無限城で琵琶を弾く姿が印象的な鳴女は、最終決戦では上弦の肆に格上げされたものの多くの謎を残したまま死亡しました。
そんな中、一部では同じく弦楽器を得意とする我妻善逸と特技が被っていた事から「鳴女=善逸の母親説」が浮上したそうです。
そこで今回は、
- 鳴女の善逸母親説について
- 鳴女のさよ説について
- 鳴女の伊黒母親説について
- 鳴女の人間時代
- 鳴女と鬼舞辻無惨の関係
等、鳴女について判明している事を紹介したいと思います。
鳴女の善逸母親説や他の説の検証結果
単行本19巻第163話で我妻善逸が捨て子だったと発覚していますが、結論から述べると鳴女は善逸の母親ではありません。
また、鳴女に限っては何故か、
- 善逸の母親説
- さよ本人説
- 伊黒の母親説
といった具合に、様々な人物と関連している説が浮上しているようです。
鳴女の正体については後述で紹介致しますが、まずはどうしてそれらの説が浮上したのか一つ一つ紹介していきたいと思います。
鳴女の正体が善逸の母親説の解説
鳴女と我妻善逸の共通点とは?
- 弦楽器の演奏が得意
- 髪型・束感が少し似ている
単行本9巻第72話の遊郭潜入時、善逸は京極屋に潜入するとすががきを担当していますが、その演奏力には目を瞠るものがありました。
善逸と言えばキメツ学園でも怨念と恨みがこもった三味線を弾いている事から隠れた特技として読者には周知の演奏技術を持っています。
そして、弦楽器の演奏と言えばやはり琵琶を弾く鳴女がいの一番に候補に上がりますが、正直な所、鳴女と善逸が弦楽器の演奏が上手いというのは単なる偶然でしょう。
また、髪型に関してはただデザインが似ているというだけであり血筋や遺伝によるものではありません。
鳴女が鬼化した時代については判明していませんが、公式ファンブックでも何一つ言及されていないので恐らく善逸とは何の関りもないと思われます。
鳴女の正体がさよ説の解説
鳴女には善逸の母親説の他に「さよ説」というものが存在します。
「さよ」と言うのは、悲鳴嶼行冥が寺で身寄りのない子供達を育てていた際に登場した子供の一人であり、悲鳴嶼が唯一鬼の襲撃から救う事が出来た女の子です。
そのさよの容姿が鳴女に似ているという理由で「鳴女=さよ説」がまことしやかに囁かれていますが、鳴女はさよではありません。
先ず単行本16巻第135話のおまけページにて現在のさよの詳細が語られており、それによるとさよは14歳になって生きていると判明しているのです。
鳴女には人間時代のエピソード(後述で取り上げます)がある為、現在進行形で14歳のさよが仮に鬼になったとしても辻褄が合わないでしょう。
鳴女の正体が伊黒小芭内の母親説の解説
鳴女に関して更に浮上したのが「鳴女=伊黒の母親説」です。
鳴女と伊黒小芭内の共通点とは?
- 髪型・髪質が似ている
- 伊黒は羽織が縞模様、鳴女は帯が縞模様
以上の共通点から鳴女が伊黒と関係があると噂されたそうですが、鳴女は伊黒の母親ではありません。
「縞」の語源は、一説によると16世紀以降南方の島から伝わり縞地の織物が流行した際に「島渡り、島物」と呼ばれていた事が由来と言われていますが、恐らく「島渡り」を当時流刑地として有名だった伊黒の出身地八丈島に当てはめて罪人となった鳴女が島に流されて伊黒を出産したと考察されているようです。
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しかし、単行本22巻第188話で伊黒の過去と出生が語られた他、公式ファンブックで鳴女の人間時代について触れられた為、「鳴女=伊黒の母親説」も成立しません。
鳴女の人間時代と鬼になった理由
鳴女は無限城を自在に操る血鬼術から無惨に重宝されている鬼です。
その為、無惨の側近として十二鬼月とは別枠に特別待遇を受けていたようで、常に琵琶を持っている事から十二鬼月内では「琵琶女」「琵琶の君」などの愛称で呼ばれていました。
では、そんな鳴女の人間時代や鬼になった理由とは何だったのでしょうか。
鳴女の人間時代がロックだと話題
鳴女の人間時代が明かされたのは公式ファンブック「鬼殺隊最終見聞録・弐」の大正コソコソ噂話になります。
鳴女の人間時代は琵琶奏者として日銭を稼いでいましたが無名であった為に稼ぎが悪く、また、夫が博打に生活費をあてるので貧しい暮らしを送っていました。
