BLEACHのキャラの中でも人気の高いグリムジョー・ジャガージャックは、作中では黒崎一護の好敵手の一人として登場し白熱した戦いを繰り広げ、一護の成長に於ける破面編でのキーパーソンを担いました。
そんなグリムジョーが千年血戦編で再び登場したことで読者も歓喜したわけですが、そこで今回は、
- グリムジョーの千年血戦編での活躍とその後
- グリムジョーのプロフィールや過去
- グリムジョーと黒崎一護の因縁
以上、グリムジョーの活躍や来歴をまとめたので順番に見ていきましょう。
グリムジョーは千年血戦編で味方として活躍
破面編ではウルキオラに次ぐ一護の好敵手として登場したグリムジョーですが、一護との決戦後に死亡したかと思われましたが実は生存しており、千年血戦編で再登場を果たした事で多くのファンを歓喜させました。
グリムジョーがどのような活躍をしたのか見ていきましょう。
グリムジョーvs聖十字騎士団キルゲ
引用元:BLEACH
- 原作57巻500話
原作55巻から突入した千年血戦編の序章、虚圏は見えざる帝国の侵略を受け統率者であるハリベルを捕虜に堕とされ、虚と破面共に人材の選定が行われていました。
一護に助けを求めるため現世に訪れたネリエルは、一護を始めとする織姫やチャドに浦原などの戦力を伴って虚圏に帰還し聖十字騎士団が一人キルゲと戦闘になると、一護達は3獣神(ハリベルの従属官)と共闘しキルゲを戦闘不能に追い込むところまで好転させます。
しかし、同じく見えざる帝国の侵攻を受ける尸魂界へと一護が向かった直後、戦闘不能と思われたキルゲが息を吹き返し一護を黒腔で監禁、加えて浦原達の不意を突いて重傷を負わしあわや敗戦を匂わせたところグリムジョーが上空からキルゲに奇襲を仕掛け両断するのです。
引用元:BLEACH
- 原作58巻518話
ただし、この時は正体不明の第三者として姿形は描写されていなかったためグリムジョーだと認識されていませんでしたが、後々に会話のみで登場し情報を小出ししていたため、数週間後の連載ではグリムジョーだと読者から予想されていました。
千年血戦編の導入で初の滅却師の敵として登場したのが「キルゲ・オピー」であり、キルゲの奇抜なキャラデザに感興を覚えたと思いますが、序章のキャラにしては極端に強く一護も苦戦を強いられました。 しかし、当時そんな強敵のキルゲを倒したのは誰な[…]
グリムジョーは浦原喜助と一時的に手を組む
引用元:BLEACH
- 原作69巻626話
キルゲを倒したグリムジョーはすかさず浦原に剣を向けたわけですが、ここで浦原と何らかの交渉を行ったようで次に登場した時は尸魂界側の協力者として一護に手を貸してくれました。
その理由と言うのははっきりとしていませんが、一護と再開後に「虚圏が無くなったらどこでてめえを殺すんだよ」と発言していることから、ユーハバッハ単体には興味はないもののその最終目標である三界の消滅がグリムジョーにとって不利益に繋がる事、虚の因子を持つ一護が全力を出せる環境が虚圏である事、この二つの要因がグリムジョーを味方に引き込む事ができた最大の理由ではないでしょうか。
どうしても一護と再戦をして決着をつけたいグリムジョーの意気込みを感じさせますし、それ以外の事に関心がないのも彼らしさを痛感させます。
グリムジョーvs親衛隊アスキン①
引用元:BLEACH
- 原作70巻635話
原作69巻629話にて、グリムジョーは一護達と合流後に共にユーハバッハが支配する霊王宮(真世界城)へと乗り込み、そこで親衛隊のアスキンと対峙することになるのですが、血の気の多いグリムジョーは邂逅するや否やアスキンの開口一番攻撃を仕掛けます。
