狭霧山で竈門炭治郎の修行を手助けした錆兎は、柱稽古編で冨岡義勇の同期と判明しました。
では、錆兎や義勇の関係や、手鬼に負けた理由はどんなものだったのでしょうか。
そこで今回は、
- 錆兎のプロフィール
- 錆兎と冨岡義勇の関係
- 錆兎と真菰の関係
- 錆兎の死亡理由と死亡シーン
- 錆兎が手鬼に負けた理由の考察
について紹介したいと思います。
錆兎のプロフィール
【名前】 | 錆兎(さびと) |
【誕生日】 | 不明 |
【年齢】 | 享年13歳 |
【所属】 | 鱗滝左近次の弟子 |
【呼吸】 | 水の呼吸 |
【初登場】 | 単行本1巻 |
【声優】 | 梶裕貴 |
錆兎は元鱗滝左近次の弟子の一人で水の呼吸を使う剣士の少年です(公式ファンブックには鱗滝左近次の門下生と記載)。
宍色の頭髪と口に傷があるのが特徴で正義感が強く心の優しい少年でした。
錆兎の厄徐の面は、素顔と同じ口許に傷の入った狐の面になります。
性格は熱く男気に溢れているのか「男が喚くものではない」「男ならどんな苦しみにも黙って耐えろ」「鈍い、弱い、未熟、そんなものは男ではない」「男に生まれたなら進む以外道などない」と掲げており、初対面の炭治郎に発破を掛け続けていました。
また、最終選別時点の13歳で鱗滝から学んだ全集中の呼吸を知識として覚えるに留まらず、自らの血肉に叩き込み体得しています。
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錆兎と冨岡義勇の関係
冨岡義勇は姉・蔦子の死後に心の病気だと思われてしまい遠方で医者をやっている親戚の元へ連れていかれそうになった最中に逃げ出しており、山の中で行き倒れている所を鱗滝左近次の知り合いの猟師に助けられました。
描写はありませんが、恐らく錆兎と義勇が出会ったのは猟師が義勇を鱗滝の元に連れてきた時だと考えられます。
そして単行本15巻130話「居場所」で義勇本人が語っている通り、当時13歳の錆兎と義勇は同い年で天涯孤独という身の上からすぐに仲良くなり共に鱗滝の元で剣を学びました。
しかし、共に参加した藤襲山の最終選別時、義勇が最初に襲い掛かってきた鬼に怪我を負わされて意識が朦朧とする中、錆兎は義勇を助けるに留まらず、その後も義勇を別の少年に預けて他の参加者が助けを呼ぶ声の方へと行ってしまい、結果手鬼に殺されてしまったのです。
義勇が意識を取り戻した頃には既に選別は終了しており、その年の参加者は一人を除き全員が合格したものの、その年の死亡者は参加者を助け続けた錆兎だけでした。
その為、義勇は一体の鬼も倒さず助けられただけの人間が選別に通ったとは言えないとして、錆兎の代わりに自分が死ねばよかったと悔やみ続けており、義勇は柱となった今も柱と対等に肩を並べていい人間ではない、本来なら鬼殺隊に自分の居場所は無いと卑下していたのです。
錆兎の存在は義勇にとって大切な友人であると共に思い出すと辛く悲しい記憶となりました。
錆兎が義勇に託したもの
義勇は錆兎に負い目を感じて悲観的な思考に沈んでいましたが、竈門炭治郎に「錆兎に託されたものを繋いでいかないのか」と言われた際に忘れていた錆兎の言葉を思い出しています。
義勇は姉が自分を庇って鬼に殺された事を悔いて「自分が死ねばよかった」と罪の意識に駆られていましたが、錆兎は義勇の頬を叩き「他の誰でもないお前が姉を冒涜するな。お前は絶対死ぬんじゃない。姉が命をかけて繋いでくれた命を、託された未来をお前も繋ぐんだ、義勇」と発破をかけたのです。
義勇は錆兎の死後、錆兎の事を思い出すと涙が止まらず悲しすぎて何もできなくなった為、このやり取りを思い出したくないとして本当に忘れていましたが、炭治郎の言葉で錆兎が教えてくれた大事な言葉を思い出しました。
義勇は錆兎から「姉が繋いでくれた命を未来へ繋ぐ」事を教えられたのです。
