聖十字騎士団の一員ナナナ・ナジャークープは個性的な見た目からわりかし記憶に残りやすい敵でしたが、あまり戦闘描写がなく何をしていたか思い出せない方も多いでしょう。
- ナナナ・ナジャークープの能力は強いのでは?
- ナナナ・ナジャークープのプロフィールと活躍
- ナナナ・ナジャークープの最後
そこで、ナジャークープの能力の解説や作中での活躍、その後についてまとめたので見ていきましょう。
ナナナ・ナジャークープの能力は割と強い?
聖十字騎士団の一員であるナジャークープですが、実はその能力が作中でも上位に入るレベルで強く有用なのではと専ら噂になっており、影の実力者と言っても過言ではありません。
ナナナ・ナジャークープの固有能力「無防備(ジ・アンダーベリー)」
引用元:BLEACH
- 原作69巻623話
ナジャークープの聖文字Uの能力である「無防備」は、相手を観察することで霊圧配置を正確に計測する能力で、計測時間にはそれなりの時間が必要な為本来は後方などの支援向きの能力です。
モーフィーン・パターン
引用元:BLEACH
- 原作69巻623話
「無防備」で観察した敵の急所となる穴にモーフィーン・パターンを撃ち込む事で敵を麻痺させる事ができる能力で、その効果のほどは未知数ながら一度に数百の敵を観察し無力化できるようです。
ナジャークープは藍染惣右介を一時的に麻痺させた
引用元:BLEACH
- 原作56巻495話
そうです、ナジャークープは何とあの崩玉と同化し益々霊圧が上昇し続けている藍染惣右介を5分間も行動不能にさせた影の立役者なのです。
これは歴史的快挙と言っても過言ではない戦果であり、他の聖十字騎士団を引き合いに出しても恐らく藍染惣右介を一方的に足止めを出来る人物などまず存在しないでしょうし、尸魂界の中でも零番隊の兵主部一兵衛くらいのものでしょう。
作中でも最後の月牙天衝を習得した黒崎一護や未知の手数を持つ浦原喜助がやっとのことで対等以上に渡り合ったというのに、ナジャークープはリスクもなく5分間も麻痺をさせた事実はもはや感嘆を通り越して言葉を失います。
引用元:BLEACH
- 原作69巻624話
拘束具で霊圧を押さえた状態で5分行動不能にしたナジャークープに対し、思わず当人の藍染さえも「私が5分も動きを止められたなど初めての事だ」と話し賛辞を送ったほどです。
たかが5分間、されどこれは言い換えれば修行して将来的に藍染惣右介並の霊圧を持つ高次元の存在になれば三界に敵なしなのではと、特段関係ない読者の野心をも刺激するまさに浪漫の塊といった能力ですね。
まあしかし、能力の使用者がナジャークープなので恐らく将来的に化ける可能性は薄そうです。
ナナナ・ナジャークープのプロフィール
引用元:BLEACH
- 名前:ナナナ・ナジャークープ
- 所属:聖十字騎士団→涅骸部隊
- 聖文字:U
- 固有能力:「無防備(ジ・アンダーベリー)」
- 初登場:原作56巻
落葉のように五つ広がりに束ねた頭髪の先を更に三つ編みに纏めた前衛的な髪型をした褐色肌の男性滅却師で、露出する二の腕や八つに割れた引き締まった腹筋を見る限り細身ながらかなり仕上がった肉体を持っています。
また、顔半分を覆う大きなゴーグルに鍵盤のような互い違いのお歯黒、戦闘中の敵と会話を楽しむ享楽性や妙に自信家なところが垣間見える一方、度を越えた用心深さから何時間も観察し続けるといった失策を取る事もあり、戦闘描写がないことから謎の多いキャラクターです。
能力の性質上遠くから見ている事が多いからか、リルトットからは「出歯亀野郎」と屈辱的な蔑視を受けています。
今回は総勢29名いる聖十字騎士団のメンバーの中で誰が一番強く有用なのかとあくまで主観による評価でランキング形式でまとめてみました。 判定基準は作中での、 固有能力 貢献度(隊長格の撃破など) 脅威度(攻略が難しい[…]
ナナナ・ナジャークープの活躍とその後について
続いて、大戦中にナジャークープがとった行動や活躍いついて時系列順に見ていきましょう。
一度目の侵攻時のナジャークープの動向
引用元:BLEACH
- 原作56巻495話
先ず始めに一度目の侵攻時に、吉良イヅルの訃報を受けた鳳橋楼十郎の下に現れたのがナジャークープの初登場であり、その際には浮かない表情の鳳橋に向け「誰か死んだか?」と不用意に訊ねるのです。
