桑原というと本作の中では残念なキャラの方に分類されがちですが、その実、一途でとても優しい性格をしているキャラでもあります。
主人公・幽助の良きライバルで戦友という立場にあり、戦える者の中では唯一の人間というポジションにも立っている事から最弱と思われがちですが、桑原は戦いの中でグングン成長を見せるキャラでもありました。
人間として共に成長していく桑原の魅力について知っていきたいと思います。
- 桑原の強さと成長過程
- 桑原のプロフィール
- 桑原の技・一覧
- 桑原死亡説
- 桑原の姉について
- 実は恰好いい桑原とその明言
- 桑原のキスシーン!?
- 桑原のその後
見ていきましょう
桑原の強さは最強?
幽助との喧嘩における戦績を見る限りは強そうに見えませんが、桑原と一緒に行動している舎弟(大久保・桐島・沢村)には慕われているところから決して弱くはないものと考察できます。
また、幽助と共に切磋琢磨して強くなっていく桑原ですが、浦飯チーム(幽助・桑原・蔵馬・飛影)の中ではどうしても最弱という位置にいるのは仕方ないのかもしれませんね。
桑原の扱う次元刀はチート級
まず桑原は仙水編に入った時、次元刀という能力に目覚めました。
この次元刀の能力は空間や能力ごと切り裂く事ができる、というものです。
要するに防御不可能な武器、という事で次元刀を扱える桑原はある意味チートと言っていいのではないでしょうか。
桑原の強さ成長記録
作品の最終章である仙水との戦いの後、幽助・蔵馬・飛影は魔界に行きましたが桑原は一人、人間界に残り戦いから身を引く事になりますが魔界編の時点で霊界の結界に阻まれた事からA級妖怪と同等の力を持っているのではないか、という描写がある事から文句なしに桑原は強いのだと判断していいでしょう。
では、そんな桑原が成長していく過程を追い掛けてみましょう。
- 乱童編で能力を開花、霊剣を出現させる
幻海の継承者選考会で、姉の静流に言われて参加したのですが、武蔵と対戦した際に桑原の代名詞となる霊剣を身に付けるなど、霊力に開花したように思われます。
元々、強かった霊感も、ここで更に磨かれました。
乱童とは、幻海師範の門下生大選考会に登場した奥義破りを専門にしている好戦妖怪です。 過去、九十九人の霊能力者や修験者の奥義を奪い取り百人目は幻海の奥義を狙うだろうと噂されていたため、コエンマの要請で幽助がその選考会に参加して阻止しよう[…]
- 四聖獣編で霊剣の派生を披露する
ここで、蔵馬・飛影と出会い、四聖獣の一角・白虎と戦い、霊剣を伸ばしたり結んだりとさまざまな小技を身に付けました。
飛影曰く、桑原のやっている事は「非常識な奴」との事です。
- 雪菜救出編で己の弱さを知る
本来なら四聖獣の一件で戦いから身を引く予定でしたが雪菜に一目惚れしてしまい、再び戦いの中に身を投じました。
幽助と協力して戸愚呂を倒しました、がそれは戸愚呂の演技で遊ばれていただけだと後に知る事になります。
- 暗黒武術会編では負け続けながらも大きく成長する
暗黒武術会での桑原の戦績は六戦二勝とチームでは最も勝率は低いですが、強敵の戸愚呂・兄に勝つなど精神的にも実力も、武術会開始当初より強くなっている事は明らかです。
鈴木に与えられた試しの剣を使いこなして霊力も精神力も一回り大きくなりました。
- 魔界編で次元刀を使えるようになる
暗黒武術会後、暫くは霊力が使えなくなっていましたが、それは失ったわけではなく新しい力に目覚める前の眠り状態でしたが舎弟たちが襲われて新しい能力に目覚めます。
次元刀という次元を切り裂ける能力に目覚めてしまった桑原は、仙水に浚われてしまいました。
桑原救出に向かった幽助たちですが、仙水と一騎打ちした幽助が自分の死と引き換えに蔵馬・飛影・桑原の真の能力の目覚めに賭けた事により、三人の力が開花します。
三人は魔界に乗り込んだのですが、その時点で魔界と人間界を隔てる結界に阻まれた事から、桑原の力はA級妖怪と同等の力があったものと考察できました。
桑原のプロフィールと声優
桑原とは一体何者なのでしょうか。
まずは基本となっているプロフィールから見てみましょう。
桑原のプロフィール
- 名前:桑原和真(くわばらかずま)
- 性別:男
- 誕生日:不明
- 年齢:十四歳(連載当初)
- 身長:190cm前後
- 容姿:基本は学ラン(青)で茶色のリーゼントヘア。
