炭治郎と禰豆子が生まれた竈門家は病弱な父親を亡くして家族8人慎ましやかな生活を送ってきましたが、突如現れた鬼の襲撃に遭いその幸せは脆くも崩れ去りました。
では、なぜ竈門家はターゲットにされたのでしょう。
そこで今回は、
- 竈門家が襲われた理由と考察
- 竈門家の家系図と家族構成
- 竈門家の祖先と継国縁壱の関係
等、竈門家について紹介したいと思います。
竈門家が無惨に襲われた理由
単行本1巻第1話「残酷」にて、炭治郎が留守の間に竈門家は鬼に襲撃されて殺害されてしまいました。
その犯人が判明したのは単行本21巻第196話「私は」であり、無限城から市街地戦へと戦いが繰り広げられる最中、禰豆子は珠世としのぶが共同開発した人間に戻る薬の投与から暫く経過し遂に人間に戻る事が出来ると、竈門家が襲撃された当時の記憶を呼び起こしています。
禰豆子の記憶によると竈門家を襲撃した鬼の正体は鬼舞辻無惨本人でした。
無惨は竈門家にやってくると容赦なく触手攻撃で竹雄達を攻撃して「血の注入」を施し全員を殺害しています。
また竈門家の人間を皆殺しにした上で「この程度の血の注入で死ぬとは太陽を克服する鬼などそうそう作れたものではないな」と発言しているので、目的は太陽を克服する鬼を作ろうとしたと考えられるでしょう。
では、なぜ竈門家が選ばれたのでしょうか。
竈門家が襲撃された理由の考察
竈門家を襲撃した理由は劇中及び公式ファンブックでも明らかにされていません。
そこで竈門家の特徴と無惨の目的を挙げてみました。
■ 竈門家の特徴
- 竈門家は代々炭焼き職人で人里離れた山の中に住んでいる
■無惨の目的
- 太陽を克服する細胞を持つ鬼を探している
- 基本的に体質や血質が今まで鬼にしてきた人と異なる人を探している
以上の事から、無惨は太陽を克服する鬼を作る為にこれまで鬼にしてきた人間とは少し変わった生活をしている人間を探していた際に人里離れて暮らす竈門家をたまたま見つけたのではないでしょうか。
無惨が細かい事を気にするとは到底思えませんが、人里離れた場所で暮らす人間ならば、例え住民を殺害しても発見まで時間を要するので鬼殺隊も無惨の痕跡を掴むのに時間を要します。
そういった都合の兼ね合いから辺境の人間を選んでいた可能性があるかもしれません。
要するに、竈門家は運が悪かったの一言につきます。
禰豆子のみが鬼化した理由
無惨の言葉からすると竈門家の人間は触手で傷つけられた上で無惨の血を注入されている筈ですが、禰豆子のみが生き永らえて鬼化しました。
なぜ無惨が禰豆子に止めを刺さずに立ち去ったのかは分かりませんが、
- これまでの経験則から禰豆子も時期に死ぬと思っていた
- 鬼化の兆しが見られなかったから放置した
- 禰豆子以外の家族も瀕死だったが炭治郎が帰還した時には禰豆子以外は力尽きていた
等の理由が考えられます。
ただ、禰豆子は未だ解明されていない太陽を克服する体質を持っていたので、無惨の血を注入された段階では時期に死ぬ兆候を見せていたものの、無惨が立ち去った後から炭治郎が帰還するまでの間に鬼化に適応したのかもしれません。
禰豆子は第1話から家族を殺された上に自身は鬼となってしまいました。 では、一体なぜ禰豆子は鬼になったのか、また竈門家を襲った鬼は誰なのでしょうか。 そこで今回は、 竈門禰豆子が鬼化した原因・理由 竈門禰豆子を[…]
それでも禰豆子だけが適応する体質だった理由は不明ですが、単純に無惨につけられた傷の度合いや血の注入量の差異で結果が違った可能性もあります。
竈門家の家系図と祖先
竈門家は家族8人で人目につかない深い山奥で炭焼きをしながら生計を立てて暮らしています。
父・炭十郎は病気に倒れて物語開始時点で既に故人となっており、長男の炭治郎が炭焼きの仕事を引き継いで家族を支えていました。
しかし、鬼舞辻無惨の襲撃により一晩で家族は禰豆子以外死亡し、残ったのは長男の炭治郎と鬼となった長女の禰豆子の2人だけです。
竈門家の名前とプロフィール
【名前】 | 【概要】 | |
父 | 炭十郎 |
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母 | 葵枝 |
