【鋼の錬金術師】マース・ヒューズが死亡したのは何話?経緯と活躍を紹介!

原作2巻で登場したヒューズですがその死は、少ない登場話数ながらその万人受けする優しい性格で多くのファンを悲しませることになりました。

ヒューズがどういう理由で死亡したのか、

  • ヒューズと周辺の情報について
  • 何巻で死亡したのか
  • ヒューズの死亡理由と葬式について

上記内容と合わせてその経緯と活躍を見ていきましょう。

マース・ヒューズの基本情報

ヒューズはアメストリスの軍法会議所に所属する軍人でセントラル勤務であり、その性格は大雑把なものですが人当たりはよく気を配ることができ、家族思いの誰からも好かれるような存在でした。

ヒューズのプロフィール

  • 名前:マース・ヒューズ
  • 年齢:29(享年)
  • 階級:中佐から准将(死後、二階級特進)、(イシュヴァール殲滅戦時は大尉)
  • 武器:ナイフ
  • 家族構成:妻・グレイシア、娘・エリシア
  • 初登場:2巻
  • 死亡:4巻15話
  • 声優:藤原啓治

普段はおちゃらけた性格で内ポケットには家族写真を肌身離さず常備しており、周囲の人間には写真を見せつけては家族愛を語るなどの少しうっとうしいおじさんキャラです。

ヒューズの性格

ヒューズの性格は家族を溺愛するあまり娘に寄り付く異性を銃でけん制するなど、父親として暴走する場面がちらつきますが、基本的には他人に優しく接する朗らかな人格であり、エルリック兄弟やウィンリィに対しても多忙の最中に見舞いをしたり、悩み事に対して年長者として助言する立場にありました。

ヒューズの強さ

錬金術を使えないヒューズは、主に暗器ナイフを愛用しており、軍服の下から素早く取り出すなり投げるなどして攻撃し、その腕前はホムンクルスの一人、ラストを一度倒すほどのものでした。

とはいえ戦闘は錬金術師ではないため、戦闘シーンはあまり描かれていません。

ヒューズの家族

ヒューズには、ショートカットで柔和な印象の美人の妻・グレイシアと3歳になる活発な娘・エリシアがおり、毎日家族への愛を語っているのは周知の事実です。

妻・グレイシア

グレイシアは料理上手でアップルパイをウィンリィに教えるなど家庭的で朗らかな女性ですが、自分が巻き込んだせいでヒューズが亡くなったことを謝罪するエルリック兄弟に対しては、ヒューズの意思を尊重し「あきらめるな」と毅然とした態度で激励するのでした。

また、「人助けしようとして死んだとしたらあの人らしいいわね」と綴り、世話焼きのヒューズの事を語り「その損以上にたくさんの幸せがあった」と楽し気に語ります。

娘・エリシア

ヒューズの娘・エリシアは3歳と幼く、ヒューズに溺愛されています。

誕生日パーティの際には他の男児とも仲良くなりモテモテでしたが、銃を取り出したヒューズによって男児を威嚇されるなど、箱入娘でした。

ヒューズの死後、葬式では父親の死についてまだ理解できずにいて気持ちを湧き出し号泣していますが、物語序盤ではヒューズの死に涙するグレイシアを心配するなど、父譲りの相手を気遣う性格が見られます。

ロイ・マスタングとは旧知の仲で親友

ヒューズの親友といえばロイ・マスタングであり、士官学校時代には既に仲がよく、作中でも仕事中に私用電話を掛けては一方的に家族愛を語らうほどの仲で、13年前のイシュヴァール殲滅戦でも共に生き残った戦友です。

出世ばかりに気を取られて軍内から毛嫌いされているマスタングに対しては、信頼できる味方を作り早く結婚しろなどと、冗談を織り交ぜては的確なアドバイスをするのでした。

イシュヴァール殲滅戦

13年前イシュヴァールを殲滅する戦争にヒューズも軍人として投入され、最中に大尉へと昇格します。

人殺しの目

イシュヴァールの戦いは苛烈を極め死者負傷者が続出し、ヒューズも上の席が空いた恩恵を得て大尉に昇格するなど人員不足は深刻でしたが、そんな渦中で士官学校時代の友人マスタングと邂逅します。

