「薬屋のひとりごと」は花街で薬屋を営んでいた主人公猫猫が、持ち前の好奇心と薬の知識を使って宮中で謎の事件を解決していく中華ミステリーです。
薬屋のひとりごとに登場する暇人宦官の壬氏は、後宮の女性たちにも大人気の美貌を持つ人物で、読者の人気も高いキャラクターなのでは。
ビッグガンガン掲載の「薬屋のひとりごと」4巻では、そんな壬氏というキャラクターの出生の秘密に迫る話がありました。
今回は、ビッグガンガン掲載「薬屋のひとりごと」4巻で明らかになった壬氏の秘密について考察を交えて解説します。
薬屋のひとりごとの登場する壬氏の人物像・現在の役職
人物の出生の秘密を考察する前にまず、壬氏の役職や人となりについて触れておきましょう。
壬氏の謎な役職
現在の壬氏の役職は、はっきりとした記述はなく、「位の高い宦官」ということになっていますが、侍女頭よりも宦官長よりも上というのは公の認識としてあるようですね。
仕事は、後宮のものだけでなく外廷の仕事も。後宮や外廷で発生した問題も壬氏が処理を担っている様子から、かなり広く管理を任されていて、暇そうにしていながらも実はかなり多忙なのです。
後宮では、帝にふさわしくない妃を見つけ出したり、逆に帝にふさわしい妃を見つけ推薦したり、後宮内の手入れのようなことをしているよう。後宮全体を見て回って、上級妃のところにも定期的に顔を出して妃の様子を見て回っています。
人物像
壬氏は美しく、天女のような容姿で後宮の女性たちのハートを鷲掴みにしています。その美しさは女性だけでなく男性にも通用するほど。
誰にでも物腰柔らかく接する一方、腹の中では何を考えているか分からない所もありますが、高順や水蓮、猫猫に対しては素直な少年のような飾らないを態度示すこともあり、そのギャップにやられる読者も少なくないはず。
「壬氏」は偽りの姿?
壬氏の名前や性格や立場、宦官であるという認識も、どうやらすべて立場を隠して仕事をするための偽り。
壬氏が暇人宦官の「壬氏」という人物を作り上げて仕事をしてる、というのは高順の、
- (園遊会の騒動で疲れはてた壬氏に対し)素が出てきていますよ
- 壬氏という人物は子どもみたいな返事はしない、壬氏という人物は玩具に深く執着したりしない
という言葉からも分かります。
阿多妃とは
阿多妃は、ビッグガンガン掲載「薬屋のひとりごと」4巻に登場します。4巻は園遊会で里樹妃の食べ物に毒が盛られていた事件の真相を解き明かす話で、園遊会で起きた事件は阿多妃の侍女頭が起こしたものでした。
この話の中で阿多妃は壬氏と深い関わりのある人物だということが分かったので、まず阿多妃についてザックリとまとめます!
中性的な凛々しさを持つ
上級妃の中の淑妃という立場でしたが、4巻で淑妃の座を降り、離宮に移ることになりました。
後宮内では、その中性的な凛々しさで侍女たちのあこがれと羨望を集めている人物で35歳ですが全くそうは見えないほど若々しいらしく、猫猫によると『若い文官』のような容姿だそう。
意志が強くさっぱりとした性格のようで、誰に対しても壁を作らない人物ですね。
帝との仲
阿多妃は皇帝との仲について『友人に戻った』と語っています。皇帝と阿多妃は幼いときから一緒にいた友達で、妃になってからも皇帝に意見を言えるような、親しい間柄でした。
離宮に移るということは、これからも皇帝の友人であり続けるのでしょう。
壬氏誕生の際に起こった事件
阿多妃は現在の帝が東宮だったころからの妃で、先帝がの御子が生まれた時、同時に阿多妃も出産していました。皇后と出産が重なってしまったことで阿多妃の処置が遅れ、阿多妃は子宮を失うことになります。
その後、阿多妃の侍女、風明の過失によって阿多妃の子は死んでしまうのですが、阿多妃の子供は皇弟と入れ替えられていて、死んだ赤子は実は皇弟であった、というのが壬氏誕生の時に起こった事件のあらましです。
そのため、壬氏の母親は阿多妃ですが、立場は皇帝の弟ということになったようです。壬氏は、出産時に起こった事件や入れ替わりのから立場が狭く、立場を隠して仕事をしている、ということなのでしょうか?
壬氏の今後
壬氏は現在身分を隠して行動しており自由そうにしていますが、立場が狭く今は帝に操られるしかないというように感じているようです。『帝との賭けに勝ことだけが自分の道を選ぶ唯一の方法』と言っているように、帝の手の平で行動するのからはいつか卒業したいと考えているのでしょう。
そして、壬氏が自分の道を選択するには帝の無茶な願いをかなえ続けなければならない、ということです。
現在、壬氏がかなえなければならない帝の願いはどんなものかは分かりませんが、これからは猫猫も従者として手を貸してくれそうなので、早く自由になってほしいですね。
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まとめ
薬屋のひとりごとに登場する美しい宦官「壬氏」について考察しました。
気楽そうなキャラクターの壬氏ですが、実はかなり沢山のものを背負っていることが分かりましたね。
壬氏の従者になった猫猫の力で壬氏の重荷が軽くなることを願っています。
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