初登場時から可愛らしい容姿と冬獅郎の幼馴染という設定で一定の人気を得ていた「雛森桃」ですが、物語が進む毎にだんだんと評価が下がっていくと共に女性読者から嫌われてしまいました。
では、どうして雛森がメンヘラ化し嫌われてしまったのか、
- 雛森桃のプロフィールと斬魄刀「飛梅」
- 雛森桃がアンチに嫌われる理由とメンヘラな性格
- 雛森桃は千年血戦篇で足を引っ張っていたのか?
- 雛森桃は人気投票上位でサポートに特化している
以上を踏まえて、雛森の人物像と合わせて主だった嫌われる理由と千年血戦篇での醜態を紹介する他、最後に雛森の正当な評価をまとめたので順に見ていきましょう。
雛森桃のプロフィール
- 名前:雛森桃(ひなもりもも)
- 誕生日: 6月3日
- 身長: 151cm
- 体重: 39kg
- 所属:護廷十三隊五番隊副隊長
- 趣味:読書
- 好きな食べ物:桃
- 嫌いな食べ物:すもも
- 初登場:原作10巻
- 声優:佐久間紅美
可憐な容貌から護廷十三隊隊士から根強い人気がある小柄な女性死神で、シニヨンスタイルで纏めた髪を布と紐で括った髪型が特徴的な若い副隊長です。
特技はクッキー作りで、他にも絵が得意という事もあり瀞霊廷通信の挿絵制作担当者として活動している他、読書仲間の伊勢七緒とは熱く語り合ったり、四番隊で行われている生け花教室にも参加する等精力的な一面もあります。
また、普段温厚な性格から見て取れる通り争い事には消極的な姿勢があるものの、いざ戦闘になれば隊士として果敢に行動できる信念は持ち合わせていました。
雛森桃の声優「佐久間紅美」さんはアミュレート所属で、00年に話題となった学校の怪談の人気キャラ「恋ヶ窪桃子」役や東京ミュウミュウの「碧川れたす」が代表作に挙げられる柔和な声色が特徴な声優さんです。
雛森桃は日番谷冬獅郎と幼馴染
- 原作15巻収録「逸れゆく星々の為の前奏曲」より
雛森と冬獅郎は西流魂街一地区「潤林安」出身で、血の繋がらない祖母と冬獅郎の三人で共同生活を送って育った為、冬獅郎とは幼馴染であり家族のような距離感に当たります。
また、冬獅郎より数年早く雛森は真央霊術院に通い始めた為、死神になったのは雛森の方が先でしたが頭角を現した冬獅郎にごぼう抜きされた後、現在では副隊長と隊長という立場になり、雛森は「シロちゃん」呼びから「日番谷くん」呼びに改めていました。
ただし、「日番谷くん」呼びは雛森の愛嬌である為、冬獅郎からは「日番谷隊長」と呼ぶように毎度注意されています。
余談ですが、千年血戦編終盤、霊王宮でジェラルドにやられた平子を担ぐ雛森の下に冬獅郎が助けに入り、ジェラルドと戦う冬獅郎の様子を遠くから見上げている雛森の様子が描かれていた事から、雛森の心境の変化を感じさせる表情が窺えた為、これまで家族と思っていた冬獅郎に別の感情が芽生え始めたのかもしれませんね。
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雛森桃の同期は阿散井恋次と吉良イヅル
- 原作15巻収録「逸れゆく星々の為の前奏曲」より
雛森が霊術院に通った際には同学年に恋次と吉良が在籍しており、恋次と吉良と親しくなった後はよく三人で行動している描写があったりと親密な関係は副隊長職に就いた現在まで続いています。
また、霊術院時代の描写の一つに吉良が雛森に好意を寄せている描写がある事から、雛森は密かにモテている事が窺えました。
