今回ご紹介するのは作中で登場した7体のホムンクルスです。
そこで、それぞれの強さを独自のランキング形式にしてまとめてみたので、
- 総合的に判断した独自のランク付け
- 強さや固有の能力の紹介
以上をふまえて上位から順番に見ていきましょう。
ホムンクルスの最後が気になる方はこちらの記事から。
ホムンクルスの強さランキングTOP7
7人いるホムンクルスの中で最強なのは誰なのでしょうか?
第7位怠惰のスロウス
- 名前:スロウス
- 七つの大罪:怠惰
- 能力:最速
- ウロボロスの刺青:左肩の後ろ
- 容姿:筋肉質な巨体の男性
- 初登場:8巻
- 死亡巻:24巻
第7位は残念ながら登場が遅れた上に描写が少ない怠惰のスロウスです。
スロウスは設定上重要な命令を受けて作中開始以前からアメストリスの地下で巨大な錬成陣に必要な円を掘っていましたので、円の完成間近までは露見する事がなかったホムンクルスでした。
スロウスの能力と強さ
スロウスの特徴は作中随一の巨大な体躯で、エンヴィーの正体を除けばその大きさはトップでしょう。
筋骨隆々の四肢から繰り出された打撃はコンクリートを容易に粉砕する力を持ち、人間をいとも簡単にぺしゃんこに潰せる腕力を持ちます。
また、身に付けている拘束具の鎖を鞭のように振り回す事で中距離にも対応可能です。
最速のホムンクルス
スロウスはホムンクルス最速で動ける能力の持ち主で、原作23巻での戦闘では最速を利用した突進で憲兵を壁に押し当てぺしゃんこにして殺害しています。
その速度はアームストロング姉弟にも僅かに認知できる程度でしか目で捉える事が出来ず、スロウスの重量と合わさった破壊力は絶望を感じさせました。
防御力はグリードに次ぐ?
スロウスの肉体は銃弾や剣筋すら跳ね返すほどに頑丈にできており、原作23巻ではオリヴィエが実戦でその強度を検証して大砲クラスでやっとダメージが通ると発言しています。
最下位にした理由は自分自身をコントロールできない素早さ
口癖の「めんどくせえ」を体現したスロウスは、終始ただ命令通りに行動している感じが強く表れており、原作17巻ブリッグズの北壁で登場した際にも命令以外の対象外には目もくれず一切の攻撃に反撃もしない描写があります。
加えて、最速の攻撃は自身でもコントロールが難しいようで狙った対象にピンポイントに突進できないといったデメリットも存在する為、原作23巻でそれを逆手にとったアームストロングにカウンターでやられてしまいました。
第6位色欲のラスト
- 名前:ラスト(偽名ソラリス)
- 七つの大罪:色欲
- 能力:最強の矛
- ウロボロスの刺青:胸元
- 容姿:女性
- 初登場:1巻
- 死亡巻:10巻
第6位は、ホムンクルス紅一点の色欲のラストです。
第一巻から登場したラストは、まだ情報の少ない読者にホムンクルスの存在を知らしめるには十分な活躍を見せ、序盤の敵役として退場したにも関わらず最後まで印象に残ったキャラクターでした。
ラストの能力と強さ
ラストの能力は爪を数メートル伸ばし何でも切断する鋭利な武器に変化させる事ができ、瞬間的に爪を伸ばす事で相手を突き刺して攻撃する手段が得意のようで、原作10巻では瓦礫の下から爪を伸ばす事でハボックに奇襲を仕掛けました。
最強の矛
爪の攻撃能力は形状的に刺突に特化していると思いきや、横薙ぎするだけで対象を斬り裂くなど驚異的な切断力を持っています。
アルの鎧を難なく切断
原作10巻、打撃に銃弾加えて刃物を通さないアルの鎧を真正面から崩していくラストの爪は、作中トップの攻撃力なのは間違いないでしょう。
6位にした理由は低すぎる防御力
攻撃性能だけ見れば突出しているものの、それをマイナスさせるほどの防御力の低さが順位を下げる要因ですね。