- 名前の由来:名字はおまじないの「くわばらくわばら」、その後に「漢字を当ててみたら、PL学園出身のプロ野球選手(清原和博と桑田真澄)を一字ずつもらった形になったため、名前の方ももらったとのこと。
- 声の出演:千葉 繁
- 初登場したのは:単行本1巻
桑原は情に脆く優しい
桑原は熱くなりやすく喧嘩っ早いところがありますが、犯罪を非常に嫌っていて、幽助曰く「あいつ(桑原)は万引きやカツアゲの類は一切やらねーよ」との事です。
- 無類の猫好き
人一倍仲間想いで情に脆い性格をしていて不良仲間たちからも慕われている上、大の猫好きでもあり永吉を初めとした数匹の猫を飼っていて、栄吉のためなら許せない相手でも土下座をしてしまうほどです。
栄吉を人質に取られて「舎弟たちを殴らないと栄吉の目を潰す」と言われて、大切な舎弟と栄吉を天秤に掛ける事ができずに葛藤するシーンは桑原の優しさを垣間見る事ができました。
桑原は幽助の永遠のライバル
桑原は連載当初は皿屋敷中二年で、自称・浦飯幽助の永遠のライバルです。
初登場回での幽助との対戦成績は、0勝156敗(第1話)であり、劇中で幽助には一度もケンカでは勝てませんでした。
桑原の声を担当している声優
桑原の声を担当しているのは千葉繁さんです。
一度聞いたら忘れない独特な声の持ち主で声優界の大御所。
『機動警察パトレイバー』では名前をもじった「シバシゲオ」というキャラクターを演じましたが、これは千葉を高く評価するアニメ監督の押井守さんが考案したキャラクターであり、わざと千葉に似せてキャラクターデザインがなされたものでした。
- ハイスクール!奇面組(1985年 一堂零)
- ドラゴンボール(1986年 ピラフ)
- ゲゲゲの鬼太郎・第四作(1996年~1998年 ねずみ男)
など、アニメ、外画を中心に声優として活躍をしています。
桑原の技と能力一覧
桑原の技は派手さこそはないものの、ひとつの技を磨き上げて強力になっていたものです。
桑原が使える能力
- 霊力 特に霊感が素晴らしく幻海からもお墨付きをもらっています。
- 霊剣 桑原の代名詞になっている武器で、派生技もいくつかあります。
以上、桑原が扱える技を細かく知っていきたいと思います。
鋭い霊感~初披露:単行本1巻
桑原は幽助の周囲で一番霊感の強い人間として見られています。
それだけでなく、幻海師範の選考会では霊感応力で満点を出したし四聖獣の城では罠のない正解の扉を見破るなど皆からの信頼も得ました。
霊剣(れいけん)~初披露:単行本4巻
桑原といえば霊剣です。
自身の霊気から剣を作り出し相手を斬り付ける事が可能となっている技で、最初は折れた破邪刀を利用して剣を作り出していました。
後に自身の手だけで剣を作り出せるようになり、ここから様々な必殺技を繰り出すようになります。
- 落合流首位打者剣(おちあいりゅうしゅいだしゃけん)~初披露:単行本4巻
幻海の奥義継承者編の少林戦で披露されました。
その戦いの中で少林が投げる火掌発破拳に対して霊剣をバットのように使用することで火掌発破拳を打ち返します。
少林からは防御と攻撃を一体にしていると評価を得ました。
- 伸びる霊剣(のびるれいけん)~初披露:単行本5巻
霊剣を出した状態で「剣よ、伸びろ」の声と共に槍のように伸びます。
四聖獣・白虎戦で披露されました。
- 化け物の串刺しドーナツ・ヴァージョン(ばけもののくしざしドーナツ・ヴァージョン)~初披露:単行本5巻
四聖獣編で披露されました。
白虎の分身妖獣・4匹を霊剣で串刺しにし、さらに霊剣の端と端を繋ぎ合わせドーナツ状にし、分身妖獣の身動きを封じた技で飛影からは「霊気を結んじまいやがった。非常識な奴だ」と評価を得ます。
- 帝京高校サヨナラツーラン剣(ていきょうこうこうサヨナラツーランけん)~初披露:単行本5巻
四聖獣・白虎戦で、白虎の鳴虎衝壊波を打ち返すために使おうと繰り出した技ですが、蔵馬から避けろとの指示があったため、桑原は鳴虎衝壊波を避け使用するに至りませんでした。
- 霊剣棒高跳び(れいけんぼうたかとび)~初披露:単行本5巻
四聖獣・白虎戦で披露された伸びる霊剣を応用した技です。
棒高跳びの要領で沼に霊剣を刺して固定し使用しました。
- 霊気供給(れいききょうきゅう)~初披露:単行本5巻
四聖獣編で、朱雀と戦い霊気が尽きてしまった幽助に自身の霊気を与えた技です。
