蝶屋敷で看護や雑務を担当する神崎アオイは、栗花落カナヲよりも早く鬼殺隊に入りましたが階級はカナヲの方が上です。
作中ではあまり話している姿を見かけない二人ですが、果たしてどのような関係なのでしょうか?
- 神崎アオイと栗花落カナヲの関係
- 神崎アオイの髪飾りについて
- 蝶屋敷のその後について
など、アオイとカナヲの関係や蝶の髪飾りについて紹介したいと思います。
神崎アオイと栗花落カナヲの関係
アオイとカナヲの関係性については小説「しあわせの花」の第4話「アオイとカナヲ」で深掘りされています。
アオイは、カナヲに特に何かされたわけでもないものの、話しかけても返事をしない、いつも虚ろな笑顔で自分で何も決められず銅貨を投げて物事を決めるという人形のような姿から、気の短いアオイはイライラする事もありカナヲに苦手意識を持っていました。
一方で、カナヲは対して年が離れていないのに花の呼吸の技術を受け継ぐ継子となり鬼狩りの才能に溢れていた事から、鬼殺隊のお荷物と言う自責の念があったアオイはカナヲと自分を比べて劣等感を覚えていたのです。
アオイは同じ胡蝶姉妹に救われて鬼狩りを目指した分、カナヲとの差を見てカナエへの恩義を返せない自分にイラついていたのかもしれませんね。
ちなみに、年齢はアオイの方が上だそうです。
アオイとカナヲの関係の変化
これまでカナヲに対して一歩引いたような立ち位置に居たアオイですが、単行本8巻第70話で宇随天元に連れ去られそうになった際、アオイは、なほと共に天元に捕まりながらも思わず視線の先に居たカナヲに助けを求めてしまいました。
銅貨が無ければ行動できないと知っていたアオイでしたが、この時、カナヲが銅貨も投げずに自分の意志でアオイとなほを掴み手を離さないでくれた事に驚きつつも心の底から感謝しています。
その後、帰還したしのぶのお使いでカナヲと共に町へ買い出しに行くと、アオイは財布を忘れるという初歩的なミスを犯しました。
そんな中、町では早食いをしている力士が喉を詰まらせて窒息していたのを助けたり、夫婦喧嘩の仲裁に入ったりとトラブルが立て続けに起こりますが、カナヲは銅貨を投げる事もなく黙々とアオイの手伝いをするのです。
そして、当の財布を忘れた問題に関しては、カナヲに何か宛てがあるのか、アオイはカナヲに連れられて甘露寺蜜璃の行きつけの茶屋に行く事になりました。
カナヲが蜜璃行きつけの茶屋に来た理由はアオイが困っていると思い蜜璃にお金を借りようと思っての事だったそうですが、生憎と蜜璃は不在と知り役に立てなかったと落胆します。
しかし、アオイは天元の一件での感謝をいつカナヲに伝えようかずっとタイミングを窺っていた為、自分の事しか考えていなかった最中で受けたカナヲの優しさや変化、道中で助けられっぱなしだった経緯を振り返ると、これまで我慢していた涙を堪え切れなくなり「今日一日、色々助けてくれて……音柱様に連れて行かれそうになった時、手を握ってくれて……離さないでくれてありがとう」と感謝を伝えました。
また、カナヲは「心のままに生きろ」と炭治郎に言われた事を説明しており、アオイは自分の根深い劣等感や罪悪感を解放してくれた炭治郎がカナヲを変えてくれた事を知ると、今まで一緒に暮らしていながらどこか遠くに感じていたカナヲを身近に感じられるようになったそうです。
余談ですが、小説「風のしるべ」の第3話「花と獣」の終盤では、カナヲが作った焦げ付いたり生っぽい部分がある天麩羅を見て、小さく切ってご飯にのせてお茶をかけて出してみると言った気遣いをしています。
アオイは妹が欲しいと思っていた
単行本19巻第161話のおまけページにて、実はアオイは姉妹が欲しかったと明かされています。
蝶屋敷に連れてこられたカナヲの苗字を決める際、5つの候補の中からカナヲ本人に好きなものを選ばせており、「栗花落」を選んだカナヲの隣で「神崎」の苗字を指さしたアオイが「これじゃなくていいの?ほんとにいいの!?」と必死にアピールしていました。
当時はまだカナヲの人間性をよく知らなかったとは言え、自分の苗字を横から激推ししている様子から当初はカナヲを可愛がっていたのかもしれません。
神崎アオイの髪飾りについて
アオイを始め、蝶屋敷の住人は蝶の髪飾りを身に付けていました。
これは胡蝶カナエが与えてくれたもので、血の繋がらないアオイ達とカナエ達を結びつけるもので、寄る辺のないアオイ達にとって目に見える「家族の証」だと説明されています。
決して高価なものでも稀少なものでもない髪飾りですが、これを身に付けている事でアオイ達は蝶屋敷に居てもいいのだと言われているような気持ちになり、アオイ達にとっては大切な物です。
アオイの髪飾りの色は呼吸の色?