原作4巻ではヒューズのカウンターで投擲されたナイフを額に受け一度やられており、原作10巻でもマスタングやハボックの銃撃で何度かやられているのです。
マスタングとハボックに勝利した後もリザから銃弾の雨を浴びてやられている事から、ラストには遠距離攻撃を防ぐ手段がないように思えます。
また、リザの場合は心境に何か含んだ描写が差し込まれている為、相手次第ではそこまで好戦的でもなく殺意もないようなので、全力で戦う描写の少なさから下位に位置付けました。
第5位暴食のグラトニー
- 名前:グラトニー
- 七つの大罪:暴食
- 能力:飲み込む
- ウロボロスの刺青:舌
- 容姿:丸く太った男性
- 初登場:1巻
- 死亡巻:21巻
第5位は、ホムンクルスの中で癒し系担当(?)の暴食のグラトニーです。
原作1巻から登場するグラトニーはいつもラストと一緒にいるようなマスコット的な容姿をしており、性格も人畜無害と言いますか、指示がないとそこまで脅威にならないのがマイナスだと評価します。
グラトニーの能力と強さ
グラトニーは基本的に人間を捕食する恐ろしいホムンクルスなのですが、その真骨頂は真理の扉を再現した疑似真理の扉を体内に持つといった点です。
直線状の広範囲を丸のみする
原作12巻、ラストを倒したマスタングを見つけたグラトニーは、自分の意思で疑似真理の扉の能力を使って広範囲の地形もろとも一瞬にして飲み込みました。
この能力で無差別に飲み込み続けたら作中最強なのではという疑問も生じますが、もしかしたら連続して多様できない制約か何かか、漫画的理由があるのかもしれません。
焔もペロリと平らげる
作中ホムンクルスキラーとして戦果をあげるマスタングの焔ですら一瞬にして飲み込み消失させる事が出来るため、単に火力で押し倒せる相手ではないようです。
5位にしたのは俊敏性の無さ
ホムンクルスの中では体重が重いのかそこまで敏捷性は高くないらしく、気配が読めて俊敏なシンの戦士の前では殆ど何もできない状況のままたらえてしまうのでした。
第4位嫉妬のエンヴィー
- 名前:エンヴィー
- 七つの大罪:嫉妬
- 能力:変身
- ウロボロスの刺青:左大腿部
- 容姿:中性的な青少年
- 初登場:2巻
- 死亡巻:23巻
第4位は、徹底したヒールキャラでもお馴染みの嫉妬のエンヴィーです。
エンヴィーは自分の姿が好ましくないせいか普段は中性的な青少年の姿に変身しており、作中ではとことん人間を貶す描写が多く描かれているせいかファンの間でも評価が二分されているキャラクターです。
エンヴィーの詳細が気になる方はこちら。
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エンヴィーの能力と強さ
エンヴィーの能力は姿形声を思いのまま変身させる事が可能で、軍部の人間に化けて諜報活動を行うなど裏方作業が得意なようです。
本体は醜いバケモノ
原作13巻で初めて真の姿を披露したエンヴィーは、圧倒的な体躯の差でエドとリンを赤子同然に弄ぶほどの力量差を見せつけました。
変身能力による心理的なかき乱し
エンヴィーの能力が厄介な理由は、信頼における仲間でもそれが本物かエンヴィーなのか判断がつかない事です。
作中では、ヒューズ殺害の際はロス少尉に変身しておりその後は妻のグレイシアに変身するなど状況に応じて効果のある対象に変身しています。
体の一部を変身させる事も可能
原作13巻では、リンとの交戦中に腕を蛇のように変形させて拘束するという技を見せましたが、リンとは相性が悪く刀で切断され脱出されてしまいます。
4位にした理由は防御力
