【薬屋のひとりごと】猫猫の王手!勝負に負けた羅漢が身請けした妓女とは

緑青館の三姫が身請けされるという噂を知った猫猫は、白鈴に手紙を書き事の真相を確かめようとします。

すると、「あの人が来て身請けの話をしていたからそれで禿が勘違いしたのだと思う」と白鈴にしては珍しく遠回しな記述をしたことから羅漢が自分を身請けするつもりなのだと察した猫猫はある行動に出るのでした。

なんと嫌悪していた羅漢に将棋で勝負を挑み、負けたら羅漢の子になり勝ったら羅漢に青緑館の妓女を身請けしてほしいという驚くべき条件でしたが、結果は猫猫の勝利。

わざと勝負に負けた羅漢は娘である猫猫の頼みを聞き入れ青緑館の妓女を身請けするのですが、その結末は予想もしないものになり、羅漢と青緑館の妓女であった猫猫の母・鳳仙の真実が明らかになります。

猫猫の王手!勝負に負けた羅漢は青緑館の妓女を身請けすることに

猫猫は嫌悪していた実父・羅漢に将棋で勝負を挑み、負けたら羅漢の子になると宣言。

勝ったら青緑館の妓女を身請けしてほしいとの条件で始まった勝負の行方はどうなるのでしょうか?

羅漢の人柄と立場

羅漢は時代が違えば太公望であっただろうと言われるほどの有能な軍師だが、家柄は良いのに四十も過ぎて妻帯もせず、甥御を養子にして家の管理を任せている将棋と碁と噂話が好きな変人です。

壬氏が猫猫を下女として雇い始めてから何かにつけて突っかかってきて壬氏を悩ませていましたが、羅漢は猫猫の実父でありました。

自分が身請けをしようと思っていた猫猫を壬氏に横取りされたのが面白くなかったのと娘を心配しての2つの感情があったのです。

羅漢は将棋や碁は得意ですが、人の顔を判別することができずそれを実の父親に致命的な欠点と烙印を押されていたのでした。

鳳仙の人柄と立場

猫猫の母・鳳仙は将棋と碁が得意な青緑館の妓女でした。

羅漢に好意を寄せており、猫猫を身ごもったのはお互いに思いあっていてのことでしたが、運命のいたずらで羅漢は都を離れることになり羅漢が青緑館を再び訪れた時にはもう時すでに遅く、鳳仙と二度と会えなくなってしまいます。

そして鳳仙は病にかかり、青緑館で最期を迎えようとしていましたがある奇跡が起きたのです。

碁で負け知らずの羅漢と青緑館の妓女・鳳仙の運命の出会い

碁で負け知らずの羅漢は、偶然客として訪れていた青緑館の妓女・鳳仙に敗北してしまいます。

今まで誰にも興味を示さなかった羅漢が生まれて初めて人の顔を認識したのは鳳仙がはじめてであり、二人の出会いは運命としか言いようがありませんでした。

愛する女性・鳳仙と二度と会うことができなくなり悲しみに暮れる若き日の羅漢

絶対的権力を持っていた父に逆らうことができなかった羅漢は命令で都を離れることになってしまいます。

その時すでに鳳仙は猫猫を出産しており、羅漢が自分を裏切ったと思い込んでいました。やり手婆もそんな鳳仙を見ていられず、羅漢が青緑館を訪ねてきては門前払いし続けたのです。

この時の絶望が彼を動かし、偶然見かけた猫猫が自分の子だと確信した羅漢は猫猫と暮らす日を夢見て、絶対的権力を持っていた父親から家督を奪い養子にもらった甥御に家を管理させることにしました。

それほどまでに鳳仙を愛していたのです

羅漢が自分を裏切ったと思い込み絶望で我を忘れてしまう鳳仙

羅漢の事情を知らず裏切られたと思い込んだ鳳仙はおかしくなってしまい、出産後の赤子と自分の指を羅漢に送り付けたのでした。

「子を孕めば妓女としての価値がなくなる」以前、猫猫が壬氏に話したとおり妓女としての価値がなくなった鳳仙は、絶望に打ちひしがれてしまいます。

悲しいすれ違いで羅漢と鳳仙は幸せに暮らすことは叶いませんでしたが、猫猫はそれでも優しい医者の養父・羅門と青緑館のみんなに大切に育てられたことが唯一の救いでありました。

