鬼滅の刃の劇中に主人公・竈門炭治郎が死んでしまったと言及されたシーンが描かれた為、「え?炭治郎って死ぬの?」と話題になった事があるようです。
しかし、鬼滅の刃の最終話では炭治郎の子孫が登場するので死亡していない事が分かりますが、では、どうして炭治郎の死亡シーンが話題になったのでしょうか?
そこで今回は、
- 炭治郎の死亡シーンについて
- 炭治郎が生き返った理由
- 炭治郎が25歳までしか生きられない理由
等、炭治郎の死亡シーンの詳細や生き返った理由を紹介したいと思います。
竈門炭治郎の死亡シーンは二度存在する
実は炭治郎が死亡した(ように見える)シーンは劇中で二度存在します。
- 一つは鬼舞辻無惨との市街地戦
- もう一つは鬼舞辻無惨を討伐後
どちらも炭治郎の死亡を思わせる描写であった為、とても印象深いシーンです。
では、一つずつ炭治郎の死亡シーンの詳細を見て行きましょう。
炭治郎の死亡シーン①「鬼舞辻無惨との市街地戦」
一つ目の死亡シーンは単行本21巻第109話「戦線離脱」です。
無限城で鬼舞辻無惨と対峙した竈門炭治郎と冨岡義勇でしたが、無惨の触手攻撃が炭治郎の右目を斬り裂いた為、炭治郎は右目を失い平衡感覚を失ってしまいます。
そこへ、愈史郎の作戦によって鳴女の視覚を操作して無惨を強襲しようと画策し待機していた甘露寺蜜璃が我慢しきれずに炭治郎達の助太刀に現れると、伊黒小芭内も姿を現し炭治郎を救出しました。
しかし、無惨は愈史郎に操作されている鳴女に早々に見切りをつけて鳴女を殺害します。
鳴女の死亡により無限城が崩壊を始めると内部にいた鬼殺隊や無惨は地上へと押し出されますが、夜明けまでの一時間半、無惨を太陽の光の下に留める為に義勇、蜜璃、伊黒の三人の柱が連携して攻撃に転じるものの、無惨の再生能力の速さにより切断自体が困難という厳しい状況に陥るのです。
そんな中、無尽蔵に繰り出される触手攻撃が柱達を捉えようとした所、鬼殺隊員総出で肉の壁となり柱の身代わりになって死亡すると、炭治郎もまた鬼殺隊員の肉壁によって命を救われるのでした。
しかし、隊員に命を救われた炭治郎もまた隊員達と共に続き活路を見出そうと突き進みますが、不意に視界が歪んで転倒すると吐血に苦しみ倒れてしまいます。
実は、無惨は攻撃自体に自身の血を大量に混ぜている為、無惨の攻撃で傷を負えば猛毒に侵されて細胞を破壊され死に至るものであり、炭治郎は無限城で無惨の攻撃を右目に受けてしまった故に右側頭部がケロイド状に腫れ上がって死んだように仰向けに倒れていたのです。
また、死んだように倒れる炭治郎を見た無惨による「竈門炭治郎は死んだ」発言や、倒れた炭治郎の無残な姿を見た義勇の驚愕する表情が炭治郎の死亡をより鮮明に描いた為、炭治郎の死亡シーンとして話題になりました。
炭治郎は死んでいなかった
続く第185話では、禰豆子が夢の中で炭十郎に「炭治郎が危ない」と起こされている所から始まりました。
炭治郎の窮地を察して産屋敷の隠れ家を抜け出し市街地へと向かう禰豆子を描いた後、画面が市街地戦に移行すると再び白目を向いた状態で仰向けに倒れている炭治郎が何度も映し出された為、炭治郎が本当に死亡してしまうのではという緊迫した展開だったのです。
しかし、少し読み進めると義勇が村田に「炭治郎が動けない!安全な所で手当てを頼む!」と発言した事で炭治郎が死亡しておらず瀕死状態である事が匂わされます。
また、炭治郎に意識は無いものの、
- 村田が炭治郎に声掛けしている
- 炭治郎の独白から先祖の炭吉の記憶の回想に突入
- 単行本22巻第191話にて愈史郎が炭治郎に解毒薬を処方
- 村田が炭治郎の刀を放してやろうとするも握り続ける
等の描写が時折差し込まれた後に、炭治郎に脈が戻ってきた事で生存が確定しました。
炭治郎の死亡シーン②「鬼舞辻無惨討伐後」
炭治郎の二度目の死亡シーンが描かれたのは単行本23巻200話「勝利の代償」であり、炭治郎や柱そして鬼殺隊員の総力戦で鬼舞辻無惨を討伐する事が出来ましたが、多くの犠牲者が出てしまいました。
