継国縁壱は始まりの呼吸の剣士であり、竈門炭治郎に遺伝した先祖の記憶に度々登場する人物です。
その正体は鬼舞辻無惨を追い詰めた日の呼吸と耳飾りをした剣士でしたが、継国縁壱は鬼滅の刃において読者から「最強」と呼ばれています。
そこで今回は、
- 継国縁壱の特殊能力を解説
- 最強と言われる継国縁壱の強さ
- 継国縁壱が痣で死なない理由を考察
など、継国縁壱の背景や関係について紹介していきたいと思います。
継国縁壱は最強でチート?その特殊能力を解説
継国縁壱は「鬼滅の刃」において鬼殺隊と鬼を含めても最強として名を遺しています。
では、継国縁壱とは一体どんな人物なのでしょうか。
- 生まれつきの「痣」がある
- 唯一無二の「日の呼吸」を扱える
- 7歳で継国家の輩下に4発叩き込み失神させる
- 戦う時は漆黒の刃が「赫刀」になる
- 「透き通る世界」を見る事が出来る
- 痣者でありながら25を迎える前に命を落とす事例の例外で齢80以上生きる
- 鬼殺隊の剣士たちに呼吸法を伝授する
- 鬼舞辻無惨を無傷で唯一追い詰めてトラウマを植え付けている
- 全盛期を過ぎた齢80で黒死牟を圧倒する強さ
- 「鬼舞辻無惨を倒す為に特別強く造られて生まれてきた」と語る
以上の技能から、初代に次ぎ痣者ばかりとなった現柱と比較しても継国縁壱が如何に化け物じみているかが分かります。
先ず生まれつき「痣」があるだけでも異常ですが、縁壱は7歳の頃に侍に興味を示すと継国家の輩下から竹刀を渡されて軽く口頭で持ち方と構え方を指南されただけで瞬きする間に4発叩き込み失神させたのです。
失神させられた輩下は骨折こそしなかったものの竹刀を叩きこまれた首・胸・腹・足は拳大に膨れ上がりました。
ただ、縁壱はこの時人を打ち付ける感触が耐え難く不快なものだと知ると侍になると言わなくなりますが、7歳の頃には既に骨の向きや筋肉の収縮、血の流れが見える「透き通る世界」を見通す事が出来ていたのです。
継国縁壱は生まれつきの痣に特別な視覚、そしてそれらを即応できる身体能力を持って生まれてきました。
しかし、縁壱にとっては剣とは不快なものである為、抜きんでた剣の才があろうと爪の先ほども嬉しくはなく、剣の道は双子の兄と双六や凧揚げをするよりも価値の無いものだったのです。
そんな縁壱は継国家を出ていくと天涯孤独の少女「うた」と出会いますが、10年後にうたを鬼に殺害されると鬼殺隊へ入隊し、独自の呼吸法「日の呼吸」をそれぞれの才に合わせた基本の5つの呼吸法を交えた剣技として伝授する他、鬼舞辻無惨を今一歩の所まで追い詰める等の活躍をしています。
後にも先にも鬼舞辻無惨を追い詰めたのは縁壱のみであり、縁壱が赫刀で斬りつけた傷痕は今も太陽の如く無惨を灼き続けているそうです。
継国縁壱の刀と色
継国縁壱の日輪刀は竈門炭治郎と同じ漆黒の刃です。
鍔の外周部分の耳となる刀匠鍔の形は外周に凹みを入れた暗い黄金色の「木瓜形(もっこうがた)」であり、刃は漆黒で「滅」の一文字が刻まれています。
竈門炭治郎が縁壱零式から手に入れた300年以上昔の日輪刀にも「滅」の一文字だけが刻まれており、鋼鐵塚蛍曰くその刀を打った刀鍛冶は全ての鬼を滅する為に作者名も何も刻まずただこの文字だけを刻んだ見解を示している他、この刀の後から階級制度が始まり柱だけが悪鬼滅殺の文字を刻むようになったそうです。
この刀の以前の持ち主の詳細は明かされていませんが、現状相当強い剣士で漆黒の刃に滅の字が刻まれている日輪刀を持つ者は継国縁壱しか存在していませんので同じ刀鍛冶が打った予備のものか、縁壱本人の刀の可能性はあります。
また、継国縁壱は戦う時だけ黒曜石のような漆黒の刃を赤く変化させる「赫刀」の術を用いる事が単行本13巻113話で判明しました。
「最強」の継国縁壱の強さ
縁壱の基本的な能力と刀について紹介してきましたが、次に縁壱の強さについて検証していきたいと思います。
縁壱の戦闘シーンは、
- 鬼舞辻無惨戦
- 黒死牟戦
主にこの2つです。
継国縁壱vs鬼舞辻無惨
縁壱が無惨と出会ったのは単行本21巻186話と187話の回想であり、鬼殺隊入隊後に継国巌勝と邂逅してから間もなくの事です。
場所はとある竹林の街道で無惨は珠世を連れていましたが、縁壱は無惨と出会った瞬間に「私はこの男を倒す為に生まれてきた」と直感すると殺気立った面持ちで刀に手を掛けています。
縁壱曰く鬼舞辻無惨とは暴力的な生命力に満ち溢れた火山から噴き出す岩漿を彷彿とさせる男らしく、無惨は既に呼吸を使う剣士には興味が無いと述べて先制攻撃を仕掛けてきたのです。
