中出会う人達とはあっさり別れてばかりで、不思議に思った仲間たちがフリーレンに聞くと、ヒンメルと同じ言葉を告げました。

長い長い時を生きる彼女の、「また次」はとても暖かく楽しみなものです。

他にも、道中助けを求められるとフリーレンは必ず報酬をもらうのですが、それはささいな魔法だったり偽物の魔導書だったり、お金にならないものばかりで、なぜそんなに報酬をもらおうとするのかと理由を聞かれて、彼女はこう答えます。

「ヒンメルがそうだったから」

報酬を貰えば貸しを作らない、勇者一行が求めているのは、貸し借りすることなく人を助けることだから、とヒンメルは言っていたのです。

勇者一行の旅道中を思い出させ、またひとつ人間を知ることができていくことで、ゆっくりとフリーレンの中の欠けたものが組み込まれていくエピソードがたくさん詰まっています。

葬送のフリーレンは面白い?のまとめ

悪者を倒してスカッと爽快!カッコイイ!といった勢いある漫画とは違うのですが、今までにない感覚に浸れるに違いありません。

言葉だけでは説明しきれないといいますか、是非「葬送のフリーレン」1巻だけでも読んでみてほしいです。

時間の流れがゆるやかに進むのを、読みながら感じることができ、ノスタルジーと、ワクワクさせられる気分が混じった不思議な感覚のトリコになり、面白いと思っていただけることでしょう。