しかし、すばしっこいアスキンに避けられてしまい更に逃亡を許した事で一護に怒られながらも追いかけるのですが、これが一護達と分断される要因となり、原作70巻635話でアスキンの「毒入りボール」を受けたグリムジョーは人知れず毒に侵されて伏せてしまうのでした。
グリムジョーvs親衛隊アスキン②
引用元:BLEACH
- 原作73巻665話
グリムジョーが退場してから約3巻分経過する間、アスキンは一護や夜一に浦原といった強敵と連戦を行い優勢に立ち回っており、遂には浦原の卍解を引き出すことによって戦況は拮抗し始めたかと思われた矢先、アスキンの不意をついてグリムジョーが再び奇襲で仕留めにかかります。
アスキンは一度受けた攻撃から霊圧を摂取して解析することで免疫をつけることができ、以降その攻撃が通用しなくなる厄介な能力をもっていますが、一時はアスキンの毒にやられて身動きがとれなかったグリムジョーは密かに浦原に治療されたのち帰刃することで霊圧を破面から虚へと変異させ、滅却師の毒となる虚の力をもってアスキンを奇襲し心臓を抉り取るのでした。
さすがのアスキンも一撃で心臓を取られたら再生不能らしく敗北を喫し、その驚異的な生命力から心臓を失っても事切れるまでしゃべり続けており、グリムジョーの追撃を背中に受けても暫くの間は生きていましたがやがて絶命します。
引用元:BLEACH
- 原作73巻666話
しかし、アスキンの死後増幅する「極上毒入りボール」に侵されたグリムジョーや浦原達はその場に倒れ込み事実上痛み分けとなるのですが、後方で控えていたネリエルが浦原の作っておいた出入口を活用し救助したことで生存できました。
聖十字騎士団内で唯一無二のムードメーカーな個性を持ち読者からも評価の高いオサレな敵キャラアスキン・ナックルヴァールですが、相性の悪い虚の霊圧を持ち仮面グリムジョー・ジャガージャックとの戦いがどうなったのか、 アスキンvsグリムジョ[…]
グリムジョーの出番は以降なし
ここまで聖十字騎士団2名の討伐に貢献したグリムジョーですが、本編での登場はアスキン戦以降描かれていません。
ただし、アスキンの極上毒入りボールの外に待機していたネリエルがグリムジョーや浦原を助けるような描写があることから死亡していないことは明白で、一護がユーハバッハを倒したことで虚圏も存続しているはずです。
その後グリムジョーが一護と再戦を果たせたのか不明のまま終戦をむかえ、10年後へと時間が飛んだ為、グリムジョーもその後どうなったのかは読者の想像に丸投げされる結果となりました。
グリムジョーのその後は小説で判明
さて、上述でグリムジョーのその後がどうなったのか不明と触れていますが、喜ばしいことに小説「bleach can't fear your own world」にて千年血戦直後の尸魂界や虚圏の現状が描かれており、グリムジョーの安否も判明しています。
一護との再戦は未だ実現ならず
大戦後、一護達人間は現世に帰り療養と日常へと戻り、霊王宮も零番隊兵主部を筆頭に復旧を終えており、新霊王にはユーハバッハの遺骸を祀っているなど点々と気になる部分が飛び交っていくわけですが、破面の残党にも触れられています。
霊王宮は見えざる帝国と同化していたため銀架城で監禁されていたハリベルも救出し、霊王宮にグリムジョーとネリエルを合わせ破面が3人も足を踏み入れる前代未聞な状況に陥っていましたが、兵主部曰く今十刃クラスの魂魄を地獄に送ったら三界のバランスが壊れるためこの場で殺しはしないとのことで、グリムジョーたち破面三人は虚圏に統率者が必要なことからも死神達から見逃されることになり、一種の協定を結ぶに至りました。
