浮竹十四郎は千年血戦篇で霊王の代わりとなって世界の崩壊を一時的に防いだ後、力尽きて死亡してしまいました。
そこで今回は、
- 浮竹十四郎は地獄に堕ちた
- 浮竹十四郎が行った神掛とは
- 浮竹十四郎とミミハギ様の関係
以上の内容を踏まえて、浮竹が地獄に堕ちたと言われる理由やミミハギ様関連について紹介したいと思います。
浮竹十四郎が地獄へ堕ちたと言われる理由
週刊少年ジャンプ2021年36・37合併号にて掲載されたBLEACHの続編を描いた短編「獄頣鳴鳴篇(ごくいめいめいへん)」で、浮竹十四郎が地獄へ堕ちていた事が発覚しました。
では、どうして地獄へ堕ちたと分かるのか、漫画内で語られた事実を抜粋した所、
- 霊子に宿る霊圧の濃度を指す「霊威」という言葉がある
- 一般隊士で二十等霊威、副隊長で五等から四等霊威、隊長で三等以上の霊威
- 死神が死ぬと肉体は霊子となり尸魂界に還るが三等以上は霊圧濃度が高すぎて還れない
- そのため「魂葬礼祭」という儀式をして還れるようにする
以上の予備知識が真央霊術院で学ぶ範囲であると判明しましたが、実際はその通りでは無く、「三等以上の霊子はどうやったって尸魂界の大地には還れない」と言うのがこの読切の本筋となるのです。
では、三等以上の霊子が尸魂界に還れないのに何故魂葬礼祭をするのか、これには別の意味が隠されていました。
魂葬礼祭は死んだ隊長達を地獄へ堕とす儀式
魂葬礼祭の真の目的は戦死した隊長達の魂を地獄へ堕とす儀式であると、ザエルアポロの口から真実が語られました。
強すぎる霊子をいつまでも尸魂界に漂わせておく事が出来ない為、魂葬礼祭の真実は「強さには代償があり、自ら求めた強大さによって還る場所を失った寄る辺無き魂を地獄に堕として救済する」目的であり、何も知らない死神達は「知らぬ間に自分達の手で仲間を地獄に堕とし続けていた」と言う事になるのです。
そして、地獄の口を押さえ続けていた強大な霊圧を持つ藍染惣右介やユーハバッハといった強者が消えた所へ、千年血戦篇で戦死した隊長達、即ち
- 山本元柳斎重國
- 卯ノ花烈
- 浮竹十四郎
以上の霊圧の持ち主を続けざまに地獄へ堕とした事で均衡が崩れ、地獄の側から蓋をこじ開けられる様になったと語られました。
浮竹の目の前で虚を殺害し儀式は完了
本来の魂葬礼祭の前段「序儀面霊縛」の為に阿散井恋次を始めとする一角や弓親といった馴染みのメンバーを含む副隊長総出で現世に向かい虚を捕縛するのですが、何故か儀式では無く虚捕獲の場に黒崎一護も参加し、虚の出現を待っていました。
そこへ、霊圧を感じさせない地獄の虚が出現と共に副隊長達を襲撃すると、地獄の口を開いてザエルアポロが地上へと姿を現し、恋次を襲うのです。
更に、ザエルアポロの口から魂葬礼祭の真実が語られると、突如として地獄門が出現し、開放と共に「双魚理」に似た形状の巨大な刀がザエルアポロを背後から突き刺したのですが、ザエルアポロの口から「お早いお着きだ、神掛浮竹十四郎」との台詞があり、加えてザエルアポロを突き刺した斬魄刀の大きさが本来のものよりも異常に大きくなっていると言う描写が描かれるのでした。
また、同時期に副隊長達が地獄の虚を全て討伐し終えていた事で、ザエルアポロは「浮竹十四郎の目の前で死神達が地獄の餓鬼共を皆殺しにしたことで儀式が終了した」と発言すると共に、黒崎一護が今この場にいる事が浮竹十四郎がこの場に居る事と同義であると言わんばかりに一護の死覇装に取り付けられた死神代行戦闘許可証がクローズアップされます。
ザエルアポロはそのまま浮竹と思しき存在によって地獄門の中へと引きずり込まれて行くと、地獄門が閉じるのですが、
- 地獄門の奥から飛んできた斬魄刀が「双魚理」そのものである
- ザエルアポロが地獄門の向こう側に居る存在を「浮竹十四郎」と呼んでいる
- 黒崎一護の死神代行戦闘許可証は浮竹十四郎が監視する装置
以上の事から、ほぼ確実に地獄門の向こう側に居る存在が浮竹十四郎であると示唆していました。
よって、浮竹十四郎が地獄に堕ちていると言うのは確定事項だと思われます。
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浮竹十四郎のクシャナーダ化説
クシャナーダとは、劇場版第4作「BLEACH 地獄篇」に登場した地獄の番人であり、地獄へ堕ちた咎人に死を与え続ける所謂地獄の獄卒の役割をするキャラクターです。
