最終話で登場した黒崎一護と井上織姫の息子「黒崎一勇」は謎多き幼児ですが、
- 黒崎一勇がユーハバッハの力の残滓を消した事について
- 黒崎一勇のプロフィールから見る強さや能力
- 黒崎一勇が斬魄刀を帯刀しているのは何故か
- 黒崎一勇と地獄の関係性について
等、本記事では一勇の判明している情報と考察を紹介していきたいと思います。
黒崎一勇がユーハバッハの力の残滓を消す
- 原作74巻686話
黒崎一護がユーハバッハを倒して約10年、尸魂界西五十五地区十三番隊舎に隣接する最終復興区画にユーハバッハの力の残滓と思われる霊圧反応が発生したのと同時に、現世の黒崎邸元一護の部屋にも似たような霊圧残滓が出現します。
ユーハバッハが霊王の力を取り込んだ際に生じた目玉模様のついた影が黒崎一勇の目の前にも現れるのですが、一勇が霊圧が溢れ出る穴へと手を突っ込むとユーハバッハの力の残滓が消滅するのです。
このユーハバッハの力の残滓を感知できたのは監視業務を担う技術開発局の涅マユリだけだったようで、そのマユリにしても技術力の賜物なのでしょうが、マユリが獲得した情報を基に砕蜂率いる隠密機動が各隊長に通達する流れで朽木白哉等の隊長格が把握していました。
ただ、桁違いの霊圧知覚能力を有する藍染惣右介だけは無間に居ながらユーハバッハの霊圧に気付いています。
しかし、現世に居る一護や織姫なども気づいていない様子からして、ユーハバッハの力の残滓の霊圧を感知でき、尚且つ触れただけで消滅させた一勇の異常性が際立った衝撃のデビュー回ではないでしょうか。
尚、どうして一勇が触れただけで消滅したのかは作中で言及されていない為、理由は分かっていません。
一勇はユーハバッハの力の残滓を吸収した説
- 原作74巻686話
一勇が残滓に触れた事で、時を同じくして尸魂界にも出現していたユーハバッハの力の残滓も消滅していますが、果たして本当にユーハバッハの力の残滓が消滅したのか、これには疑問が残る所です。
と言うのも、後に記事内で触れますが、一勇の斬魄刀の鍔の形が卍である事からして、ユーハバッハ由来の力を有しているのではと一部で考察されています。
そしてもう一つ考察されているのが「一護がユーハバッハに滅却師と虚の力を奪い取られた後、月島の能力で力を奪い取られた過去を無かった事にされている」という説で、一勇が生まれた時に滅却師の力も受け継がれているのではないかと言われているのです。
何れにせよ、ただ単にユーハバッハの力の残滓を消滅させただけと味気無いので、もしかしたらユーハバッハが聖別で行った様に他人の霊子を取り入れる事も可能なのかもしれませんし、死神代行消失篇で銀城がやった様に能力の譲渡で吸収する事も出来る可能性があります。
一勇とユーハバッハの関係性は今の所斬魄刀の鍔くらいしかありませんが、完現術に関しては織姫から遺伝している可能性があるので、死神化を纏う事を使いこなしている事から見ても滅却師か完現術の能力で力を奪う事もできそうですね。
黒崎一勇のプロフィール
- 名前:黒崎一勇(くろさきかずい)
- 年齢:不明
- 誕生日:不明
- 職業:死神
- 髪色:オレンジ
- 瞳:ブラウン
- 初登場:原作74巻
千年血戦篇から10年後の最終話に登場した黒崎一護と井上織姫の息子で、オレンジの髪とブラウンの瞳を持つ幼児です。
真咲が存命だった幼少期の一護と瓜二つの容姿と笑顔が特徴的な子供で、誰かに教わったか又は自然と使える様になったのか肉体から魂魄を引き離す事無く纏うようにして死神化する事が出来る他、斬魄刀を所持している等、謎に包まれています。
一勇があちこちに出歩いているのを知ってか知らずか、織姫は盾舜六花に一勇の様子を見守らせており、一勇が猿柿ひよ里達のアジトまで遊びに行っている事も把握していましたが、どういった経緯で仮面の軍勢のアジトに行きついたのか、これも明かされていません。
また、一勇の年齢に関しても名言されていませんが、霊王護神大戦から3年後時点で一護が大学生である事と織姫とはまだ交際していなかった事から計算しても6歳以下になる筈です。
たとえ一護が大学を卒業してすぐに結婚したと仮定しても、一勇の年齢は5歳前後ではないでしょうか。
黒崎一勇の強さや能力は?