本体の体躯であれば人間など一ひねりなのですが、原作25巻のマスタング戦では的を増やすだけの結果となり一方的に蹂躙されるという残念な醜態を晒す事になり、また、リザの銃弾によって何度か射殺されている描写からして防御面は大した事はないようです。
また、原作その高をくくって人間を舐めた性格が災いし格下と甘く見ていたマルコーにも敗北するなど、作中では結構劣勢を強いられています。
第3位強欲のグリード
- 名前:グリード
- 七つの大罪:強欲
- 能力:硬化
- ウロボロスの刺青:左手の甲
- 容姿:成人男性
- 初登場:6巻
- 死亡巻:8巻、27巻
第3位は、人間側に味方になったホムンクルス、強欲のグリードです。
この世の全てを手に入れたい強欲を抱くせいか、半端者の合成獣や日陰者にも大らかで偏見は無く親しみやすい性格の持ち主で、部下にも慕われている頼れる兄貴分といった印象もありファンから多くの支持を受けています。
グリードの能力と強さ
グリードは炭化能力を使い自身を最大限硬質化させることによって絶対的な防御力を誇るホムンクルスです。
全身硬質化で最強の盾に
炭化させて硬質化した肉体は傷一つつけようのない防御力を有している為、攻撃に転じた際も破壊力は目を見張るものがあります。
また、戦車の砲弾を浴びてもダメージはないようなので、錬金術を使えない一般兵には攻略はほぼ不可能に近いでしょう。
プライドの影の攻撃も貫通しない
作中トップの攻撃力を誇るプライドの影による攻撃さえも無傷で跳ね返しているグリードの能力は、登場人物の中でもずば抜けた防御力です。
弱点は能力の出し惜しみ?
硬質化することでブラッドレイの剣筋さえ意味をなさずへし折れてしまうので、理論的にはどんな戦いも無傷で勝てるほどの能力だと思うのですが、本人曰く全身を硬質化で覆うとブ男になるのであまりしたくないようです。
ブラッドレイに敗北
本人が全身硬化を渋っている為、全身硬化した際の戦闘描写が限りなく少なく、劣勢な戦闘のすべては全身硬質化前の状態での負けでした。
硬化と再生は一度にできない
硬化能力は最強の防御でしたが、ホムンクルス特有の再生能力とは併用できない事をエドに見破れました。
グリードとリンの関係性についての詳細が気になる方はこちら。
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3位にした理由は錬金術師には相性が悪いから
原作7巻、グリードの硬質化は体内の炭素を変化させ硬度を高めたものだと見抜いたエドは、逆に脆く変質させることで最強の盾を突破することができました。
と言ってもあくまで真理の扉を見た事で手合わせ錬成が可能なエドだから可能な手法である為、他に同様の突破法で攻略できるのは同じく手合わせ錬成が可能なイズミぐらいではないでしょうか。
第2位憤怒のラース(キング・ブラッドレイ)
- 名前:ラース(キング・ブラッドレイ)
- 七つの大罪:憤怒
- 能力:目
- ウロボロスの刺青:左目
- 容姿:中年の男性
- 初登場:4巻
- 死亡巻:26巻
第二位はキング・ブラッドレイこと憤怒のラースです。
アメストリス大総統になるべくして育成機関で英才教育を詰め込まれた人間をベースに作られた唯一歳を重ねるホムンクルスであり、賢者の石も一人分しか有していない人間に近い存在でした。
ラースの能力と強さ
キング・ブラッドレイとして誕生したラースは他のホムンクルスのように致命傷を受けても再生する事ができず圧倒的な攻撃手段がある訳でもないのですが、ただ一つ動体視力に特化した見極める眼を持っています。
マスタングを制圧
作中でホムンクルスを2体倒した成果からファンの間でホムンクルスキラーと称され、錬金術師の中でも頭一つ抜きん出た実力のマスタングを正面から斬り伏せて無力化しました。
武器を持てば千人力