対して鳳橋は吉良の死をアートやギターに例え愛用するフライングVが悲しむと話すのですが、ナジャークープは正直にアートの話はわからないと告げ「お前もお前のナントカVって奴も泣く時なんか永遠に来ねえ」と5分で倒すと宣言を行います。
引用元:BLEACH
- 原作56巻495話
多くの隊士を殺害された鳳橋はこれまでになかった憤怒を顔に刻んでおり「生きて帰れると思うなよ滅却師」と抜刀し、ナジャークープと鳳橋の決め顔で場面転換するといった流れなのですが、何と戦闘描写は割愛しナジャークープは次の戦場へと移動しているのでした。
このシーンは、ナジャークープの5分で倒す宣言や鳳橋の生きて帰さない発言は何だったのか、と小一時間くらい問い詰めたい伝説の一幕となります。
元柳斎を急襲するナジャークープ
引用元:BLEACH
- 原作57巻506話
鳳橋との戦闘がどうなったのは不明のままナジャークープは元柳斎の急襲に参加しており、エス・ノトやバズビーと共に流刃若火の業火に包まれるといった失態を犯しますが、咄嗟にバズビーが流刃若火を自分の炎で相殺したことで運よく火傷程度で済みました。
しかしながら、元柳斎へ襲い掛かるコマのナジャークープは無傷だったため鳳橋との戦闘は無傷で勝利したのか、はたまた「無防備」による麻痺で留めて戦果の高い元柳斎を優先したのかは永遠の謎のままです。
二度目の侵攻時、恋次を観察するナジャークープ
引用元:BLEACH
- 原作63巻566話
マスク・ド・マスキュリンを撃破した恋次はルキアの言いつけ通り一戦したら退くといった戦法に従い物陰で休眠していたところ、マスキュリンを倒した人物がどんな奴なのか確認しにきたナジャークープに見つかってしまいます。
しかし、当のナジャークープは狸寝入りした罠である可能性を用心してひたすら「無防備」で観察しながら警戒を怠らなかったのですが、本当に爆睡していた恋次は爽快な目覚めを向かえ元気よく戦場へ復帰するのです。
慎重な性格が仇となったナジャークープですが、存分に観察はできたことでいつでも恋次を麻痺させ無力化する事ができると自信満々に「オメーは終わりさ、レッドモンキー」と笑みを浮かべるものの、その後恋次に何をすることもなく終わるのでした。
白哉にやられるナジャークープ
引用元:BLEACH
- 原作67巻603話
霊王宮に赴いたユーハバッハが聖別を行ったところ、白哉に撃破され既に戦闘不能となっていたナジャークープは仰向けで倒れていたので抵抗の余地もなく聖別の光をその身に受けてしまいます。
しかし、聖別の光を浴びて瞬時に白骨化したロバートと違い、気を失っていたナジャークープはまともに浴びたにも関わらず次巻で生存が確認できたことにより聖別を耐えた事がわかったのです。
何が聖別を耐えうる基準なのかは定かではありませんが、前回の山本元柳斎の火炎を偶然居合わせたバズビーが相殺して命を拾うなど含めナジャークープは極めて悪運が強い事だけは確かでしょう。
ナジャークープの復活と退場
引用元:BLEACH
- 原作69巻623話
マユリの開発した拘束具をもってしても抗おうとする藍染を、物陰から観察していたナジャークープは「無防備」の能力で藍染の霊圧配置を計測しモーフィーン・パターンを撃ち込む事で麻痺させようとするのですが、どうやら藍染は意識を失うに至らず行動不能に抑えるのが精一杯だったことで「マジバケモンだな」と驚き呆れるのでした。
ナジャークープにとってユーハバッハが足を踏み入れた霊王宮を撃墜されるのは最悪なシナリオとのことで、その場にいた京楽を始めとする死神連中へ宣戦布告をし、既に「無防備」で観測済だと声高に宣言するのですが、背後からバズビーに撃たれるといった裏切りに遭い敢え無く倒れるのです。
本人は気絶していたからかもしれませんが、聖別で切り捨てられたというのに尚もユーハバッハの指令通り瀞霊廷で使命を果たそうとする姿勢を見ると、意外と真面目な性格なのかもしれませんね。
ナジャークープのその後
大戦中にバスビーに裏切られバーナーフィンガーで貫かれたナジャークープですが、その後安否を確かめるコマもなく出演は無くなり退場してしまいました。
しかし、小説「bleach can't fear your own world」にて涅マユリの十二番隊に肉体を回収されており文字通り半分死んでいた体を改造され再起動した後、涅骸部隊同様にマユリの下働きとして捕虜兼実験体として生存していることが描かれています。

ナジャークープの活躍は?