グリムジョーは一護と再戦を希望していましたが、ネリエルが満身創痍の一護と再戦して満足できるのかとうまいこと諭したため、言いくるめられたグリムジョーはこの場では引き下がるを得ません。
ただ、小説の物語中に一護は登場することなくグリムジョーの再戦は描かれていないので、やはり一護との決着がどうなったのかは不明のままです。
グリムジョーは小説でも活躍する
一護との再戦は叶わないグリムジョーですが、ユーハバッハ亡き後も綱彌代時灘という新たな三界を脅かす存在が出現すると共に産絹彦禰と名乗る一護とよく似た霊圧の子供と衝突することで戦いの渦中へと巻き込まれていきます。
グリムジョーを筆頭にハリベルやネリエル、千年血戦編序章で登場したロリやメノリに3獣神、破面編で登場した葬討部隊ルドボーン、マユリが管理する涅骸部隊(ルピ、ドルドーニ、チルッチ、クールホーン)など懐かしい破面と敵対しながたも共通の敵である綱彌代時灘一派とぶつかっていきました。
また、聖十字騎士団の残党(リルトット、ジゼル、キャンディス、ミニーニャ)ともいい勝負を繰り広げていることからグリムジョーも力をつけていることがうかがえます。

アスキンとの戦いでグリムジョーに毒の免疫がつく
千年血戦編でのアスキンの戦いが活かされている設定として、グリムジョーに毒の耐性がついている事が判明しました。
しかしながら、本人に自覚がないようです。
グリムジョー・ジャガージャックのプロフィール
引用元:BLEACH
- 名前:グリムジョー・ジャガージャック
- 身長:186cm
- 体重:80kg
- 誕生日:7月31日
- 所属:十刃、破面
- 番号:元破面・No.12→破面・No.6
- 司る死の形:破壊
- 帰刃:豹王(パンテラ)
- 解号:「軋れ豹王」
- 初登場:原作23巻
- 声優:諏訪部順一
水色のウルフ仕様なリーゼント風な髪型と右顎部分に虚の仮面の名残を残したワイルドな破面で、見た目通り好戦的で口も悪く強者を好んで殺害する気質がある十刃です。
アジューカス時代は白い豹のような容姿をしており、激しい生存競争の中を生き抜いた頃から性格は荒っぽいようで、十刃となった現在も他の十刃とは反りが合わずによく反発し、ウルキオラやルピに食って掛かるなど挑発を繰り返しています。
反面、一護のように一度認めた相手には、相手が万全の状態で再戦を望むなど意外とフェアな精神もあることがうかがい知れ、ハリベルやネリエルのように明確な敵意が無く障害にもならないような相手には興味をもたない性格です。
グリムジョーの帰刃(刀剣解放)「豹王(パンテラ)」
引用元:BLEACH
- 原作32巻281話
「軋れ豹王」の解号とともに斬魄刀を爪で引っ掻く動作を行った後、右半分を覆っていた仮面が額へ移動し、長く逆立つたてがみを掻き上げた頭髪、目の縁を囲う模様が目尻から飛び出し尖る耳へと繋がり、手足はしなやかな関節と鈎爪が生え、まさに豹を彷彿とさせる容姿へと変貌します。
手足の黒い爪は斬魄刀でできており、手足の関節部である肘や膝裏にも刃が生え、より白兵戦に特化すると共に、作中では虚化した一護と互角に戦えるほど飛躍的な戦闘力の向上を見せました。
グリムジョーの最大の技「豹王の爪(デスガロン)」
引用元:BLEACH
- 原作32巻285話
前方に両手を構え爪に霊力を溜める事で両手の爪の本数計10本に及ぶ巨大な爪を霊圧で作り上げ、振りかぶることで特大な霊圧の爪が襲い掛かる中距離から遠距離にも対応可能な技です。
一撃目を防がれてももう片方の豹王の爪を放つ事で二段階に及んで使用できますが、作中でも一撃目で一護を押し崩し、二撃目は完全に正面突破されてしまいました。
グリムジョーの技「豹鉤(ガラ・デ・ラ・パンテラ)」
引用元:BLEACH
- 原作32巻282話