ヒューズとマスタングはかつて軍人として志と夢を語り合った仲ですが、軍人として戦場に投入された現実を知った彼らの目は影を帯びるように濁ってしまい、マスタング曰く人殺しの目に変わったという事でした。

なぜ軍人が民間人を殺すのかという疑念に対して、同じく現地で国家錬金術師として参戦していたキンブリーが「それが我々に与えられた任務だから」と回答し、マスタングは「わりきれというのか?」と納得いきません。

再び出陣の合図が鳴る中で、マスタングはヒューズに「おまえはなぜ戦う」と問いかけますが、ヒューズは単に「死にたくねぇ、ただそれだけだ」と答えるのでした。

マスタングとの夢

戦争の終結はマスタングにとっては失うばかりの体験であり、砕かれた理想や愚かな自分自身に腹を立てていましたが、

気に病むなよロイ、一人の力なんざたかが知れてる

俺たちゃゴミみたいな人間だろ?

引用元:鋼の錬金術師

とヒューズが励ますのですが、マスタングは「ゴミなりに矜持がある」と返し、下の者が下を守るような組織を作るなどの理想をヒューズに語ります。

ヒューズは青臭いと鼻で笑い飛ばすものの、戦争を終えても根っこの部分に当時の幼さを残してるマスタングに便乗することに決め、

おまえの青臭い理想が神をも恐れぬ

あのキング・ブラッドレイが作り上げた国をどう変えるか見てみたい

引用元:鋼の錬金術師

と口にし、軍人として親友としてマスタングを支えることを決心するのでした。

ヒューズの死亡と葬式が描かれたのは何巻何話?

ヒューズの死亡が描かれたのは原作4巻の15話「鋼のこころ」であり、ヒューズの葬式は同巻16話「それぞれの行く先」に収録されています。

アニメ放送では

鋼の錬金術師のアニメは二作存在しており、2003年から2004年放送されたアニメは「鋼の錬金術師」、2009年から2010年放送されたアニメは「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」とタイトル区分されてあります。

それぞれヒューズ死亡が放送された回は、「鋼の錬金術師」第25話「別れの儀式」「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」第10話「それぞれの行く先」です。

ヒューズが死亡した経緯

ヒューズは賢者の石について調べている内に、勤務先で同僚から紛争や暴動事件についての噂を耳にし、軍部に努めることで過去の資料に詳しいヒューズは事件について疑念を抱くことになったのです。

ラストの襲撃

資料室にこもって調べものをしていたヒューズは、地図を広げて事件の起きた場所を整理します。

点と点を結び、そうして出来上がったものが国を覆いこむほどの巨大な錬成陣だと気が付くのですが、ラストが現われて機密情報にたどり着いたヒューズの暗殺を口にしました。

ヒューズは暗器ナイフでラストを一旦退けることに成功しますが、肩を負傷します。

ラストが軍部に潜入していることから軍用電話は危険だと判断し、公衆電話を目指し外へ出ていくのでした。

変身したエンヴィーにより殺害

外線通信からは承認コードが必要であり、切迫した態度で手帳を開いて長い暗号を電話口の相手に伝えますが、その際に家族写真がひらりと地面に滑り落ちました。

そこへマリア・ロスに変身したエンヴィーが背後から銃を突きつけ受話器を置くように指示したことでヒューズは手を置くのですが、彼女の顔に黒子がないことに気づいたヒューズは「誰だ、あんた」と訊ねます。

指摘を受けたエンヴィーはホクロを作り出し、その荒唐無稽なホムンクルスの能力を垣間見たヒューズは「カンベンしてくれ、家で女房と子供が待ってるんだ……」と苦々しく綴り、意を決して死角から暗器ナイフを取り出して振り返って投げようと構えますが、