蝶屋敷にいる女の子は蝶の髪飾りを付けていますが、三人娘(すみ、なほ、きよ)の蝶の髪飾りには蝶を模した縁取りが無く、カナエ、しのぶ、カナヲ、アオイの四人は蝶の縁取りがあります。
四人の蝶の髪飾りはそれぞれ色が分かられており、
以上のようにアオイの縁取りの色は「青」となっています。
カナエとカナヲは共通して「花の呼吸」を使う事から「ピンク」が割り当てられており、しのぶは「蟲の呼吸」や藤の花のイメージから「紫」を選んでいるのかもしれません。
もし、蝶の髪飾りが呼吸の色をイメージして割り当てられているとすれば、三人娘はまだ呼吸を扱えないし鬼殺隊でもないので、蝶を模した可愛らしい髪飾りなのでしょうか。
では、アオイに関してですが彼女は公式ファンブック「鬼殺隊見聞録・弐」で「水の呼吸」を使える事が判明しています。
蝶の髪飾りの色が呼吸別に割り当てられたものだとすれば、ちょっとした伏線ですね。
アオイはカナエの継子だったの?
結論から述べると、アオイはカナエの継子ではありません。
単行本8巻第70話で宇随天元が「継子じゃねえ奴は胡蝶の許可をとる必要もない」と述べている通り、アオイが胡蝶家のカナエやしのぶの継子に属していない事は確定しています。
継子ではありませんが、アオイは鬼に家族を殺されて寄る辺のない所を蝶屋敷に引き取られていました。
また、カナエが亡くなった3~4年前の回想では既に鬼殺隊の隊服を着ていた為、カナエが生存していた頃には既に訓練を受けていた筈なので、刀に関してはカナエに師事していたのではないでしょうか。
したがって、アオイはカナエの継子ではないものの弟子に該当する立ち位置ではないかと予想したい所ですが、水の呼吸の育手は鱗滝以外にも存在し初心者にも易しい呼吸であるという設定から、案外カナエから別の育手を紹介されていたりするかもしれませんね。
個人的には花の呼吸は水の呼吸の派生なので、基本的な呼吸をカナエがアオイに教えていた説を推したいところです。
アオイは蝶屋敷の主人になった?
鬼舞辻無惨との最終決戦で胡蝶しのぶが童磨と相打ちする形で死亡した為、蝶屋敷は主人を失いました。
しかし、公式ファンブック「鬼殺隊見聞録・弐」にて、蝶屋敷はカナヲとアオイの家になっていると語られています。
少なくとも二人が蝶屋敷で暮らしているのは確定ですが、カナヲが医者となったと語られている為、以前の様に診療所として維持されているのかもしれませんね。
神崎アオイと栗花落カナヲの関係と髪飾りについてのまとめ
- アオイは、銅貨を投げないと決断できない人形のようなカナヲに苦手意識を持っていた
- アオイは、鬼殺隊のお荷物である自分と継子として才能を開花させるカナヲを比べて劣等感を覚えていた
- 宇随天元に攫われそうになった際にカナヲが自分の意志で決断してアオイの手を握り引き止めてくれた事に感謝している
- 小説「しあわせの花」の第4話「アオイとカナヲ」で、アオイはカナヲに感謝を伝えて身近な関係になった
- アオイは妹が欲しかったらしく、カナヲが苗字を決める際は自分の苗字を激推ししていた
- アオイがつけている蝶の髪飾りは、亡きカナエが寄る辺のないアオイ達の為にプレゼントした「家族の証」である
- アオイの髪飾りの縁取りの色は青だが、水の呼吸の伏線の可能性がある
- アオイはカナエの継子ではない
- 胡蝶しのぶの死後、蝶屋敷はアオイとカナヲが受け継いでいる
アオイとカナヲの関係は本編で深掘りされませんでしたが、公式ファンブックや小説などでその関係性を知る事が出来ました。
アオイにとっては、同じ孤児の仲間でありカナエやしのぶを慕う同士でもありますが、鬼殺隊としては随分と差がついた為に劣等感を覚えています。
しかし、天元に連れ去られそうになった際にカナヲは自分の意志でアオイを引き止めており、小説で二人の関係が身近になった経緯が語られたので安心しました。
二人とも炭治郎によって救われているのは共通でしたね。
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