BLEACHの登場キャラは各章で衣装チェンジをする事が魅力ですが、中でも涅マユリは元々奇抜なファッションセンスに加えて一層変人ぶりが際立っていきます。
そこで、
- 涅マユリの素顔と登場する度に変わる衣装
- 涅マユリの名言の抜粋
- 涅マユリが行ったクズエピソード
など、気になるマユリの素顔が登場した回や作中での名言やクズエピソードをまとめたので見ていきましょう。
涅マユリの素顔や衣装とメイクの変遷
- 名前:涅マユリ(くろつちマユリ)
- 誕生日:3月30日
- 身長:174cm
- 体重:54kg
- 斬魄刀:疋殺地蔵
- 所属:護廷十三隊十二番隊隊長、技術開発局二代目局長
- 趣味:実験
- 好きな食べ物:サンマ
- 嫌いな食べ物:ネギ
- 初登場:10巻
- 声優:中尾隆聖
浦原喜助の後任として護廷十三隊十二番隊隊長及び技術開発局二代目局長を務める死神であり科学者でもあるマユリは、自分の肉体はもとよりあらゆる生物を被検体と認識している事から非人道的な行いから尸魂界屈指の有能ぶりを見せる魅力あるキャラクターです。
当時十二番隊隊長を就任したばかりの浦原喜助が瀞霊廷の危険分子と判断された隊士を留置する施設「蛆虫の巣」に収監されたマユリを勧誘したのがきっかけで自由の身となり、9年後の魂魄消失事件を契機に尸魂界を追われた浦原の後任として隊長兼局長の座を引き継いだ過去があります。
涅マユリの素顔が判明したのは「原作20巻172話」
- 原作20巻172話
普段、白化粧を下地とした独特なメイクを施しているマユリですが、石田雨竜戦で逃走する際に使用した自らを液体化させる「肉飛沫」を使用したマユリは、尸魂界終盤藍染惣右介謀反の知らせを天挺空羅で聞いていた場面にてその素顔を読者に晒しました。
化粧を落とした素顔は精悍で男前な顔立ちですが、モヒカン部分を残してもみあげから後頭部周りはツルツルに剃っていて、削ぎ落とされた耳には封をしており、改造を施したであろう継ぎ接ぎの手術痕を体中に刻んでいます。
マユリの素顔が思いの外イケメンだった事で読者も当惑したものです。
涅マユリの奇抜な衣装とメイクの変遷
マユリと言えばやはり奇抜な衣装の切り替えが特徴として挙げられ、登場初期にも独創的で奇妙な風貌の印象が強すぎて、BLEACHの科学者キャラとしても一瞬で読者の脳裏に刻み込まれたものです。
また、衣装は変わっても右手中指の爪だけは長く伸ばし続けているのは一貫しています。
それではマユリの素顔が分かった所で、次は登場する度にデザインが変わる顔のメイクと衣装を見ていきましょう。
尸魂界編初登場時の衣装とメイク
- 原作14巻「石田雨竜戦」
燕の尻尾のような二又に分かれた鍔の帽子を被り、ダイヤル式若しくは巻貝に似た装飾を両耳と顎に装着した顔面部分を斬り抜いたマスクを頭部に着込んでいました。
また、黒白のメイクは鼻部分のみ白く塗り、顔面は黒色で統一されています。
こんなエキセントリックな恰好をした死神が殺意を向けて実験体にしたいと言ってきたら普通に漏らしてしまいそうですが、我々読者の代表である雨竜は漏らさずに辛勝した男の中の男でしたね。
破面偏のマユリはツタンカーメン風?
