【BLEACH】黒崎一護の正体とは?斬魄刀や残月のおっさんとの関係の変化

BLEACHの作品内において、死神・虚・完現術・滅却師と全ての種の因子を持ち合わせる主人公である黒崎一護ですが、一護がどうして全ての因子を所有しているのか、また内在するに至ったのか、

  • 黒崎一護の生い立ち
  • 黒崎一護が保有する力の根源

以上を題目に一護のルーツを辿り、黒崎一護の正体について迫っていきましょう。

黒崎一護の正体

黒崎一護の正体は、死神と虚と滅却師と完現術者の力を宿した人間であると判明しており、嚙み砕いて言えば死神の恰好をした虚の力が宿る滅却師みたいなものという認識で構いません。

嘗て尸魂界創成以前の黎明期に誕生したと言われる霊王は死神と滅却師と完現術者の力の根源であるとされ、一護は藍染の計画に巻き込まれた偶然の産物でありながら、くしくも霊王と同じ境遇に立たされることになりました。

では、ただの人間である一護がどうして霊王のように様々な力を宿すに至ったのか、来歴を交えながら一つづつ見ていきましょう。

黒崎一護のプロフィール

  • 名前:黒崎一護(くろさきいちご)
  • 年齢:15歳→17歳
  • 身長:174cm→181cm
  • 体重:61kg→66kg
  • 血液型:O型
  • 職業:高校生、死神代行、翻訳家(10年後)
  • 髪色:オレンジ
  • 能力:死神、虚、完現術、滅却師
  • 斬魄刀:斬月

並外れた霊感の高さ、特徴的な自毛のオレンジ色に茶色い瞳、また初期は人相の悪いヤンキー面でそのためか地元の不良に絡まれることが多く返り討ちにしている内にその界隈では有名人になっています。

容姿のせいで担任などから色眼鏡で見られる事にうんざりしつつも、勉学が優秀であればだいたいの事は問題視されないため学業は積極的に取り組んでおり、中間テストや期末テストでは順に学年18位に23位と成績も上位です。

また、髪色を覗けば顔立ちは整っている部類らしく、同級生の井上織姫を始め、破面のネリエルや完現術者の毒ヶ峰リルカなど多くの女性キャラを無自覚に夢中にさせている罪深いキャラでもあります。

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黒崎一護が死神代行になった経緯

  • 原作1巻1話

一護が死神となったのは原作一巻で、現世駐在任務のため空座町にやってきた朽木ルキアと一護の部屋で遭遇したことにあります。

虚の追跡をしていたルキアでしたが、死神が視えるほど霊的濃度の高い一護に死神と虚の成り立ちを簡潔に説明し、その虚が一護の霊力を求めて家族を襲撃している場面に出くわしました。

自身の霊圧に寄せられてきた虚が家族を襲撃したことに憤り一護はサシでの勝負を申し出ますが、虚に通じるはずもなく、ルキアは虚の攻撃から身を挺して一護を守るものの負傷します。

このままでは全滅に陥る絶体絶命の中、ルキアは一護に霊力を移す死神能力の譲渡を提案し、一護は死神の力を手にするのでした。

こうして死神となった一護は虚を撃退し家族を助けることができ、一護はルキアにこの上ない感謝を抱くと共に、ルキアの力が回復する間は一護が死神代行として駐在任務をこなしていくのです。

後に、死神能力譲渡の罪でルキアは尸魂界へ連れ戻され処刑を言い渡されるのですが、一護を始めとする現世で出会った織姫やチャドに雨竜といった面々が浦原と夜一の協力を経てルキア奪還を目的に尸魂界へ殴り込みにいきました。

また、ルキア奪還の戦いの最中、織姫の口から「朽木さんは黒崎くんの世界を変えた人だから」と語られているように、一護の中ではルキアの存在が恩人以上として在り続けていることがうかがい知れます。

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黒崎一護の生い立ち

  • 原作3巻18話

幼馴染の有沢たつき曰く、幼少期の一護はニコニコと笑顔のたえないヒョロっとした弱い男の子だったらしく、通っていた道場ではたつきによく泣かされていましたが、それでも母親が迎えに来ると嘘のように泣き止んで笑顔で駆け寄るなど無邪気な一護の一面を語ります。