恐るべき速さと間合いの広さで瞬く間に竹林を斬り倒しており、縁壱は生まれて初めて背筋がひやりとした感覚に襲われました。
しかし、「透き通る世界」を見る事が出来る縁壱には無惨が心臓7つ脳を5つ持っている事が筒抜けであり、縁壱は無惨と対峙したこの瞬間に剣技の型が完成したのです。(この時、先祖の記憶を見ていた竈門炭治郎が「完成した型=13個目の?」と発言しているので日の呼吸の13個目の型が完成した瞬間と解釈しています)
描写的には見開き一ページの剣技でしたが、縁壱は赫刀を纏う日の呼吸の型で無惨を斬り刻むと、無惨は自らの肉体が再生しない事に困惑しつつ頸が落ちないように支えていました。
この時、縁壱は鬼の始祖である無惨にどうしても聞きたい事があるとして「命を何だと思っている?」と訊ねていますが、無惨は返答せずただ怒りで顔を赤黒く膨れ上がらせて睥睨するのみだったのです。
また、無惨に帯同していた珠世はこの時、無惨を助けようとせず目を見開いて無惨が頸を斬られる姿を凝視していたので、縁壱は危害を加えようとしない珠世を後回しにして無惨に止めを刺そうとしました。
しかし、無惨は縁壱が一歩近づくと奥歯が砕ける程に食いしばり、肉体を1800に散らばらせて勢いよく弾け飛びその場から逃走したのです。
なお、その場で1500と少しを縁壱は斬り伏せていますが、残りの肉片は細かすぎて取り逃がしてしまいました。
残った珠世曰く鬼舞辻無惨はもう継国縁壱が寿命で死ぬまで姿を現さないだろうとの事で、無惨は縁壱から完全敗走したのです。
無惨は縁壱にかすり傷一つつける事が叶わなかった他、事実縁壱が死ぬまで一度も姿を見せていない事、また縁壱の死後に黒死牟と共に日の呼吸の使い手を根絶やしにするなど徹底的に自分を追い詰めた男の継承者を潰して回る等、かなりのトラウマを負わされています。
無惨曰く縁壱とは「覇気も闘気も憎しみも殺意も無い弱く見える男」だそうですが、そんな男が頸を刎ね斬り刻み、その傷が何百年もの間太陽の光のように無惨の肉を細胞を灼き続けており、最終決戦ではその傷痕が無惨の弱点として鮮明に浮かび竈門炭治郎達の道しるべとなりました。
また、無惨をもってしても「本当の化け物はあの男だ。私ではない」と言わしめる程であり、継国縁壱の強さは別格扱いなのです。
継国縁壱vs黒死牟
縁壱と黒死牟が戦ったのは単行本20巻174話「赤い月夜に見た悪夢」の回想になります。
黒死牟は継国縁壱の双子の兄であり、人間時代の名前は継国巌勝(みちかつ)です。
無限城の戦いでは時透無一郎、不死川実弥、悲鳴嶼行冥、不死川玄弥の4名と交戦し400年振りに平静が足元から瓦解する感覚を味わっており、その際に400年前の回想を思い浮かべていました。
400年前の赤い月の夜の日、黒死牟は齢80を超えた老体となった継国縁壱と遭遇すると「なぜ痣者が生きているのか」という疑問が湧きたち激しく当惑するのですが、鬼となり変わり果てた兄の姿をみてただ「お労しや、兄上」と涙を零すのです。
黒死牟にとって縁壱の才は幼少期から目障りでしたが、老化したかつての弟に開口一番憐れまれても不思議と憤りを感じるどころか、自分の為に涙を流している様子に生まれて初めて込み上げてくる「動揺」を感じました。
しかし、縁壱が鬼狩りである以上、全盛期をとうに過ぎたかつての片割れを殺さなければならないと腹を括った黒死牟でしたが、縁壱が刀に手を掛けた瞬間に両肩に岩を乗せられたような威圧感を覚えて甘い考えが吹き飛ぶのです。
縁壱が一分の隙もない構えから「参る」の一言を放った刹那、縁壱の出方を探っていた黒死牟の視界から縁壱が姿を消すと、次の瞬間には切断までには届かないものの頸を斬られてしまいます。
黒死牟は体勢を整えながらもいつも特別な存在だった縁壱に対し再び嫉妬と憎悪を含ませるものの、老骨でありながら全盛期と変わらない速さと威力を放つ弟の姿に共に鬼殺隊で過ごした鮮やかな記憶を走馬灯のように思い浮かべました。
そして、次の一撃で自分の頸が斬られる感覚と焦燥と敗北感に襲われていましたが、何と縁壱は刀を構えて直立したまま寿命が尽きて亡くなっていたのです。
黒死牟が400年の時を経てどれほど鍛錬を積んで強くなったのかは分かりませんが、鬼となった黒死牟を相手に寿命寸前で圧倒的な実力差を示した継国縁壱の強さは異次元の強さを持っている事が分かりました。