雛森・恋次・吉良の三名の絆が深まったのは皮肉にも藍染が関係しており、後にこの三名は藍染首謀の下尸魂界編の捨て駒として利用される事になります。
雛森桃は鬼道の天才
カラブリ+に掲載された設定資料によれば雛森は鬼道の天才だと言われており、霊術院時代の回想や破面偏の戦闘でも鬼道を使っており、鬼道系を放出できる斬魄刀「飛梅」を見る限りでは設定に間違いはないでしょう。
また、四番隊ほどでないにせよ回道を修めている為、負傷者の治療もこなせる文武両道な才女を彷彿とさせますね。
雛森の鬼道と飛梅の合わせ技
- 原作39巻334話
空座町決戦時、ハリベルの従属官3獣神と交戦し苦戦していた乱菊でしたが、3獣神の一人アパッチの攻撃を鬼道で迎撃し乱菊の救援に駆け付けたのが雛森であり、戦線に躍り出た雛森は複数の鬼道を組み込んだ後に飛梅の能力で仕上げに入り、3獣神をまとめて罠にかけたのです。
一度に使用した鬼道は、
- 破道の十二「伏火」
- 破道の三十一「赤火砲」
- 縛道の二十六「曲光」
以上の三つであり、透過させた鬼道を慎重に伸ばして網状に張り巡らせると、3獣神が罠に引っ掛かった後に飛梅の火花で着火させ大爆発を引き起こしました。
雛森桃の斬魄刀「飛梅」の能力
- 名前:飛梅(とびうめ)
- 初出:原作12巻101話
- 解号:「弾け、飛梅」
- 卍解:未登場
炎熱系に該当する斬魄刀で、始解すると刀身が七支刀の様な形状に変化し、刀身から炎を走らせると火球を生み出したり撃ち放つ事が可能です。
雛森自身の霊力がそこまで高くないせいか作中ではさほど突出して活躍する描写もない事から一見して弱い能力に見えてしまいますが、鬼道と組み合わせる事で戦略性が高まるので鬼道が得意な雛森の腕次第では化ける可能性もあります。
雛森は卍解を未習得
残念ながら雛森は現段階で卍解を習得していません。
しかし、それはこれから先如何様にも転がせる要素を残していると同義であり、今後も作者次第で充分に化ける可能性がある為、スピンオフで雛森に成長イベントがある事を祈りましょう。
雛森桃がアンチに嫌われる理由とメンヘラや千年血戦について
ここまで雛森のプロフィールを見てきましたが、流魂街出身という平凡な経歴からして特段目立って嫌われる要素が無い様に思えます。
しかし、雛森が嫌われる要因となったのは尸魂界編中盤辺りからで、藍染暗殺事件を契機に情緒が不安定になっていった事で多くのアンチを生み出すのでした。
それでは、雛森の株が急落する原因となった主なマイナスポイントを見ていきましょう。
幼馴染の冬獅郎へ刀を向ける雛森
- 原作15巻130話
初登場時は愛嬌のある性格と可愛らしい容姿で人気沸騰中だった雛森でしたが、ルキア処刑の裏で繰り広げられた藍染の偽装による暗殺劇が発端となり、誰が藍染を殺害したのかと疑心暗鬼になる中で雛森が目を付けたのが幼馴染である筈の冬獅郎だったのです。
実は直前で藍染の遺書とも捉えられる手紙を見た雛森は、それが虚偽の内容であると知る事もなく手紙に綴られた内容通り冬獅郎が藍染殺害の真犯人だと疑いを持ち、見事藍染の術中に落ちました。
この時点では完全催眠で直接的に冬獅郎が藍染を殺害する光景を見せた訳でもない事から、ただ手紙の内容だけで冬獅郎に刀を向ける迂闊な行動をとった雛森を咎める読者も少なくなく、いくら藍染の告発だとしても寝食を共にした冬獅郎を疑える精神は如何なものかと読者から反感を買う結果となりアンチに火をつける発端となったのです。