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長男 (一番目) |
炭治郎 |
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長女 (二番目) |
禰豆子 |
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次男 (三番目) |
竹雄 |
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次女 (四番目) |
花子 |
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三男 (五番目) |
茂 |
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四男 (六番目) |
六太 |
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炭治郎の父、「炭十郎」が鬼滅の刃の重要ポイントで回想として登場することが多く「炭治郎の父は一体なにものなの?」「鬼殺隊だったの?」という疑問が沸き起こります。 では、炭治郎の父「炭十郎」について詳しく調べていきましょう。 炭治郎の父[…]
竈門家の先祖の名前とプロフィール
【名前】 | 【概要】 | |
先祖 | 炭吉 |
|
先祖 | すやこ |
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娘 | すみれ |
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2人目の子供 | 不明 | 詳細不明 |
竈門家の祖先と継国縁壱の関係
継国縁壱(つぎくによりいち)は始まりの呼吸である日の呼吸の使い手であり、唯一無惨に死の恐怖を与えた人物です。
幼少期の縁壱は母の死後、己が双子の兄継国巌勝を差し置いて跡継ぎに据えられる気付くと継国家を出ていき、その道中で流行病で家族を失った「うた」と名乗る同年代の少女と出会い一緒に暮らしました。
しかし十年後、身籠ったうたの出産に備えて縁壱は産婆を呼ぶ為に家を空けると、縁壱の留守中にうたとお腹の子供は鬼に殺害されるという悲劇に見舞われてしまい、縁壱は深い悲しみに打ちひしがれた後、鬼を追ってやってきた当時の炎柱の祖先と出会い鬼殺隊に入る事になります。
鬼殺隊に入った後、縁壱は鬼の元凶であり始祖でもある鬼舞辻無惨と邂逅するも深い傷を与えたものの取り逃がしてしまうと、当時の鬼殺隊員に責め立てられその責任を取る為に鬼殺隊から追放されました。
宛が無くなった縁壱はうたと暮らしていた家にふらふらと帰還した所、人が住まなくなった「あばら屋で竈門炭吉とすやこが鬼に襲われている場面に遭遇し彼等を助けたのです。
ようするに、継国縁壱は竈門家の祖先の命の恩人であると共に、竈門家自体そもそも縁壱とうたが暮らしていた家でした。
竈門家の祖先は縁壱の心を救った
不思議な縁から竈門家の祖先と縁壱は出会いましたが、その後暫くの間は縁壱は竈門家の世話になりつつ一緒に暮らしていました。
しかし、ある時に縁壱は竈門家を出立する意思を固めており、その際に炭吉が跡継ぎのいない縁壱の為に後世に彼の事を伝え残すと述べた所、縁壱は「道を極めた者が辿り着く場所はいつも同じだ。時代が変わろうともそこに至るまでの道のりが違おうとも、必ず同じ場所に行きつく」と説き、己は大切なものを何一つ守れず人生において成すべき事を成せなかった何の価値もない男だと卑下して炭吉の申し出を断ります。
縁壱は竈門家を出立した2年後に一度帰還しており、その際には竈門家が幸せそうに暮らしている事に安堵したのか自身の生い立ちを炭吉に語りました。
妻の死から無惨の取り逃がしを語った縁壱は、たたただ無惨を取り逃したせいで今後も多くの人の命が奪われてしまう現状を心苦しくなると吐露するのです。
縁壱の壮絶な過去や立場を理解した炭吉は言葉が出てきませんでしたが、幼い長女のすみれが縁壱に「だっこ」をせがんだので炭吉はすみれは高く持ち上げてやると喜ぶので抱いてやって欲しいと縁壱に頼むと、縁壱は淡々とすやこを高く抱き上げてやります。