しかし、僅か9歳の一護が母親の死を経ていつしか笑わなくなったとたつきは綴りました。

母親の死の翌日、一護は学校を休み母が亡くなった河原で学校のカバンを背負ったまま朝から晩まで何をするでもなく、母の面影を負いウロウロと歩き疲れたらその場にしゃがみ込み再び歩く、といった行動を一日中毎日繰り返していたそうです。

一護の罪の意識
  • 原作3巻19話

物心ついた頃から霊が見えた一護は何もないところをボーッと見ている事が多いことから幽霊が見えると周囲に囁かれていて、それを誤魔化す為にいつもヘラヘラしてのらりくらりと流していました。

ですが、ある雨天の日、母と河川敷を歩いていた際に虚とは露知らず川へ飛び込もうとする女の子を助けようと一護は駆け出してしまい、正体を現した虚に襲われることになりますが、一護は助かります。

それは子を守る為に母が間に立ち命を賭して一護を守り抜いた結果であり、当時幼い妹達に一護、父親を含む黒崎家が母を中心に回っていた事を知っていた一護は家族から最愛の母を奪ってしまった罪悪感に苛まれることになったのです。

一護の母を殺した虚・グランドフィッシャー
  • 原作3巻24話

一護の母を殺害したのは、死神を54年に渡り退けていた虚グランドフィッシャーであり、一護が河原で見たのは首から生えた疑似餌と呼ばれる部位に人の形を見せた能力によるもので、その疑似餌が見える霊的濃度の高い人間を捕食していたのです。

つまり、一護はまんまと疑似餌に釣られてしまった結果母を死に至らしめたのであり、それは自分の霊感の高さが招いた悲劇だったことを知りました。

しかし、グランドフィッシャーが再度現れた原作3巻の死神代行編では、事故の真相を知った一護がグランドフィッシャーと交戦し死闘の末討ち取る事ができたと思った矢先、母の姿を真似た疑似餌に激昂し興奮と錯乱が混在し冷静さを欠いた結果止めをさせず、撤退を許してしまいます。

  • 原作3巻25話

ただ、家族の誰も失わずに守り切ったというルキアの激励を受けた一護は、母の仇を取り逃がした悔しさを拭いきれずも母の墓前に報告に行くのでした。

一護の父・一心に励まされる
  • 原作3巻25話

グランドフィッシャーを退けた後、一護は母の墓前で父の一心と二人きりで話す機会がやってきて、どうして誰も俺を責め立てないのかと胸の内を吐き出します。

母が亡くなった日から現在の命日まで、家族の誰もが一護を責めないばかりか笑って暮らしている事に罪悪感から一護は苦しんでいましたが、一心は一護を責めれば妻に怒られると呆れ、妻の死は誰のせいでもなく、ただ「俺が惚れた女は自分のガキを守って死ねる女だったってことさ」と告げました。

しっかり生きて、しっかり年喰って、しっかりハゲて、そんで俺より後に死ね

そんでできれば笑って死ね

でなきゃ俺が真咲に会わせる顔がねぇ

引用元:BLEACH 原作3巻 第25話

そして、一護はそんな妻が命懸けで守った男だと笑いかけ、しっかり人生を生きて親より遅く、できれば最後は笑って死ぬように激励の言葉を贈るのです。

この出来事が一護の後押しをし、再びこれからも護る力を得る為に強くなりたいと思うようになりました。

黒崎一護の死神の力の根源「黒崎一心」

一護が死神の力を使えるようになったきっかけは朽木ルキアに死神能力を譲渡されたことですが、それ以前から霊を視認でき並外れた霊圧知覚を備えていましたがそれには遺伝的要素も関係していました。

原作21巻破面編序章で父親・黒崎一心が死神だと判明し、更に原作59巻回想編では元護廷十三隊十番隊隊長で日番谷冬獅郎と松本乱菊の上司だったこともわかるとともに、実は一心が志波家の分家の出自であることも判明します。

したがって一護と岩鷲は従兄弟になり、それ故に海燕と一護の容姿がよく似ていたわけですね。

更に小説では志波家はかつて五大貴族に数えられた名家であり、霊王誕生期から存在する家門で、霊王が結晶に封じられた後に没落し五大貴族から除外された過去が描かれており、父親の家系図を辿れば一護は霊王と縁があったわけです。