青緑館で羅漢と鳳仙の奇跡の再会

可愛い娘・猫猫のためにわざと勝負に負けた羅漢は約束通り青緑館の妓女を身請けすることになりました。

猫猫と一緒に暮らせる日がまた遠くなると内心がっかりする羅漢ですが、梅梅から「選ぶならちゃんと選んでくださいね」と言われ、彼女が窓を開けると遠くから懐かしい歌声が聞こえたのです。

建物内に入るとそこには、病で鼻もなくなり余命いくばくもない鳳仙の姿が。羅漢は鳳仙を身請けすることを決め、多額の金を青緑館に支払い、ようやく2人は結ばれたのでした。

鳳仙との運命の再会に泣き崩れる羅漢と梅梅

梅梅もずっと羅漢と鳳仙の幸せを願っていた1人。鳳仙がどんな状態であっても変わる事ない愛にやり手婆も羅漢を認めざるを得ませんでした。

長い時を経てようやく羅漢と鳳仙は結ばれたのです。

猫猫が羅漢を嫌悪していたのは憎んでいたからではなかった!?

壬氏がはじめて羅漢の名前を出した時の猫猫の反応から、余程彼を憎んでいるのだろうと推測していましたがそれは誤解でした。

ただ、羅漢をパパと言うのが気持ち悪い一心であったとの告白に壬氏でなくても納得です。

猫猫にとって父は養父羅門だけ

猫猫にとって父は養父である羅門だけであり、薬屋としての自分があるのも、彼が愛を持って育ててくれた深い感謝と尊敬の気持ちがあるのです。

羅門のことを恨んではいないという事、猫猫が望まれてできた子である事は壬氏でなくともよかったと胸をなでおろしてしましました。

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薬屋のひとりごとの表紙

兄・羅漢の才能を認めていた羅門

羅漢と羅門の父は生前、羅漢が人の顔を認識することができない事が致命的な弱点で出世は無理だと判断されていたのが可哀そうだったと羅門は猫猫に話していました。

羅門も父からは医者になったものの後宮に遣えて宦官となり、あげくに刑を受けて追放されたと、息子達の出来の悪さにがっかりしていたのでしょうがその考えが自分の身を亡ぼす結果となります。

従順であった羅漢に歯向かわれ、家督を奪われるなど想像もしていなかったでしょう。

兄の才能や心から愛する女性がいて猫猫の父になれたことが羅門は羨ましく、そして誇りに思っており子を持つことができなかった自分が猫猫の養父になれたのは、運に恵まれなかった彼の唯一の幸運でありました。

薬屋のひとりごとの猫猫王手のまとめ

薬屋のひとりごとの王手についてのまとめは以下の通りです。

  1. 羅漢が猫猫を身請けしたがっていた事を知った猫猫は、羅漢に将棋で勝負むという大胆な行動にでます
  2. 勝負に負けたら羅漢の子になり、勝ったら羅漢が青緑館の妓女を身請けすることを条件にした勝負は猫猫が勝利
  3. 娘のためにわざと勝負に負けた羅漢は青緑館の妓女を選ぶことに
  4. 身請けする妓女を選ぶために青緑館に行った羅漢は、青緑館の妓女で猫猫の母であった最愛の女性・鳳仙との再会を果たす
  5. 羅漢は余命いくばくもない病人の鳳仙を多額の金で身請けし、すれ違ってしまった二人が長い時を得てようやく結ばれたのでした
  6. 猫猫は羅漢と鳳仙が思い合ってできた子である事実も知っており羅漢を恨んでおらず、父は羅門だけであると思っている
  7. 実の父は人の顔を認識できない羅漢を重大な欠点があると言っていたが、羅門は羅漢の才能を認めていた

猫猫の王手により、羅漢と鳳仙のずっと止まっていた時が動き猫猫が望まれて生まれた子である事実もわかり本当に良かったと感じます。

猫猫が羅漢に勝負を持ち掛けたときにこういった結末を予想していませんでしたので、良い意味で期待を裏切られました。これからの薬屋のひとりごとの展開にも期待が高まります!

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