ナジャークープ単身の活躍はさほど多くありませんが、主にマユリの指示に従い、同じく捕虜であるキャンディスやミニーニャに涅骸部隊の戦闘を後方から観察するといった任務に就いており、彼等が敵を引き受けている間に敵を解析しマユリへ情報を流していました。
マユリ曰くナジャークープは「観察器具」扱いであり、産絹彦禰の持つ斬魄刀已己巳己巴との戦いではバンビーズや破面勢が前線で戦ってる間にじっくりと「無防備」で観察した後、ヴァストローデ級の已己巳己巴を麻痺させるといったこの上ない功績をあげるのです。
その際には已己巳己巴に後回しにされた事を根に持っているかのように発した後「ナックルヴァールの奴ならこう言ってただろうよ、あんた致命的だぜ?」とカッコいい決め台詞を吐いていました。
このナジャークープの活躍によって麻痺して動けない已己巳己巴へ、グリムジョーやルピが最大出力の技を畳みかけ足す事ができたのです。
ナジャークープは捕虜のままで終わる
綱彌代時灘の一件が終息後、技術開発局では涅骸部隊の破面たちが今日も元気に電流を喰らっており、その様子を遠巻きに「結局、滅却師で残ったのは俺だけかよ、マジでついてねぇな…」と愚痴を零していました。
それに対してマユリが「当然首輪は付けているヨ」と漏らし、加えてバンビーズが抜けた穴埋めをナジャークープを始めとする破面達が補うことになると吐露したところ、ルピから盛大なクレームが入ります。
>小説「bleach can't fear your own world」を読んでみる<
しかし、「君らは既に死んでいるのだから過労死など無縁だ」とマユリが言い切ったことで涅骸部隊全員は今後も酷使される未来に愕然とするのでした。
ナナナ・ナジャークープの能力とその後のまとめ
- ナジャークープの能力は敵を観察することで霊圧配置を計測し急所となる穴を見つける
- 観察した敵にモーフィーン・パターンを撃ち込むことで麻痺させる事が可能で効果時間は相手の霊圧量に比例する
- ナジャークープの戦闘描写は殆どないが4度死にかけて生存している
- ナジャークープは最終的に涅骸部隊として捕虜となっている
ナジャークープの能力「無防備」は観察時間が長いほど有効な力を発揮できる便利な支援タイプであり、作中では無間に収監中にも関わらず霊圧が上昇している藍染を5分間麻痺させた脅威のダークホースでした。
崩玉と完全融合した藍染に攻撃を通した人物は作中でも最後の月牙天衝を習得した黒崎一護や滅却師の始祖でラスボスのユーハバッハ、二重三重に罠を張り続けた浦原喜助の三名のみであり、辛うじて市丸ギンが完全融合前に死への恐怖を与えた程度です。
しかし、滅却師と言えどもただの人間が藍染の行動を5分も制したのはまさに驚天動地の大事件であり、突き詰めればナジャークープの能力は鍛えれば作中最強格へ昇華する最強能力ではないでしょうか。
ただ、使用者が藍染並の素質があればの話であるため、ただの滅却師であるナジャークープがそこまで高次元へはばたける可能性は万に一つもないでしょうが、大戦中4度も死線を超え生き残るといった強運の持ち主なのでもしかしたらいつの日か輝ける日がくるのかもしれませんね。
