作中屈指の名言「13kmや」を生んだ市丸ギンですが、斬魄刀の能力を偽り本当の能力を隠し持っていました。
そこで、
- 市丸ギンの斬魄刀「神鎗」の能力
- 市丸ギンの卍解「神殺鎗」の本当の能力
- 市丸ギンの強さについて
- 市丸ギンの復活の可能性について
以上、ギンの斬魄刀の基本的能力から本当の卍解の能力、そしてギンの強さの指標となる戦いや死亡後復活の可能性についてまとめたので、順に見ていきましょう。
目次
市丸ギンの斬魄刀と卍解の能力
先ず始めに、市丸ギンの攻撃の要である斬魄刀「神鎗」の詳細を見ていきます。
市丸ギンの斬魄刀「神鎗(しんそう)」の強さと能力
引用元:BLEACH
- 初出原作9巻75話
- 解号「射殺せ、神鎗」
ギンの斬魄刀は脇差と見紛う小刀の形状ですが、解放後は伸縮自在の刀身を有した最長の斬魄刀に一変し、その伸縮速度は副隊長クラスでやっと見極める出来る程度であり、且つ押し切る膂力も人並み強いものとなっています。
また、神鎗の最大延長は刀百本分延びる事から別名「百本差し」とも言われており、初登場時に使用した際は瀞霊廷内に踏み入ろうとした黒崎一護を兕丹坊諸共白道門を超え遥か後ろまで押し返す程伸びていました。
加えて刀身を最短にした状態で羽織等で刀身を隠せば射線を悟られる事なく銃弾の様に相手を射貫く事ができる為、奇襲や騙し討ちに優れた斬魄刀ですね。
市丸ギンの卍解「神殺鎗(かみしにのやり)」の性能
- 初出原作46巻399話
始解と同様に能力解放による形状変化は見受けられないものの、始解時よりも伸縮速度や距離が大幅に上昇しています。
また、始解時に刀百本分延びるとされていた刀身は最長で13km延びるらしく、神殺鎗の伸縮速度は一護でさえ見切る事が困難な事から、ギンの卍解能力で一番厄介なのは長さでも破壊力でもなく「伸縮速度」だと言及されました。
その為、ギンは神殺鎗が延びる速さを「手を叩いた音が相手に届く500倍の速さ」であると説明を付け加え、最長の斬魄刀ではなく最速の斬魄刀だと改めるのです。
したがって切っ先を向けられたら最後、意識していても気が付けば射貫かれているなんて事もあり得る為、攻撃範囲・飛距離・破壊力等の性能は斬魄刀の中でも群を抜いている事から、かなり手強い斬魄刀になります。
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尚、後に上述の卍解能力自体がギンの嘘だと判明し、作中でギンが説明した際のセリフ「13kmや」のフレーズが気に入っていた読者も思わず唖然としたことでしょう。
しかし、本来の能力ではないにせよ「神殺鎗」の性能は物理系の中では充分にトップを狙えるのは確実です。
市丸ギンの卍解「神殺鎗」の真の能力と強さ
引用元:BLEACH
- 初出原作48巻414話
- 能力発動「死せ(ころせ)神殺鎗(かみしにのやり)」
神殺鎗の真の能力は刃の内側に細胞を溶かし崩す猛毒が仕込まれているものでといったもので、前述で説明したほど速くも長くも無いと言う事が明らかになりました。
また、伸び縮みする時一瞬だけ刀身が塵のように変わる特性から、神殺鎗で攻撃した対象の体内へわざと刃の一欠だけ残す事で合図とともに効果を発動する事ができるのです。
この猛毒の効力は崩玉と融合状態の藍染でも霊圧で抑え込む事が出来なかった為、凡そ実体が存在する対象には通用する能力だと考えられます。
市丸ギンはどれくらい強いのか考察
引用元:BLEACH
実はギンの直接的な戦闘描写は作中で二度しか描かれておらず、実際の所どの程度の実力なのか判断つかないと言うのが読者の本音だと思われます。
そこで、僅か二度の戦闘描写からギンの強さがどれくらいなのかという基準を読み取ってみましょう。
市丸ギンは日番谷冬獅郎戦で余力を残して渡り合う
- 原作16巻131話
尸魂界編藍染暗殺事件直後、藍染殺害実行犯がギンだと思っていた冬獅郎と瀞霊廷内で交戦する事となり、加えてギンが雛森を錯乱状態にした元凶とも認識していた事から激昂した冬獅郎は氷輪丸を解放していました。
その上でギンは冬獅郎を言葉で煽り散らかすと、先に斬魄刀を抜かせる既成事実を作り出し、冬獅郎の動乱を止める名目で相対し、氷輪丸を振り被ると横薙ぎの氷の斬撃がギンの視界を奪いって冬獅郎の殺気を受けたギンは同じく横薙ぎで氷を斬り裂くも、瞬時に背後に回り込んだ冬獅郎がギンの左腕を氷輪丸の鎖で絡め取り且つ氷結させて拘束します。
