銀城空吾は死神代行消失篇で登場した元死神代行でありその章のボスとして名を馳せましたが、再び死神の力を取り戻した黒崎一護に敗れた事で退場しました。
そこで今回は、
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以上、未だ謎の多い銀城について判明している事を紹介したいと思います。
銀城空吾は死亡してその後どうなった?
原作54巻477話、死神代行消失篇のラストで銀城は一護に敗北し死亡しましたが、銀城の遺体は尸魂界に運び込まれました。
それでは、銀城が死亡してその後彼はどうなったのかを見ていきたいと思います。
銀城の死
- 原作52巻~54巻
銀城は一護が習得した完現術を吸収し更なる力を付けると、護廷十三隊によって死神の力を再び取り戻した一護と交戦します。
しかし、死神側が死神代行を騙し監視されていた事を語り一護の意志を揺さぶると、本当に戦うべき相手が誰なのかを説き打倒死神へ誘導しますが、一護はそれでも浮竹や護廷十三隊の仲間を信じて自分の意志で仲間を護る選択をしたため銀城との交渉が決裂し、銀城と一護は卍解を展開して斬り合う事になったのです。
銀城は一護と斬り合う最中、一護が銀城を裏切った死神達を叩き潰すという目的を間違っていると正論を語ると思っていた為、どうしてそれすらしないのか疑問に思っていました。
そして銀城は一護の眼が自分を理解し、同じ場所に立って肩を並べ自分を理解した上で全てを否定する眼だと心の中で綴りつつ特大の虚閃を放ちますが、一護に片手で塞がれた後に天鎖斬月で袈裟斬りにされて地上へ落ちてしまいます。
地上に着地した二人は一撃打ち合うと二撃目に入る刹那、一護が刀を突き出し銀城の刀を斬り飛ばすと、銀城は折られた刀を振り下ろしながら脱力するように地面に倒れてしまうのです。
一度立ち上がる動作を取るも一護が斬った傷口からは出血が続き、再び地面に伏すと銀城を見下ろす一護と目が合い、薄れゆく意識の中で「もし順番が逆だったら俺達の立っている場所も逆だったか?」と語り掛けます。
そして薄れゆく意識の中で「なあ一護、もし俺達が逆だったら、そうしたら、俺達は……」と続けると一護を見据えたまま事切れるのでした。
黒崎一護に遺体を埋葬される
銀城の遺体は恋次によって尸魂界に持ち帰られました。
しかし、一護が直接尸魂界に赴き護廷十三隊の隊長が勢揃いで出迎える中、御馴染みの一番隊舎にて元柳斎に直々に「銀城の死体を現世に持って帰って埋めてやりてえ」と交渉しています。
銀城は尸魂界に於いて死神を殺し続けた大罪人であり、一護の家族と仲間をむちゃくちゃにした張本人ですが、そんな銀城を許していいのかと平子に問い掛けられた一護は許すも許さないも無く家族も仲間も元に戻り自分も生きてると話し銀城はただの死神代行だと訴えました。
元柳斎は熟考した上での発言か確認しますが、一護の意志を汲んだのか、一護は尸魂界から帰る際に銀城の遺体と浮竹の死神代行証を持ち帰っている内容の描写がある事から銀城の遺体は恐らく一護によって現世で埋葬されています。
BLEACHの作品内において、死神・虚・完現術・滅却師と全ての種の因子を持ち合わせる主人公である黒崎一護ですが、一護がどうして全ての因子を所有しているのか、また内在するに至ったのか、 黒崎一護の生い立ち 黒崎一護が保有する力[…]
銀城の再登場は千年血戦篇
- 原作58巻518話、原作74巻681話
銀城の再登場は滅却師の一度目の侵攻が終わった直後、一護が霊王宮に修行へ旅立った直後です。
霊王宮に上がるには志波家の打ち上げ技術で天柱輦を打ち上げてもらう必要があり、一護は空鶴に打ち上げてもらうのですが、一護が旅立った後、一護の旅立ちを見届けた岩鷲に続く様に銀城・月島・沓澤の後ろ姿があり、死後は志波家の厄介になっている事が判明しました。
流魂街でボヤボヤしているところを拾われたらしく、大空鶴練武堂で修業の手伝いをさせられているそうです。
恐らく一護のピンチに駆け付けるものだろうと読者に予想されていましたが、次に登場したのは何と最終巻74巻681話と再登場から約16巻越しで、その際はユーハバッハに折られた一護の斬月を月島の能力で無かった過去を挟み協力したのです。
銀城は月島に「一護に義理を返せ」と言っていましたが、銀城自身は特に戦いに加勢したり一護を助ける事はしませんでした。
銀城は小説で伏線回収されている
銀城関連の詳細の殆どは小説「BLEACH Can't Fear Your Own World」で回収されています。
中でも、銀城の中には虚の力に加えて死神や一護から奪った全ての能力が溶け込んでいる為に一護同様に霊王の器候補として希少な存在である事が分かったのです。