原作24巻にて、中央司令部を制圧された中央憲兵たちの下へ帰還したラースは、数本の剣を携えて単身敵陣に乗り込んだ末、戦車を墜とし、たった一人で状況をひっくり返すほどの実力を見せてくれました。
同じホムンクルスをも圧倒する身体能力
ラースの眼は物事を瞬時に判断できるほどよく見えているらしく、老化というハンデを背負いながらも同じホムンクルスのグリードを瞬殺するほどの身体能力を維持しています。
爆破された陸橋からも難なく脱
リゼンブールに演習の名目で訪れていたラースは帰りの汽車で爆破暗殺を受けてしまうのですが、陸橋ごと爆破されたにも関わらず落下する瓦礫の上を跳躍し難なく脱出するといった常人離れした身体能力を見せつけました。
2位にした理由は弱点は再生できない肉体と老い
ラースの最大の弱点はやはり再生できない肉体と老いた肉体でしょう。
全盛期を過ぎた状態でこれほどまで脅威だったラースですが、多勢に無勢人海戦術でやっとのこと致命傷を負わせる事ができたので、単独での攻略はほぼ不可能に近いのではないでしょうか。
第1位傲慢のプライド(セリム・ブラッドレイ)
- 名前:プライド(セリム・ブラッドレイ)
- 七つの大罪:傲慢
- 能力:影の支配と操作
- ウロボロスの刺青:不明
- 容姿:男の子
- 初登場:8巻
- 死亡巻:生存
第一位はセリム・ブラッドレイこと傲慢のプライドです。
アメストリス建国前後に生まれたプライドは、要人の影に隠れてお父様の計画を遂行させる為に何百年と生きてきたホムンクルスで、影を支配して操作する能力は臨機応変に対処が可能という事もありホムンクルスの中でトップの実力者でしょう。
プライドの能力と強さ
プライドの能力は端的に言えば影を操作するだけなのですが、支配できる領域の規模と影での攻撃に転じた際の強度がずば抜けており、また判断能力や引き際の良さも含めて厄介な存在です。
意外と頑丈で鋭い影
プライドの影は岩や草木を軽く切断するほどの強度があり、グリードの硬化や、エドの錬金術でグリードの硬化を真似た防御でやっと攻撃を防ぐことができるほどでした。
また影による攻撃は手数が多く、影を広げる事で広範囲にわたり多人数を同時に攻撃する事が可能です。
影でアルを操ることも
アルの魂の定着が薄れていた原作21巻では、プライドはアルの鎧に影を入れ込む事で身体操作を難なくこなしていました。
人体にも可能なのだとすれば恐ろしい人間に勝ち目のない能力です。
グラトニーを捕食してパワーアップ
プライドが最も厄介な理由としてグラトニーを捕食した恩恵で嗅覚を得た事で、元々中遠距離が得意なプライドの能力に嗅覚が合わさり遠距離から相手の匂いを察知する事が可能になり更に厄介な存在となります。
最強にした理由は弱点は光と暗闇しかない
影という能力の性質上一定の明暗が無ければ使用できない制限があり、影さえ封じればただの男の子なので一方的に倒すことが可能です。
作中では敢えて暗闇にする事でタコ殴りにしたり、閃光弾を用いて影を消失させ無力化するなど、攻略法を掴めば対応しやすい能力でした。
しかし、プライドの本質は影に潜んだ広範囲に及ぶ進軍と影を鋭利なものへ変質させる攻撃力である為、一定の条件下でなければ倒すことはほぼ不可能でしょう。
よって最強のホムンクルスはプライドで間違いありません。
ホムンクルスの強さランキングのまとめ
今回のランキングの順位付けの基準として、
- 個体の強さと能力
- それぞれの性格を考慮した戦闘描写
以上を判定基準にして独自にランキングにまとめたため、数ある意見の一つして参考程度に読んでいただければと考えています。
こうしてホムンクルスの強さについて議論できるのも、鋼の錬金術師が不朽の面白さを持っている証明ではないでしょうか。