炭治郎の父、「炭十郎」が鬼滅の刃の重要ポイントで回想として登場することが多く「炭治郎の父は一体なにものなの?」「鬼殺隊だったの?」という疑問が沸き起こります。
では、炭治郎の父「炭十郎」について詳しく調べていきましょう。
炭治郎の父の正体は誰?鬼殺隊だった?
炭十郎は、炭焼き小屋の主人でもともと炭を焼いてそれを町に売りに行き生計を立てていました。
病弱で仕事もままならないほど床に臥せっていたため、炭治郎が代わりに炭を焼き町へ売りに行っていたことや亡くなったあとも炭治郎を中心に家族で炭を売る仕事をしていたことから、父が鬼殺隊だったとは考えられないでしょう。
ただ、「透き通る世界」を会得していたこと、ヒノカミ神楽を舞っていたという点では鬼殺隊ではなかったもののかなり重要なカギを握る人物だったことが予想されます。
炭治郎の父の名前は炭十郎
引用元:鬼滅の刃
炭治郎の父の名は、「竈門炭十郎」です。
それがわかるのは単行本第2巻第9話「おかえり」で、鋼塚蛍が炭治郎のために研いだ日輪刀を持ってきたときに、炭治郎の目と髪を見て「赫赤の子じゃねぇ」かと声をかけたところで分かります。
そのとき、炭治郎ははっきり「いや俺は炭十郎と葵枝の息子です」と答えているんです。
炭治郎の父の正体は炭焼き小屋の主人
物語の始めにはすでに亡くなっていた炭治郎の父ですがストーリーの重要なところで回想として何度も登場します。
引用元:鬼滅の刃
炭治郎が炭焼きで生計を立てていることから、炭治郎の父、炭十郎も元気で動けるうちは炭を焼いてそれを売り家族を養っていたのでしょう。
そして、病弱な父に代わり長男の炭治郎がそれを受け継いでいたんです。
炭治郎の父親にも痣があった
単行本第5巻第39話「走馬灯の中」で炭治郎が走馬灯の中で回想する父親のシーンで、父の炭十郎の左の額にも痣のようなあとが描かれています。
引用元:鬼滅の刃
さらに、第10巻81話「重なる記憶」で煉獄槇寿郎が日の呼吸について炭治郎にあてて手紙を書いた部分では痣についてふれていて、炭治郎の額にある痣があることから炭治郎には杏寿郎たちよりももっと凄い力があると書かれてあります。
それが、炭治郎は生まれつきの痣ではなく自分の父には生まれつき痣があったというのです。
引用元:鬼滅の刃
現在痣が発現するのは柱レベルの剣士のため、炭十郎も健康であれば鬼殺隊で柱となりうる力をもっていたことになります。
主人公竈門炭治郎が透き通る世界を覚知し日の呼吸の剣士として完全覚醒することで、ストーリーは大きく動きます。 前巻では、父からの透き通る世界に対するエピソードで終わったわけですが、この「父による見取り稽古」が今回の炭治郎の覚醒に大きく影[…]
炭治郎の父は鬼殺隊だったのか?
引用元:鬼滅の刃
単行本第5巻第39話「走馬灯の中」で下弦の陸「累」との戦いで、ヒノカミ神楽を発動することが出来たきっかけに炭十郎の回想がありました。
炭十郎が「炭治郎、呼吸だ。息を整えてヒノカミ様になりきるんだ」という言葉が思い出されるのですが、「呼吸」という言葉を使うという点ではもしかして鬼殺の剣士では?と考えられます。
でも、鬼殺隊の剣士として戦うには病弱すぎて床に臥せる時間が多く、仮に昔は鬼殺隊の剣士だったとしても過去にそういった実績があれば、かつての炎柱だった煉獄槇寿郎の自宅のような豪華な屋敷であるはず。
そう考えると粗末な小屋で炭を売る竈門家の現在からみると、鬼殺隊に入隊していた過去もないと考えられますね。
炭十郎最強説
引用元:鬼滅の刃
継国縁壱が物静かで素朴な人だったと、回想されているシーンがあります。
子どもの頃から、父親に可愛がられなくても兄を優遇されて惨めな思いをしていても感情を表に出すことなくいつも穏やかだった、縁壱は大人になってからも変わらない穏やかな人柄だったようです。
そして、この縁壱の雰囲気や人柄が炭治郎の父、炭十郎によく似ていると言われていて炭十郎は縁壱が転生した姿ではないか?という説が浮かび上がります。