精神の弱さから錯乱する雛森
- 原作16巻131話
次に評価が下がった原因としてよく挙げられるのが「精神の弱さ」です。
藍染の虚偽の遺書を読み取った雛森は冬獅郎に刀を向けましたが、身に覚えのない冬獅郎の必死な訴えを受けた後、どうしたらいいのか分からないと今まさに自分が斬りかかろうとしていた冬獅郎へ救いを求める様に泣き出しました。
藍染の策略に嵌っていた事を差し引いても衝動的に物事を受け止め暴走する所は見ていて不快に思った読者もいたようで、自分で判断できない精神面の脆さが不評の一つに挙げられています。
とはいえ、この時点では恩人の藍染を敬愛していたこともあり、藍染が暗殺されたという事実だけを受け止めれば、上司を殺害した真犯人が幼馴染であり告発したのは殺害された上司自身というサスペンス劇場さながらのドタバタ劇に混乱し錯乱状態に陥るのは止むを得ないでしょう。
自分を裏切った藍染を庇う雛森
- 原作25巻224話
井上織姫の自宅で映像通信機を通して元柳斎と情報交換をしていた所、元柳斎の計らいで藍染離反後初となる雛森が再登場しました。
雛森は冬獅郎を前にして、冬獅郎を真犯人だと疑い刀を向けた事を反省し謝罪をしており、冬獅郎も正気に戻った雛森を見て安堵したのか気にしていない素振りを見せて笑って許すと、雛森の体調を心配してちゃんと睡眠をとって目の隈を消すようにと揶揄い和ませるのです。
ここまではギクシャクしてしまった二人が仲直りする良い場面だったのですが、次瞬、雛森はこれから先の戦いで藍染と戦うのかと冬獅郎に問い掛けると、藍染の行って来た悪事を肯定してはいるものの、藍染が悪事を働いた理由は市丸ギン及び黒幕に無理矢理やらされているのだと藍染の助けを請うのでした。
すかさず元柳斎が雛森の意識を奪いそれ以上の醜態を見せずに済みましたが、何処までが藍染の洗脳の範疇なのか読者を含め誰にも分かる筈も無く、恐らく藍染の完全催眠能力とは関係ない精神状態で藍染の赦しや助けを懇願する様は目も当てられないもので、パッと見は藍染の呪縛から解き放たれたと思った矢先での醜態は読者を再び不快の底へ叩き落すには充分だったのです。
雛森桃はメンヘラな性格が嫌われている
雛森の嫌われる理由は何も冬獅郎への言動だけではありません。
上記で触れた通り、雛森は冬獅郎に藍染の助命を請う発言をしていますが、恐らく鏡花水月ではないただの洗脳だけで自分を利用し裏切った相手の命乞いをしていた事から、好意を寄せていた相手に刺されて殺されかけたと言うのに未だ依存する様はまさにメンヘラ気質さながらの危険性を秘めており、読者から嫌われる要因に拍車を掛けました。
また、カラブリで描かれた際には、雛森は藍染離反後に寝込んでいたにも関わらず出店の出し物として得意のクッキーを作ってくるといった気丈な一面が窺える場面かと思いきや、そのクッキーが藍染の眼鏡を模したメガネ型クッキーだった事から余計に依存症が濃厚となりメンヘラ扱いされる事になったのです。
加えて、藍染に良い様に利用されているにも関わらずそれでも生存している理由として冬獅郎を始めとする多くの仲間に助けてもらっている事を自覚していない点が雛森の評価を著しく下げたといっても過言ではないでしょう。
雛森の一連の行動は展開上仕方がなかったのか?
