大人が泣ける漫画!年齢を重ねてその意味を知った今読むべき作品

子供の頃には興味なかったものが大人になるとその良さが分かるようになります。

漫画も同じで、子供の頃はドキドキワクワクした冒険談を求めますが、様々な経験をした大人は落ち着いた作品を好む人も多くなり、中でも経験を積んだ大人にこそ読んでほしい泣ける本がいくつもあるんです。

そこで今回は「大人が泣ける漫画」についてまとめてみました。

大人が泣ける漫画

大人が泣ける漫画をご紹介します。

青に、ふれる。

青に、ふれる。の表紙

【おすすめポイント】

生まれつき顔に青いアザがある女子高生と、相貌失認により人の顔が分からない担任教師による恋愛漫画ですが、お互いに生徒と教師という立場もある上、それぞれ違ったどうしようもない悩みを持っています。それを何度も悩んで迷って、どうしたいいのか分からなくなってぶつかって、それでも最終的に二人が出した答えには大人でもぐっときます。

最終回の幸せそうな笑顔は本当に泣けると思いました。一筋縄ではいかない上に、なかなかセンシティブな内容をこの巻数で綺麗にまとめたことも凄いと思います。

クイーンズ・クオリティ

クイーンズ・クオリティの表紙

【おすすめポイント】

天涯孤独のヒロイン・高校2年生の西岡文は、人の心の中にある穢れを払う「掃除屋」を生業とする堀北家で住み込みで働くこととなります。

人々に絶大な力を与え言動を意のままにできる「女王の力」を持つと分かった文に、さまざまな理不尽な出来事が降りかかりますが、その度に堀北家の「掃除家」の一人・玖太郎の力を借りて強い心を持ち続け、負の感情に飲み込まれず乗り越えていくのです。戸惑いながらもその力を正しく使いコントロールできる「真の女王」となることを目指していくというあらすじです。

少女漫画ですが、大人の女性や男性が読んでも見応えがあると思います。
幼少期から辛い目に遭ってきた文が、さまざまな理不尽な出来事に心折れそうになりながらも、玖太郎に支えられ成長していく姿に心を打たれ、とても泣けるのです。玖太郎の文を思う一途さにも胸キュンが止まりません

クイーンズ・クオリティ
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違国日記

違国日記の表紙

【おすすめポイント】

両親を事故で亡くした少女 朝、親戚内をたらい回しにされているところを、叔母で小説家であるマキオが引き取りともに暮らす話です。マキオは社会に適応しづらい性質ですが、朝は誰にでも人懐こい性格で全く違う2人、そんな2人が寄り添いながらも、朝の母であり、マキオの姉である亡くなった実里との過去と向き合うことが話のキーになっていきます。

大人でありながらも「生きづらさ」を抱えながら正直に生きるマキオが、まだ子どもである朝に教えることでもなく、さまざま事を授けていく様が泣けました

仮面ライダーをつくった男たち 1971

仮面ライダーをつくった男たち 1971の表紙

【おすすめポイント】

令和に続く昭和の特撮ヒーロー「仮面ライダー」の制作秘話を漫画化した作品です。設備も予算も無い中で、周囲の反対も押し切り、子供達に夢を与えるためのヒーローアクションを作った人たちを描いています。

何度も壁にぶつかりながら、それでも放映に漕ぎ着けた矢先、主役を演じる藤岡弘。さんが大腿骨骨折の大怪我に見舞われ、主役を交代せざるを得ないという意見が大半を占める中、プロデューサーの平山亨が「藤岡くんを切っちゃいけない。ヒーローは絶対に死にはしないんだ。ヒーローはね、風のように現れて嵐のように戦って、そして必ず朝日と共に帰ってくるんだ」。そう周囲を説得するシーンで泣いてしまいました

大人だからこそ、会議の場でそんな説得ができる情熱の凄さと、彼の求めるヒーロー像への共感に泣ける、そんな名シーンではないでしょうか。他にも、役者としての顔を仮面で隠しながらも仮面ライダーを堂々演じる人々や、家庭の事情で役者を辞めていく怪人役の方など、感動を禁じ得ないエピソードがたくさんあります。1巻完結で読みやすいですし、仮面ライダーを知る人は是非読んで欲しい名作です。

仮面ライダーをつくった男たち 1971
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おやすみプンプン

おやすみプンプンの表紙

【おすすめポイント】

私は28歳の女性です。この作品に出会ったのは高校生の時でした。

高校生が読むには少し早い大人向けの漫画ですが、最後は考えさせられるし人によって解釈が別れる展開です。最初は主人公の淡い初恋から始まるのですが、歳を重ねるに連れてその初恋が違う方向へと行ってしまいます、それを悪いと思うか素敵と思うかも人次第です。一回だけでも十分に泣けるのですが、全てを理解しようとすると中々難しい作品です。