だから、炭十郎は鬼殺隊の隊士ではありませんでしたが、実は最強なんじゃないかと言われるようになったんです。
炭治郎の父は透き通る世界を会得していた
引用元:鬼滅の刃
単行本第17巻151話「鈴なりの雪月夜」で語られる炭十郎は、植物のようで感情の起伏がほとんどなくいつも穏やかだったそうで、病死する直前でもそれは少しも変わることなく、柔らかな笑顔と川のせせらぎのように落ち着いた声だったんです。
その父が一年に一度「ヒノカミ神楽」を一晩中踊ることが出来ることが炭治郎は不思議でした。
日没から夜明けまで全部で12ある舞い型を何百何千何万と繰り返すのは辛くないのか、来年から炭治郎は自分がやると言っても、炭十郎はこの数年神楽が辛いと思ったことはないとのこと。
引用元:鬼滅の刃
その理由として若い頃は単純に無駄な動きが多かったこと、大切なのは正しい呼吸と正しい動き、最小限の動作で最大限の力を出すこと、と話し「だんだんと頭の中が透明になってくる、やがて体中の欠陥や筋肉の開く閉じるをまばたきするように速く簡単にこなせるようになる。そのとき光明が差す、道が開ける。頭の中が透明になると透き通る世界が見え始める。しかしこれは力の限りもがいて苦しんだからこそ届いた領域」と無惨と戦う際の鍵となるヒントを炭治郎に与えてくれていたんです。
これと、死の直前に炭十郎が見せてくれた熊を相手にした見取り稽古、
引用元:鬼滅の刃
のおかげで炭治郎は「透き通る世界」を体現することができるようになったんですね。
鬼殺隊の中で最も位の高い剣士が柱です。 炭治郎が鬼殺隊に入隊した時には、 炎柱:煉獄杏寿郎(えんばしら:れんごくきょうじゅろう) 水柱:富岡義勇(みずばしら:とみおかぎゆう) 岩柱:悲鳴與行冥(いわばしら:ひめじ[…]
引用元:鬼滅の刃
亡くなっているものの、鬼滅の刃にとってはかなり重要な人物であることが間違いありません。
炭治郎の父、炭十郎が子沢山だった理由
竈門家には子どもが6人いました。
- 長男:炭治郎
- 長女:禰豆子
- 次男:竹雄
- 次女:花子
- 三男:茂
- 四男:六太
引用元:鬼滅の刃鬼殺隊見聞録
炭十郎自身、とても病弱で床に伏している事の方が多かったのですが、どうして子どもをこんなに誕生させたのでしょうか。
それには、戦国時代の炭吉と継国縁壱との約束があったと考えられます。
炭吉と継国縁壱との約束
縁壱が、兄である巌勝が鬼になったことや鬼舞辻無惨と遭遇したにも関わらず逃がしてしまったことを鬼殺隊で責められ失意の中で竈門家を訪れたことがありました。
失意の中、炭吉やすやことの語らいを終えた縁壱が竈門家を立ち去ろうとしたときに、炭吉が縁壱に叫びます。
「貴方は価値のない人なんかじゃない!!何も為せなかったなんて思わないでください」
「そんなこと絶対誰にも言わせない。俺がこの耳飾りも日の呼吸も後世に伝える。約束します!!」
引用元:鬼滅の刃
これが、炭十郎が子どもを沢山残した理由だと考えられます。
竈門家の血筋を絶やさないために子どもを沢山作った
そもそも、大正時代は6人兄弟というのも珍しくはありませんでした。
それも理由の一つではありますが、自分が病弱で先が長くないことを予想できるのに子どもを沢山残すということは、残された妻を始め子どもたちにも苦労を掛けることは目に見えています。
それでも、子どもを6人も残した理由は日の呼吸=ヒノカミ神楽と、花札の耳飾りを後世に必ず残すという炭吉と縁壱の約束があったからなんです。
日の呼吸とヒノカミ神楽を継承するということは、鬼舞辻無惨に狙われる可能性も高くなるということ。
万が一鬼舞辻無惨に襲われたときに一人でも多く生き残ることが出来るようにと考えたのではないでしょうか。
引用元:鬼滅の刃
実際、鬼舞辻無惨に急襲されたときにはたまたま不在にしていた長男炭治郎が無事に生き残ることができました。
炭治郎の父と縁壱との関係
炭治郎の父、炭十郎は日の呼吸の使い手「継国縁壱」とどういう関係だったのでしょう?