肘の装甲部から棘のような弾を銃弾のように飛ばす技で、その威力は一発で虚夜宮内にある太い柱を粉砕するほど高く、作中では一護に対して5発同時に射出していました。
グリムジョーと従属官たちの過去と中級大虚(アジューカス)
引用元:BLEACH
- 原作32巻284話
虚は互いを貪り合うことでその数を数百超えると大虚(メノスグランデ)へと更なる進化を遂げ、大虚には最下級大虚(ギリアン)・中級大虚(アジューカス)・最上級大虚(ヴァストローデ)の3つの階級が存在しています。
虚の魂を欲する虚達は互いを喰らい始めるうちに魂が溶け合い個を失い莫大な霊力を持つギリアンと昇華するわけですが、稀に共食いの中の一体の能力や自我が他を超絶していた場合ギリアンと化しても個を失わない個体が現われ、それが他のギリアンを喰らい進化を続けるとアジューカスへとなるのです。
しかし、アジューカスは同族の虚を喰らう続けなければギリアンへ退化してしまう運命にあり、くわえて退化したものは100%の確率で個を失い二度とアジューカスへ戻ることができない生存競争の中にいました。
引用元:BLEACH
グリムジョーが白い豹のようなアジューカスだった時代、熾烈な生存競争の中で後に従属官として登場するシャウロン達と激闘を繰り広げた過去があり、その戦いを経てグリムジョーに忠誠を誓ったというわけです。
シャウロン達はヴァストローデに進化するという野心があり、それを牽引する王にグリムジョーを据え共に上へ上り詰めようと徒党を組んだのですが、一度一部でも同族の虚に喰われたものは完全に進化を止めると悟るシャウロン達はヴァストローデになる野望を断念し、先を歩むグリムジョーに自らの肉体を糧に差し出そうとしました。
ですが、本編でシャウロン達は健在なためグリムジョーが彼等を食わず従えていることがわかり、馴れ合いを好まない孤高なグリムジョーにも仲間意識があったことがうかがえますね。
ただ、死神との戦いで従属官は全滅し、自身を王と崇め付いてきたシャウロン達亡き今、それがグリムジョーの王になる野心を突き動かし続けていたのかもしれません。
因みに、グリムジョーの従属官は以下5名になります。
- シャウロン・クーファン(破面・No.11)→日番谷冬獅郎に敗北
- エドラド・リオネス(破面・No.13)→班目一角に敗北
- ナキーム・グリンディーナ(破面・No.14)→松本乱菊に敗北
- イールフォルト・グランツ(破面・No.15)→阿散井恋次に敗北
- ディ・ロイ・リンカー(破面・No.16)→朽木ルキアに敗北
グリムジョーの黒崎一護への執着の発端
引用元:BLEACH 原作24巻 212話
- 原作23巻~24巻
グリムジョーが一護へ目を付けたそもそもの発端は、藍染から指令を受けたウルキオラが一護を脅威にならないと判定し殺さず帰還したことにあり、反発していたグリムジョーはシャウロン達5名の従属官を連れ現世へと独断専行した結果、従属官を全滅させられ、自身も左腕の切断と十刃の序列剥奪という制裁を受けるのです。
一護との初戦でウルキオラの報告になかった黒い月牙天衝をその身に受け胴体に傷を刻むことになったグリムジョーですが、独断専行がバレ、東仙に連れ戻された事で一護との決着は不完全燃焼に終わり、また解刃状態も見せていなかったため、この段階ではまだ一護の事を雑踏程度の認識でした。
引用元:BLEACH
- 原作26巻232話
東仙から制裁受け降格させられたグリムジョーは、一護との初戦から一月後に藍染の指令を受けた他の十刃達に同行する形で再び現世へ赴き、駆けつけた一護と再戦を果たすのですが、虚化をコントロールした一護の前に圧倒されズタボロにやられることになります。