すると、すみれが笑顔を見せた瞬間に縁壱の目には涙が溢れ出しました。
縁壱はかつて産婆を呼びにいった際にうたを亡くしていますが、すやこの出産の際には無事に産婆を呼ぶ事が出来てすみれが誕生しており、こうして成長したすみれを抱き上げる事で亡き家族にしてやれなかった事を炭吉達にしてあげられたので感極まったのです。
継国縁壱とは竈門家の祖先の命の恩人であると同時に、竈門家の祖先もまた継国縁壱の心を救った存在でした。
ヒノカミ神楽を継承した経緯
ある時、すやこが剣の型を見たいとせがんたのをきっかけに縁壱は日の呼吸の型を竈門家の前で何度も披露しており、炭吉は剣を振るう時の縁壱を精霊の様に美しかった事から息を忘れる程見とれていました。
そして、日の呼吸の型を見せ終えた縁壱は炭吉に耳飾りを譲渡すると再び竈門家から出立するのです。
しかし、耳飾りを受け取った炭吉は旅立つ縁壱の物悲しい後ろ姿から今回ばかりはもうここに戻って来ないと察した為、旅立つ縁壱に向かい「縁壱さん、後に繋ぎます。貴方に守られた命で…俺たちが。貴方は価値のない人なんかじゃない!!何も為せなかったなんて思わないで下さい。そんなこと絶対誰にも言わせない、俺が。この耳飾りも日の呼吸も後世に伝える、約束します!!」と涙ながらに伝えました。
振り返った縁壱は今まで見せた事のない笑顔で「ありがとう」と口にすると、手を振って去っていきます。
炭治郎が日の呼吸の型を使えるのは、かつて継国縁壱が日の呼吸の十二個の型を竈門家の祖先に見せていたからであり、その型を炭吉が耳飾りと共に後世に伝え、子孫が炭十郎の代まで欠かさずに継承していったからでした。
鱗滝左近次の下で水の呼吸を学んだ竈門炭治郎は、那田蜘蛛山で下弦の伍・累と闘っている際、走馬灯から父・竈門炭十郎のヒノカミ神楽の舞いを思い出して日の呼吸の片鱗に触れました。 では、ヒノカミ神楽とは一体何なのでしょうか。 そこで今回[…]
また、日の呼吸がヒノカミ神楽として残っていた理由は、型を繰り出す縁壱の姿が美しく綺麗だったからであり、剣士ではない炭焼きの家系において神楽の舞として継承されたからだと思われます。
竈門家が立派な理由
元々縁壱とうたが住んでいた家は、うたの死後、鬼殺隊に入った縁壱は出ていった為、誰も手入れしていないのであばら屋となっていました。
しかし、炭吉とすみれが山で遭難していた母子を助けた所、その母子は何と大名の妻と嫡男だったのです。
大名はお礼をとして金子を差し出しましたが、炭吉達に断られたので大勢の大工を連れて行き家をどんどん綺麗に修理したという背景があります。
母子が遭難していた理由は、大名の留守中に跡目争いで命を狙われて逃げ出したものの、山の中で死にかけていたというのが事情です。
竈門家が襲われた理由と家系図や縁壱との関係についてのまとめ
- 竈門家を襲撃した鬼は鬼舞辻無惨
- 鬼舞辻無惨は、太陽を克服する鬼を作る為に竈門家の人間を殺害
- 鬼舞辻無惨が竈門家を選んだ理由は不明だが、人里離れた山奥だったからと予想
- 竈門家は9人家族で、父の病没後は8人家族
- 鬼舞辻無惨の襲撃で生き残ったのは、留守にしていた長男の炭治郎と、鬼化して生き残った長女の禰豆子の2人
- 竈門家の祖先は炭吉とすみれの夫婦
- 炭吉とすみれは鬼に襲われている所を継国縁壱に助けられた
- 継国縁壱は炭吉に過去を打ち明けており、竈門家の人情に心を救われている
- 継国縁壱は竈門家に日の呼吸の型を見せると耳飾りを託している
- 炭吉は継国縁壱の為に日の呼吸の型と耳飾りを後世に伝えると約束
- 日の呼吸はヒノカミ神楽として炭十郎の代まで伝えられている
- 炭治郎が日の呼吸を使える理由は、祖先が日の呼吸の型をちゃんと子孫に伝えていたから
竈門家が鬼の襲撃に遭い容赦くなく殺害されるのは、一瞬にして幸せが奪い去られる衝撃のシーンでしたね。
しかし、無惨が襲ったのはよりにもよって日の呼吸と深く関わりを持つ竈門家であったが為、自分で自分の首を絞める事になりました。
竈門家が元々縁壱とうたが暮らしていた家というのも衝撃です。