親戚だったのか、子孫なのかを調べてみたところ、もともと「継国縁壱」とその妻「うた」が住んでいた家に炭治郎の祖先である炭吉とすやこが空き家だと思って住みだしたということが縁壱と竈門家が繋がったきっかけだったんです。
そして炭吉と縁壱はその後も交友があったこともわかります。
引用元:鬼滅の刃
この訪問が2年ぶりということで、これまでも交流があったことが分かります。
引用元:鬼滅の刃
縁壱の兄である巌勝が当時のお館様の頸を持って鬼舞辻無惨の元へ行き、鬼になってしまったことを思いつめた縁壱が「誰かに話を聞いてほしかった」と尋ねてきました。
この時、縁壱は鬼舞辻無惨と遭遇し、仕留められずに逃げてしまうということが起こった直後だったんです。
炭十郎が双子と言われた理由
「炭治郎のお父さんは双子なのか?!」という話題が持ち上がることがありますが、炭治郎の父、炭十郎は双子ではありません。
なぜ、そんなことが言われるようになったのか調べました。
日の呼吸の使い手:継国縁壱と上弦の壱になった継国巌勝が双子だったから
考えられるのは、始まりの呼吸であり日の呼吸の使い手だった継国縁壱と、のちに上弦の壱:黒死牟(こくしぼう)になった継国巌勝が双子だったことが理由です。
引用元:鬼滅の刃
縁壱は竈門家と縁が深く、炭治郎が覚醒して透き通る世界を会得するときにも、初めてヒノカミ神楽を使うときにも過去の回想に現れるほど切り離すことの出来ない存在だったんです。
ただ、その子孫は霞柱の時透無一郎で無一郎と有一郎も双子だったことから家系的に双子が生まれやすい家系だったのかもしれません。
炭治郎の父、炭十郎と上弦の鬼との関係は?
もちろん、炭十郎と上弦の鬼どころか炭十郎自体鬼と遭遇していないのは明らかです。
竈門家が初めて鬼と遭遇したのは、家族が惨殺された鬼舞辻無惨との出会いが初めて。
炭十郎と上弦の鬼が関係すると考えられた理由は、やはり縁壱と巌勝の話に戻ってしまうんです。
巌勝が上弦の鬼になった理由
引用元:鬼滅の刃
もともと、鬼殺隊として縁壱も巌勝も鬼を滅殺するために命をかけて戦っていたのですが、縁壱が日の呼吸を使えるようになっても巌勝は日の呼吸が使えませんでした。
後に、「月の呼吸」と呼ばれる日の呼吸の派生の呼吸しか使えず、さらに痣を出現させたことで、自分の命に限りがあることを感じたからなんです。
鍛錬を重ねて縁壱を超えたいと思う巌勝にとって限られた時間は絶望しかありませんでした。
そんな時、「鬼になればよいではないか」という鬼舞辻無惨の誘いに乗り、当時のお館様の頸を持って鬼にしてもらったというんです。
引用元:鬼滅の刃
鬼になれと巌勝を誘う鬼舞辻無惨。
引用元:鬼滅の刃
呼吸が使える剣士を鬼にしてみたいという鬼舞辻無惨の期待を裏切ることなく黒死牟となった巌勝は上弦の壱となり、それに絶望した縁壱が竈門家に行き、日の呼吸の剣の型と花札の耳飾りを炭吉に託しました。
炭十郎の踊りがヒノカミ神楽だった?
兄が鬼になったこと、お館様が殺されてしまったことと同時にあまりにもたくさんのことが起こってしまった縁壱が訪ねた炭吉の家で、これまでのことを全て語る場面がありますが、そこで炭吉の妻「すやこ」が縁壱に剣の型を見せてほしいとねだるシーンがあります。
引用元:鬼滅の刃
そこで、縁壱が惜しげもなく見せた剣の型。
引用元:鬼滅の刃
これこそが後に炭治郎が使うことになる「ヒノカミ神楽」でした。この、「ヒノカミ神楽」と「縁壱の花札の耳飾り」を永遠に継承することを約束した炭吉から、炭十郎まで途切れることなく「神楽の舞」として竈門家に伝え残されていたものだったんです。
まとめ
炭治郎の父、炭十郎は剣士ではなく一般の炭焼き小屋の主人でありながら、先祖代々引き継いできた「ヒノカミ神楽」を舞っていることから透き通る世界を会得していたんですね。
- 炭治郎の父の名前は「炭十郎」で炭焼き小屋の主人だった
- 炭十郎は鬼殺隊ではなく、過去先祖が剣士だったということもなかった
- 炭十郎には生まれつき額に薄く痣があり、ヒノカミ神楽を引き継いでいたことで透き通る世界を会得していた
一般人でありながら透き通る世界を会得し、亡くなってからも息子炭治郎の記憶の中で生き続け鬼との戦い、鬼舞辻無惨との格闘の手助けをし続けていた炭十郎。
鬼滅の刃では生きた姿で現れることはありませんが、かなり重要なポジションにいる人物だったんですね。
単行本では次が最終巻となりますが、この父からの教えと先祖代々伝わる記憶の遺伝で炭治郎は見事鬼舞辻無惨を倒し、鬼のない世界を作り出すことができるのか?


