【薬屋のひとりごと】猫猫が手作りチョコレート?壬氏からの調薬依頼

人攫いにあい下女として後宮で働いていた猫猫は、お世継ぎ様の連続死の原因が高級おしろいの毒であると見抜き、薬の知識と字の読み書きが出来た事で玉葉妃の赤子を救い、猫猫は侍女に出世しました。

ある日毒見役を引き受ける猫猫に、麗しき宦官壬氏から「媚薬を作ってくれないか?」と驚くべき依頼をされます。

「時間と材料と道具さえあれば準ずるのもなら作れます」と調薬が出来ると喜んで引き受けた猫猫が作ったのは何とチョコレート!一体どういうことなのか、詳しく見ていきましょう。

調薬依頼を受けてチョコレートを作ることにした猫猫

帝は壬氏の美貌を利用して後宮の見張り役を任せていて、壬氏は「帝のお通りがないからと他の人間を引き入れようとする者を選定する」任務を負っているので、猫猫は彼を余程暇なのだと思っているのですが内情は違うようです。

帝に推薦したのが玉葉妃と梨花妃だというのですから壬氏の見立ては間違いなく、帝から絶大な信頼を得ているのも頷けます。

何も事情を伝えずに「媚薬を作ってくれないか?」と猫猫に依頼するのですから困惑するのも無理はありません。しかし、調薬依頼に心惹かれてとんでもない要望を引き受けるのが猫猫らしいですね。

猫猫にとって薬剤室はパラダイス!

媚薬を作るにあたって「薬剤室は好きにしてもよい」と高順に案内された猫猫は嬉しくて顔を輝かせ小躍りまでしてしまいます。

実家にいた時から実験と称して腕に様々な毒を試してきた猫猫にとって、後宮の薬剤室はまさに楽園そのものだったことでしょう。

そして沢山の引き出しの中から可可阿(カカオ)を見つけたものの、少量しかなくがっかりする猫猫に壬氏は「交易品を探せば見つかるだろう」と用意させるのでした。

ここで、疑問が残るのです。壬氏はいくら位の高い宦官であるとはいえ権力を持ち過ぎではないか?ということです。

牛乳にバターに砂糖に至るまで高価なものをすぐさま用意させるなどできる事ではありません。何か秘密がありそうですね。

壬氏は被虐嗜好者(マゾヒスト)と確信したエピソード

麗しき宦官壬氏の好みはやはり変わっているようです。

自分に毛虫でも見るような嫌悪の目を向ける人間が好ましいだなんて、見た目が無駄に良いというのも困りもの。

武官から催淫剤の点心を渡されたりと男女問わずモテるなんて…夜の戸締りにまで気を付けなければいけないのも大変です。壬氏には壬氏なりの苦労がありますね。

面白い玩具を見つけてご満悦な壬氏と猫猫の関係が進展することはあるのでしょうか。

猫猫はこの時代にチョコレートを一体どうやって作ったのか?

猫猫は実家にいたころに一度だけ媚薬として用いられたカカオを食べたことがあったのでした。

油脂で固めたチョコレートの味は格別だったようで、猫猫のチョコレート作りの手順を見ていくと私達がよく知っているチョコレートの作り方と同じです。

しかし、この時代に冷蔵庫などあるはずもなく冬でなければ氷も手に入らないでしょうから、最後の「固める」作業をどうするのか疑問ですよね。

なんと、猫猫は素焼きの水瓶に半分水を張って外気より涼しくしてチョコレートが固まる温度に調整し、媚薬を完成させたのでした。

さて、効果はあったのでしょうか?

猫猫が作った媚薬(チョコレート)の効果

玉葉妃の侍女たちが猫猫のおやつを味見をしてその様子から効果が分かったのですが、侍女頭の紅娘から猫猫はこっぴどく怒られてしまいます。

「効き目が強いので少しづつ食べる事や意中の相手とだけにして欲しい」と猫猫が勧めた後、壬氏は後宮の見張りに嬉々とした様子で出かけるのでした。

何はともあれ、猫猫の手作りチョコレートが食べられたのですからこんなに嬉しいことはなかったでしょうね。

「被害者が出なければいいけど」と心配する猫猫でしたが、多分被害者は出ただろうなと確信してしまうお話でした。

まとめ

猫猫がチョコレート作りをすることになった理由についてまとめました。

  1. 壬氏が面白がって「媚薬を作ってくれないか」と依頼した
  2. 猫猫が実家にいた頃、媚薬として交易相が売り出していたチョコレートを食べたことがあった
  3. 猫猫が作ったチョコレートに媚薬効果はあった様子

チョコレートというと意中の相手に送るイメージが強いので、なんだか見ているこちらがそわそわしてしまいますね。

冷蔵庫がない時代にもかかわらずチョコレートを作った猫猫に驚きです。そして高価な貿易品を難なく用意させた壬氏にも疑問が残りますが。

全く甘い展開にならない壬氏と猫猫、そんな彼ら含めてこれからの【薬屋のひとりごと】に注目です。

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