尸魂界篇、破面篇と戦う事が無かった草鹿やちるは千年血戦篇でついに戦闘する事となりました。
そこで今回は、
|
など、やちるの基本情報について紹介したいと思います。
草鹿やちるの斬魄刀「三歩剣獣」
- 初出:原作64巻571話
やちるの始解「三歩剣獣」は、毛がモサモサと全身を覆う丸い一頭身の「前獣」と、黒い羽織を纏う骸骨姿の「後獣」の二体を召喚する事ができます。
一見して狛村の様な自分と繋がった生物を召喚する能力に見えますが、前獣は鉈のような刀、後獣は二対の骨を繋げたような刀を所持しており、普段は視認されない様に透明化して姿を隠しています。
やちるが「でておいで三歩剣獣」の合図を送れば他者にも視認出来るようになるのです。
三歩剣獣の能力
三歩剣獣の能力はやちるの剣の太刀筋を真似るといったシンプルなもので、例えばやちるが刀を振り下ろせばその斬撃の軌道の前と後ろに続くように三歩剣獣が斬撃を真似して振り下ろします。
故に、やちるの斬撃を見極めても、前に踏み込めば「前獣」の斬撃が当たり、後ろへ退けば「後獣」の斬撃が当たるという仕組みで、これをもってやちるは「あたしの剣はかわしてもかわさなくても当たるの」と発言していたのです。
前述通り、やちるの意志で「前獣」と「後獣」を透明化させていれば、これほど白兵戦での斬り合いに長けた能力は無いでしょう。
やちるの三歩剣獣は始解?
やちるの三歩剣獣については色々とおかしな点があり、その最大の特徴としては斬魄刀が変化していない部分です。
虎徹勇音の見解では、卯ノ花のように刀が生き物に変化する訳でもなく、日番谷のように物質が生き物のように見える訳でもなく、卍解の鍛錬で現れる斬魄刀本体の具象化でもないとして、他に例のない始解だと分析しています。
しかしながら、勇音自身もこれが本当に始解なのか疑念を抱いているようなので、始解の解号すらないやちるの三歩剣獣が本当に始解なのかは不明なのです。
草鹿やちるは卍解できるのか
やちるの卍解は登場していませんが、恐らく卍解自体はできないでしょう。
やちるの正体は剣八の斬魄刀の一部というのは定説であり確定している情報ですが、恐らくその一部の力で具象化している状態では卍解はできないのでは無いでしょうか。
元の姿に戻れば卍解は可能かもしれませんが、草鹿やちるの姿では出来ないと予想します。
千年血戦篇の剣八対ジェラルドの最中、グレミィ戦以降行方不明となっていた草鹿やちるが姿を現しました。 そこで今回は、 草鹿やちるの正体 草鹿やちるが剣八の斬魄刀だと言われる伏線 草鹿やちるが消える瞬[…]
草鹿やちるの強さがわかる戦闘シーン
- 原作63巻570話
やちるの戦闘が描かれたのは原作63巻570話千年血戦篇の中盤です。
ユーハバッハによって瀞霊廷は影に潜んでいた見えざる帝国へと塗り替えられた事で、虎徹勇音は重傷の六車と鳳橋を安静にできる場所を求めて適当な家屋を仮の診療所として利用していました。
やちるは勇音の補助をしており、目に付いた住居に飛び込むと片っ端から薬品や布団一式を盗んで勇音の許へ運搬していた所、その場に何処からか侵入してきたグリナエルが登場し一触即発となります。
草鹿やちるvsグエナエル・リー
- 原作63巻570話~571話
グエナエルは能力「消失点」で透明人間になる事で勇音の背中におぶさる様に抱き付いてきますが、姿を現した一瞬の隙を突いてやちるはグエナエルを殴りつけます。
しかし、「消失点」で透明人間化すれば副次効果でやちる達の記憶からも消失する事も出来るらしく、やちるは確かに手ごたえを感じたのに何を殴ろうとしていたのかさえ分からなくなりますが、刹那、顔面をグリナエルに殴りつけられて鼻血を零しながら尻餅をついてしまいます。
近くで一部始終を見ていた勇音ですら何が起きているのか理解ができていない、まさにそれがグエナエルの「消失点」によって起こされる現象でした。
再び姿を現したグリナエルは自己紹介と能力の説明を簡潔に済ませると、この能力によって自身の存在を見ることも感じることも記憶することもできないと余裕を見せますが、やちるは本能的に殴りつけます。
しかし、グエナエルは自分の姿を消すバージョン1と自分の存在を消すバージョン2を瞬時に切り換えることで、やちるの攻撃が当たる瞬間に存在を消して回避し、姿を消す事で一方的に斬りつけるといった戦いを仕掛けるのです。
そしてバージョン3で相手の記憶からも自分の存在を消す事で、再び「はじめまして」とやちるの前に出るのですが、やちるは再び本能的に初対面である筈のグエナエルを殴りつけるのでした。
草鹿やちるは「三歩剣獣」で逆転勝利
- 原作64巻571話