しかし、ギンの死角に回ったのが悪手となり、ギンの解号の合図の後、冬獅郎は羽織の奥から神鎗の先端が突き出るのを反射的に目視で捉えるも仰け反りながら刀で受け流すのですが、ギンの狙いは冬獅郎を挟んだ直線状に居る雛森で、冬獅郎が神鎗を回避してしまった事で、伸び続ける神鎗の切っ先が雛森へ差し迫ろうとした所、寸前で駆けつけた乱菊が刀で受け止めたので難を逃れました。
乱菊の登場によりギンが刀を納め戦いは中断されましたが、ギンと冬獅郎の実力は拮抗しているように思えます。
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ただし、両者始解を解放しているものの、冬獅郎は雛森の事で頭に血が回っているように見えて戦いでは冷静に立ち回り卍解も未登場、ギンに至っては卍解を使わずして何処か余裕な素振りを見せていた事から、両者共に全力を出していない事は確実です。
とは言え、冬獅郎の氷輪丸解放の影響を受けて逃げる事しかできなかった吉良の存在があった事から見ても、氷輪丸に立ち向かえたギンの実力は副隊長を凌駕し隊長格に相応しい力を秘めているのは事実でしょう。
市丸ギンは虚化した黒崎一護に片膝を付かせ尚も余力を残す
- 原作46巻398話~47巻405話
空座町決戦終盤、藍染が一心と、ギンが一護と戦闘に入ると、ギンは既に卍解状態の一護と戦う為に初っ端から卍解「神殺鎗」で挑むのです。
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たった一振りで空座町のビル群を横薙ぎに両断するギンの鋭い一撃を一護は難無く受け止めていましたが、ギンが刀を通常時にまで戻し敢えて接近戦に躍り出ると、一護は伸縮速度の異常な速さから切っ先を向けさせたら終わると咄嗟に神殺鎗の脅威性を見抜き刀を捌きます。
また、神殺鎗の切っ先を一護に向けた状態で胸の位置で身構える「神殺鎗・舞踏」は、瞬きする間に無数の刺突を高速の伸縮で再現した技であり、一護も虚化して回避するのがやっとでした。
その後、ギンが一護に興味を無くして逃走を促した事で勝負はお預けとなりましたが、十刃との連戦後に織姫や卯ノ花に回復してもらったとは言え卍解と虚化を合わせた一護相手にギンは終始圧倒し続けています。
対して一護は虚化が解除された状態で片膝をつき肩で息をしている等疲労が見受けられる為、このまま続けていればギンの勝利は確実でした。
しかし、ウルキオラ戦で完全虚化した経緯から一護が本来の力を発揮できていないのも否めない為、結局のところギンの実力が虚化した一護相手に余裕を以て立ち回る事が出来るという描写しか分かりません。
市丸ギンは藍染惣右介を倒しかけるも敗北した
- 原作48巻414話
尸魂界に転移させた本物の空座町に侵攻する藍染ですが、崩玉と融合した影響力で最早護廷十三隊を以てしても立ち向かう事が敵わないレベルに達していました。
空座町にて黒崎一護の級友を見つけて追い掛け回して遊んでいる藍染の下へ戻ってきたギンは、藍染が始末をつけようと鏡花水月を抜いた所、藍染に代わり自身が殺すと藍染の前に立ち、背を向けた状態で鏡花水月を片手で制すのです。
次瞬、ギンは羽織の奥から神殺鎗を延ばし藍染の胸元を射貫くと、完全催眠発動前から刀に触れておくと能力から逃れられるといった、鏡花水月の弱点を聞き出すのに何十年もかかった事を吐露します。
元よりギンの思惑に気づいていた藍染は、いつどのタイミングでどのように命を狙ってくるのか興味があり放置していたと綴り、たかだか刀で胸を貫かれた程度で死なないと高を括っていると、ギンの神殺鎗の真の能力「細胞を溶かし崩す猛毒」の説明を受けた後、藍染の上半身に大きな孔が空くのです。
しかし、藍染を倒したかに見えたギンの攻撃でしたが、崩玉と完全融合し剰え一瞬でも消え失せてしまうといった恐怖を感じた事から藍染は更に上の次元へと急速に進化を遂げてしまい、復活してしまいます。
藍染の崩玉を一時だけでも奪い取ったギンでしたが、崩玉自体が藍染へ戻ろうと働き、ギンは接近した藍染に袈裟斬りされた後、伸ばした右腕を切断され敗北してしまうのでした。
滅却師の首魁ユーハバッハが何故無間に立ち寄って藍染惣右介に会いに行ったのか、 藍染惣右介のプロフィール 藍染とユーハバッハの関係と目的の違い 藍染が崩玉と王鍵を求めた理由 今回はこの三項目に沿って、藍染が[…]
藍染戦の描写から見て、藍染がギンに関心を向けていた側面もありますが、崩玉と完全融合する前ならば神殺鎗の毒で藍染を倒せていた可能性もあり、藍染の霊圧でも抑え込めない事実からギンの強さは隊長格と比較しても上位に相当するものだと考えられます。
市丸ギンはアニメ千年血戦編で再登場したりその後復活するのか?