また、黒死牟自身が「継国縁壱はこの世の理の外側にいる・神々の寵愛を一身に受けて生きている・神の御業に他ならない」と語っているので、もはや神格化するレベルで次元が違う事を仄めかしています。
継国縁壱の強さはチート級
唯一描かれた縁壱の戦闘シーンから分かる通り、継国縁壱の強さは鬼舞辻無惨をもってしても化け物レベルに強い事が証明されています。
縁壱自身が「鬼舞辻無惨を倒す為に特別強く造られて生まれてきた」と語るように、
- 鬼舞辻無惨の攻撃を初見で全て回避して何百年も灼き続ける傷を残す
- 寿命間際の老体で黒死牟に敗北を感じさせる威圧感と全盛期と遜色ない剣技を見せる
- 鬼舞辻無惨曰く「本当の化け物はあの男だ。私ではない」「あんなものそうそう生まれてなるものか」
- 黒死牟曰く「継国縁壱はこの世の理の外側にいる・神々の寵愛を一身に受けて生きている・神の御業に他ならない」
などなど、縁壱の強さは天井知らずの実力でした。
その強さはまさにチート級であり、最終決戦で日の呼吸の型を完成させた竈門炭治郎であっても届かない高みに存在しています。
継国縁壱の強さとは「生まれ持った痣」と「日の呼吸に選ばれた肉体」があってこその実力である為、恐らく同じ痣や呼吸を使えたとしても肉体レベルで縁壱とは天地の差が生じるのではないでしょうか。
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継国縁壱が痣で死なない理由
通常、痣者は例外なく25の歳を迎える前に死ぬと言われています。
痣の出現は力を向上させますがあくまでもそれは寿命の前借りに過ぎない為、痣を発現させた段階で大きく寿命は縮まるのです。
しかし、唯一の例外として25を超えて尚生き続けた者が継国縁壱であり、他に例外は居ません。
では、なぜ継国縁壱だけが痣者でありながらも80以上まで生き続ける事が出来たのか、これは原作や公式ファンブックでも明らかにされていませんが、縁壱曰く「鬼舞辻無惨を倒す為に特別強く造られて生まれてきた」らしいので、現段階では痣や日の呼吸に適した肉体を持って生まれたからと考える他ないでしょう。
日の呼吸を使える竈門炭治郎でもそれに適した体ではない為反動がありますし痣により寿命が削られていると考えられますので、恐らく継国縁壱以外はどんなに才能があっても痣を発現させれば25を迎える前に亡くなってしまうのでしょうね。
本来は、神の寵愛を受けて神の御業を成せる継国縁壱にのみに許されるのが痣なのかもしれません。
作中では鬼に引け取らない力を発揮するには「痣」の発現が重要視されています。 痣を発現すると鬼に匹敵する力を得る事が出来ますが、この「痣」を発現させる事が難しく、歴代でも継国縁壱に呼吸を教わった剣士が痣を発現させていたと手記に残っている[…]
継国縁壱は最強?チート級の強さについてのまとめ
- 継国縁壱は、生まれながらに「痣」を持つ
- 継国縁壱は、7歳の頃には「透き通る世界」に至っており、初めて竹刀を握ってすぐに継国家の輩下に4発叩き込み失神させているが、人を打ち付ける感触を不快なものとして受け止めて剣の才がある事を嬉しく思っていない
- 継国縁壱は、最愛の妻「うた」とお腹の子供を鬼に殺された後に鬼殺隊に入隊し、呼吸法を交えた剣技を当時の鬼殺隊隊員に伝授している
- 継国縁壱は、唯一鬼舞辻無惨の頸を斬り数百年灼き続ける傷を与えるが、無惨は逃亡して縁壱の寿命が尽きるまで姿を消した
- 継国縁壱は、唯一痣者でありながら25を超えて齢80以上まで生き永らえると、鬼になった継国巌勝=黒死牟と邂逅し最期の一騎打ちの最中に直立したまま寿命を全うして死亡した
- 継国縁壱は、鬼舞辻無惨や黒死牟でも傷一つ付ける事が出来ずに敗北・敗走したチート級の強さを持つ
通常、少年漫画ではラスボスが最強もしくはそれに準ずる強さを持っている事が殆どですが、鬼滅の刃は鬼舞辻無惨が傷一つ付けられずに「化け物」と称すのが継国縁壱でした。
そのため、無惨は縁壱の寿命は尽きるまで引きこもる事で難を逃れましたが、実際に縁壱に勝つ術は寿命が尽きるのを待つ他無い程にチート級の強さを持っています。
縁壱の性格が温厚でなければ出会った時点で無惨は逃亡する余裕もなく斬り刻まれていたように思えますが、縁壱頼りで無惨を取り逃がした事を責める当時の一部の鬼殺隊員も中々な性格をしているようです。
結果的には縁壱が鬼殺隊に伝えた呼吸法を交えた剣術・無惨に与えた傷・当時見逃した珠世が鬼殺隊の勝利に繋がったので、やはり鬼舞辻無惨討伐の功労者は継国縁壱でした。