月島秀九郎と言えば、死神代行消失篇のキーマンであり、BLEACH史を代表するチート能力を有しています。
その為、後から何でも能力で介入できる月島に敬意を込めて「月島んのおかげ」と読者は囃し立てました。
そこで今回は、
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以上、月島について紹介したいと思います。
月島さんのおかげでユーハバッハに勝てた?
死神代行消失篇で散々ネタにされた「月島さんのおかげ」ですが、実はBLEACHの最終章が終わった後は本当にネタではなく月島んのおかげで解決したようなものだと、ある意味で話題になりました。
月島は朽木白哉に敗れた際の傷がもとで死亡しましたが、千年血戦篇で再登場を果たし、健在のチート能力を使って今度は一護のサポートに回りましたが、果たしてどのような活躍をしたのか順を追って見ていきたいと思います。
月島は千年血戦篇で再登場
- 原作58巻518話
月島は死後尸魂界に行き着いており、流魂街では銀城と沓澤と共に志波空鶴に拾われて志波家で厄介になっています。
普段は岩鷲の修行に付き合わされている様な匂わせがありましたが、千年血戦篇では一護を助ける為に出陣する後ろ姿がチラッと写っており、読者を騒然とさせました。
月島の能力のおかげで斬月が直る
- 原作74巻681話
真世界城に塗り替えられた霊王大内裏でユーハバッハが一護を撃破して立ち去った直後、月島は雪緒とリルカが作成した「箱」を活用して霊王大内裏にやってきました。
一護は斬月を折られ虚と滅却師の力を吸い取られた事で絶望に陥っていましたが、月島はそんな絶賛絶望中の一護を突如背後から突き刺したのです。
月島の登場と刀で刺された衝撃で警戒心を強める一護でしたが、月島はユーハバッハが未来で斬月を折り織姫の拒絶の力をも受け付けない強大な力で書き換えられたとしてもそうならなかった過去ささえあれば斬月を復元できる所までは拒絶出来る筈だと話します。
つまり、月島は一護の斬月が折られなかった過去を挟む事でユーハバッハの干渉を避け織姫の双天帰盾で復元できるようにしたのです。
月島自身は特別一護に思い入れはありませんでしたが、銀城が一護に義理は返せと言った為、このような行動を取りました。
月島が「これで義理は返したって事でいいかな?」と問えば、一護は「…あァ!」と再び闘志を燃やし立ち上がる事が出来たのです。
一護がユーハバッハに勝てたのは月島のおかげでもある
一護は斬月が直った事で再びユーハバッハと戦う事が出来、藍染や雨竜と協力して見事にユーハバッハを討ち取る事ができました。
ユーハバッハに止めを刺したのは一護の斬月ですが、その斬月は織姫が復元し、その織姫の双天帰盾で直せるようにユーハバッハの干渉を受けなかった過去を挟み込んだのは月島である以上、千年血戦篇の影の功労者は月島というのはあながち間違っていない納得の事実でしょう。
勿論、織姫が欠けても、藍染が欠けても、雨竜や竜弦が欠けてもユーハバッハは倒せませんでした。
最終章の最後の最後でこれまでのキャラが数珠繋で活躍する様子は感慨深いものでしたね。
月島秀九郎のプロフィール
【名前】 | 月島秀九郎 |
【年齢】 | 不明 |
【身長】 | 193cm |
【体重】 | 73kg |
【血液型】 | BB型 |
【誕生日】 | 2月4日 |
【所属】 | 人間、完現術者、「XCUTION」元リーダー |
【能力】 | ブック・オブ・ジ・エンド |
【初登場】 | 原作49巻、アニメ344話 |
【声優】 | 小野大輔 |
スラっとした長身の青年でスーツ調のサスペンダーを着用した完現術者です。
左の眉尻の辺りに傷があり、柔和な表情や常に本を持ち歩いているか読んでいる事が特徴で、優しいようでかなり厳しい性格をしています。
一護と出会った当初の銀城曰くかつて「XCUTION」を率いていたリーダーであり銀城達と同じ志の下に集い力を消し去るために力を合わせた男で、その為の計画を練り死神代行の力を渡すというやり方を発見したものの、漸く見つけた死神代行が何人かの仲間の力を受け取ってくれた時に突然心変わりして死神代行と力を渡した仲間を殺して銀城達の前から姿を消したと語られました。
しかし、実際にはこの時の銀城は月島の能力で偽りの過去を挟み込んだ銀城を演じていた為、恐らくこの中の何れかは銀城が造り出した偽りの設定だと考えられます。
月島の過去
月島と銀城の出会いは、月島がまだ少年だった頃の話になります。
月島少年が大木の陰で座り込んで泣いていると死覇装を着た銀城が「お前1人か?」と声を掛けて来たのが始まりであり、銀城は何も答えずに見つめてくる月島に向けて自分と一緒だと零すと「来いよ、今日から俺達は2人だ」と頭を撫でるのです。