- 原作34巻「ザエルアポロ戦」
左右に流れる毛髪及び角の様な物を生やしたツタンカーメンを彷彿とさせる被り物をしており、顔の骨格を覆うヘッドギア部分と歯列は金色で統一し、化粧に関しては黒塗りベースのまま鼻部分と左右の目尻から顎先にかけて左右対称に白く塗られています。
涅マユリと言えば真っ先にこの破面偏バージョンのファッションが連想されるかもしれませんね。
110年前のマユリは七三分け
- 原作36巻「蛆虫の巣」
こちらはマユリが「蛆虫の巣」に収監されている頃の姿で、耳上から頭頂部だけを残した頭髪を七三に分けているのが特徴です。
また、この時には既に自身の肉体を改造しているのか左右の耳には巻貝の様な装飾が施されていますが、アイマスクのような化粧やしゅっとした顎のライン等から、素顔の面影をどことなく感じさせる簡素なデザインとなっています。
千年血戦編序盤は顎に二又に反り返った棘がある
- 原作55巻「見えざる帝国一度目の侵攻時」
ライオンの鬣のように後ろへ広がる頭飾りと顎先に二又に反り返った棘の付いた金色の被り物をしており、黒地の肌の上へストライプ状に白く塗った化粧を施しています。
こちらも同様に歯列を金色に染め上げている事から一層黄金色が強くなっていますね。
千年血戦編中盤は全身が光っている発光人間
- 原作61巻「見えざる帝国二度目の侵攻時」
滅却師の侵入を二度許したという情報から、見えざる帝国の侵入が影に関係している事を突き止めたマユリは、影を一切作らせない為に研究室を始め自らも光り輝く衣装を身に纏う事で物理的に影を無くしました。
後に爆発反応装甲と判明した衣装は顔を中心に向日葵若しくは太陽をデフォルメしたようなフォルムを象っており、体の線を覆うようなもっさりとした厚みのあるコートを羽織っています。
また、この時はネムも同種の衣装、シルクハットに蝶ネクタイを着けた胸元の開いたセクシーな恰好をしており、マユリとネムは並んで光り輝いていました。
千年血戦編後期は頭髪を三つに束ねた前衛的な髪型
- 原作70巻「ペルニダ戦」
ペルニダとの戦いで光輝く衣装が爆発反応装甲の役目を果たし爆発すると、中から普段の隊首羽織を纏ったマユリが出てきますが、何とその容姿はまさかの頭頂部の頭髪以外全て剃り上げたような奇抜な髪型で三本に束ねた髪を後ろに流しています。
メイクは千年血戦編序盤と中盤同様にストライプ状に黒白仕様ですが、耳元は三つのパイプ管のようなものが蓋をするように塞いでおり、ますます妖怪染みた風貌へと駆け上がっていました。
10年後の最終話ではムフロンの角が後頭部に流れたような被り物
- 原作74巻685話
霊王護神大戦から10年後の回では、眠八號として生まれ変わった10歳前後のネムと、これまで通り研究に勤しんでいるマユリの姿が確認できるのですが、その衣装はムフロンの巨大な角が後頭部に流れた様なデザインの被り物をしており、最早ギャグを狙っているのか分からない存在へと昇華しています。
獄頣鳴鳴篇は頭に蔕が付いた被り物を着用
- 獄頣鳴鳴篇
獄頣鳴鳴篇に登場したマユリは、メロンの蔕の様な巨大な突起を頭に生やし、上襟から下襟にかけてイモムシの斑点のような模様を帯びた着物を着ています。
また、顔を覆うヘッドギアのデザインも歯形に一新されており、メイクも黒地に鼻だけ白く塗るシンプルなものになっていました。
涅マユリのオサレな名言6選
マユリの発言はプライベートから戦闘中までも独特な言い回しが多い事から読者の記憶に焼き付いているセリフが幾つかあると思います。
今回は、その中でも特に印象的だと感じたマユリの名言を6つ抜粋したので、作中の何巻何話でどんな状況で発したセリフなのか、詳細も合わせて見ていきましょう。
超人薬を投薬したザエルアポロに「百年後まで御機嫌よう」
「まァ焦る事は無い」
「私の刃が百年かけて君の心臓を貫く感覚を滴る体液が砂になるまでゆったりじっくり味わい給え」
「さて、それでは百年後まで御機嫌よう」
引用元:BLEACH
- 原作34巻305話
マユリに一度敗れたかに思えたザエルアポロは、その直前、ネムの臍から体内に侵入し内臓に卵を産み付ける事で母体の全てを奪い急速成長した後、新たな存在へ生まれ変わりました。
この事を不死鳥フェニックスの逸話に準えて、ザエルアポロは死すらも自らの生命の循環に取り込み死というものに自らの存在を分断されない死と再生を間断無く繰り返す自分のような存在こそ完璧な生命と呼びます。
しかし、マユリは完璧な生命と豪語したザエルアポロに対しそれ以上に何か隠している事が無いか淡々と詰問すると、それ以上目新しいものがないと感じるなり超人薬の効果の被検体にし、1秒が百年程に感じるザエルアポロに刀を突き立てながら「百年後まで御機嫌よう」と締めくくるのです。