- 霊剣二刀流(れいけんにとうりゅう)~初披露:単行本6巻
霊剣の派生技で、暗黒武術会初戦で披露されました。
霊剣を両手にそれぞれ作り出して相手に斬り付けます。
- 曲がる霊剣(まがるれいけん)~初披露:単行本6巻
暗黒武術会、初戦の鈴駒戦で披露されました。
鈴駒のヨーヨーの糸を縫うように霊剣が伸び、曲がって相手に攻撃をします。
- 試しの剣・必殺スペシャルソード(ためしのけん・ひっさつスペシャルソード)~初披露:単行本11巻
鈴木に与えられた闇アイテム・試しの剣を使用する事で作り出された技です。
普段よりも攻撃力も回復力も高まるまさに攻防一体の技となりました。
- 霊手裏剣(れいしゅりけん)~初披露:単行本12巻
暗黒武術会・決勝戦で戸愚呂・兄に対して使われた技です。
霊剣を手裏剣のように分散させ相手を斬りつける技ですが、慣れていない技のため体力・霊力ともに消耗してしまいました。
- 巨大霊気棒(きょだいれいきぼう)~初披露:単行本12巻
暗黒武術会・決勝戦で戸愚呂・兄にトドメを刺した時の技です。
試しの剣で作り出され、桑原の気分に合わせて剣の形が変形した霊剣の形は、巨大なテニスのラケットのようになりました。
次元刀(じげんとう)~初披露:単行本14巻
暗黒武術会後、魔界編に突入して開花した桑原の新必殺技。
次元刀は霊剣とは全く性質が異なり、空間ごと断ち切ることのできる能力を指します。
桑原死亡説の真偽
桑原死亡説は暗黒武術会・決勝戦の場面で囁かれた問題になります。
幽助に本気を出させるため、戸愚呂・弟は幻海の「幽助の仲間を殺す事だな」というアドバイスを聞いて実行に移しました。
実際には殺してはいなかったのですが、桑原と蔵馬・飛影・コエンマが咄嗟に「桑原が死んだ」という演技をした事により幽助は死を認めてしまいます。
結果、その時の絶望と悲しみにより幽助は真の力に目覚め、戸愚呂に勝つ事ができました。
と、いう経緯から桑原死亡説はあったものの、死亡はしていない、という事が真相となります。
桑原の姉・静流
桑原の姉・静流は単行本では桑原より三歳上となっていますが、アニメでは喫煙シーンもあるため二十歳に変更された「姉御」というイメージの女性です。
弟よりも霊感・喧嘩が強く、桑原にとって頭の上がらない人物となっていて、姉に言われてビクッとしているシーンは作品内に何度か登場するほど二人の力関係は徹底しています。
ドライな性格であるものの、面倒見の良い姐御肌で幻海とは幽助が出会う前からの知り合いでした。
アニメでは、妖怪に襲われたところを左京に助けられ好意を持つという描写があり、左京が最期に渡したライターは魔界統一トーナメント終了後も持ち続けており、特別な時にはそのライターで煙草に火を付けています。
また、原作では桑原のことは貶してばかりでしたが、アニメでは戸愚呂に殺されたと思った時は涙を流したり、霊力が回復していないのにライブに行った弟を心配している描写が描かれたりなど弟への愛情を強く感じられました。
左京という男は雪菜救出作戦編と暗黒武術会編で登場したキャラです。 人間でありながら妖怪を従える男で、何かと謎の多いキャラとしてもファンの間では有名となりました。 顔に傷を持ち、黒髪長髪の若い男、しかもミステリアスという事で密かに[…]
実は恰好いい桑原とその名言
桑原は容姿こそ三枚目かもしれませんが、その内に秘めたる男気はかなり恰好いいものといえます。
ではその恰好いい一面を名シーン・名言と共に知っていきましょう。
- 生き返れ、チクショウ!!戻って勝負しろ、コノヤロウ!!【単行本1巻】
記念すべき第1巻の1話で、幽助が死んだと聞いて霊前に殴り込んできた時のセリフです。
幽助が死んだと信じたくなくて、心の底から嘘だと言って欲しいという感情が伝わってきて、感情が入り込むと自然と涙が流れてしまう友人・仲間を大切にしていると伝わってくるシーンでした。
- ムカつくまんま暴れるだけなら奴らと変わんねーぜ。キタネェ奴らにも筋通して勝つからかっこいいんじゃねーか?大将【単行本9巻】
暗黒武術会、三回戦で運営の汚いやり方で負けそうになった時、前試合でボロボロの桑原が自分が出るのだと幽助に言ったセリフです。
大会のルールなど関係なしに暴れてやろうとしていた幽助を黙らせるセリフで、戦える状態でないにも関わらず、立ち上がり正当に勝ち進もうとした恰好いいシーンでした。