SNS上で見かける雛森のアンチコメントですがここまで紹介した通り知らず知らずのうちに藍染に利用された事で幼馴染の冬獅郎に刀を向け、尚且つ藍染離反後も藍染への執着心から解放されずに完全なヤンデレ気質になった為にアンチ雛森を生み出しました。
しかし、よくよく考えたらそもそも雛森がこういった行動に出たのは、藍染が暗躍する為に表舞台で勝手に右往左往する駒が必要であり、それが作品に於ける雛森の役目という事で物語の展開上止むを得ない設定だったのでしょう。
そして原作20巻で藍染自身が雛森を手にかけたくないが為に「手間をかけて吉良くんや日番谷くんと殺し合って貰おうと思ったんだが」と名言している事から、雛森の行動は避けられない運命だったのです。
雛森が名誉挽回できる描写が一つでもあればまだマシだったんでしょうが、久保帯人先生は藍染ばりに雛森に試練を与えるばかりでした。
雛森の存在は冬獅郎の精神を折るために必要だった?
ここで重要なのが尸魂界編で藍染の死に際して内部犯の可能性に疑念を抱く探偵の様な役どころが冬獅郎だという事です。
その為、冬獅郎は尸魂界編に於いて裏の主人公の様な立ち回りをこなし真相を暴き真犯人を焙り出す行動に走っていた事から、読者としても重要なポジションに居た冬獅郎は感情移入しやすく、また子供の容姿というギャップからすぐに人気票を獲得しました。
そして真相に辿り着いた冬獅郎は黒幕の藍染に為す術なくやられてしまうと言った、展開上避けられない敗北イベントが宛がわれたのですが、隊長職でもある最年少の天才がただ黒幕に圧倒されるだけでは動機として説得力に欠けますよね。
そこで用意されたのが冬獅郎の幼馴染キャラである雛森であり、幼馴染が黒幕に利用され捨て駒にされると言う背景を継ぎ足す事で冬獅郎が激昂し黒幕に挑む展開の動機付けが出来ると共に厚みが増し、冬獅郎のキャラがより確立されるのです。
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したがって雛森の存在は最初から冬獅郎のキャラクター性をより強固にする為に投じられた踏み台であり、また、藍染のカリスマ性を高める為に雛森は藍染信仰の強い依存性の塊に仕上がったとも考えられる為、雛森の嫌われる行動はしょうがない様に思えます。
雛森桃は千年血戦篇でも足を引っ張っていた?
- 原作62巻555話
千年血戦篇、滅却師の二度目の侵攻時では、平子がバンビエッタにやられた際に特に太刀打ちできる算段も無い中独断で飛び出して行った雛森ですが、結果としてバンビエッタに返り討ちにされそうな所をその場に居た狛村によって命を救われている他、狛村が人化の術で不死の肉体を得て居なければ雛森を庇った狛村が負傷し貴重な戦力を失うところでした。
加えて、結局バンビエッタは狛村が命を賭して倒しましたが、雛森は以降も特に戦果を上げる事も無く治療した平子の側を付いて回っているだけだったのがアンチに嫌われる要因となったのです。
雛森の介護をする平子が可哀想?
- 原作72巻655話
霊王宮突入後は他の隊長達と共にユーハバッハの親衛隊の一人ジェラルドと交戦する事になりましたが、ジェラルドの能力「奇跡」により隊長達のあらゆる攻撃が強大化とパワーアップの要因となり、多くの副隊長がここで脱落していきました。
そして、雛森もジェラルドの攻撃の餌食になる思いきやそれを寸での所で交わしたものの、霊王宮と言う空中に浮遊する土地柄、足場を崩されて着地点を失った雛森は地上へ落下しかけるのですが、間一髪の所で平子が雛森の手を掴み落下を食い止めるのです。
しかし問題となったのが平子が雛森を引っ張り上げている事で完全に無防備となった為、案の定、平子は背後からジェラルドの追撃を受ける事になり、平子は雛森を庇ったが為に戦線離脱に陥る致命傷を負ってしまう原因となりました。
これらの描写から千年血戦篇に於いて雛森は狛村と雛森の足を引っ張っただけで終わった他、読者からは藍染に代わり101年越しに五番隊隊長に復隊したばかりの平子が雛森の介護をやらされていて可哀相という辛辣な意見も上がり、冬獅郎や藍染に吉良と言う雛森に深く関わった人物が軒並みろくでもない事になっている事から、疫病神に近い雛森をこれから平子が世話をしていかなければならないと同情に近い声も上がっています。
雛森の登場が激減した理由は不人気だから?
