上弦の弐である童磨は「万世極楽教の教祖」として信者の女性を喰らう事で力を蓄えていました。
猗窩座より後に加入した童磨が早い段階で昇格したのもこれが大きな理由ではないでしょうか。
そこで今回は、
- 童磨と琴葉の関係
- 童磨は琴葉に恋をしていたのか
- 童磨が琴葉を食べた理由
- 童磨の万世極楽教とは
- 童磨が女しか食べない理由
など、童磨と琴葉に関係や万世極楽教について紹介したいと思います。
童磨と琴葉の関係
まず琴葉(ことは)とは、嘴平伊之助の母親です。
童磨と琴葉が出会ったのは約15年前のことであり、当時17~18歳の琴葉は旦那の家庭内暴力を受けていましたが、頼れる所が無い琴葉は赤子だった伊之助を抱いて万世極楽教へと逃げ込みました。
琴葉は旦那に殴られて顔の原型が分からないほど腫れあがり片方の目が失明していましたが、童磨は「可哀想な人を保護する」のも万世極楽教の矜持だあるため琴葉を受け入れたのです。
単行本第18巻第160話「重なる面影・蘇る記憶」に収録されています。
童磨が琴葉を手元に置いた理由
琴葉は旦那に殴られたせいで顔が腫れていましたが、手当てすると素顔はかなり綺麗な女性でした。
また、琴葉は頭が残念と言われるほどでしたが、その短所を覆すほど心の綺麗な人と言われており、容姿の美しさと歌声の美しさから童磨は琴葉を「心地がよい」という理由で食べずに側に置いていたのです。
伊之助に聞かせていた指きりの歌を歌う際に毎回歌詞が変わり途中から狸の歌になるなど、琴葉の生態には「可愛かった」とかなり興味を惹かれていました。
そのため、童磨は通常の人間とは違い、特別に琴葉の寿命が尽きるまで手元に置いて食べないつもりでいたのです。
鬼滅の刃に登場する猪の被り物が特徴的な嘴平伊之助。 伊之助は猪に育てられたという過去を持っているため自分には実の母がいないと思っていましたが、童磨と出会ったことで「琴葉」という生みの母について知らされることになるのです。 伊[…]
童磨が琴葉を食べた理由
琴葉は頭が鈍いと言われていますが、その分伊之助のように「感覚」が鋭かったそうです。
ある日、信者を食べている事がバレた童磨は万世極楽教の教えとその善行を説明して説得しましたが、琴葉には理解してもらえないばかりか「嘘つき」などと罵られる事となり、琴葉は伊之助を抱えて寺院から飛び出していきました。
そのため、琴葉に理解されなかった童磨は結果的に内情を方々に言いふらされても困るので殺害を決起します。
道中、琴葉は失敗ばかりする馬鹿な母親でごめんねと伊之助に謝りつつ人里を目指して森の中を闇雲に走り抜けますが、抜けた場所は断崖絶壁であり、逃げ場の無くなった琴葉は「せめて伊之助だけでも…」と思い伊之助を崖から川底へと放ったのです。
そして、琴葉自身は追いかけてきた童磨に斬り裂かれて絶命するという最期を迎えました。
琴葉殺害後に「こんな所から落っことして助かるはずないのに、最後まで頭の悪い娘だなぁ」と童磨は涙を流して哀れむ様子が描かれていますが、別に童磨に慈愛や琴葉への感情が働いたわけではなく、単に「愚か」という哀れみ故の涙です。
なお、琴葉の遺体は童磨が骨まで残さずに食べ尽くしたと本編で語っており、伊之助の前では「家に帰っても旦那に殴られる、一人じゃ何もできないから母子で野垂れ死に、琴葉は不幸、何の意味もない人生だった」と煽り散らかしています。
童磨は琴葉に恋をしていたのか
童磨が琴葉に「恋をしていた・好きだったのではないか」という疑問についてですが、童磨は公式ファンブックでも説明されている通り喜怒哀楽などの人間の感情がありません。
ただ、渇望はないものの信者などの人間を通していく内に「人間の感情がどういう感覚なのか」と興味を持っていたのは事実であり、童磨は相手を替えては度々子供の恋愛ごっこのようなことに興じていたそうです。
しかし、公式ファンブック「鬼殺隊見聞録・弐」でも童磨は死を目前にしても人間らしい感情を覚える事は無かったと明記されていますので、童磨が琴葉へ恋をしていたという感情は一切無かったと言えます。
また、今際の際に童磨が生まれて初めて「恋という感情」を理解したのは胡蝶しのぶに対してである為、恐らく童磨が琴葉に対する感情というのは「興味」ではないでしょうか。
童磨の記憶の中にしっかりと残っている琴葉という人間は心が綺麗である為、人間の感情を理解してみたかった童磨にとっては生物としてある意味で特別な存在だったと言えます。
琴葉は万世極楽教の寺院にいる間は旦那の暴力から解放されて伊之助と共に楽しそうに過ごしていたので、出来るなら最後まで童磨の正体に気付かなければと寿命まで生きる事が出来たのに……と思ってしまいますね。
万世極楽教とは