しかし、この一か月の修行で一護の虚化持続時間は11秒フラットまでしか伸ばすことができず、グリムジョーに止めをさす直前で虚化が解除され反撃に遭うのですが、窮地の所を続く原作27巻235話でルキアの救援により回避し、それでも立て直すことができないところへ平子が続く236話で助太刀にやってきました。
平子の虚化に虚閃を受けて千日手となったグリムジョーは解号の合図と共に斬魄刀を抜刀しようとしたところウルキオラが止めに入り断念する事となり、反膜に包まれ撤退するのです。
グリムジョーと黒崎一護の三度目の戦い
引用元:BLEACH 原作31巻 278話
- 原作31巻
上述での二度の戦闘で邪魔が入り決着が着かなかった事と死神であり虚の力を纏う一護へ関心が沸いたいたグリムジョーは、以降一護を好敵手と見定め終着していき、虚夜宮へ拉致された井上織姫の能力で失った左腕と十刃の階級を取り戻した後、一護が虚圏へ侵入した段階で再戦を果たすべく決意します。
連戦に次ぐ連戦、そしてウルキオラに殺害された一護を蘇生させる為に織姫を連れ出すべく世話係のロリとメノリを撃退後一護の元へと抜け出したところ、ウルキオラに見つかったため反膜の匪(カハ・ネガシオン)を使用し一時的に封印し、ウルキオラが脱出する間に一護を治療させ決着を急かすのです。
息を吹き返した一護はグリムジョーとの決着をつけるため、ウルキオラに負わされたグリムジョーの傷も治すよう織姫に願い、万全の状態となった二人は刀をぶつけ戦いの幕開けとなります。
引用元:BLEACH 原作32巻 284話
- 原作32巻
遂に万全の状態で三度目の戦いに臨むグリムジョーと一護の戦いは開幕から一護も卍解しており、グリムジョーも気炎万丈といった様子で虚閃を乱用し、一護と本気の殺し合いをしようと挑発を繰り返し、その場にいた織姫やネリエルを巻き込む規模の王虚の閃光を放つのです。
王虚の閃光を霧散させるために一護は虚化し、グリムジョーも漸くやる気になった一護に満足したのか原作32巻281話にて帰刃を展開、そして雄叫び一つで一護に音圧を与え先制攻撃を仕掛け互角な戦いを見せますが、次第に圧されはじめやや劣勢に追い込まれます。
しかし、流れ弾から織姫を庇いグリムジョーの攻撃をいくつか浴びてしまった一護は徐々に疲弊とダメージが嵩み動きが鈍くなり双方の形勢は逆転し、同様に随分と消耗したグリムジョーも勝利を確信したのか止めをさそうと一護の眼前に立つのですが、同巻284話、その時一護は織姫から「これ以上けがをしないで」と涙ながらに嘆願されたことが原動力となりグリムジョーのとどめの一撃を既所で受け止め真向斬りで反撃し致命傷を与えるのです。
グリムジョーと黒崎一護の決着
引用元:BLEACH
原作32巻284話、一護から思わぬ反撃を受けた事で右肩口から斬り伏せられたグリムジョーは、走馬灯の如くアジューカス時代の記憶を想起させた後、一護の斬魄刀を掴み右手で腹部を突き刺すといった反撃に出ました。
そして、どこかでグリムジョーに勝てると思い込んでいる勝気な一護の目が気に入らないと口上し、最大の技である豹王の爪を用いて霊圧で作り上げた巨大な爪を一護へ向け振りかぶるのです。
嘗て共にヴァストローデを夢見た従属官達が野心を諦めてグリムジョーに喰われ糧にあるためその身を献上し夢を託そうとした回想に何を思ったのか、俺の血肉となってその先をみろと胸裏に抱き「俺が王だ」と咆哮をあげるグリムジョーは、豹王の爪を受け仰け反る一護を見て勝利を確信します。
引用元:BLEACH
が、同巻285話、一護は足場を立て直し豹王の爪を受け流すとその勢いのまま爪の一本を粉砕し、一護もまたグリムジョーに勝つために虚圏へ来たと咆哮し、グリムジョーの二撃目の豹王の爪を正面から打ち破り胸部を貫くのです。