雛森は尸魂界篇に破面篇と藍染が用意したシナリオへ運ぶための演者として立ち回っていた為、アンチから忌憚のない意見を寄せられる中最後まで続投していました。
しかし、新章の死神代行消失編では存在感が無く、続く千年血戦篇では登場シーンはちらほらあるものの特段活躍する描写はありませんでしたが、これらは単に批評があったからと言うものではなく単純に破面篇で雛森が担っていた役割を終えたからに尽きるでしょう。
したがって、
- 死神代行消失篇では、そもそも一護の章なので一護と面識の無い雛森は登場させる必要性が無い
- 千年血戦篇では、隊長格が軒並みやられる中で卍解すら出来ない雛森が活躍できる訳が無い
等の理由から、役割を終えた雛森はただの戦力外なので登場が激減したと推察できます。
人気投票では雛森は上位なので、恐らく滅却師達と因縁が無い雛森は鍛錬の必要もないし、そもそも尸魂界篇の騒動から寝込んでいるイメージしかないので展開上必要ない雛森は小さなコマの端で生存確認できる程度に留めていたのかもしれませんね。
雛森桃は人気投票上位でサポートに特化している
ここまでは雛森が嫌われている理由を紹介してきましたが、これではあまりに雛森が不憫なので、最後に雛森の良いところをまとめたのでそれを見てマイナスイメージを払拭しましょう。
雛森は人気投票では高評価
藍染と冬獅郎関連で不評を買ってしまった雛森ですが、実は多くの読者から人気を集めているの御存じでしょうか。
尸魂界編から登場して以降、
- 第二回人気投票:「9位」
- 第三回人気投票:「12位」
- 第四回人気投票:「6位」
と高水準に位置している事から、実際には非難を浴びている程嫌われていない事が分かります。
確かに冬獅郎に刀を向けた事実や戦闘に於いてさほど活躍し切れない様子は見ていて隔靴搔痒な部分が嫌でも目立ってしまいますが、藍染関連さえ目を瞑れば至って普通どころか、年の割には優秀で可愛らしい女性死神という事実はひっくり返る事は無く、結果多くの読者から人気を博すのでした。
ただ、雛森の命運を分けたのは藍染に利用された事に尽きます。
雛森は藍染関連が無ければ普通に職務を全うできる
- 原作62巻556話
尸魂界編で「戦いたくない」と項垂れていた姿は何処へやら、千年血戦編では新たに五番隊隊長となった平子の副官として同行しており、滅却師の襲撃という緊急事態の対処として滅却師達と交戦している他、滅却師の二度目の侵攻時にはバンビエッタに瞬殺された平子を助けるべくバンビエッタに斬りかかる勇敢さを見せていました。
しかし、流石に平子を瞬殺したバンビエッタに対して勝算がある訳も無く、近くに居た狛村に窮地を救われる結果となりましたが、以前の様にくよくよせず命を賭して職務に励む気概は評価できますね。
- 原作72巻655話~659話
霊王宮へ突入した際には多くの隊長副隊長が無能ムーブをかます中で、雛森もまたジェラルドの攻撃で足場を失った所を平子に助けられるも、雛森を庇うように平子がジェラルドの追撃を受けてしまった為、平子と言う貴重な戦力を欠く要因になってしまいました。
ですが、その後は平子の救護をして負傷した平子を抱えて安全な場所に運んでいる様子が描かれていたので、回道の心得がある雛森はサポートしてなら活躍できていたかもしれませんね。