また、完現術者は霊王の欠片を宿している事が判明する等、死神代行消失篇の話が実はBLEACHの設定上必要不可欠どころか根幹に直接関わる重要な回だと分かりますので、小説を読む前に一度読み直すとより面白いかもしれません。
銀城の過去と浮竹との関係
銀城と浮竹の過去の真相も小説「BLEACH Can't Fear Your Own World」で語られています。
銀城が死神を殺害して逃げたというのは事実ですが、その背景には四大貴族の綱彌代家が関わっていました。
代行証に盗聴器を仕込み監視するように迫ったのは貴族ですが、実際に決断を下したのは誰よりも反対していた浮竹本人であり、一見貴族の主張に屈したように見えるその判断は銀城への疑いは無駄足に終わるといった銀城への信頼からくるものだったのです。
しかし、綱彌代家は霊王の欠片を宿す完現術者に目を付けて監視を行っており、ある時、銀城が率いる完現術者集団の霊王の欠片を集める為に暗殺を企てて刺客を送り銀城以外を皆殺しにしました。
銀城からすれば突然死神側から裏切られ仲間を全滅させられたので、当然送り込まれた死神の刺客を返り討ちにしますが、時灘がこの事件を「銀城が乱心して連絡役の死神と仲間たちを斬り殺した」と嘘の報告を四十六室にした為に銀城は死神の敵に認定されたのです。
それでも浮竹だけは報告を信じませんでしたが、後に銀城が浮竹の部下達まで斬った為に浮竹も止むを得ず銀城を敵と判断するしかありませんでした。
これらの真相を時灘の口から直接聞いた銀城は自分のやってきた事に後悔は無いと語った上で「最初に斬る死神は手前にしとくべきだったぜ」と怒りを募らせ特大威力の月牙天衝を時灘に放っています。
このように、銀城と浮竹のすれ違いには綱彌代家の思惑と時灘の執拗な嫌がらせが絡んでいた事は判明しました。
実は自身の中に霊王の右腕を憑依させていた浮竹十四郎ですが、一部では「裏切り」や「黒幕」の噂が広がっています。 今回は、 浮竹十四郎の「裏切り」と「黒幕」について 浮竹十四郎のプロフィールと斬魄刀 浮竹十四郎の強さ[…]
銀城のその後
小説「BLEACH Can't Fear Your Own World」の終盤、銀城は時灘との戦いの後、京楽から浮竹に関する事情や背景を伝えられています。
時灘との戦い後、叫谷から帰還した面々は志波家に戻り解散する事になり、京楽は隊舎に戻る直前に銀城に話しかけると、瀞霊廷と流魂街の行き来の手続きの簡略化をする事を伝え、浮竹の著書「双魚のお断り!」という冒険活劇のナンバリング①を手渡すのですが、銀城はどう反応していいか分からずにいました。
京楽が浮竹との事で蟠りがあるかと問えば、銀城は時灘がどうだろうが「俺は一度浮竹の、死神の敵に回った男だ」と意志の固さを示しますが、京楽は浮竹がずっと元柳斎や京楽に銀城の事を不問にしてほしいと言い続けていた事を話します。
それでも銀城の意志は変わりませんでしたが、京楽が過去の話ではなく「仮に銀城が浮竹を斬った時の話」をするばがらりと目の色を変えて聞く耳を持つと、京楽から浮竹が銀城に斬られる覚悟を持っており、もし銀城との間にそういう事があれば責任は浮竹にある事にしてほしいと頼んでいた事を聞かされるのです。
確かに一連の流れに綱彌代家が絡んでおり、監視と決断を出したのは浮竹自身ですが、それを後悔し続けて来た浮竹はそれらの理由を言い訳にして胸を撫でおろせる程器用な男ではないと京楽は語ります。
京楽から浮竹の本心を聞いた銀城は葛藤はあったものの、瀞霊廷と流魂街の行き来が簡略化された際、自分も瀞霊廷に入れるのかを京楽に確認すると、銀城は浮竹の墓の場所を訪ねるのでした。
銀城は自分の過去に区切りをつけ、新たな道を歩む為に一歩踏み込んだのです。
銀城空吾のプロフィール
【名前】 | 銀城空吾 |
【年齢】 | 不明 |
【身長】 | 187cm |
【体重】 | 90kg |
【血液型】 | AB型 |
【誕生日】 | 11月15日 |
【所属】 | 人間、完現術者、「XCUTION」リーダー会員番号001 |
【完現術】 | クロス・オブ・スキャッフォルド |
【初登場】 | 原作49巻 |
【声優】 | 東地宏樹 |
長い黒髪をオールバックにした大柄の男で十字架のペンダントやベルトチェーンを身に付けているのが特徴です。
一護が死神の力を取り戻す修行を指導する際は、完現術の成り立ちや力の使い方をレクチャーし、実践訓練では一護の目を斬って視力を奪う等の暴挙にでる事もありましたが、何れも実践タイプの一護を飛躍的に成長させています。
その為、死神代行消失篇では、周囲でおかしな事が頻発する一護の面倒を見る良き兄貴分で良き理解者でもありましたが、これらの銀城の性格は月島の能力で改変されていた影響からなる一部の素顔であり、本性を現し一護と敵対すると一護を用済みだと吐き捨てる非道な側面を見せました。