「百年後まで御機嫌よう」は日常生活でも使える人は使える為、読者から人気のオサレ名言として語り継がれています。
完璧な生命と宣ったザエルアポロに対し「私は完璧を嫌悪する」
「私は完璧を嫌悪する」
「完璧があればそれ以上は無い」
「そこに創造の余地は無く、それは知恵も才能も立ち入る隙が無いという事だ」
「解るかネ? 我々科学者にとって完璧とは絶望だヨ」
引用元:BLEACH
- 原作35巻306話
自らを完璧な生命と宣うザエルアポロに対してマユリが放った回答は世界には完璧などというものは存在しないというものでした。
だからこそ凡人共は完璧を求め憧れると定めるも、マユリにとって完璧には何の意味もないものです。
完璧であればそれ以上が無い為、即ちそこに創造の余地が無くなる事を指し、それは知恵も才能も立ち入る隙が無いという事になるというのがマユリの見解であり、科学者にとって完璧とは絶望だと語った上で今迄存在したなにものよりも素晴らしく且つ決して完璧である莫れと、科学者とは常に二律背反に苦しみ続けている中に快楽を見出す生物でなければならないと結論付けます。
その為、マユリは「完璧を嫌悪する」と言い放ったのでした。
マユリとジゼルの会話での「偉大な相手というのは輝いて見える」
「まぶしくてあんま見えないんだけど、誰?(ジ)」
「これはまたものを知らん奴だネ(マ)」
「偉大な相手というのは輝いて見えるものだヨ(マ)」
「まぶしい理由の方は訊いてないんですけど?(ジ)」
引用元:BLEACH
- 原作65巻590話
光輝く衣装を纏い高台に現れたマユリと煌々と照らすマユリを目を細めて見上げるジゼルとの会話は作中でも屈指の掛け合いとして読者の中でもよくネタにされています。
星十字騎士団及びバンビーズの一人「ジゼル・ジュエル」は、初登場した61巻から既に多くの読者を魅了した人気キャラです。 しかし、こんなに可愛い容姿を持つジゼルの性別がまさかの男であるとの疑惑が浮上し、その話題性も相まって人気に歯止めが効[…]
互いに皮肉で答え皮肉で返す高度な煽り合いはかなりオサレ度が高い場面であり、マユリとジゼルの会話は千年血戦編の名シーンの一つでしょう。
ジゼルにゾンビされた隊士を殺戮際に述べたセリフ
「隊士須らく護廷に死すべし、護廷に害すれば自ら死すべし」
引用元:BLEACH
- 原作65巻591話
ジゼルによってゾンビ化させられた護廷隊士は意思無き操り人形としてマユリに立ちはだかりました。
ゾンビとは言え元護廷隊士を倒すのは心が痛むと嘯くマユリは、死神に思い入れも無い涅骸部隊である破面を投入し隊士の撃破を行うのですが、その場に居た一角や弓親が隊士達の中に見知った顔が幾つもある事からマユリを止めようと声を荒げるのです。
しかし、マユリは二人の言動を見据えるように鬼の十一番隊らしく無いと吐き捨て、且つこの状況で隊士を救えとあれば護廷十三隊らしく無いと、瀞霊廷を護る護廷の名を引き合いに出します。
そして、「隊士須らく護廷に死すべし、護廷に害すれば自ら死すべし」との山本元柳斎重國の言葉を掲げ、一角と弓親に護廷の有り方を説くのでした。
ゾンビ化に怒る白哉に対してのマユリの意見
「死してでも瀞霊廷を護るのが護廷十三隊の本懐だと思わんかネ」
引用元:BLEACH
- 原作66巻596話
ジゼルにゾンビ化させられた六車と鳳橋の権限を上書きしたマユリは、そのまま性能調査と称して聖十字騎士団ペペと対戦させ、見事勝利しました。
しかし、その場に居た白哉が事の詳細を聞いた後にそのまま死なせてやることもできた筈だと、命を弄ぶマユリの行動に不満を零します。
ですが、マユリは白哉の意見に対して「死してでも瀞霊廷を護るのが護廷十三隊の本懐だと思わんかネ」と、本心か単なる研究心から来る利己的な欲求なのか判別できないよう表情こそ見せませんでしたが、瀞霊廷を護る行為そのものは正しい判断でした。
尸魂界の宿業が潰える様を見届けたマユリ
「成る程。尸魂界の宿業とやらを斬るには、それで充分だった……という事だろうネ」
引用元:BLEACH
- 小説「BLEACH Can't Fear Your Own World」
尸魂界の数々の因縁に関わってきた四大貴族筆頭綱彌代家最後の生き残りである時灘の最期はたかだか親の敵討ちにやってきた名も知れぬ少女に殺されるといった、諸悪の根源にしてはあまりに無様な最期を飾りました。
その有様を眺め看取ったマユリは「成る程。尸魂界の宿業とやらを斬るには、それで充分だった……という事だろうネ」と興味の全てが消えたように立ち去るのです。