エンヴィーが愛する妻・グレイシアに変身した事で手を出せずに苦悶の表情を浮かべたまま、無残にも射殺されるのでした。

その後、息を引き取る間際にようやくマスタングと通話が繋がるものの、電話口の向こうからはひたすらにヒューズの名を呼ぶマスタングの声が聞こえるだけで、ヒューズに届くことはなかったのです。

そして、通信兵が最後に聞いたヒューズの最後の言葉「軍がやべえ‼」という台詞をマスタングは抱え込み、その真相を暴くために動き出すことになります。

エンヴィーについてはこちら。

関連記事

ホムンクルスの中でも狡猾で相手の神経を逆撫ですることに特化し、えげつない手段に辛酸をなめさせられてきた厄介な相手のエンヴィーですが、最後はどうなったのか、変身を解いた正体はどんな姿なのか、 エンヴィーのプロフィール エンヴィ[…]

鋼の錬金術師の表紙

ヒューズの葬式

殉職した仲間を弔うべく大総統を始め多くの軍人が参列して葬式は執り行われました。

涙を流す妻子

マスタングも同席しますが、父親の死をまだ理解できていない幼いエリシアがどうしてパパを埋めるのかとグレイシアに訪ねるのです。

パパおしごといっぱいあるって言ってたもん

いやだよ、埋めないでよ……パパ……‼

引用元:鋼の錬金術師

涙ぐみながら必死に声をあげるエリシアを見て、グレイシアは涙を拭って抱きしめます。

目元を抑えて涙を流すアームストロング、剣を地面に突き立てて支える手が震えているブラッドレイ、そして帽子を深く被り視線を隠しているマスタングは、エリシアが泣いてる横でヒューズを静かに見送るのでした。

親友の死に嘆くマスタング

葬儀後、誰もいなくなったヒューズの墓前にマスタングは残り、殉職で二階級特進し准将となったヒューズに、

私の下について助力すると言っていた奴が私より上に行ってどうすんだ、馬鹿者が

引用元:鋼の錬金術師

と独白。

ホークアイが上着を持ってきますが、マスタングは頭の中で禁忌である人体錬成の理論を組み立てていることを吐露し、エルリック兄弟が母親を錬成しようとした気持ちが今ならわかると儚げにこぼしました。

そして、雨が降ってきたと涙を流すのです。

他のキャラの最後が気になる方はこちら。

関連記事

鋼の錬金術師における主要キャラのラストシーンや最後に残したセリフはどんなものか、また何話にあるのかを紹介します。 主要キャラのラストシーンとその後 物語の最終決戦から最終回についてとその後 以上、2点を見ていきましょう[…]

鋼の錬金術師の表紙

ヒューズの死亡したのは何話?のまとめ

原作2巻で登場したヒューズは原作4巻15話で死亡してしまいましたが、その陽気なキャラクターはダークファンタジーをテーマにした本作の中で多くの人物を明るくさせ、時には気遣い励ましてくれる、優しい存在でした。

  • 賢者の石に関わった事で真相に気づき暗殺された
  • ヒューズの葬式では多くの人が泣くほど人望があった

頭の回転が良すぎる為に退場させられたキャラクターですが、ヒューズの残したメッセージがマスタングの活動を左右していく展開となり、作中の雰囲気をガラッと変える重量な要因だったのでしょう。

ヒューズの死は最終回までエルリック兄弟の胸に引っ掛かっており、アルフォンスの信念にも大きく影響を与えているので、まだ読破していない方はぜひ読み進めることをおすすめします。

【完結済み】鋼の錬金術師
created by Rinker
2001~2010年「月刊少年ガンガン」にて連載。累計発行7,000万部を超える、荒川弘による傑作ダークファンタジー、略称「ハガレン」。「第49回小学館漫画賞」受賞。