どちらかと言うと読む度に解釈が変わるし、改めて大人になった時に読んだら学生の時に読んだ時と全然違う気持ちが湧き上がりまた泣いてしまいました。この漫画は心の複雑さを非常に上手く描いているなと思います。

乙嫁語り

乙嫁語りの表紙

【おすすめポイント】

まだ私達が生まれる前の時代、遠い大陸での話です。乙嫁というのは可愛い奥さんなどの意味があり、その通り主人公であるアミルが嫁ぐところから始まります。アミルは時代背景からすると年を重ねた妻になりますが、持ち前の明るさとピュア、まじめさで幼い夫の家族とも村の人とも打ち解けていきました。

幼い夫に対しても敬意を持ち、誠実でしっかりと愛情を伝えるアミルの純真さや、それを不条理に壊そうとしてくる人々との闘いには思わず泣けるほどです。サブキャラもとても個性豊かで、不憫な未亡人と外国人との出会いと別れは涙なしには読めません。大人でなければ、大人だからこそ意味が理解できてじんわりと心に響く漫画だと思います。

お別れホスピタル

お別れホスピタルの表紙

【おすすめポイント】

医療系漫画です。
人は誰しも老いていく存在であり、いつしかそこへ引き寄せられてゆく病院終末期病棟のターミナル、そこでは様々な人が交錯し、様々な想いも行き交い、中堅どころの看護師が自身も悩みを抱えつつ、患者さんに寄り添っていくお話です。

この漫画に出てくる患者さんの娘という立ち位置なので、老いている肉親にも自分を可愛がってくれたという事を思い出したシーンで思わず自分の事のように泣けました。大人になっても私は両親の子供であるという真実が胸を打ちわ泣ける漫画です

お別れホスピタル
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ミステリという勿れ

ミステリと言う勿れの表紙

【おすすめポイント】

主人公の久能整くんの周りで起こる事件を、心理学などを用いながら解決していくというお話です。他の漫画でもよくあるような、急な殺人事件や傷害事件などいろいろ起きるのですが、それを紐解いていくところの過程で、いろいろと考えさせられるストーリーがとても面白かったです。

大人になってから読んだ漫画で初めて泣きました。ドラマ化もしているので有名になりましたが、ドラマ化だけではとても描ききれない漫画の深い部分があります。泣ける漫画、ではありますが、感動して号泣というより、ホロっと泣けてしまう、そんな漫画です。

ミステリと言う勿れ
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かくかくしかじか

かくかくしかじかの表紙

【おすすめポイント】

東村アキコさんの自伝的漫画です。

漫画家として一線で活躍している東村さんですが、元々は美大出身のOL。美大を志すに当たって通っていた絵画教室で出会った先生との思い出がいっぱい描かれています。夢を追いかけながら大人になっていく葛藤、諦め、悔しさ、挫折。大人になってから読むと、若い頃の自分が思い出されてリンクして泣ける漫画です。

私自身アラフォーなので、東村さんと世代が一緒で、読んでいて懐かしくなるシーンもいっぱい。そして一番号泣したのは東村さんが受験した際に先生が電話で言った一言。厳しいようで、愛に溢れています。詳細はぜひ本編で。夢を諦めたことのある方、夢の先を実現している方、どちらにも読んでほしい漫画です。

かくかくしかじか
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はじまりのにいな

はじまりのにいなの表紙

【おすすめポイント】

交通事故に遭い死んでしまった女子高生は、また新たな命として生まれ代わり、そして10歳の時に出会った男性は前世の恋人で偶然再会し再会し、少女は再び恋に落ちていきます。

絵はとても可愛らしく、表紙買いでした。全4巻と間延びせずに出会いから最後まで主人公の真っ直ぐな気持ちがとても良かったです。号泣ポイントは前世は全く明かさず、死んでしまった元彼女のことを乗り換えてない男性に主人公が寄り添うところに泣けると思いました。また、前世の家族にも邂逅し、死んでしまった娘への、それぞれの思いが語られる場面も大人でも涙してしまう名場面だと思います。

はじまりのにいな
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大人が泣ける漫画のまとめ

大人になると泣ける人が増える一方、大人になったら泣けない人も多くいるようです。

泣けなくなった人でも、人生経験が豊富なので、今回ご紹介した漫画に自分を重ねたり、他者の苦労苦しみに共感する部分が多いと思います。

大人になった今だからこそ、作品の意味を知り涙する、涙にはリラックスや安静を促す副交感神経が優位な状態に切り替わりる効果があるので、一日のストレスをリセットするためにも、漫画を読んで涙してみてはいかがでしょうか。