先ず始めに、一勇は初登場時に肉体から魂魄を引き剥がす事無く霊子を纏うように死神化している事から、両親の一護と織姫から確実に「死神」と「完現術」の能力を引き継いでいる事が分かります。
しかし、父親である一護の「滅却師」と「虚」の力の継承有無については一勇の登場時点から度々議論されていますが、注目してもらいたのは一勇が背中に帯刀していた斬魄刀の鍔の形が「卍」になっている事です。
卍の鍔と言えば一護の斬月を想起させますが、それは一護の中に居る所謂斬月のおっさんが一護の中の強大な死神の力を抑える為にほんの一部の力を元に造り上げた偽りの斬魄刀であり、即ち一護の中に眠る滅却師の祖ユーハバッハの力が根源となっています。
つまり、一勇の中に滅却師の力が流れていない限り一勇の斬魄刀の鍔が卍の形に成り得ないと考えられる為、一勇には「滅却師」の力も内在している可能性が極めて高いのではないでしょうか。
したがって、「死神」と「完現術」と「滅却師」の力を有している一勇はこの段階でスペックだけは霊王の器候補としても申し分なく、ユーハバッハの力の残滓を触れただけで消滅させた実績から見ても少なく見積もっても隊長格に匹敵する霊圧を有していると推察できます。
ただし、内在する霊圧量が隊長格というだけにとどまり、実戦経験が極端に少ないので実際の戦闘では弱い可能性も否めません。
能力に関しては未だ不明ですが、斬魄刀を持っている事から「魂葬」は勿論の事、何れ始解や卍解に至る可能性もあるでしょうし、完現術によるチート能力の開花もあれば面白いですね。
BLEACHの作品内において、死神・虚・完現術・滅却師と全ての種の因子を持ち合わせる主人公である黒崎一護ですが、一護がどうして全ての因子を所有しているのか、また内在するに至ったのか、 黒崎一護の生い立ち 黒崎一護が保有する力[…]
黒崎一勇の斬魄刀は誰に貰った?
上述で触れた通り一勇は死神化すると斬魄刀を帯刀していますが、その斬魄刀を誰から貸与されたのか議論が交わされています。
と言うのも、斬魄刀は霊術院に入るか護廷隊に入らない限り貸与されない刀なので、現世在住の一勇が決して持ち得ないものを持っているのが既に不可思議なのです。
例えば、大戦の英雄として称えられている一護の息子という事で尸魂界から斬魄刀を贈呈された可能性も無くはないのでしょうが、普通に考えれば終戦から数年後に誕生した一勇にわざわざ斬魄刀を贈るのは正直言って理屈が分かりませんし、死神代行でもないのに渡す必要性も感じません。
ではなぜ帯刀しているのかと言えば、完現術による創造の可能性が有力視されています。
一勇の纏う死神化自体が死神代行篇で獲得した一護の完現術と瓜二つなので、それを完璧なものに昇華すれば霊子を刀の形状に成す事も可能なのかもしれませんし、斬魄刀の鍔の形が卍になっている事から一勇の中にユーハバッハの力の残滓が吸収されているという考察もあるので、滅却師の力が使えるのなら霊子の操作や隷属もお手のものでしょう。
もしかしたら本当に尸魂界から贈呈された斬魄刀なのかもしれませんが、万が一完現術で死神の力を纏う事が出来、ユーハバッハの力の残滓を吸収した事によって斬魄刀の鍔の形が卍となっているのだとしたら一勇が血統因子盛り込みまくりのかなりヤバい存在に見えてきます。
黒崎一勇と地獄の関連性
最終話から2年後の獄頣鳴鳴篇では、夜中に部屋から抜け出して死神化すると幽霊の下へと向かいます。
その際、神社の鳥居を潜った先、茂みの奥にある石積みされただけの小さな祠の前に立つと、
- 3回拍手→目玉の様な霊体が三つ出現
- 2回お辞儀
- もう一度拍手→地獄蝶と共に地獄の入口が開く
以上の動作を取り幽霊を地獄へと導いていました。
更に作中終盤、一護と護廷の副隊長達が魂葬礼祭を執り行う為の前準備として現世で虚を捕獲しようと試みた所、地獄の虚と共にザエルアポロが出現し、地獄門越しですが地獄に堕ちたとされる浮竹十四郎の目の前で死神達に虚を殺させたのです。