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余談ですが、単行本15巻131話「来訪者」の扉絵には13歳の頃の錆兎と冨岡義勇が背中を預けて日輪刀を構える姿が描かれています。
錆兎と真菰の関係
錆兎と真菰は竈門炭治郎が狭霧山の修行時に共に登場していますが、冨岡義勇の受けた年の死亡者が錆兎だけと言及しているので2人は同期ではありません。
また、錆兎と真菰に生前面識があったのかさえ分かっていないのです。
しかし、手鬼が殺害した鱗滝の弟子の中で特に印象に残っている剣士として名を連ねたが錆兎と真菰であり、手鬼は錆兎を一番強かった剣士として先に挙げていまが、錆との後に真菰が選別を受けた場合だと冨岡義勇が知らない筈が無いので恐らく真菰は錆兎より先に鱗滝に師事していた先輩だと思われます。
したがって、錆兎にとって真菰は姉弟子に相当するのではないでしょうか。
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錆兎が義勇とあったのは13歳の頃なので、もしかしたら義勇がやってくる以前に2人は鱗滝の下で一緒に修行していた可能性もありますが、公式で何も触れられていないので真実は分かりません。
錆兎の強さを考察
単行本15巻131話「来訪者」では、竈門炭治郎はこのように独白しています。
- 選別時、炭治郎は自分を守るので精一杯だったが錆兎はみんなを助けた
- 錆兎が生きていたら凄い剣士になっていただろう
炭治郎の独白通り、錆兎はその年の参加者の中ではずば抜けて強く、助けを求める人達を助けて回っていた事から低く見積もっても現在の炭治郎・善逸・伊之助のように将来有望な剣士でした。
鱗滝の元では最終選別に行く前に岩を斬っていますが、炭治郎は鱗滝の弟子の中で誰よりも硬く大きな岩を斬った男と錆兎が述べている為、そう考えると総合的な技術的な強さは錆兎の方がやや上であるものの底力を含めた力や実力は炭治郎の方が上なのかもしれません。
また、アニメ版で捕捉されている通り、錆兎は手鬼の頸が硬くて切れずに日輪刀を折られているので最終選別時点の炭治郎よりやや劣っている事が分かります。
そうなると錆兎の強さは選別時の竈門炭治郎よりやや下に位置するものの、手鬼に遭遇していなければ最終選別を受けた歴代参加者の当時の実力の中では上位に位置するのではないでしょうか。
錆兎が生きていたらどのくらいの強さ?
錆兎は手鬼に遭遇した為に命を落としましたが、もし生きていたら何処まで強くなれたのでしょう。
先ず、手鬼は47年前に鱗滝左近次が捕まえた鬼ですが、当時から藤襲山に放たれたとすれば手鬼が生きている事実から47年間無敗であった事が窺えると共に、現柱達とは遭遇していない事が考えられます。
その為、当時の柱達が最終選別時点で手鬼と遭遇した場合、手鬼に勝てたのかどうかは分かりませんので、錆兎が手鬼に敗北していたとしても「=弱い」とは考えられません。
錆兎は当時の参加者の中ではずば抜けて強い事が明らかになっている他、現水柱に上り詰めた当時の冨岡義勇を助ける程の実力者でした。
その事から考えても、もし錆兎が生き残っていれば冨岡義勇と剣を磨き続けて共に柱に相当する強さに成長出来ていたのではないでしょうか。
炭治郎が「錆兎が生きていたら凄い剣士になっていただろう」と独白するように、また、殉職した煉獄杏寿郎が生きていればいつか鬼舞辻無惨を倒せていたかもしれないと言われているように、錆兎の期待値がかなり高かったのは事実です。
錆兎の死亡シーン
錆兎は13歳の頃に最終選別が行われた藤襲山にて手鬼と対峙し死亡しています。
この事実が語られたのは単行本1巻7話「亡霊」の炭治郎と手鬼の会話になりますが、原作漫画では錆兎の直接的な死亡シーンは描かれておらず、ただ錆兎が手鬼の堅い頸を斬れずに刀が折れたコマと頭を握り潰されて殺されたという説明だけがされました。
しかし、アニメ鬼滅の刃炭治郎立志編第4話「最終選別」では錆兎の死亡シーンが加筆されており、漫画原作の説明通り手鬼に斬りかかる錆兎に刀が堅い頸を斬れずに折られるとその隙に手鬼が腕を伸ばして錆兎の頭を握り潰すシーンが描かれたのです。