万世極楽教(ばんせいごくらくきょう)とは、童磨の両親が営む宗教団体を指します。
その教えは、辛い・苦しい事はしなくてよいという考えから「穏やかな気持ちで楽しく生きること」であり、童磨は教祖として信者の皆と幸せになるのを務めとしているそうです。
童磨が教祖となった後はあまり目立つと無惨に叱られるので信者の数は250人程度を定員として増やさないようにしています。
童磨の思想
現実では真っ当に善良に生きてる人間でも理不尽な目に遭うし悪人がのさばって面白おかしく生きて甘い汁を啜っている実態から、この世界には天国も地獄も存在しないという考え方から極楽浄土は人間の空想として神や仏にすがる人間を「愚か」だと哀れんでいます。
しかし、童磨は可哀想な人達を助けて幸せにするのが使命だと考えていました。
そのため、「神の声」が聞こえるという両親の期待に応えるという感覚はなく、単に可哀想だから話を合わせて両親や信者の相談事を聞いてたのです。
鬼となった後は、哀れな人間を救済する手段としては誰もが怖れる「死」から解放する為に童磨が食べる事で共に永遠の時を生きていくというものであり、童磨は信者達の「想い・血・肉」をしっかりと受け止めて救済し高みへ導いていると述べています。
童磨が鬼になった理由
童磨は虹色の瞳と白橡の頭髪を持って生まれたため「神の声が聞こえる特別な子」として極楽教の信者たちに神格化されており、両親の死後には極楽教を引き継いでいます、
信者の女に手を出す色狂いの父を母が殺害し、かつ半狂乱となった母が服毒自殺した時にも「部屋を汚さないでほしい、血の匂いが臭いから換気しなくちゃ」などと考えており、生まれながらにして喜怒哀楽が欠落し人間の感情が理解できない子供でした。
鬼舞辻無惨と出会い鬼にしてもらったのは童磨が二十歳の時ですが、童磨が鬼になった経緯は語られていません。
単純に無惨が鬼を作るために万世極楽教を訪れたのかなども不明ですが、童磨は無惨との出会いに感動したらしくその後の万世極楽教の神は鬼舞辻無惨となっているそうです。
無惨は己の経験則から強い執着や渇望が無い者は鬼として大きな進化をしないと判断しているそうですが、尚更なぜ童磨を鬼に変えたのかという疑問が残っています。
これに関してはアニメ化で加筆される事を祈りましょう。
なお、童磨の瞳は虹色なのでアルビノとは関係なくファンタジーの配色かもしれません。
童磨が女しか食べない理由
童磨が女性しか食べない理由は単に男性よりも女性の方が栄養価が高いから効率が良いというものです。
女性というのはお腹で赤子を育てられる程の栄養分を持っている為、女性をたくさん食べた方が早く強くなれるという見解を示しており、なるべく女性を食べていました。
そのため、万世極楽教の信者が女性ばかりなのは童磨が食べるために女性をストックする施設として活用していたという背景事情もあるのです。
一方で猗窩座は女性は絶対に殺さず食べない事を信条としている為、童磨は猗窩座が冨岡義勇と竈門炭治郎に負けたのも仕方がないと割り切っています。
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童磨と琴葉の関係や万世極楽教についてのまとめ
- 童磨と琴葉の関係は、琴葉が旦那の暴力から逃げ出して万世極楽教に救いを求めてきたから童磨が入信を許可したという関係
- 琴葉は「心が綺麗」だった為、童磨は琴葉の寿命が尽きるまで食べずに側に手元に置いておくと決めていた
- 童磨の正体がバレた為に説明と説得をするものの、琴葉が寺院を逃げ出した為に童磨は仕方なく琴葉を殺害した
- 童磨は琴葉を骨まで残さずに食べた
- 万世極楽教は童磨の両親が営む宗教団体であり、教えは「穏やかな気持ちで楽しく生きること」
- 鬼となった童磨が教祖を務める万世極楽教は、「誰もが怖れる死から解放する為に童磨が食べる事で共に永遠の時を生きていく」を教義に童磨が食べる人間(女性)をストックする施設と化している
- 童磨が女性しか食べない理由は、女性の方が栄養価が高いから効率が良いから
一時は琴葉の寿命が尽きるまで食べないつもりでいた童磨でしたが、童磨の思想や万世極楽教の教えを理解されなかった為に「食べる」という手段で黙らせる事となりました。
童磨にとって琴葉とは、あまりにも「心が綺麗」だった為に人間の感情を理解するにはうってつけの存在だったのかもしれません。
琴葉が童磨の正体に気付かなければ、その後も共に暮らしていつかは童磨に感情が芽生えるきっかけとなっていたかもしれない為、琴葉の死は惜しく思いますね。
例え童磨に感情が芽生えても結局胡蝶カナエや無限城の闘いの結果は変わらないような気もしますが、もしかしたらカナエやしのぶの結末も多少は変化があったのではと思ってしまいます。