また、文中に骸部隊や吉良の様に生ける屍として蘇生する事も可能であるものの時灘にはその価値が無い、或いは何か別の感情によるものから蘇生しなかったとあるように、マユリにも利己的な欲求以外の護廷十三隊としての矜持があるように思えます。
涅マユリのクズエピソード3選
さて、マユリの数々の衣装チェンジや名言を見てきたわけですが、マユリには忘れてはいけない非人道的行為を犯した過去があるのです。
最後に連載初期のマユリが犯した決して許してはならないクズなエピソードを3選抜粋したので、今一度マユリのクズっぷりを見ていきましょう。
護廷隊士を爆弾にして爆殺
- 原作14巻120話~121話
マユリは死神に変装した旅禍を捕える為に4名の隊士を呼びつけて、変装した旅禍に親し気に話しかけて隊舎まで誘導するよう特別任務を課すのですが、任務内容はまったくの出鱈目であり、隊士達は人間爆弾として旅禍の下で次々と爆殺されていくのです。
また、名前の無いモブ隊士ながら爆殺の瞬間には走馬灯の様に回想が差し込まれた事から、霊術院卒業後に入隊試験を4度受けた後に十二番隊に配属された経緯や雛森に好意を寄せているといった一般的価値基準の人間模様を描かれた事で非常に胸糞悪い殺戮シーンとなりました。
加えて、人間爆弾は織姫の盾で防がれたために真の意味で無駄死にとなった残酷なシーンでもあります。
重傷の涅ネムに暴行
- 原作14巻122話
雨竜戦にて、マユリの斬術を確実に命中させる為、ネムが雨竜を捕縛し、それをマユリがネムごと雨竜を斬り捨てる場面があります。
その後、疋殺地蔵の能力で雨竜を麻痺させる事に成功したものの、攻撃の余波で雨竜から手を放したネムを殴打し「腕を千切られても放すな」と教えた事を改めて叩き込むのです。
また、マユリが与えた斬撃が肺に達している事から、ネムは血反吐を撒き咳き込みながら補肉剤を求めるのですが、マユリは自身が造り出した被造死神がその程度でダメになる訳が無い「馬鹿にしているのかネ!」と重傷のネムの脇腹を何度も足蹴りにします。
初期設定ながら70巻ペルニダ戦では考えられないような暴行の数々に懐かしさを感じると共に、マユリの性格が随分丸くなったように思えますね。
石田宗弦や滅却師にした非道な人体実験
- 原作14巻123話
雨竜戦で判明したマユリの実態実験の一部、滅却師を対象にした悪逆非道の実験はBLEACH屈指のクズさを秘めています。
マユリが技術開発局局長になった時には既に滅却師は希少種で数少ない生き残りには監視役の死神が付いていたのですが、マユリは監視役を手懐けるとわざと救援を遅延させ死亡した滅却師の魂魄を研究体として回収していたのです。
研究体となった滅却師はすべからず精神と肉体にあらゆる刺激を与え反応を調査し生きたまま頭蓋に穴を開け、自分の手で我が子を焙り殺させ、切り刻み擂り潰しドロドロになるまで研究したと言明しており、その過程に於いて「滅却師の誇りにかけてそれはできない」と抵抗する滅却師を雨竜の前で五月蠅かったと語るのでした。
まあ、比較的最近の研究体となったのが雨竜の祖父であり、研究の末に首から下を失った人の原型を留めていない実験後の写真を雨竜へ見せつけた行為は擁護しようのないクズっぷりをみせつけています。
涅マユリの素顔とクズエピソードのまとめ
マユリの素顔が見れた「原作20巻172話」では、割と精悍な顔つきなイケメンの素顔と自らの肉体をも実験し尽くしたような継ぎ接ぎ状の縫合痕が刻まれていた事から、研究に対しての執念を感じさせられました。
加えて、何か凡人には理解し難い思惑があるのか、若しくは単なるマユリのファンションセンスなのかは分かりませんが、顔に塗りたくった黒と白のメイク模様やド派手な衣装は各章の登場毎に切り替わっており、毎度読者を視覚でも楽しませてくれたものです。
また、普段は研究の事しか頭にないマユリですが、割と興味の無いように思える敵や格下にもそれなりの皮肉が込められた返答をしたり、中でも滅却師の襲撃を受け半壊した瀞霊廷を護る戦いでは、馬が合わなそうな亡き山本元柳斎重國の言葉を引用して護廷十三隊の有り方を説き伏せ、ある時は矜持よりも死して瀞霊廷を護る事が本懐だと語っています。
しかし、千年血戦編で株を上げたマユリにも嘗て希少種である滅却師を実験体として研究し尽くしていた過去があり、その中でも雨竜の祖父・宗弦や数多の滅却師を残酷に殺した経緯がある為、これらの非道な行いを許せない読者が多いのも事実でしょう。
一護達との出会いやネムの進化、そして千年血戦編でのマユリ自身の成長が人格を少し柔らかくしたのかは不明ですが、初期の様な猟奇的な実験はしないよう祈りたいものです。