【薬屋のひとりごと】謎の美しい宦官壬氏の正体とは?考察・まとめ

「薬屋のひとりごと」はかつて花街で薬屋を営んでいた主人公猫猫が宮中で様々な謎の事件を解決する中華ミステリーでキャラクターが鮮やかに描かれていて、特に壬氏というキャラクターは綺麗×男らしい×かわいいという要素を兼ね備えた最強なキャラクター。

コミック版では壬氏について明らかになっていない部分もまだまだ多く、謎が多い部分も壬氏というキャラクターの魅力に拍車をかけています。

そんな素敵な壬氏というキャラクターについてビッグガンガン掲載「薬屋のひとりごと」(作画:ねこクラゲ)6巻までの範囲で考察をしました。

壬氏の人柄や立場

ビッグガンガン掲載の「薬屋のひとりごと」に登場する、ねこクラゲ先生の描く壬氏はとにかくイケメンです!
登場回数も多い壬氏ですが、いまだ謎の多い人物。

情報量が多いキャラクターなので、現在の性格や役職から振り返りましょう。

壬氏の人物像と性格

壬氏は第一に天女のような美しさを持つ人物で、それは性別が違えば国を傾けるほど。

表向き誰にでも物腰が柔らかく、腹の内を見せないようなところがありますが、一方侍女の水蓮や従者の高順、侍女の水蓮や猫猫に対しては子供っぽい気を張らない態度を見せます。

女のように美しい見た目ですが、体つきや性格は男らしいところがあり、そんなギャップもあって目が離せないキャラクターです。

壬氏の役職

壬氏は現在「位の高い暇人宦官」ということになっていて、いつも後宮全体を見て回って皇帝に妃を推薦したり、ふさわしくない妃を見つけ出すという役目も。

猫猫は壬氏をずいぶん暇人な宦官だと思っていたようですが、後宮のことだけではなく外廷の仕事もしていて実際はすごく多忙で、暇なように見せかけていたのでした。

  • 宦官であるはずなのに外廷の仕事も任されている(立場は宦官長よりも上?)
  • 宦官なのに野営に参加している
  • 皇帝ともサシで飲んで、命令を受けている
  • 男らしい体つきと刀ダコ
  • 実は本当の立場は違うのだというセリフがある
  • やり手婆も目が眩むほどの大金をポンと出せる(お金持ち)

というように実は本来の立場は全く違うもので、宦官であるというのも偽りであるというような記述がそこかしこにあります。

壬氏の関係者や親しい人は?

壬氏と主に親しいのは、

  • 従者の高順(ガオシュン)
  • 侍女の水蓮(スイレン)
  • 元淑妃の阿多妃(アードゥオひ)
  • 猫猫(マオマオ)

ぐらい。お部屋付きの侍女は猫猫と水蓮の2人のみで、それ以外の人と素で話しているような描写はありませんでした。

高順と水蓮に関しては、壬氏をずいぶん小さいころから世話をしてきたので、親のような親身さがあります。

壬氏の過去

猫猫が詮索しようとしないので、壬氏の過去がわかる情報は猫猫が妄想としてかたずけたものと、壬氏や高順の言動くらいなので、今分かっていることを一つ一つ見ていって、壬氏の過去について考察してみます。

帝関係

壬氏は、帝と2人で飲んだり帝について考える場面で、自分についても(心の中で)結構語っていました。

  • 皇帝のことを主と呼ぶ(後宮にいるのも皇帝直々の命令?)
  • 知も武も優の域を出なかった
  • 自分など所詮帝の手の平であがく子どもに過ぎない
  • 無茶な帝の願いを聞き届けるのが仕事であり帝との賭け
  • 凡人の自分には帝との賭けに勝以外、自分の道を選ぶ方法が思い浮かばなかった

これらの言葉から壬氏は帝に本来近しい身分で、自分の道を歩みたかったが立場や身分で帝に従うしかできなかった、ということになるでしょうか。

頭の良よいイメージだった壬氏が、自分への評価が低く自由を感じていなかったことに驚きました。

阿多妃との関係

壬氏の阿多妃との関係は猫猫の推測として語られました。

猫猫はそれを妄想として流しましたが、その推測を裏付ける描写がはっきり描かれていたので、猫猫の妄想は当たっていると考えて壬氏の過去を考えてもよさそうです。

  • 壬氏は帝と阿多妃との間に生まれた子供
  • 死んだはずの阿多妃の子供は実は先帝の子供と入れ替えられていた
  • 入れ替わりは公には隠された事実なので、壬氏の本来の立場は先帝の子供、つまり現在の皇帝の弟(病弱で自室から出られないという噂)ということになる
  • しかし、本来の帝の弟という立場を隠し、今は宦官として仕事をしている

というのが猫猫の推測でした。

壬氏は阿多妃に顔がにていて、髭のない皇帝とも似ているのも親子だからだったんですね。

また、壬氏は阿多妃と、阿多妃が後宮を離れる前に酒を飲んでいて、阿多妃が後宮からいなくなっても変装して花街近くの茶屋で会っていたので、壬氏と阿多妃は公にはできなくても仲のいい親子なのでしょう。

阿多妃がいなくなることを悲しんで涙を流す壬氏は普段とは異なった人間ぽさがありました。

壬氏の本来の姿

壬氏は性格も名前も立場も偽って宦官である「壬氏」という存在を作りこんでいるようです。

高順は「壬氏」の人物像について、

  • 壬氏という人物は子供みたいな返事はしない
  • 壬氏という人物は玩具に深く執着したりしない

という風に語っています。ここでの壬氏は偽りの姿という意味の「壬氏という人物」で、ここからも壬氏が宦官の「壬氏」という人物を作りこんでいることがわかりますね。

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薬屋のひとりごとの表紙

壬氏の今後を予想

壬氏の本来の姿についてなんとなくわかってきましたが、では壬氏の立場や行動は今後どのように変化していくのでしょうか。

話の流れでは壬氏は今、帝の無茶な願いをかなえるために行動している最中になりますが、そのような描写はまだなく、壬氏が事故にあいかけた西の蒼穹檀で行われていた祭事の内容もわからないまま。

壬氏が帝に頼まれたこと・西の蒼穹檀で行われていた祭事の内容、このあたりが壬氏の今後を推測する手掛かりになりそうですね。

元々礼部に勤めていた官によると、西の蒼穹檀で行われる祭事は天へ祈りをささげる儀式。壬氏は祭事の前にみそぎをしていたようなので、その祭事の重要さがわかります。

そこで帝ではなく壬氏が祈りをささげていたということは後宮関係のことなのでしょうか。

個人的には、皇帝が玉葉妃を后にするとか、男の世継ぎが生まれるように祈ったと考えた方が妥当かと。

まとめ

「薬屋のひとりごと」に登場人物壬氏について考察しました。

かっこよく、謎の多い壬氏は読者からも人気の高いキャラクターです。

これまでも壬氏は話の中で重要な役割を担ってきましたが、今後も壬氏が活躍する展開に期待ですね!

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