上弦の弐である童磨は人間の姿で「万世極楽教の教祖」として信者の女性を喰うことで力を蓄えていました。
童磨が上弦の弐に成り上がることが出来たのもこれが大きな理由だと考えられます。
今回は、女性のみを好んで喰う童磨が共に暮らしていた琴葉を食べたのかどうかを調べて行きました。
嘴平琴葉は伊之助の母親だった
引用元:鬼滅の刃
童磨と一緒に暮らしていた嘴平琴葉は鬼殺隊の嘴平伊之助の母親でした。
それが分かるのが単行本第18巻第160話「重なる面影・蘇る記憶」で、童磨がいる万世極楽教に駆け込んだ時は赤ちゃんだった伊之助を連れていたことも分かっています。
鬼滅の刃に登場する鬼殺隊の1人であり主人公の竈門炭治郎と同期である嘴平伊之助(はしびらいのすけ)は、上半身は裸に頭は猪を被っているので素顔があまり出てこないキャラクターです。 初めて登場したときのインパクトに同じ鬼殺隊である炭治郎と善[…]
その後、伊之助だけを崖から川へ投げ込んで助けて自分は童磨の犠牲になったのですが、なぜ琴葉が童磨の寺に逃げ込んだのでしょうか?
万世極楽教は悩める人の駆け込み寺
引用元:鬼滅の刃
童磨の寺は、童磨が作った万世極楽教は夫の暴力や居場所のない可哀そうな人を保護しているような施設だったのですが、本当のところは可哀そうな女性たちを保護して生活をさせていたのではなく、童磨が喰うために女性をストックする施設として活用していました。
万世極楽教に逃げ込んだ際の琴葉の様子
引用元:鬼滅の刃
童磨の寺に逃げ込んだ時の琴葉は、
- 17~8歳くらい
- 赤ちゃん(伊之助)を抱いていた
- 夫に殴られたせいで片目を失明
- 顔も原型が分からないくらい変形
- 夫が伊之助にまで手をかけようとした
- 日常的に夫から暴力を受け、姑からいじめを受けていた
- 親も兄弟もおらず頼るところがなかった
かなりボロボロの状態で傷だらけの琴葉を童磨が手当てしてあげたことで綺麗な顔を取り戻し、その後一緒に暮らすことになりました。
琴葉を寺に置いたのは童磨が琴葉を好きだったから
引用元:鬼滅の刃
もともと助けた時から琴葉のことを喰うつもりはなく、童磨は琴葉を寿命が尽きるまでは手元に置いておくつもりでした。
「心の綺麗な人が側にいると心地いいだろう?」という童磨でしたが、喜怒哀楽を表現しない童磨に「心地よい」という感覚を与えた琴葉は、余程心が綺麗だったのでしょう。
ただ、それが「好き」という感情だったかは最後まで分かりませんでした。
実際には胡蝶しのぶ(こちょうしのぶ)と死ぬ直前に対面した時に、初めて「これが恋というやつかなぁ」と言っていたほどだったので、琴葉と暮らしていた時は恋愛感情は無かったのかもしれませんね。
童磨が琴葉を食べた理由
引用元:鬼滅の刃
琴葉は童磨が鬼だということを知らずに生活していましたが、ある時童磨が信者の女性を喰っていることを知ります。
童磨なりの理由を説明しても当然理解することは出来ずに童磨を罵り続け、とうとう寺院を飛び出してしまいました。
これに、童磨はまた自分でも知らず知らずショックを受けていたのではないでしょうか。
バレて罵られたらすぐに喰えばいいだけの話なのに喰わずに一生懸命に琴葉に説明し、理解してもらおうとしていたのですが、逃げた琴葉を追いかけ崖から伊之助を落としたところで童磨は琴葉を殺してしまいました。
「こんな所から落っことして助かるはずないのに、最後まで頭の悪い娘だなぁ」と涙を流す童磨は、伊之助への同情ではなく琴葉への思いが通じなかったことへの悲しさからだったのかもしれません。
童磨は琴葉を骨も残さずに食べた
引用元:鬼滅の刃
童磨は琴葉を骨まで残さずに喰ってしまいました。
その理由は、
- 家に戻っても旦那に殴られる
- 一人じゃ何もできないから母子で野垂れ死ぬ
ということもありますが、喰ったものに対して「不幸だよねぇ琴葉。幸せな時ってあったのかな?何の意味もない人生だった」と回顧するところに、これまでただ「栄養補給」として喰っていた女性たちとは違う感情を持っているように感じます。
何より、伊之助に出会った時に琴葉のことを思い出したことが琴葉を特別視していた証拠でしょう。
これまで数えきれないほどの女性を喰ってきた童磨が顔を見ただけで記憶を蘇らせるほど印象に残っていた琴葉は、実質的に童磨の初恋の相手と言っても過言ではありません。
童磨にもほんの少しは人としての感情があったのではないでしょうか。
童磨は琴葉を食べるつもりはなかった
引用元:鬼滅の刃
本編の中で、童磨が「食べるつもりはなかった」と語っている場面があります。
本当は、童磨は琴葉を寿命が尽きるまで側に置いておくというつもりだったので、童磨にとっても想定外の出来事だったのでしょう。
説得して理解してもらおうとまでした童磨は、最後の最後まで琴葉を食べたくはなかったのかもしれませんね。
その反動として、琴葉の為に骨まで残さず食べてしまい自分の血肉にしてしまうという行動を起こしたのでしょう。
愛情の裏返しにも取れるとても悲しい思考です。
童磨と琴葉の恋愛ごっこ
引用元:鬼滅の刃
この二人の生活は、童磨が鬼と分かるまではとても幸せなものでした。
まるで二人が夫婦のように暮らし、恋愛ごっこを楽しんでいるかにも見られます。
