花の呼吸の使い手である栗花落カナヲは、最終決戦で二度も終ノ型「彼岸朱眼」を披露しており、目を赤く染め上げています。
では、「彼岸朱眼」とは一体どのような効果があるのか、また終ノ型と呼ばれるリスクとは何のでしょうか。
そこで今回は、
- カナヲが使う「彼岸朱眼」の仕組みと効果
- カナヲの失明について
- 彼岸朱眼の花言葉
- カナヲが目がいい理由
について紹介したいと思います。
カナヲが使う「彼岸朱眼」の仕組みと効果
「彼岸朱眼(ひがんしゅがん)」とは、花の呼吸の終ノ型として存在します。
その効果は全神経を眼球に集中させ動体視力を極限まで高める事で周囲の動きが鈍く遅く見えるというもので、反動としては眼球への圧力で出血し強膜が赤く染まる為、一見して鬼のような赤い目となるのです。
その為、カナヲが彼岸朱眼を使うと読者から「怖い」と言われる事もあります。
一方で、神経や血管が非常に細い繊細な眼球に過剰に出力して不可を掛ける行為は危険極まり無く失明の危険を伴う諸刃の剣となっているのです。
終ノ型とあるように事実上使えば失明するリスクが高いので最後の技となります。
鬼滅の刃に登場する人気の高いキャラクターの栗花落カナヲが使う呼吸法に花の呼吸がありますが、花の呼吸の技名には花の名前が使われており、技の特徴に合わせた花言葉があることを知っていますか? この花言葉には栗花落カナヲに関わる人達への想いが[…]
カナヲは両眼を失明したのか
失明リスクのある「彼岸朱眼」をカナヲは最終決戦で二度使用しています。
- 一度目:上弦の弐・童磨戦(単行本19巻)
- 二度目:鬼化・竈門炭治郎戦(単行本23巻)
カナヲは一度目の彼岸朱眼で両目が赤く染まっていますが、童磨討伐後に虹彩が変化しているのは右目である為、童磨戦で失明したのは右目のみで済みました。
また、鬼化した竈門炭治郎と対峙した際に「この目を片方残してくれたのはこの為だったんだね」と発言しているので左目の視力は機能している事がわかっており、二度目の彼岸朱眼発動時には左目のみが赤く染まっているので右目は完全に視力を失っている事が分かります。
そして二度の彼岸朱眼で両眼を失明したかと思いきや、よく見てみると左目のみ若干虹彩が残っているように描き分けされているのです。(カラー版だとわかりやすいです)
単行本23巻204話「鬼のいない世界」では、鬼舞辻無惨討伐から三ヵ月の蝶屋敷でカナヲと炭治郎のやり取りが描かれていますが、この時にカナヲが「全然見えないわけじゃないんだよ」と述べている他、左目のみ薄っすらと元の虹彩が残っている事が分かります。
最終的にカナヲがどの程度見えているのかは分かりませんが、鬼殺隊解散後に医者をしている事や愈史郎と手紙のやり取りをしている事から考えても、診察や文字の書き取りが出来る程度には左目の視力は残っているのではないでしょうか。
また、元々右目が弱視で殆ど見えていなかった伊黒小芭内の友達である鏑丸を託されているので、日常生活においては鏑丸がカナヲのサポートをしていると予想しますので不便は無いものと思われます。
竈門炭治郎の同期であり、蟲柱・胡蝶しのぶの継子、そして蝶屋敷の家族の一人である栗花落カナヲは胡蝶カナエから花の呼吸を受け継ぐ才ある剣士です。 その為、鬼殺隊・丁の階級に位置する彼女は最終決戦の戦いに身を投じており、上弦の弐・童磨や鬼舞[…]
彼岸朱眼の花言葉は?
花の呼吸自体に本来花言葉は設定されていませんが、花の呼吸の技名には実在の花の名前が使用されています。
終ノ型「彼岸朱眼」には字のままに彼岸花が採用されており、彼岸花には色によって様々な花言葉が存在するのす。
彼岸朱眼の場合、目が赤く変化する特徴から「赤い彼岸花の花言葉」と予測されますが、赤い彼岸花の花言葉は「悲しい思い出、情熱、独立、再会」等の意味があるそうです。
この花言葉が指す特徴は、
- 両親に虐待された挙句人買いに売られた悲しい思い出
- 姉二人の仇とその姉が望んだ平和な世の為に決起する情熱
- 感情を殺して自分で物事を考えられなかったカナヲが自分で決断出来るようになった独立
- 何れ平和な世に生まれ変わり再会すること
何れも栗花落カナヲというキャラクターに当てはまっているように思います。
吾峠呼世晴先生はキャラクターの背景設定を考えるのが得意な方なので、花言葉から造形していったのかもしれませんね。
カナヲが目がいい理由
カナヲの目がいい理由として考えられるヒントは単行本19巻163話「心あふれる」で描かれた回想にあります。
カナヲは11人兄弟の下から4番目に生まれていますが、両親は子供が泣くと蹴とばし踏みつけ引きずり回して水に浸けるという虐待を行っており、何人かの兄弟は翌日には冷たくなっていたという劣悪な環境に生まれました。
その為、この狂気の父母の動きをよく見ていないと悪い所に当たって死んでしまう為、カナヲはずっと神経を擦り減らして生き永らえていたのです。
泣いたら虐待されるという理由から心を完全に閉ざして自分で物事を考えられなくなったのはこの為ですが、恐らく幼少期の体験からよく観察する目が育ったのではないでしょうか。
胡蝶家に引き取られた後に呼吸法を学んでいる他、剣士としての才覚を秘めていた辺りも「目の良さ」には関係しているかもしれませんね。
何れにせよ、両親の虐待により相手を観察する目が育ったのは皮肉なものです。
カナヲの彼岸朱眼についてのまとめ
- 彼岸朱眼は、花の呼吸の終ノ型であり、全神経を眼球に集中させ動体視力を極限まで高める事で周囲の動きが鈍く遅く見える
- 彼岸朱眼は、神経や血管が非常に細い繊細な眼球に過剰に出力して不可を掛けるので失明のリスクが高い
- 栗花落カナヲは、本編で二度彼岸朱眼を使用しており、一度目で右目を失明し、二度目で左目の視力を少し失う
- 彼岸朱眼の名づけに使用される赤い彼岸花の花言葉は「悲しい思い出、情熱、独立、再開」
- 栗花落カナヲの目がいい理由は、父母の動きをよく見ていないと悪い所に当たって死んでしまう為に身に付いた
彼岸朱眼は眼球に不可を掛ける為にまさに奥の手に相当する技でしたが、技名に名付けられた彼岸花の花言葉「悲しい思い出、情熱、独立、再開」はカナヲの生い立ちとこれからにピッタリな内容でした。
ただ赤く染まった眼はパッと見て鬼を連想するので集中して見開くとどこか怖いですね。
また、目がいいとされる理由としては幼少期の虐待が起因している可能性があるので、カナヲが正しく強く成長したのは胡蝶姉妹と蝶屋敷の家族のおかげだと思います。