そして最後には地獄門が閉じるのですが、門の装飾にある骸骨の目玉がぎょろりと動いたかと思うと、その視線の先に夜道を歩く一勇が居たかと思えば、一勇は地獄門を見上げ花が咲く様に笑顔を浮かべます。
地獄門の骸骨と面識がある様に微笑んだ事や、その時にも一勇の周辺に地獄蝶が浮遊していた事から、序盤の幽霊を地獄へ送り込んだ事実も踏まえると確実に地獄と関係していると考えられますが、例えば初期のドン観音寺が幽霊の鎖を壊す事が除霊だと思い込んでいた様に一勇も地獄へ通じていた事を知らずに送っていた可能性もあるでしょう。
しかし、普段から一勇の遊び相手として一緒にいる事が多いコンが一勇が地獄の入口を開く光景を今回初めて見た事実からして、地獄の入口を出現させる手順は誰に習ったのかという疑問が残ります。
一護や織姫の知り合いで地獄に精通している人物は限られていると思いますが、一勇が誰の師事を受けているのか、はたまた独学で編み出したのかと、第1話から登場していた地獄が大きく関わった事からとても気になる内容でした。
一勇が「怖い」「サイコパス」と言われる理由
一勇が読者から「怖い」等と怖れられているのは、やはり能面の様に起伏のない笑顔でしょうか。
織姫の繕った笑顔とは違い、真咲が死ぬ以前の幼児時代の一護を彷彿とさせる笑顔は確かに一護に似ているますがどうしてか一護よりもサイコパス感が増していて本能的に恐怖を覚えてしまいます。
恐らく、幼児の段階で死神化できる潜在能力の高さや地獄と関係していると予想される行動の数々が一護との決定的な違いだと思われますが、その圧倒的強者の余裕を前にしたらそれが幼児だとしても底が知れないとなれば怖く見えてしまいますね。
特にサイコパスと感じられた場面は、一人寂しく泣いていた幽霊を「みんな居るから」と笑顔で地獄へ送った事ですが、もし初めから地獄だと認識して送っていたら「本物のサイコパスでは?」と考えさせられる一コマでした。
一勇のラスボス説
ここまでの記述で触れた通り、
- 一勇は地獄蝶や地獄の門とも馴染みがあるように笑いかけている
- 一勇の斬魄刀の鍔の形が「卍」である為ユーハバッハの存在を匂わせている
- 一勇の無垢の笑顔が怖い
以上の様に一勇の存在そのものが不穏なのです。
今回は「BLEACH」連載開始20周年記念で掲載された読み切り「獄頤鳴鳴篇」のネタバレについて紹介したいと思います。 黒崎一家の現状は? 恋次とルキアと苺花の現在は? 「魂葬礼祭」とは何なのか? 新キャラの副[…]
特に地獄門の骸骨が視線を向けた事や斬魄刀の鍔の形がユーハバッハが作り出した斬月のものと瓜二つと言うのが読者も気掛かりである為、「お父さん、あなたの息子ラスボスっぽいです」と様々なSNS上で感想が上げられています。
おまけに「死神・完現術・滅却師」の力を受け継いでいるとなれば霊王の器候補となる為、零番隊や尸魂界の監視下に置かれても何ら不思議ではないので何れ大きな戦いに巻き込まれるのではと、こうした不安要素が一勇のラスボス説を持ち上げているのでしょう。
黒崎一勇がユーハバッハの力の残滓を消した事や地獄との関係についてのまとめ
一護と織姫の息子という事でその血統の良さから読者界隈からは「霊王の器候補」だとか「兵主部が狙ってそう」とか「藍染様もニコニコで観察してそう」等、様々な言われようでした。
しかし、実際蓋を開けてみれば、ユーハバッハの力の残滓を素手で消滅させたり生身の状態で死神化する他、斬月のおっさんが作り出した初期の斬月と同じ鍔の形をしていたり地獄の入口を出現させる所作を知っていたりと、短い読切の中でイレギュラーな事ばかりやって見せています。
特に獄頣鳴鳴篇のラストにて骸骨と視線を交えて笑顔を向けた一勇には読者も不穏な空気を感じ取った事でしょうし、地獄の入口を出現させる手順を知っているのはかなり怪しいです。
久保帯人先生は続編を書くつもりが無いと仰っていたので、いつの日か先生監修の小説で語られるといいですね。