聖十字騎士団でも突出して未知数なのがロイド・ロイド兄弟です。
ロイド兄弟は一卵性双生児の双子で同じ聖文字「Y」を有しており、姿形を真似する事ができるのは前提として、それぞれ模倣できる方向性が異なっていました。
そこで、作中の戦闘描写から見たロイド・ロイド兄弟の強さを活躍の様子から紐解いていきたいと思います。
目次
ロイド・ロイド兄弟は強いのか?
先ず前提としてロイド・ロイドは一卵性双生児であり、作中では双子の両名がロイド・ロイドとして登場しています。
ただし、似通った能力であることから同じ聖文字を与えられており、それぞれ名前のイニシャルをもじった「R」と「L」のロイドとして差別化されているため見分ける事が可能です。
兄弟それぞれのプロフィールと合わせて強さを見ていきましょう。
兄のロイド・ロイド(Loyd)
引用元:BLEACH
- 名前:ロイド・ロイド(Loyd)
- 兄弟:双子の兄
- 聖文字:Y
- 能力:貴方自身(ジ・ユアセルフ)
- 初登場:原作56巻
スキンヘッドに色素の薄い双眸、額に第三の目がある事が特徴的な男性滅却師で、ユーハバッハに従順且つ心酔した思想を持っており、両親でも判別できないほど弟のロイド(Royd)と瓜二つです。
作中では「貴方自身」の能力を使い剣八と善戦するも、剣八の異常な戦闘力の向上速度に対応できず敗北しました。
ロイド・ロイド(Loyd)の能力「貴方自身(ジ・ユアセルフ)」
引用元:BLEACH
- 原作57巻503話
兄のロイドは姿形を前提に、相手の力と技術の全てを真似る事ができる能力であり、その限度に線引きがあるのか、限界がないのならば藍染のような規格外も真似る事ができるのかは明らかにされていません。
ロイド・ロイド(Loyd)の強さとは
引用元:BLEACH
- 原作57巻503話
見えざる帝国の一度目の侵攻時には更木剣八と交戦し、「貴方自身」の能力で剣八の姿形と力を真似て応戦したことから、その強さは剣八からも「なかなかだった」と評されるほどでした。
しかしながら、ロイドが模倣した剣八よりも上回る強さで半ばごり押しに近い形で対処され敢え無く敗北、といった内容を数コマで解説されただけで退場という不憫な扱いを受けています。
従って、戦闘描写からして剣八よりは遥かに格下である事が分かりますね。
弟のロイド・ロイド(Royd)
引用元:BLEACH
- 名前:ロイド・ロイド(Royd)
- 兄弟;双子の弟
- 聖文字:Y
- 能力:貴方自身(ジ・ユアセルフ)
- 初登場:原作57巻
一卵性双生児のため兄のロイドと瓜二つの外見を持ち、ユーハバッハへの妄信的な忠誠も同様な思想を持ち合わせています。
作中では、始めからユーハバッハに変身して時間稼ぎを一任されていたため元柳斎重國と対戦することとなり敢え無く敗北しました。
ロイド・ロイド(Royd)の能力「貴方自身(ジ・ユアセルフ)」
引用元:BLEACH
弟のロイドは姿形を前提に、相手の記憶と精神の全てを真似する事ができる能力であり、作中ではユーハバッハに成り代わっていました。
ロイド・ロイド(Royd)の強さとは
引用元:BLEACH
- 原作57巻505話
ユーハバッハに変身し記憶と精神を模倣しただけで実質的なパワーアップができるようには思えませんが、聖十字騎士団のジェロームとベルニケ、そして兄のロイドを無傷で撃破した更木剣八を一方的にいたぶり瀕死に追い込んでいます。
双子でも元々の戦闘力に差があったのかは不明ですが、兄弟で同じ剣八を相手にし異なる結果を産みだしたことから、弟のロイドは剣八より格段に強いという事が確立されました。
全体で見たロイド・ロイドの強さはどれくらいなのか
さて、ロイド兄弟の実力ですが、似たような能力を有していてもその実力には明確な差が生じているようです。
兄のロイドの活躍から見る強さは?