一護に貫かれたグリムジョーは意識を失ったのか、はたまた霊力を枯渇させたのか、足場の展開を失い転落するものの一護に腕を掴まれ命を救われる結果となりました。
グリムジョーは再び立ち上がるもノイトラに決定打を与えられた
引用元:BLEACH
- 原作32巻286話
戦いが終わり織姫を取り戻す事ができて一息ついていた一護でした、何と致命傷を受けた筈のグリムジョーが再び立ち上がります。
帰刃も解除され息も絶え絶えの中一護へと攻撃を仕掛けるグリムジョーでしたが、一護は斬魄刀を投げ捨て素手でグリムジョーの腕を掴み負けを認めるよう訴えかけ、俺のことが気に喰わねえなら何回だって戦ってやると宣言しこの場は引くよう求めるのです。
ですが、その言葉がグリムジョーの矜持に傷をつけたのかは不明ですが、グリムジョーは一護の手を払いのけ「てめえは…」と言いかけたところにノイトラの襲撃を受け地面に伏せることとなり、その後はノイトラの追撃から一護に守られる状態となりますが既に喋る余力もなくそのままフェードアウトしました。
ノイトラの参戦で決着は綺麗に着地することができませんでしたが、苛烈を極めた戦闘の勝者は間違いなく一護であり、またグリムジョーのタフさと強さへの飽くなき精神力は見事だと認めざるを得ませんね。
グリムジョーは義理は返す善人?
引用元:BLEACH 原作31巻 273話
グリムジョーは自身が気に入らないウルキオラが目を付けた井上織姫が虚夜宮へ拉致された事が好転となり、東仙に斬り落とされた左腕と消された第6十刃の印字を復活させることができたわけですが、一護との再戦を理由に軟禁状態にあった織姫を独断で外へと連れ出しました。
その際、織姫に暴行を働いていたメノリを殺害しロリの足を引きちぎる等凄惨な行動も取っており、一護の元へ送り届けた後は恐らく勝敗に関係なく織姫を放置するか一護のような好敵手と会ったときのための治療役として配下にしたのではないでしょうか。
とまあ結果的に織姫や一護のある意味恩人でもあるグリムジョーですが、彼が織姫を活用したのは織姫が復元術を有しているからという前提でもあり、織姫への行いは性格上腕を直してくれた事への義理を返したに過ぎない為、特段グリムジョーが善人であるということではないでしょう。
因みに、小説でリルトットがネリエルを見て一護の彼女か何かかとグリムジョーに問いかけたところ、「黒崎の番(つがい)はもっと生っちょろい人間の女」だと評していることから、少なくともグリムジョーの中での一護と織姫の関係性はそう見られていることになります。
グリムジョーの千年血戦編での活躍や黒崎一護との関係についてのまとめ
- 千年血戦編では、グリムジョーは生存しており一護との再戦のために浦原と手を組み尸魂界側の味方となる
- 聖十字騎士団のキルゲとアスキンを撃破する
- 千年血戦編の大戦後は虚圏へ帰還し、一護との決着は未だ未定
グリムジョーを語る上でやはり欠かせないのが黒崎一護の関係であり、破面編での決着後にフェードアウトしたグリムジョーは実は生存していて千年血戦編で再登場を果たしました。
その実は一護と再戦する目論見があることに付随しており、結果、聖十字騎士団の内2名を撃破するといった活躍と貢献を果たします。
当初は十刃内でも敵意剥き出しで異端児だったグリムジョーですが、一時の苛立ちで反目したウルキオラをきっかけに一護を標的にし、その結果一護を好敵手と睨み執着していくことになりました。
そんなグリムジョーのおかげで一護は虚化を更に極めるに至り仲間を救うための活力源に変えることができたので、連載終了を経て尚もこうして読者の中で忘れられない魅力あるキャラクターとして残っているのでしょうね。