不良だと豪語しているのに真面目に従う桑原の恰好いい一面を見る事ができます。
- てめェ…は、こんなモンじゃねェ…はずだろ?オレを幻滅…させる…な…よ【単行本12巻】
暗黒武術会決勝戦で幽助の本気を見るために戸愚呂に殺された(演技をした)時に言ったセリフです。
声が途切れ途切れで、本当に桑原が死んでしまったと思う迫真の演技でしたが、このセリフは見たファンの涙を誘うものでした。
これを見た幽助は迷いが晴れて本気の力が開花して戸愚呂に勝つ事ができたのです。
- ハデにやられてみせるぜ。胸はってあえるようにな…!!【単行本16巻】
上記の記事で桑原がやった事を今度は幽助が行い、死んでしまった幽助を目の当たりにして魔界に行く事を決意した時のセリフです。
勝てないと分かっているけど、やれるだけの事をやってすぐに後を追い掛けると幽助に笑いかけた後のこのセリフは素直に恰好いいものと言えるでしょう。
- 次元刀!!【単行本16巻】
セリフとは違いますが、桑原が次元刀を完全に自分のものとして魔界で仙水に向かっていった時は普通に恰好いいです。
他にも能力に開花した御手洗の領域(テリトリー)に閉じ込められた時も、仲間を助けようと奮闘する姿は男気に溢れていました。
桑原の格好良さはひとえにその心根にあると思います。
桑原のキスシーンについて
桑原のキスシーンと聞いて相手は誰だろうと皆が考えます。
候補としては絶賛片想いをしている雪菜が有力ですが、実際にはそうではありませんでした。
桑原のキスの相手は幽助
その真相は単行本2巻に描かれています。
幽助が生き返るための方法として、口うつしで生命エネルギーを吹き込んで貰う事が必須条件だとコエンマに聞かされた幽助は桑原と螢子の夢でそれを伝えました。
その時に桑原が幽助にキスしているシーンがぼかしてあるものの描かれていた事からキスシーンがあったと囁かれているようです。
勿論、実際にはキスしていません。
桑原のその後
桑原が最後に戦いの場にいたのは仙水との戦いになります。
その後は戦いから身を引き、高校に進学するため勉強漬けの日々を送る事となりました。
進学校に行くため戦いから身を引く
桑原は骸工大付属高校に進学するために勉強漬けの日々に戻ります。
姉の静流には「日本一無謀な男が家族にいた」と爆笑されていましたが、桑原は無事に合格(ただし補欠入学)しました。
入学早々、地震予知をして多くの生徒から人気抜群になりましたが、付属高校と言っても進級試験はあるために油断はできない日々を送っています。
霊界を救うために、戦いに手を貸す
桑原は戦いから身を引いた身でしたが単行本19巻で霊界が武装教団・正聖神党に占拠された時、コエンマやぼたんを救うために幽助・蔵馬・飛影と再びタッグを組んで救出に向かいます。
これが単行本の中では、本当に最後の戦いとなりました。
恋愛の方はどうなっているのか
一途に片想いをしていた雪菜との恋はどうなったのでしょうか。
ファンは気になっているようですが、霊界が魔界と人間界の間に張ってあった結界を解いたため、妖怪が人間界で過ごせるようになりました。
桑原・父の計らいで雪菜を自宅にホームステイする許可を出したものの、二人の仲が発展したという描写はないため、どうなったのかは不明のままです。
桑原は誰もが分かりやすい思いを向けていますが、雪菜はまったく分かっていない反応をしているので恋愛のその後はファンの想像に任されているのだと思われました。
桑原和真の強さのまとめ
- 桑原はA級妖怪並みの強さなのだと考察できるため、強いのだと判断できます。
- 自分の武器である霊剣から派生技を生み出せる柔軟さを持っているので成長する能力も高いものと思われます。
- 桑原の武器である次元刀の能力はチート級。
以上の事から桑原は十分な強さを持ち、向上心も高いものを持っているのだと分かりました。
作品を通して分かるのは、桑原というキャラはイケメンではないものの男気溢れる心優しいキャラだと分かります。
幽助や蔵馬・飛影がとんでもなく強くなっていく中、比べられてしまうと弱く見られがちですが十分に強く人間の中では最強だといえる強さを手に入れて普通の暮らしに戻って行った、こういう作品の中では珍しいキャラでもありますね。
桑原は幽助のライバルで戦友という事で作品を通して最初から最後まで登場して、共に成長していく重要なキャラでした。