つまり、一護自身霊感が強かった理由には両親の遺伝が要因となっていました。

黒崎一心が死神の力を取り戻した理由

  • 原作61巻536話

一心は妻である真咲の虚化を食い止める為に互いの魂魄を繋ぎ、死神の力で虚を抑え込んでいましたが、真咲の死後に虚は一護へと受け継がれ、一心は継続して虚を抑え込む為に義骸に入り続け一護の中の虚を抑えることに力を注いでいました。

しかし、一護が戦いを通して覚醒する中で次第に虚が表へ出始め一心の霊圧では抑えられなくなり、一心の義骸と虚との繋がりは途絶え20年ぶりに死神の力を取り戻したのです。

黒崎一護の滅却師の力の根源「黒崎真咲」

原作59巻回想編にて一護の母・黒崎真咲は純血の滅却師だったことが明かされ、その際石田の父・竜弦と婚約者でいとこ同士だという関係性も触れられており、したがって一護と雨竜がはとこで親戚筋にあたることが分かります。

真咲は、藍染が実験のため現世に放った改造虚・ホワイトと交戦する一心を助けた事で負傷し、その傷が後に体を蝕み虚化し始め、虚の血が混ざった真咲は純血ではなくなり石田家との婚約話が白紙になりました。

真咲の状態は虚の血が混ざったことで虚化症状進行中の滅却師という立場にあり、虚化を取り除く手立てはないが命を救う事は可能だと浦原は語り、虚化を食い止める鍵は虚化へ向かう魂魄の破壊から相反する存在によって魂魄のバランスを逆側に引き戻す事で破壊を防ぐといった対処法を話します。

滅却師と相反するものは死神、虚と相反するものは人間、つまり死神である一心が浦原の作った特殊義骸に入ることで一心の魂魄を死神と人間の中間の存在に近づける手段を提供するとともに、虚化と相反する死神と人間の力を真咲が死ぬまで片時も離れずに注ぎ込むといった選択肢を一心へ与えるのです。

真咲の負傷は一心をホワイトから助けるための行為によるもので、責任を感じた一心は、浦原が提案した選択肢を迷うことなく即答で受け入れ、恩人である真咲を救うために義骸に入り虚化の進行を食い止めると同時に死神の力で虚の力も抑え込み、人間として現世で生きていくことになりました。

一護の母の黒崎真咲の死亡理由

  • 原作60巻537話

原作巻の初期頃に真咲が死亡した経緯と母を死なせてしまった一護の罪悪感が描かれた回があります。

しかし原作60巻第537話の一心の口から、真咲の死はユーハバッハの聖別によって混血滅却師の力が奪われた事が要因となり、その時グランドフィッシャーと交戦中だった真咲は突然力を失い戦う術が無くなったことで死亡してしまったと明かしました。

本来純血滅却師だった真咲は虚化の影響後混血となっても血装の性能も高く優秀であり、一心は真咲がグランドフィッシャー相手に負ける筈がないと豪語するほどだったのですが、予期せぬ聖別と被ったことがグランドフィッシャーに敗れる結果へと繋がったのです。

また、ユーハバッハの聖別が行われた9年前、同時に混血滅却師である石田の母も同様に力を奪われ3か月後に死亡しています。

斬月のおっさんの正体

  • 原作61巻541話

初期から一護の精神世界にて登場する斬月が実体化した姿、通称「斬月のおっさん」の正体は、真咲から受け継がれた一護の中に眠る滅却師の力そのものであり祖であるユーハバッハだったのです。

内なるユーハバッハは本来一護が秘めている死神の力を使わせたくないがために抑え込み、抑えきれなかった力の一部を斬魄刀にして与えていたので、初期から登場する斬月はユーハバッハが作り出した斬月の一部ということになります。

そのため、初期の卍解初登場時に白哉が矮小な卍解だと表現して認めていませんでしたが、ある意味的を射る発言でした。

斬月のおっさんが一護に死神の力を使わせたくなかった理由
  • 原作61巻541話

1000年前、ユーハバッハが統治する光の帝国は尸魂界へ侵攻し破れてしまいましたが、ユーハバッハが死神を嫌悪する理由はただ単に敵だったからというだけではありません。