ある日、夫がたった一着しかない琵琶演奏用の着物を売り払い博打につぎ込んだ所、遂に鳴女は逆上して夫を金槌で殴り殺してしまいますが、演奏用の着物が無い鳴女は普段のボロボロの着物のまま職場に向かいます。
みすぼらしい佇まいに客達から嫌な顔をされましたが、いざ演奏が始まると強張って震える手で琵琶を奏でた所、その音色を客達に称賛されるという意外な評価を受けたのです。
この事に味を占めた鳴女は以降から演奏前には人を殺害するのが日常になり、その度に琵琶の音色を高く評価されました。
こうした鳴女の過去が明かされた後には、ネット上で鳴女の人間時代が「思った以上にロックだった」とネタにされています。
鳴女が鬼になった理由
演奏前には人を殺す事が当たり前になっていた鳴女は、その日も殺す相手を探していました。
しかし、不運なのか選んだ相手はまさかの鬼舞辻無惨であり、鳴女は無惨に襲い掛かるものの見事に返り討ちに遭うのですが、何故か無惨は鳴女を気に入って鬼にしたのです。
何が無惨の琴線に触れたのかは分かりませんが、何気に無惨が通り魔に遭ったという事実がシュールなエピソードでした。
鳴女と鬼舞辻無惨の関係
上述通り、無惨は鳴女を気に入って鬼に変えていますが、劇中で描かれている通り、無惨は鬼となった後の鳴女もお気に入りとして側近に置いています。
単行本16巻第134話では、刀鍛冶の里編で死亡した半天狗の穴埋めとして鳴女は無惨の血を頂戴し強化されていますが、その成長ぶりに無惨は「鳴女、お前は私が思っていた以上に成長した、素晴らしい」と絶賛しました。
下弦の鬼、ましてや上弦の鬼ですら一人のミスでパワハラ会議を開き彼等を叱責している無惨ですが、鳴女に関しては自分の手で殺害する無限城の戦いまで一切叱責していない事から余程気に入っていたのでしょう。
鬼舞辻無惨が禰豆子を確保しに動き始めた最終章直前、鳴女は新たに無惨から血を得る事で強く成長し上弦の鬼へと昇格しました。 そんな鳴女も無限城の戦いで命を落としてしまいますが、果たしてどのような最期を迎えたのでしょうか。 そこで今回[…]
公式ファンブック「鬼殺隊最終見聞録」によれば、無惨は鳴女に関しては便利であるためお気に入りとしっかり記載されているので、人間時代に自分を殺そうとした記憶を払拭する程重宝したのだと思われます。
もしくは、余程他の鬼の探知能力がヘッポコだったのかもしれませんね。
鳴女の「早く帰って」って何?
「鳴女」と検索するとサジェストに「早く帰って」が候補に上がると思いますが、一体何の事なのか疑問に思っている方もいると思います。
実は上弦の陸・堕姫と妓夫太郎が討伐された直後の上弦会議(通称、パワハラ会議)にて、無惨による叱責を受けている上弦の鬼達の構図の最中、何と鳴女は「(早く帰ってくんないかな)」と考えていたのです。
単行本12巻第98話のおまけページで明らかにされた鳴女の何気ない心の内は、無惨によるパワハラと齷齪と働く上弦の鬼達と見比べるとあまりにも緊張感がない為、こちらも面白いエピソードとしてネット上でネタにされています。
鳴女の正体と過去のまとめ
- 鳴女=我妻善逸の母親説は可能性が極めて低い
- 鳴女=さよ説は可能性が極めて低い
- 鳴女=伊黒小芭内の母親説は可能性が極めて低い
- 鳴女の人間時代は無名の琵琶奏者で既婚者
- 鳴女は一着しかない演奏着用用の着物を夫に売り払われた上にそのお金で賭博をしていた事に逆上して金槌で夫を殺害した
- 鳴女は夫殺害後に演奏した音色を客に評価された為、以来、演奏前には人を殺すようになった
- ある日、演奏前に殺す人間を物色していると鬼舞辻無惨を選んでしまい、返り討ちに遭う
- 鳴女は無惨に返り討ちに遭うが何故か気に入られて鬼となった
- 鳴女の血鬼術は、無限城を自在に操り敵を翻弄する能力
本編では、殆ど情報が開示されずに退場した謎多きキャラクターでしたが、公式ファンブック発売後もさほど開示された情報があったわけでもないので、未だに謎が多い存在です。
しかし、鳴女の過去が判明した後はネット上で「悲しい過去かと思ったらロックな過去だった」と言われる始末であり、無惨を襲っていた事実や、上弦の鬼達に対して「早く帰ってくれないかな」としれっと思っているあたり、実は鳴女は滅茶苦茶面白いキャラクターなのではと話題になっています。