原作2巻にて、デザインは異なるものの地獄門から巨大な半身のシルエットのみ登場しており、その際には巨大な刀でシュリーカーの胴体を背後から突き刺していますが、この光景がまさに浮竹の双魚理がザエルアポロを背後から突き刺した場面と瓜二つでした。
したがって、浮竹は地獄に堕ちた現在、クシャナーダの様に地獄の秩序を護る役割を担っているのではと予想されています。
また、クシャナーダは最下級大虚程の大きさである為、浮竹がクシャナーダの様に変異していると仮定すれば、双魚理の大きさにも説明が付きますので、浮竹=クシャナーダ説も中々に面白い内容です。
浮竹十四郎の異名「神掛」とは
- 原作68巻616話~617話
浮竹十四郎の直接的な死亡理由は「神掛」を行った為ですが、それでは神掛とは何なのか非常に気になる所です。
先ず、浮竹には病弱設定がありますが、浮竹の肺には「ミミハギ様」が食い付いている為、その力を全身の臓腑へと広げる儀式の事を「神掛」と呼びます。
神掛によって全ての臓腑を捧げるとミミハギ様の依り代になる事が可能で、その結果、浮竹は生命力が持ち続ける限り自らの肉体を霊王の右腕そのものにする事が出来るのです。
作中では霊王が殺害された影響から世界の崩壊が始まったものの、浮竹が神掛を行う事で一時的に霊王の右腕を解放し世界の崩壊を食い止めたのですが、後にユーハバッハが霊王の右腕事霊王の力の全てを吸い取った事で敢え無く絶命してしまいます。
浮竹十四郎の肺病とミミハギ様の関係
- 原作68巻616話~617話
浮竹は生まれつき肺に病を抱えていた為吐血を繰り返しは寝込んでいましたが、僅か3歳のある日、泡を吹いて死にかけていた際、両親が浮竹を助ける為にミミハギ様に浮竹の肺を捧げる祈祷を行い生き永らえる事ができました。
浮竹の白髪は肺病の後遺症によるもので、その症状は医者に見放される深刻なものでしたが、ミミハギ様を憑依させる事で浮竹は死神として瀞霊廷の為に働ける程度には回復したのです。
ミミハギ様は霊王の右腕
「ミミハギ様」とは東流魂街七十六地区の逆骨に伝わる単眼異形の土着神であり、自らの持つ眼以外の全てを捧げた者に加護をもたらすと伝えられています。
加えて、ミミハギ様ははるか昔に天から落ちてきた「霊王の右腕」を祀ったもとだとも伝えられていた為、迷信深い浮竹の両親は医者に見放された浮竹を助ける為に迷信通り眼以外の者を捧げる事で助けようとしたのです。
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ミミハギ様は何処から来たのか
はるか昔に天から逆骨へと落ちてきたとされるミミハギ様ですが、その昔、尸魂界が誕生した頃には五大貴族が存在していました。
そして、五大貴族筆頭の綱彌代家だけは霊王と呼ばれる存在がいつか自分達にもその力を向けるのではと怖れていた為、霊王を拘束し四肢や臓物を斬り分けてバラバラにしたとされており、霊王の右腕もその時に逆骨へと捨てられたのではないでしょうか。
若しくは、霊王がバラバラにされた後に紆余曲折を経て逆骨に辿り着いたのかもしれませんが、少なくともミミハギ様の誕生は尸魂界開闢前後に遡る大昔の出来事です。
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浮竹十四郎の地獄落ちと神掛やミミハギ様についてのまとめ
浮竹十四郎の死亡経緯は、千年血戦篇にて霊王が殺害された事によって世界の崩壊が始まり浮竹が肺に憑依させていたミミハギ様、即ち霊王の右腕を神掛の儀式により解き放ち、浮竹が霊王の代わりとなって世界の崩壊を防ぐも生命力が尽きた為死亡するに至りました。
そして、死亡した浮竹が地獄に堕ちた経緯は、亡くなった隊長の弔う儀式「魂葬礼祭」によって、墓前にて虚を殺す事で霊子を地獄へ堕としていたと判明し、浮竹の地獄堕ちが確定したのです。
また、地獄門の奥から現れた浮竹の斬魄刀「双魚理」が巨大化していた事から、地獄の番人でもあるクシャナーダになっているのではと読者の間で噂されており、今後、地獄へ堕ちた浮竹が果たして敵として君臨するのか分からないと言った、不穏な空気を匂わせるような読み切りとなりました。
地獄へ堕ちた事は残念ですが、もし続編が今後描かれる事になれば卍解が披露される可能性もあるので、ある意味で楽しみな展開だと思います。