敵味方が不明な初対面の相手を殴りつけるやちるの行動を勇音が諫めるものの、やちるは「あの人見たときザワッとした」と感覚的な物差しでグリナエルを敵だと判断しました。
勇音はやちるの感覚が理解できない様子でしたが、やちるは「ザワッというのは、さむいような、あついような、うれしいような、そんなかんじ」と説明しながら何故か徐に荷物の中から斬魄刀を取り出すのです。
殴打される直前自分の存在を消して回避していたグエナエルは、やちるの野性的な本能での攻撃に吃驚した様子で観察を続けますが、静かに斬魄刀を引き抜いたやちるはザワッとした相手がいたら斬るというのが剣八からの受け売りだと話し、剣八が不在の場合そういう相手を自分が斬っても問題ないと勇音に告げます。
グリナエルは透明化した状態で「小娘が調子乗るな」と憤慨しながらナイフを握りやちるを背後から突き刺そうとしますが、ナイフが死覇装に触れた刹那薙ぎ払いによって反撃を受け後退しました。
それでも消失点による回避が可能なグリナエルは余裕の笑みを浮かべますが、次瞬、回避した筈なのに鼻筋へ真横の切れ目が生じ負傷した事に気付くと同様しながら絶対に避けた筈なのにと悪態づきます。
しかし、やちるはグリナエルが確かに避けた事は認めつつも「かわしてもかわさなくても当たるの」と平然と答えれば、やちるの剣筋の間合いを見切れば見切るほど間合いがズレて当たると付け足し、斬魄刀「三歩剣獣」をグリナエルにも視認できる様に呼び出すのです。
そして、突然目の前に現れた二体の生物に驚愕するグエナエルは息つく暇もなく両断されるのでした。
草鹿やちるはグレミィに完敗
- 原作64巻572話
グエナエルは自分を僅かに後ろにずらす事だけに全霊圧を集中させた「消尽滑体」で「三歩剣獣」の攻撃を辛うじて回避しており生きていましたが、突如現れたグレミィによって木っ端微塵に破裂して死亡しました。
グレミィは続けて重体で寝ていた六車と鳳橋を「夢想家」の能力で死亡させると、本能的に危険を察知したやちるは斬魄刀を握って斬りかかりますが、グレミィに拳を受け止められると腕事複雑にへし折られるのです。
グレミィ曰くやちるの腕の骨をクッキーに置き換えて想像したそうで、続けて腕の骨がクッキーなら他の骨も全部クッキーなんじゃないかと想像力を促せば、やちるが距離を取るために飛び退きついた手も簡単に骨折しました。
グレミィの想像した事が現実になると体感したやちるは、かつてない窮地にこれまでの陽気な笑顔が嘘の様に消え、当惑した表情を浮かべますが、絶体絶命の最中、突如家屋の壁をぶち破って登場したのが更木剣八だったのです。
やちるの強さは剣八には遠く及ばない
- 原作64巻573話
グレミィに圧倒されて成す術もない状況に陥ったやちるでしたが、剣八がやちるの霊圧がグラついている事を感知してその場に辿り着いた事で九死に一生を得ました。
そして、やちるは後の事は剣八に託すのですが、剣八が到着しなければ間違いなくグレミィに敗北していた筈です。
したがってやちるの戦闘力はグレミィや剣八には遠く及ばない事が窺えます。
尸魂界編で黒崎一護が初めて命を賭して戦った護廷十三隊隊長のキャラ「更木剣八」ですが、一護が卍解未習得の段階で戦ったにも関わらず両者ダウンにより引き分けとなった事で、読者の剣八に対する評価は「弱い」というただ一点の評価でした。 しかし、[…]
草鹿やちるのプロフィール
【名前】 | 草鹿やちる |
【性別】 | 女 |
【所属】 | 護廷十三隊十一番隊 |
【階級】 | 副隊長 |
【役職】 | 女性死神協会会長 |
【斬魄刀】 | 三歩剣獣 |
【誕生日】 | 2月12日 |
【身長】 | 109cm |
【体重】 | 15.5kg |
【趣味】 | お菓子を食べる |
【好きな食べ物】 | こんぺいとう |
【初登場】 | 原作13巻 |
【声優】 | 望月久代 |
桃色の髪をした幼い女の子で、天真爛漫を絵にかいたような快活な性格で誰とでもすぐに友達になれる明るいキャラクターです。
死神になる以前は北流魂街79地区「草鹿」に捨てられた赤子であり、悪童時代の剣八と出会ったのをきっかけに共存する関係になりました。
原作13巻おまけページにて、剣八と同様に全副隊長の中で唯一人入隊試験を受けずに即副隊長になったと綴られています。
草鹿やちるがつけた直感的なニックネーム一覧
やちると言えば出会った先から独特なニックネームを人に名付ける所が印象的ですが、そのネーミングセンスは人の形から見た第一印象となっている事が殆どです。
【名前】 | 【ニックネーム】 |
更木剣八 | 「剣ちゃん」 |