琴葉も万世極楽教の寺院にいる間は伊之助とも楽しそうに過ごしていたし、幸せな日々を過ごしていたのでしょう。
出来るなら、最後の最後まで童磨が鬼とわからなければ・・・と願ってしまいますね。
童磨にとっての初恋相手は琴葉だった
引用元:鬼滅の刃
カナヲにとどめを刺されて消えてしまう死の間際に胡蝶しのぶに「これが恋かな」と語る場面がありますが、実際は童磨自身も気づいていなかっただけで、初恋の相手は琴葉だったに違いありません。
あまりに落ち着いた穏やかな暮らしをしていたことで童磨が抱いた感情を恋だと認識出来なかったのか、恋という感情を知らないことが恋心に気づかせなかったのかは定かではありませんが、どうしても食べたくなかった琴葉を琴葉の為に骨まで残さず食べたという童磨の行動から、童磨の初恋の相手は琴葉だったと思わざるを得ません。
童磨の感情が気持ち悪い
引用元:鬼滅の刃
これまでの童磨の行動や思考が気持ち悪いと読者に与える印象は強く、その理由として
- 親が殺し合いしているのに無感情
- 琴葉への恋心の歪み方
- 胡蝶しのぶへの恋心
が挙げられます。
童磨が素直に「好き」だという感情を持てない理由が過去に不幸な経験をしたからだとも言えないでしょう。
普通なら親が殺し合いしていたら発狂するほど心が苦しいはず。
その瞬間でさえ無感情で「部屋を汚さないでほしいな」と思うとは普通の人間では考えられません。
その一連の童磨の行動や発言、思考が読者に気持ち悪いという感情を抱かせてしまったんですね。
万世極楽教の教えとは
童磨が教祖を務める万世極楽教の教えは、
- 穏やかな気持ちで楽しく生きること
- 辛いことや苦しいことはしなくていい、する必要がない
というものでした。
両親が童磨を教祖にした理由
引用元:鬼滅の刃
童磨の両親は、童磨を子供の頃から教祖として扱っていました。
その理由は、「童磨の瞳の中に虹があるからで髪の色も白っぽくて珍しい風貌をしていたから」で、見るからに他の人とは違った特徴を持つ童磨を教祖に持ち上げることで信者の信頼を集め特別感を持たせていたに違いないでしょう。
童磨は、アルビノだったのかもしれませんね。
万世極楽教に入信する方法
引用元:鬼滅の刃
万世極楽教は、困った人の駆け込み寺として存在していたので寺を訪ねて来るものは望めば誰でも入信することが出来ました。
それもそのはず、童磨が信者を次から次へと食べていたからで、自分の血肉にするために信者の話を適当に聞いて時が来たら食べる、そんな宗教だったんです。
童磨が女性を好んで食べていたのは、女性は腹の中で子供を育てることが出来るほど栄養価が高いと考えていたからでした。
男性を食べるよりも簡単に栄養が取れるので好んで女性を食べていたんですね。
童磨と猗窩座が不仲だった理由
引用元:鬼滅の刃
童磨と猗窩座は最後の最後まで不仲、というより童磨を猗窩座が極端に嫌っていて、その理由は童磨が女性ばかりを好んで食うからです。
童磨は、女性に栄養価が高いことを知って女性ばかりを選んで食べていたのですが、猗窩座は逆に女性を食べることはせず、そればかりか女性を殺すこともしませんでした。
猗窩座が女性を殺しもしないことを無惨が認めていたことを童磨は密かに良く思っていなかった事、逆に女性ばかりを食べることを猗窩座は良く思っていなかったこと。
これが二人の不仲の原因だったようです。
猗窩座が女性を食べない理由
引用元:鬼滅の刃
猗窩座が女性を食べないどころか殺しもしない理由は、もちろん婚約者の恋雪への思いからで恋雪が毒を盛られて殺されてしまったことから、猗窩座は女性を食べることも、殺すことも出来なくなったんです。
だから、童磨はいつも猗窩座をからかうような声掛けをしてわざと怒らせていたんですね。
この二人は一生和解することは出来ない存在だったのでしょう。
童磨に猗窩座が勝てなかった理由
引用元:鬼滅の刃
ここまで考察してきて、はっきりと分かることは仮に猗窩座が入れ替わりの血戦を童磨に申し入れても勝てる見込みはないということです。
なぜなら、栄養価の高い女性ばかりを喰う童磨と女性は絶対に喰わない猗窩座の力の差は明確。
だから、いつもふざけてちょっかいばかりかける童磨に猗窩座は歯を食いしばって堪えるしかなかったのでしょう。
童磨が琴葉を食べたのか?考察結果のまとめ
- 琴葉は童磨の寺院で暮らしていた
- 心が綺麗な人を側に置くと心地良いから童磨が琴葉を寿命が尽きるまで置くことにした
- 童磨が信者を喰っていることがバレたが理由を説明しても琴葉に理解してもらえなかった
- 琴葉への恋愛感情を童磨自身は理解していなかったが初恋に近い感情を抱いていた
- 琴葉への愛情から骨まで残さず喰ってしまった
童磨がもっと自分の感情をコントロール出来たり、喜怒哀楽を人間の時に少しでも感じることが出来ていれば、また琴葉が童磨の言うことを理解出来たら状況が変わっていたかもしれません。
生き延びることに執着する琴葉だったら生きる為、伊之助を守る為に妥協して童磨と暮らす道もあったかもしれませんが、皮肉にも心が綺麗だったことで許せなかったのでしょう。
今回紹介したエピソードは伊之助の生い立ちにも関連してくるのでぜひ映像化して欲しいですね。