なお、具体的に描写するには刺激が強いので色付きのシルエットとして描かれています。
錆兎が手鬼に負けた理由
錆兎は実力的には手鬼に勝てそうなスペックをしていますがどうして負けたのでしょうか。
錆兎が負けた理由として考えられるのは以下の三つの要因です。
- 最終選別で参加者を助けて回っていたので日輪刀が刃毀れしていた
- 最終選別で参加者を助けて回っていたので体力を消耗していた
- 普通に手鬼の頸を斬る実力が足りなかった
まず一つ目ですが、錆兎は選別中に冨岡義勇を含める多くの参加者を助けて回っているので通常より多くの鬼を討伐していると考えられます。
したがって日輪刀が刃毀れしている可能性が充分に考えられますが、原作漫画やアニメ版の錆兎の刀を見ても刃毀れ一つ無いので手鬼の頸を斬れなかったのは日輪刀の刃毀れとは関係ないでしょう。
次に二つ目ですが、錆兎は参加者を助ける為に藤襲山を駆け回っていますので通常より何倍も体力を消耗していたと想定すると、手鬼戦では既に本来の力を発揮するには心許ない体力だったのではないかと推察されています。
ほぼ全快の炭治郎が手鬼に苦戦したように、体力が無尽蔵の鬼相手に初手から疲弊した状態で挑むのは実力が拮抗していればかなりのハンデを背負う事になる為、錆兎が負けた理由としてはかなり有力なのではないでしょうか。
最後に三つ目ですが、唯一手鬼の頸を斬った炭治郎は狭霧山で誰よりも大きな岩を斬った実力を持っていました。
対して、錆兎は炭治郎程の大きな岩は斬れていないので、単純に手鬼の頸を斬るには力不足だった可能性が考えられますので、この説も充分に可能性がります。
したがって、錆兎が負けた理由として考えられるのは「全快の状態だったら斬れたかもしれないが、人助けで体力を消耗したまま手鬼と遭遇した為、最悪のコンディションで挑んだ結果手鬼の頸を斬れずに負けた」と考えられるのではないでしょうか。
手鬼自身が「一番強かった」と記憶しているあたり、錆兎の評判や実力から考えると本来の実力の100%を出せれば恐らく斬れていたのではないかと予想します。
錆兎の声優「梶裕貴」さん
【名前】 | 梶裕貴(かじゆうき) |
【所属】 | ヴィムス |
【誕生日】 | 1985年9月3日 |
【代表作】 |
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【来歴】 | 東京都生まれ埼玉県坂戸市育ちの声優、俳優、ナレーターです。
高校卒業後はアーツビジョン無料新人育成オーディションに合格し17期特待生日本ナレーション演技研究所に所属し、その後アーツビジョンに所属しましたが、2013年からヴィムスへ。
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錆兎と義勇・真菰の関係と死亡についてのまとめ
- 錆兎は鱗滝左近次の弟子の一人で水の呼吸の剣士
- 錆兎は冨岡義勇の同期で仲の良い友達であり、義勇に「姉が繋いでくれた命を未来へ繋ぐ」という言葉を投げかけた
- 錆兎と真菰は同期ではない
- 錆兎は最終選別で多くの参加者を助けて回った結果、手鬼に遭遇して敗北し死亡
- 錆兎が負けた理由は明かされていないが手鬼の堅い頸を斬れず刀が折れた隙に頭を握り潰されて死亡し
- 錆兎がもし生きていれば柱に匹敵する剣士になっていたと期待されている
- 錆兎の声優は「梶裕貴」さん
錆兎は義勇の友達であり、自分を犠牲にして他の人達を助けるような優しく強い剣士でした。
しかし、錆兎の死亡は義勇に負い目を感じさせる要因となってしまい、義勇は長らく罪悪感に苛まれてしまいますが、柱稽古編で炭治郎が投げかけた言葉で錆兎から託された大事な事を思い出しています。
もし錆兎が生きていれば十二鬼月にも打ち勝てる強い剣士に育っていたのではないかと期待してしまいますね。