それから月島は銀城に力の使い方と戦い方を教わりましたが、唯一、銀城が死んだらどうすればいいのかだけは教わっていませんでした。
その為、銀城の死を見届けた後は顔を手で覆い嗚咽を漏らして途方に暮れている姿が描かれています。
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月島の完現術「ブック・オブ・ジ・エンド」
本に挟む栞を刀に変える完現術で、能力は斬りつけた対象の過去を改変するものですが、正確には時間や記憶を操るものではなく月島の存在自体を自在に相手の過去へ挟み込む能力です。
対象は人物や物質と幅広く、一度斬りつけられただけで月島の描いた「過去の事実」を挟み込む事が出来、作中では織姫や茶渡の過去に月島という存在を挟み込む事で時には「家族・友人・恋人」等の深く繋がった相手として認識させる事が出来ます。
つまり、対象者が本来経験した過去と非対象者が経験した過去、そして月島が挟み込んだ過去は別物であり、過去を分岐させる事が出来るのです。
因みに、二度斬れば元に戻せます。
攻撃に転用する際は、その場で床等を斬りつける事で予め過去で罠を仕掛けるといった手法も可能で、白哉戦では戦場となる地面を斬りつけて床が突起する仕掛けを施しました。
また、「ブック・オブ・ジ・エンド」の特性上、破面の鋼皮にも傷をつける事が出来る為、小説ではグリムジョーを斬りつけて過去を挟み込みましたが、白哉とはまた違った形で獣の本能が勝り懐柔は失敗します。
月島秀九郎の死神代行消失篇での活躍
死神代行消失篇での月島の役割は、一護から力を奪う為に一芝居打つ銀城の「勝ちの目しか無え勝負なんか面白くも何ともねえだろ」との発案から「XCUTION」とはかつて裏切られた敵同士という設定で暗躍しています。
その為、雨竜にわざと見つかった際には銀城が雨竜を斬る事で、後に「ブック・オブ・ジ・エンド」で操作した織姫や茶渡との差異を残しており、敢えて一護にヒントを残した上でその後で銀城を斬り、銀城に偽りの記憶を仕込みました。
織姫や茶渡を斬った後は、一護の妹達やクラスメート、バイト先の鰻屋育美を斬る事で一護と懇意にしている周囲の人間を操作して一護を精神的に追い込めており、主人公の一護に「月島を殺せばもとに戻るのか…!」と発言させています。
全部月島さんのおかげ
- 原作52巻456話
追い詰められた一護が銀城と共に月島が招待した館に到着すると、一護が操られた家族や友人を見て月島に敵意を向け「俺はてめえを殺しに来たんだ」と主人公らしからぬ発言をしています。
しかし、一護の気持ちとは裏腹に栞を挟み込まれた織姫と茶渡が能力を使ってまで一護から月島を庇い立てると、恩人である月島に敵対心を抱く一護を蔑んだ目で見やるのです。
月島の能力で織姫と茶渡の記憶は改変されており、ルキアを助けた時も藍染を倒す事が出来たのも今までずっと月島に助けられたから為せたもので、月島と共に戦った経験を植え付けられていた織姫や茶渡は月島の為に力をふるい一護と敵対しました。
が、この時の茶渡が「全部月島さんが居たからじゃないか…!」と発言した事で、月島の便利な能力も合わさり、何かある度に「月島さんのおかげ」という定番ネタが読者の中に浸透したのです。
ただ、最終章ではまさに月島さんのおかげでユーハバッハに勝てたのでネタでは無くなりました。
月島vs朽木白哉
- 原作53巻464話~54巻473話
月島の相手は白哉であり、白哉は当初自らは手を下さず絆を奪って敵を嬲る月島の戦術を卑劣の極みと称して嫌悪しており、死すべき無知だと面と向かって告げていました。
しかし、月島は「ブック・オブ・ジ・エンド」の能力でこの戦いの舞台に訪れていた過去を挟み込む事でトラップを仕掛けたり、白哉が放つ千本桜を斬りつけた際にも白哉の刀も技も飽きる程見て来た過去を挟み込む事で全ての攻撃を躱し、白哉に一撃を入れるのです。
そして、白哉に一撃刃を入れた事で過去に共に研鑽し合った間柄の過去を挟むと、千本桜に存在する絶対に傷を負い事の無い「無傷圏」の存在を看破し、白哉の「殲景」も「吭景」も「白帝剣」さえも通用しないと豪語します。
白哉は敢えて「無傷圏」に千本桜を通す事でそこに立ち入る月島を迎撃しますが、鍛錬無しの付け焼刃だった為に月島には回避されてしまい、自らの腕を巻き込んで傷つけてしまいました。
血だらけの腕を無造作に構える白哉を見て、月島は全ての鬼道を個別に封じる手段を持っていると余裕綽々と攻撃を煽りますが、実は白哉は自らの腕を傷つける際に千本桜の刃をいくつか掴んでおりその刃を貫手と共に放ち月島の胴体を貫いたのです。