引用元:BLEACH
- 原作57巻502話
上述で触れた通り兄のロイドについては剣八の回想で語られた一コマしかないので明確な実力を知る事はできません。
そして、能力の性質上相手の力や技術を真似る事ができると言及されている通り、剣八との戦闘では剣八に成りすましその力をそのまま模倣して戦っていたそうですが、注目してもらいたいのは剣八が眼帯を着けているところでしょうか。
兄のロイドが対峙した際剣八は眼帯を着けており、ロイドが真似た姿も同様に眼帯を着けた状態の剣八で、つまり、ロイドは眼帯で霊圧を極端に制御している状態の剣八を模倣しただけにすぎず、そのせいで少し本気を出した剣八に瞬殺されてしまったと考えられます。
もし、兄のロイドの能力に際限がなく、眼帯を外した状態の剣八を模倣していたら、尸魂界が一度目の侵攻で受けた被害は半壊程度では済まなかったでしょう。
また、兄のロイドについては死神を模倣した際に斬魄刀も真似できる範疇にあるのかがわかっていない為、どこまで脅威に成り得るのかは未知数となり、ある意味ロマンの塊のようなキャラクターでした。
ただし、やはり作中で眼帯を着けた剣八にあっさり負けているので本来の実力としては聖十字騎士団の下位であり、能力に際限がないとしても敗北している事実から鑑みて弱い部類に入るのかもしれません。
弟のロイドの活躍から見る強さは?
登場時点で既にユーハバッハに扮して完璧に演じており、ハッシュヴァルトと行動を共にしていた弟のロイドですが、作中での初戦闘は更木剣八との戦いでした。
弟のロイドは更木剣八に完勝
引用元:BLEACH
- 原作57巻505話
戦闘は剣八が刀を振り下ろした先制攻撃から始まり、ロイドは片腕を盾の様に突き出して防御する姿勢を取った直後場面が変わるといった演出になっています。
しかし、次に描かれたコマでは既に決着がついており、ユーハバッハ(に扮したロイド)が意識のない剣八の首を掴み上げて勝利している姿と「特記戦力の1更木剣八、それがこの様か脆い」と告げるセリフ、あまりの弱さに買い被り過ぎていたという発言が剣八とロイドの間にある大きな実力差を醸し出しています。
そして注目してもらいたいのが、兄のロイド戦で着けていた剣八の眼帯が外れている部分であり、即ち剣八はそこそこ全力で挑んだにもかかわらず一太刀も浴びせる事ができず敗北したことになるのです。
この時点で弟のロイドは兄のロイドより遥かに強い事が暗に語られており、眼帯を外した剣八を凌駕する実力であることがうかがえます。
山本元柳斎重國に敗北
引用元:BLEACH
- 原作57巻506話から509話
剣八戦後、駆けつけた山本元柳斎重國は既に憤怒に憑りつかれた鬼人の如く形相であり、急襲するエス・ノトやナジャークープそしてバズビーを流刃若火の業火一振りで撃退するほどでした。
その元柳斎と対峙するロイドは刀を抜き早々に元柳斎の卍解を引き出させるのですが、触れるもの全て跡形も無く消し飛ばす「旭日刃」の一突き、千五百万度の熱を纏った「残日獄衣」、卍解した元柳斎はその身と刃に太陽を宿した規格外の強さを発揮します。
加えて、近くで傍観しているハッシュヴァルト自身も元柳斎の卍解を前に「霊圧の圧倒的な強さ」と評していることから、元柳斎の実力が遥か高みにある事を示しているのは間違いありません。
そして、ロイド自身静血装が無ければ熱で灰になっていたと明言しており、その後も神聖滅矢や極大防御呪法「聖域礼賛」を放つものの元柳斎の「火火十万億死大葬陣」により封殺され、元柳斎が召喚した1000年前の戦争で失ったユーハバッハの部下の亡者の群れの妨げに精神的に追い詰められると「天地灰尽」の薙ぎ払いで上半身の一部を丸々抉り取られて敗北するのです。
引用元:BLEACH
- 原作58巻510話
因みに、元柳斎に敗戦した後やってきた本物のユーハバッハの手によってここまで足止めを買ってくれた功績を称えられた後、容赦なく消し炭にされ死亡しました。
ここまでの戦闘で、弟のロイドは元柳斎の卍解を引き出した事と、複数ある必殺技に近い奥の手を全て曝け出させた事の二点がロイドの強さの指標となるのではないでしょうか。
ただし、元柳斎は本気で殺しにかかった来てたようなので容赦のない怒涛の攻撃が続きロイドは反撃の余地もなくあっけなく敗戦しました。
即ち、ロイドと剣八の実力に雲泥の差があったように、ロイドと元柳斎の実力にも計り知れない差があったのは確実でしょう。
全体的に見た弟のロイドの強さは?