ただ、何度も言う様に千年血戦編は多くの隊長副隊長が無能を晒して戦闘不能に陥っている為、ただ単にジェラルドの攻撃を受けて足場を失った雛森に落ち度は無いように思えます。
雛森は他人を優先できる
- 原作39巻336話~337話
3獣神が生み出した怪物アヨンの攻撃を受けて横腹を抉り取られた乱菊は、肋骨の下から腸の辺りまで損傷した事で呼吸さえまともにできない重傷に陥っており、雛森は急降下する乱菊を縛道の三十七「吊星」で救助するもアヨンの強力な一撃を受けて重傷を負ってしまいました。
雛森自身も救援に来た吉良と檜佐木に救助されるのですが、雛森の症状は吉良の見解では肺に肋骨が刺さるか最悪一つは潰れている重体だというのに「あたしは…大丈夫…乱菊さんを早く…」と、より重傷の乱菊の治療を優先させる気遣いを見せます。
雛森は千年血戦篇で平子と砕蜂を治療して戦線復帰させている
- 原作65巻581話
滅却師の二度目の侵攻時には、バンビエッタの爆撃を受けて致命傷を負った平子の治療を施して戦線復帰させている事が判明した他、復活した平子と移動中に大前田と、大前田が抱える負傷した砕蜂と大前田の妹の希代と遭遇し、三名の治療を行っています。
四番隊の回道には劣るものの、戦時中に脱落しかけた隊長副隊長を三名も治療し戦線復帰させている功績は勲章ものですが、復活した平子と砕蜂が活躍したかと訊かれると口を濁したくなりますね。
雛森桃がアンチに嫌われる理由やメンヘラ化と千年血戦出番激減のまとめ
雛森桃が嫌われる理由として、
- 幼馴染の冬獅郎を信じられず刀を向けた
- 自分で物事を判断できずに錯乱
- 自分を刺して裏切った藍染の助命を冬獅郎に請う
- 精神的に病んでいきメンヘラ気質な行動が嫌われる要因に拍車をかけた
- 千年血戦篇では、狛村の足を引っ張り、平子がジェラルドにやられる原因を作った
以上五つの事柄が主な原因となり、寝食を共にした冬獅郎を信じ切れずに刀を向けただけにとどまらず、本気で斬りかかった後にどうすれば良いのか分からないと錯乱し、今まさに自分が殺そうとしている冬獅郎に救いを求める様な発言をした事からアンチを量産するきっかけとなりました。
また、藍染離反後も全てを許し雛森の体調の事を最優先に考えてくれる冬獅郎に対して、藍染の助命を嘆願する様子は目も当てられない醜態として嫌われる最大の要因となり、冬獅郎ファンをも敵に回す悪循環となったのです。
加えて、千年血戦篇では、勝算もないのに平子を救うために飛び出した事が仇となり狛村の足を引っ張ってしまった他、実力不足ながら霊王宮へ突入した事で案の定平子の足を引っ張り平子がジェラルドにやられる原因を作ってしまう等、まさに疫病神の様な立ち回りから読者の中で目障りだと酷評されました。
しかし、雛森のメンヘラ化には少なからず藍染の洗脳や市丸の意地悪による影響があるのは確実で、逆の見方をすれば雛森は作品の展開上なくてはならない立ち回りをさせられた被害者であり、全編を通しての雛森の待遇の悪さに多くの読者は可哀想と憐れんでいるのも事実でしょう。
雛森は藍染が関わっていなければ至って普通所か年齢の割に優秀な死神なので、鬼道に長けた腕前と仲間想いな性分から本来ならばもっと正当に評価されるべきキャラクターだった筈です。
舞台の背景で平子達隊長格を回道で治療する等、演者として目立たなくても舞台袖で活躍する、そんな地味な役回りですが、いつの日か雛森にも日の目を浴びる様な活躍が用意されるといいですね。