黎明期、尸魂界開闢以前に誕生した霊王は上述で触れた通り滅却師の力の原初でもあるのですが、後に四大貴族によって世界の楔として肉体を担ぎ上げられ、現在の身動き一つとれない結晶の状態に封じられています。

ユーハバッハとしては、滅却師の力の原初たる霊王がそのような扱いを受けていることも、その犠牲に成り立っている三界の均衡も全て気に入らないのは当然のことで、死神を忌み嫌い、千年血戦編へ繋がる引き金となってしまったわけです。

ご存じの通り、ユーハバッハは全知全能をもってして未来を見通すことも可能であるため、内なるユーハバッハも一護が死神の力を開花させると何れ現実世界のユーハバッハと戦う宿命にあるのを知っていたことからこそ、一護を守るために一護の死神の力を抑え込んでいました

勿論、虚である内なる一護もホワイトと死神の力が混ぜ合わせた歴とした斬月であるため、一護の中には斬月が二人存在しており、言い換えれば二人とも一護の斬魄刀であるのです。

斬月のおっさんに含まれた伏線

斬月のおっさんが斬月ではない及び滅却師である伏線としては以下のように散りばめられています。

  • 一護と初対面した時の伏字が明らかに長い

原作8巻63話、浦原との修行で精神世界に訪れた一護はそこで初めて斬月のおっさんと対面に至り、そこで斬月のおっさんは自己紹介するといった一コマが描かれているのですが、どうにも斬月では字足らずといった字数が黒塗りされていることから、初期からこのおっさんは斬月ではないのではなんて考察もされていました。

ネタとして字数的に「斬月のオッサンだ」や「ZANGETSU」がピッタリと読者の間で弄ばれていましたが、ユーハバッハという名前が定まっていないにせよ、斬月以外の構想はあったということでしょう。

  • 大気中の霊子を足場に固めて踏み台にする移動術「飛廉脚」を教える

同上原作8巻63話、ビルから落下する一護に霊子を固めることで足場として利用する術を教える斬月のおっさんですが、実は死神が空中に足場を作る原理が体内から霊圧を放出して固めると名言されているのに対し、この初期段階で大気中の霊子を集束して固めるといった滅却師の飛廉脚を教えていることがわかります。

  • 剣八に一度やられた傷を滅却師の血装能力で処置

原作13巻110話で剣八に一度胸を突かれて死にかけていた一護に斬月のおっさんが手を宛がう描写があり、この時点では斬魄刀が主人を助ける特に違和感のない描写に思われていましたが、原作61巻542話で実は斬月のおっさんが滅却師独自の能力である血装を使って一護の出血を止めていたと発覚しています。

  • 若返る斬月のおっさん

原作47巻409巻、崩玉と同化した藍染に対抗する為に最後の月牙天衝を習得する為に精神世界にやってきた一護ですが、そこにいたのは若い青年姿をした天鎖斬月と名乗る斬月のおっさんと同一人物でした。

では、なぜ斬月のおっさんが卍解状態だと若返っているのかという理由は、ユーハバッハ本来の能力が他者から力を吸収し分け与えるという事に付随していると紐づけられており、ユーハバッハは他者から霊力を吸い上げないと赤ん坊へと退化していくことから、斬月のおっさんが一護に力を与えたことで霊力を消費し必然的に若返ったのではないかと考察されています。

作中で語られていない事柄なので真実は不明ですが、かなり納得のいく説ではないでしょうか。

  • 最後の月牙天衝「無月」が滅却師最終形態に酷似

原作48巻419話、最後の月牙天衝を披露した一護ですが、どうにもその形態が原作15巻125話で登場した石田雨竜の滅却師最終形態と特徴が一致する部分が多いのです。

単純に片腕に霊力を纏わせている身体的な特徴から全霊力を消費したあとその力を失う事になるデメリット等が一致していることから、兼ねてより一護と雨竜の最終形態は比較されていました。

しかし、斬月の正体がユーハバッハと判明したことで、一護の最後の月牙天衝は恐らく斬月のおっさんが与えた力であるため似たような構造になったと考えられます。

とはいえ、斬月のおっさんにとっては藍染も倒せるし一護の死神としての力も消失するしで、まさに一石二鳥な性能と後遺症なので内心うきうきだったのかもしれません。

  • 卍解が死覇装も含めているのが滅却師完聖体に酷似

原作44巻382話、一護と卯ノ花が黒腔を移動中に一護の卍解が他の死神と異なり死覇装も含めた変身であることが語られ、原作51巻445話でもチャドが一護の卍解が纏うことにあると触れています。