班目一角 | 「つるりん」、「パチンコ玉」 |
綾瀬川弓親 | 「ゆみちー」、「おかっぱナルちゃん」 |
黒崎一護 | 「いっちー」 |
井上織姫 | 「ぷるるん」 |
茶渡泰虎 | 「モリリン」 |
石田雨竜 | 「鉛筆」 |
山本元柳斎重國 | 「じいじ」 |
砕蜂 | 「ふぉんふぉん」 |
狛村左陣 | 「わんわん」、「こまむー」 |
京楽春水 | 「しゅんしゅん」 |
伊勢七緒 | 「ななちん」 |
浮竹十四郎 | 「うっきー」 |
朽木白哉 | 「びゃっくん」 |
朽木ルキア | 「ルッキー」 |
阿散井恋次 | 「れんちゃん」 |
日番谷冬獅郎 | 「ひっつー」 |
吉良イヅル | 「いづるん」 |
涅マユリ | 「まゆりん」 |
ネム | 「ねむねむ」 |
卯ノ花烈 | 「卯ノ花さん」、「烈っちゃん」 |
虎徹勇音 | 「こてちん」 |
志波岩鷲 | 「ゴリー」 |
荒巻真木造 | 「まきまき」、「ヒゲチョロ」 |
雀部、大前田、射場 | 「ジミっこトリオ」 |
草鹿やちるのかわいいシーン一覧
女性死神協会の会長を務めるやちるは、普段は文字通り会長職の実務をこなしているという背景がありますが、その実態は運営費を私欲に回したおもちゃやお菓子を買い漁りであったりと自由奔放なものです。
そんなやちるのかわいいシーンを一部まとめたの紹介したいと思います。
①やちるは白哉がお気に入り
何の前触れもなく一角に作ってもらった「ローラースルーゴーゴー」に乗って朽木邸の廊下で遊んでいたやちるは、家主の白哉に「我が家で何をしている」と聞かれますが、乗り物の名前や乗り心地の事ばかり返すと言ったシーンがあります。
会話にならないので白哉は早々に諦めていましたが、壁面からスーッと扉が出現すると中からネムが登場した事で白哉は驚愕した面持ちで刮目するのです。
実は、白哉が知らない内に朽木邸の一部がやちるの手によって女性死神協会の溜まり場になっていたのですが、白哉はひょんなことからその真実を知る事になりました。
②やちるは金平糖が大好き
- BLEACH OFFICIAL BOOTLEG カラブリ+
朽木邸へ遊びに来たやちるは門前で元気よく「びゃーっくん、あーそーぼー」と声を張り上げる事で使用人に中へ案内されますが、白哉はすかさず巾着袋いっぱいに詰め込んだ金平糖を窓から遥か遠くへ放り投げます。
すると、やちるは金平糖を追いかける為に瞬歩で朽木邸を去るのでした。
やちるの扱い方の上達ぶりに白哉の苦労が垣間見れた瞬間ですね。
②やちるは一角に当たりが強い
- 原作16巻137話
剣八が旅禍の織姫達を連れ出して一護を探し回っていた時の一コマ、一角や弓親を伴い瀞霊廷を奔走している最中に剣八が織姫に道を訊ねるのですが、やちるはこれを頭突きで阻止します。
それに対して後続に居た一角が織姫に任せたほうがいいと口走った所、やちるは一角の頭に唾を吐き捨て「うるさいパチンコ玉」と毒づくのでした。
③やちるは剣八の戦いに水を差す輩には怒る
- 原作13巻113巻
剣八が一護と初めて戦った13巻では、総隊長の招集命令を伝えにきた伝令兵に対し、楽しそうに戦う剣八の邪魔をしないよう最初はやんわりと断りを入れていました。
しかし、緊急伝令だと押し通す伝令兵の粘り強さに業を煮やしたのか、やちるは静かに怒気を孕んだ面持ちで振り返ると「ジャマしないで」と霊圧で威嚇するのです。
可愛らしい容姿から飛ばされる霊圧は肉食獣の様に狂暴な牙を彷彿とさせており、伝令兵に充分な委縮を抱かせるのでした。
④やちるは剣八を満足させた輩には御礼を述べる
- 原作13巻114話
やちるは基本的には剣八の戦いには手を出す事はありませんが、剣八を倒した一護に対しては剣八と最高の勝負をしてくれた事に心から感謝し頭を下げています。
そして、楽しそうに戦った剣八を見て満足したのか満面の笑みを浮かべた後、剣八を担ぎ、重傷を負った一護に対しても「できれば死なないで」とエールを送り、また剣八と遊んでほしいと頼むのでした。
草鹿やちるの三歩剣獣の強さや戦闘シーンについてのまとめ
|
やちると初登場時から剣八にべったりくっついているせいか戦闘が全く行われない他、唯一人入隊試験を受けずに即副隊長になったとおまけ頁に記載されていた為、千年血戦篇までその実力が分かりませんでした。
しかし、グリナエル戦で漸くやちるの斬魄刀が判明する他、ちゃんと副隊長クラスの力があった事にある意味で驚かされたものです。
「三歩剣獣」の能力はそこまで強いものではありませんが、それでもグリナエル相手に善戦できている所はやちるの基礎能力の高さが物語っているのだと思います。