乱菊の為に何十年もかけて藍染の隙を狙って実行に移したギンでしたが、残念ながら崩玉と融合した藍染を倒すに至らず敗北してしまいました。
しかし、数々の非道な行いを差し引いて余りある乱菊との何とも切ない出会いから別れまでのエピソードを読み込んだファンからは市丸ギンの復活を望む声が多く上がったのです。
護廷十三隊三番隊隊長の市丸ギンと言えば、作中でのクズ行為や乱菊との関係に焦点が当てらた重要なキャラクターの一人です。 そこで以下に挙げられる、 市丸ギンがクズと呼ばれる理由 市丸ギンと松本乱菊の関係 市丸ギン[…]
そして残念ながら原作の千年血戦編ではギンは既に退場している為、物語完結まで一切登場していない事から再登場は望み薄でしょう。
ただ、粋なアニメスタッフが乱菊の回想でギンを挟み込むといったサプライズは大いにあり得るので、千年血戦編のアニメ化も引き続き注目していきたいですね。
市丸ギンは千年血戦編以降で復活する可能性はあるのか?ということについては、本編終了後に本誌に掲載された読み切り「獄頣鳴鳴篇」にて、死神が死亡した際どうなるのかについて説明がありました。
肉体が霊子で構成されている死神は死後、
- 一般隊士は、死ねば肉体は霊子となり尸魂界の大地に還る
- 隊長以上の霊圧の持ち主は、どうやっても尸魂界の大地に還れない
- 隊長以上の霊圧をいつまでも尸魂界に漂わせている訳にも行かない為、地獄に堕とす
という直視しづらい設定が明かされたのです。
つまり、設定どおりならギンが復活する可能性は限りなく0に近いという事が分かるのですが、地獄に堕ちたザエルアポロや浮竹十四郎が地獄で存在している事実からして、地獄で復活する可能性は大いにあると考えられます。
ただし、それが復活と呼んでいいのか甚だ疑問ですが地獄で苦しみ続けるよりかは綺麗に散ったままの方が蛇足にならないのではないでしょうか。
また、地獄で復活していたとしても地上へ上がる方法が無いので、何れにせよ残念ながら本編での登場はないように思えます。
市丸ギンの斬魄刀や卍解の能力と強さや復活についてのまとめ
刀身を伸縮自在に操るだけの斬魄刀「神鎗」ですが、原作46巻の一護戦で披露した卍解「神殺鎗」で伸縮速度の倍増と「13km」延びるとの申告から、ビル群が立ち並ぶ街一つを一振りで両断できるほど規格外な範囲攻撃を可能としました。
また、一護を以てしても神殺鎗の伸縮速度は目視で捉える事が出来ずに切っ先を向けられたら終わりだとも言わしめたのですが、脅威に思えた伸縮速度がギンのついた偽りの能力だと判明し、読者の度肝を抜いたのです。
神殺鎗の本当の能力が細胞を溶かし崩す猛毒を有している事と伸縮の際に一瞬だけ刀身が塵に変わるというのが真髄であり、崩玉を取り込んだ藍染を以てしても死の恐怖を感じさせる致死性の高い能力でした。
戦闘描写こそ少ないですが、虚化一護を軽くあしらった実力や藍染を仕留めそこなった神殺鎗の能力の強さから見て、ギンの実力は隊長格の中でも上位に位置するものだと考えられます。
しかし、残念ながら死亡した為これ以上の活躍は見込めませんが、もし地獄偏の読み切りの続きが展開されたなら、地獄に堕ちたギンについて触れられる可能性もあると思いますので、ギンの復活を妄想する事は大いに有りでしょう。