その特徴が千年血戦編で登場した滅却師の滅却師完聖体と酷似しているという説があり、大気中の霊子を身に纏うことで衣装が変わる仕様は滅却師そのものです。

これも斬月のおっさんが作り出した偽りの卍解であるなら辻褄が合う設定ではないでしょうか。

黒崎一護の虚の力の根源「改造虚ホワイト」

  • 原作60巻531話

上述で触れた通り、真咲に傷を負わせ虚化の要因となったのが藍染一派が造り出した改造虚ホワイトであり、真咲の負傷以降彼女の内からホワイトの力が蝕んでおり一心が虚の力を抑え込んでいます。

そうして出身した一護ですが、出産後、ホワイトの力は真咲から一護の中へと受け継がれてしまいました。

故に一護の中には虚であるホワイトが眠っている状態であり、後に目覚めた一護の虚化の仮面や完全虚化の風貌は虚の因子の元となるホワイトに酷似しているというわけです。

しかし、この虚の力を宿すに至った理由は藍染も予想しえなかった不測の事態の結果、つまりホワイトと一心の戦いに真咲が介入した結果に過ぎず、偶然の産物となります。

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白一護の正体

  • 初出原作13巻110話

これまで一護が窮地に立たされる場面で精神世界に現れ幾度となく成長を促す修行相手を担当していた、通称白一護は、一時期は一護の中に燻る虚であり、一護を内側から乗っ取る腹積もりなのではと思われていました。

ですが、原作61巻541話千年血戦編で白一護の正体こそが一護本来の死神の力である本物の斬月であり、一心から受け継いだ死神の力とホワイトの力が混ざり合った虚であることが明かされ、これまで斬月のおっさんが抑え込んでいた力だと一護は知ることになります。

白一護の出現は一護が窮地に陥る場面がほとんどであり、何れも一護の命を救う結果となっていることから、この構想は初期から練り込まれている設定なのは間違いありません。

白一護に含まれた伏線
  • 原作13巻111話、「斬月の力はこんなもんじゃねえ」との発言

剣八に一時破れ精神世界で白一護と初対面した一護ですが、今にして思えば斬月自身である白一護が斬月での戦い方を熟知しているのは必然であり、そのため口は悪いですが一護に戦う術を施していたことがわかります。

  • 原作25巻218話、白一護と斬月のおっさんは元々一つの斬月との発言

白一護曰く、白一護も斬月のおっさんも一護の霊力であり、一護が斬月の力を引き出そうとすればするほど斬月の支配権が斬月のおっさんから白一護へ移ると言及されている通り、これは千年血戦編で判明した本当の斬月であることに繋がる伏線でもありました。

そのため続く220話で発言した「俺が斬月だ」というセリフも真実を話していただけだったのです。

  • 月牙天衝が虚閃と神聖滅矢に酷似

一護の技である月牙天衝は、持主の霊力を喰らい放出するといった特性で、唯一斬月から教わった技であると一護が語っていますが、凝縮した霊圧を放出する仕組みとしては虚の虚閃や滅却師の神聖滅矢そのものではないでしょうか。

  • 虚化や白一護の出現は常に一護の身を守る事に繋がっている

白一護の出現は上記で触れていますが、いつも一護の命が危うい場面で出現するので、言い換えれば一護を死なせない為に動いているということになり、他の死神の斬魄刀同様に持ち主を助けようとしていることがわかります。

白一護の本当の目的

白一護がこれまでとった行動は一貫して一護を守る事に繋がっていて、その目的は一護がどんな強敵と戦っても勝てるように力を授けようと考えている節があります。

そのため、死神の力を封じ込め戦いから身を遠ざける斬月のおっさんの教育方針とは真逆になってしまいました。

因みにネタですが、白一護は一護より先に真咲の中に居たので、一護出産後は一護の兄といった立場にあたるとし、初期で一護が発言した「兄貴ってのがどうして一番最初に生まれてくるか知ってるか? 後から生まれてくる弟や妹を守るためだ」に準拠しているという説が面白いです。