これらの戦闘描写を考慮すると、弟のロイドの実力は元柳斎ほど高次元の死神には到底敵わないものの護廷十三隊主戦力である剣八よりは強く、また聖十字騎士団内でも元柳斎の流刃若火で瞬殺されたエス・ノトやナジャークープそしてバズビーよりも格段に強い事がうかがえます。(バズビーに関しては炎を相殺していたが火傷している、加えて元柳斎との戦いに復帰しなかった為未知数)
今回は総勢29名いる聖十字騎士団のメンバーの中で誰が一番強く有用なのかとあくまで主観による評価でランキング形式でまとめてみました。 判定基準は作中での、 固有能力 貢献度(隊長格の撃破など) 脅威度(攻略が難しい[…]
ロイド・ロイド兄弟の生い立ち
引用元:BLEACH
- 原作58巻510
ロイド兄弟は出生と同時に取り上げた医師とナースによってどちらが兄で弟かわからなくなり、実際とは逆の形で両親に伝えられてしまったのです。
しかし、両親でさえすぐにどちらが兄で弟なのか分からなくなったことでそのまま成長したロイド兄弟にとってもどちららが兄で弟なのかという問題は永久にどちらでもいい問題となっていました。
ロイド兄弟が似ているのは無意識に能力を使っていたから
引用元:BLEACH
- 原作58巻510
実はロイド兄弟がここまで瓜二つなのは生まれる前から無意識に二人がお互いを真似ていたからだと作中で明言されており、二人がそのことに気づいたのは5歳を過ぎた頃でした。
そして、12歳の頃、ロイド兄弟はお互い以外の人間も真似る事ができるという事に気づき、「貴方自身」の能力を開花させたのです。
リンクテキスト:ロイド兄弟の出生が語られた58巻を読んでみる
ロイド・ロイド兄弟の強さや能力についてのまとめ
千年血戦編の序章である一度目の侵攻で登場し、兄弟揃って退場したロイド・ロイドですが、
- 兄のロイド(Loyd)は剣八に瞬殺されたが、力と技術を真似る能力は未知数の塊だった
- 弟のロイド(Royd)は兄のロイドを瞬殺した剣八に完勝したが、元柳斎に手も足も出ずに敗北した
- 聖十字騎士団内の実力において、兄のロイドは下位、弟のロイドはエス・ノトやナジャークープそしてバズビーより上の可能性が高い
- 全体的に見た実力は、兄のロイドが護廷十三隊の隊長格未満、弟のロイドが護廷十三隊主戦力の上位に匹敵する可能性が高い
少ない戦闘描写ながら以上のような可能性が浮上しました。
しかしながら、相手の力と技術の全てを真似る事ができる兄のロイドのほうが特性上強いように思えますが、結果として記憶と精神を真似る弟のロイドのほうが遥かに強く描かれています。
これについては、作者である久保帯人先生自身もどちらが兄で弟なのか分からなくなった可能性、若しくは、ユーハバッハが間違えている可能性も無きにしも非ずではないでしょうか。
また、ロイド兄弟が死神を真似た際には斬魄刀も効力の範疇なのか知りたいところですね。