自らが集めた完現術者で組織する「XCUTION」には、嘗て率いていた月島を加えると6名所属しています。
- 銀城空吾
- 毒ヶ峰リルカ
- 雪緒・ハンス・フォラルルベルナ
- 沓澤ギリコ
- ジャッキー・トリスタン
- 月島秀九郎
銀城の正体は初代死神代行
銀城は一護が現れる遥か前に死神代行として代行証を与えられた初代死神代行であり、とある事件がきっかけで自らその座を捨てて姿を消したとされています。
尸魂界には死神代行の発生に対応した法律がありますが、現れた死神代行が尸魂界にとって有益であると判断された場合に代行証を渡す決まりになっているというのは、銀城の為に作られた掟でした。
銀城が一護に接触した理由
死神代行消失篇開幕、ひったくり被害に遭った銀城を一護が助けた事で知り合いますが、銀城は初めから一護が死神の力を失っている事を知っており、その力を取り戻す修行と銀城達の完現術を一護に譲渡する名目で仲間に勧誘しました。
しかし、その目的は完現術を習得し死神の力と融合した一護の力を奪い取る事であり、その為に月島の能力で自分自身に偽りの過去を差し込んで記憶の改竄を施し一護の味方を演じていましたが、月島にもう一度斬られると本来の記憶を取り戻して容赦なく一護から力を吸い上げるのです。
一護の完現術を取り込んだ銀城は攻撃自体に一護の霊圧が融合されており、月牙天衝を放つ事が出来ます。
そして雨竜の見解では銀城は一護の全ての能力を手に入れているそうです。
銀城の目的
銀城は月島の能力で記憶を改変し「月島が死神代行を殺し、そいつに力を渡した仲間を殺し、俺達の前から姿を消した」と語っていましたが、実際には自分が死神代行であり仲間を殺したのは尸魂界側からの刺客でした。
銀城は当時の仲間を殺された恨みと自分を裏切り刺客を送った死神と監視機能付きの代行証を渡した浮竹を恨むようになり、死神に復讐する為に一護に接触し力を奪い取る必要があったのです。
その為、一護から力を奪い取った後、死神の力を取り戻した一護と戦う際には死神代行戦闘許可証の真の意味を一護に話し、浮竹が死神の監視と制御を行っている事を告げ仲間に引き込もうと目論みました。
銀城の完現術「クロス・オブ・スキャッフォルド」
完現術者は物質に宿る魂を引き出して使役する事ができ、使い慣れた道具や思い入れのある道具などの相性の良いものならその形を変える事ができます。
銀城の場合は十字架のネックスレスを等身大の剣に変えて戦闘に用いりました。
一護から奪い取った力
一護が習得した完現術を取り込んだ形態で、髑髏を模したボディースーツを纏っています。
霊圧は「クロス・オブ・スキャッフォルド」を解放していた時より遥かに上昇しており、この力のお陰で一護の月牙天衝を防ぐ事ができました。
銀城の卍解
- 原作54巻476話
一護から奪い取った身に纏う完現術の衣装がより虚の力が前面に出た髑髏を象ったものになる他、頭髪が白く変わり顔にバツ印の模様が浮かび「クロス・オブ・スキャッフォルド」の柄尻と鍔が鋭く尖った形状に変化します。
背中には霊子で造り出したクロス状の翼が生えており、作中では一護と空中戦を繰り広げました。
また、刀の鋒から虚閃を放つ事も可能です。
銀城の月牙天衝
一護から完現術を奪い取った事で一護の力を使用できるようになった銀城の必殺技です。
死神代行消失篇では、銀城の月牙天衝は一護に回避されてしまった他、威力は一護のものと比べると劣る様に見受けられましたが、小説「BLEACH Can't Fear Your Own World」で綱彌代時灘に使用した際は絶大な威力を誇っていました。
もしかしたら一護戦は力がまだ馴染んでいない事や練度が足りなかった等が背景にあったのかもしれませんね。
銀城空吾の死亡や再登場とその後の小説についてのまとめ
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銀城空吾は不人気とされている死神代行消失篇でのボスでしたが、一護と同じ立場であり、同じ境遇であったにも関わらず、綱彌代家の陰謀に巻き込まれて浮竹と敵対する事になった哀れなキャラクターでした。
しかし、現世では同じ目線で戦ってくれた一護に心を救われ、死後は尸魂界の歴史を知る事で浮竹の誤解が解消されており、少なくとも浮竹の墓参りに行こうと思う程には新たな一歩を踏み出す事が出来ています。
瀞霊廷と流魂街の行き来が簡略化された未来、元々死神代行である銀城が元凶の綱彌代家が消えた今、再び死神を目指すのかは分かりませんが、完現術の力は宿したままなので今後の銀城の動向にも期待したいですね。
案外流魂街の志波家で居候しながらのらりくらりと過ごしていそうですが、それも銀城の持ち味でしょう。