しかし、白一護がどの段階から一護を守るといった心境に至ったかは不明なので、死神と虚の力が混ざり合い斬魄刀となったから守るのか、斬月のおっさんのように一護の成長を見て感化されたのかはわかりませんが、あながちネタである長男だから愛着が沸いた説もあるのではないでしょうか。

黒崎一護の完現術者の力の根源「霊王の欠片」

原作48巻422話破面編終了時に一護は最後の月牙天衝「無月」を放ったことで死神の力も霊力も全て失い一般人となってしまいましたが、銀城との出会いが完現術者としての片鱗を開花させるに至りました。

しかし、全ての霊力を失った一護の何処に完現術の因子があったのかは最後まで触れられていませんが、可能性としては霊王の欠片が挙げられます

実は完現術の因子には例外なく霊王の欠片が影響を与えていると小説「BLEACH Can't Fear Your Own World」で語られており、一護も霊王の欠片を最初から有していたのではないかという説です。

ただし、霊王の欠片を宿す完現術者は例外なく母体にいる段階で母親が虚に襲われている特徴があるため、これだと一護は該当しませんね。

黒崎一護と霊王の爪の繋がり

しかし、霊王の爪ならば間接的に一護が関係している可能性が浮上しています。

原作48巻416話、市丸ギンの回想で改造虚ホワイトの製造段階で藍染は部下を使い多くの魂魄を流魂街から集めていた描写があり、その際少女時代の乱菊から質の良い魂魄を回収していた事が小説「BLEACH Can't Fear Your Own World」で触れられており、偶然ながらこの魂魄が霊王の爪であることを藍染が語りました。

つまり、多くの魂魄を回収して造られたホワイトの中には、恐らく乱菊の魂魄も含まれていると思われるので、霊王の爪が巡り廻って一護の中に入っている可能性があるという説です。

したがって、一護は最初から霊王の欠片を宿していたのか、ホワイトから間接的に霊王の爪を取り込んだのかわかりませんが、何れにせよ一護は霊王の欠片の影響で完現術の開花を齎したのだと推察されますが、詳細は明かされていません。

チャドの見解ではもとより一護の卍解は霊圧を纏うものとされており、特性上滅却師の分野に通じる部分が大きいため、滅却師も完現術もそもそもの起源は霊王にあるので、全ての因子を受け継いでいる一護が完現術を使えても不思議ではないでしょう。

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黒崎一護の正体のまとめ

黒崎一護の正体は人間でありながら死神・虚・完現術・滅却師と四つの力を保有する存在であり、その力の根源として、

  • 黒崎一護の死神の力は黒崎一心から受け継いだ
  • 黒崎一護の滅却師と虚の力は黒崎真咲から受け継いだ
  • 黒崎一護の完現術の力は霊王の欠片由来

以上の事が要因となり、完現術以外は両親から受け継いだ結果にあることがわかりました。

また、滅却師の祖であるユーハバッハの血が一護にも流れていることで、一護を長らく見守っていた内なるユーハバッハは一護の気概に絆されたことで一護の味方となり、斬月を騙ったユーハバッハは一護を死なせない為に死神の力を抑え込み戦いから遠ざけようと偽りの斬月を与えていたのです。

しかし、戦いに身を置くことで一護の中の死神と虚の力が目覚めユーハバッハの危惧が実現し、今度は白一護が一護を死なせない為に鍛え上げていきました。

読者からは、一護が内なるユーハバッハと白一護に過保護に守られていた事が判明した以降、ユーハバッハとしては力を封印して死地から遠ざけたい気持ちがあり、白一護としては力をつけて強敵から身を守る術を与えたいといった双方の教育方針の違いが一護の精神世界で繰り広げられていたという事実を教育方針で言い争うパパとママのようだとネタとして扱われています。

一護のルーツと斬月の正体が判明した今となっては、作中内での斬月たちの行動はとても面白く見えますね。

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黒崎一護・15歳・ユウレイの見える男。その特異な体質のわりに安穏とした日々を送っていた一護だが、突如、自らを死神と名乗る少女と遭遇、「虚」と呼ばれる悪霊に襲われる。次々と倒れる家族を前に一護は!?