月島は予想外の搦手で白哉に敗北し倒れると「僕は君の恩人だろう…こんな事をして心は痛まないのかい…?」と立ち去る白哉に声を掛けますが、白哉は月島の過去を挟まれた上で月島は確かに恩人であると踏まえた後、黒崎一護の敵であるならば殺すに瑣少の躊躇いも無いと吐き捨てるのでした。
尚、最初に月島の戦い方を蔑んでいた白哉ですが、最終的には戦いの中で刹那の狂気に身を浸す愉しみを知ったとして月島との戦いを愉しかったと霊を言っています。
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月島の死亡
- 原作54巻478話
月島の死因は白哉に貫かれた傷がもとでしたが、白哉戦後は重傷の体を引き摺って銀城を撃破した一護を襲撃しています。
しかし、ルキアの中にドールハウスの能力で隠れていたリルカが飛び出し一護を庇い立てた事でリルカを斬ってしまうと、錯乱した様に銀城の遺体に向けて名前を呼び続けますが、リルカに銀城を救ったのは一護であり自分達は銀城を救えなかったのだと告げられるとその場を去りました。
その後、リルカ以外のメンバーは戦場から姿を眩ませており、月島は吐血を繰り返しながら森の中を途方もなく歩いていたところ、待ち構えていた獅子河原と邂逅し「ああ、そうか、そうだよね」と月島は獅子河原に止めを刺される事を覚悟した様に呟きます。
ですが、次に月島が意識を取り戻すと、どういうわけか獅子河原が月島をおぶさって森を歩いていたので月島は不思議そうに獅子河原の名前を呼びました。
獅子河原は色々考えた結果、自分の中では月島が白哉に敗北しようとも最強で無敵であると結論づけており、月島に死んではダメだと本心から訴えかけるのです。
月島は獅子河原の言葉を受けて初めて自分が一人ではない事に気付き、獅子河原に「…ありがとう」と感謝の念を伝えて穏やかな気持ちで息を引き取りました。
そして、朝日が昇る様子を獅子河原が解説しながら月島を背負い歩く姿は悲壮感溢れており、獅子河原に背負われながら最後の最後で月島の心も救われて死亡するといった描写は切なく感じます。
月島の墓
小説「BLEACH Can't Fear Your Own World」にて、月島は雪緒の口から獅子河原が月島の墓参りをしている事を伝えられて、先ず自分の墓が建てられている事に驚いていました。
恐らく獅子河原が建てたものですが、月島は雪緒に何か伝える事は無いかと問われると「特にないよ、僕らの事なんか忘れて新しい本とでも出合う事を祈るよ」と伝えています。
月島のその後と小説
- 小説「BLEACH Can't Fear Your Own World」
月島は千年血戦篇で再登場しましたが、霊王護神大戦後も志波家の厄介になりながら銀城と沓澤と共に流魂街をうろついていました。
その際、四大貴族筆頭綱彌代家の新当主時灘が表立った事やジャーナリスト檜佐木修兵と偶然接触する事になったり、涅マユリが完現術者を研究したいが為に涅骸部隊を送り込んだ事で滅却師や破面との戦闘に巻き込まれるのです。
また、時灘の謀略に巻き込まれた為にその場に居合わせたそれぞれ異なる4勢力が協力する形で叫谷に向かい時灘を討伐する事になりますが、月島は時灘の監視を掻い潜る為に「ブック・オブ・ジ・エンド」の能力で雪緒やアウラからの情報を過去に挟み込む事で銀城に伝えるといった重要な立ち回りをしています。
小説においては月島個人はそこまで脚光は浴びてませんが、死神代行消失篇と違って終始銀城の隣で力をふるう様子は何処か楽しそうにも見えました。
月島秀九郎の「月島さんのおかげ」と再登場や能力についてのまとめ
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月島は死神代行消失篇で登場した時からブック・オブ・ジ・エンドの能力がチートだと読者に言われていましたが、実際、最終章ではユーハバッハが未来で折った天鎖斬月の干渉を受けずに過去を挟む事が出来た為、本物のチート能力だと太鼓判を押されました。
また、月島の過去改変によって茶渡が月島側に付き親友の一護と敵対した際に「全部月島さんが居たからじゃないか…!」との名言を放った事で、作品が完結して尚も「月島さんのおかげ」というネタが定番化しています。
そんなみんな大好き月島さんは死亡後に流魂街の志波家で厄介になっている他、いつの間にやら浮竹の冒険活劇「双魚のお断り」を読破していたりと細かな設定が盛られたりしていますので、月島の千年血戦篇以降を知りたい方は小説「BLEACH Can't Fear Your Own World」を購読されるといいかもしれませんね。