喜びと仲間の犠牲の多さに打ちひしがれる中、無惨討伐に貢献した悲鳴嶼行冥、甘露寺蜜璃、伊黒小芭内が死亡し、殆どの鬼殺隊員が重軽傷で動けませんでしたが、その中でも冨岡義勇は自身の怪我を顧みず炭治郎を探します。
そして、義勇が目の当たりにしたのは刀を握ったまま膝を付いて微動だにしない炭治郎の姿と数名の隠が側で悲しむ光景だったのです。
また、
- 右目の損傷
- 左腕の欠損
- 物理的に無惨の肉塊に取り込まれて体を圧迫
- 隠の「息をしていない」発言
- 寄り添った義勇が涙を流しながら「また守れなかった」と発言
等の立て続けに炭治郎の死亡を意味する台詞や描写があった為、今度こそ炭治郎は死亡したものだと思われました。
鬼滅の刃の主人公・竈門炭治郎には禰豆子という鬼になった妹がいますが、刀鍛冶の里編で「禰豆子が死亡するの!?」と一瞬肝を冷やす驚愕の展開がありました。 また、禰豆子に限らず劇中には柱達の衝撃の死亡シーンが描かれており、読者は「〇〇も死ぬ[…]
炭治郎は本当に死亡していた
続く第201話「鬼の王」は、無惨の独白から始まっています。
無惨は自分を恨む鬼殺隊にしてやられた事から産屋敷輝哉が言う通り「人の想いこそが永遠であり不滅」であると認めました。
しかし、生き物は例外なく死ぬというのに思いは受け継がれて決して滅びない事から、その事実を目の当たりにした無惨は感動し肉体が滅びる前に取り込んでいた炭治郎へ自身の血や力の全てを注ぎ込み鬼舞辻無惨の想いを託そうと考えたのです。
その際、無惨は炭治郎に触れて「呼吸も心臓も停止しているが細胞の全ては死滅しておらず生きている」と述べていた事から、心臓が完全に停止しているので炭治郎は仮死状態ではなく本当に死んでいたと分かります。
ただし、無惨にかかれば細胞さえ死滅していなければ蘇生が間に合うらしく、無惨は炭治郎を鬼に変える事で完全に死滅するのを防ぎました。
炭治郎の死亡フラグ・伏線
実は、単行本23巻200話「勝利の代償」の扉絵をよく見てみると、見開き2ページの左右に描かれた人選にある共通点が存在する事が分かります。
- 左ページ:竈門禰豆子、不死川実弥、冨岡義勇、嘴平伊之助、我妻善逸
- 右ページ:竈門炭治郎、悲鳴嶼行冥、甘露寺蜜璃、伊黒小芭内
そう、見て分かる通り、左ページは無惨戦での生存者、右ページは死亡者と分かれているのです。
そして、実際に200話を読み進めると右ページに描かれた人物は死亡しており、炭治郎もまた隠や義勇から「息をしていない」と言われていた為にこの回の扉絵が竈門炭治郎の死亡を暗示していると話題となったみたいですね。
翌週には炭治郎は生き返っていますが、実際に一度呼吸や心臓が止まっていたので炭治郎が死亡者側に描かれていたとしてもおかしくはないものの、鬼滅の刃では主人公がラスボスを倒して死んでしまう展開もあり得る為、読者も一時期は炭治郎死亡を覚悟したのではないでしょうか。
死んだはずの炭治郎が生き返った理由
炭治郎は二度死亡を回避していますが、その理由は以下の通りです。
- 一度目は愈史郎による解毒薬の処置
- 二度目は鬼舞辻無惨に鬼化させられた影響
先ず、愈史郎や茶々丸が処方した無惨の毒に対する解毒薬は悲鳴嶼行冥が「一時的な症状の緩和」と推察している為、完全に解毒されたわけではないのでしょうが、炭治郎の場合は無惨の攻撃を受けて時間が経っているという理由で愈史郎が何本も打っています。
ただし、息を吹き返しても脈が弱かった事から愈史郎も諦めかけていましたが、途端に炭治郎が握る刀の音が鳴り響く描写があり、その後復活した炭治郎がヒノカミ神楽を完全に体現していた為、予想になりますが炭治郎は日の呼吸で毒の巡りを抑えたのではないでしょうか。
次に無惨討伐後、炭治郎は完全に呼吸も心臓も停止している状態でしたが、こちらの場合は細胞が完全に死滅しきる前に無惨が血や力の全てを炭治郎に注いで鬼に変えたので、無惨による「鬼化」が原因で炭治郎は生き返っている事が分かります。
無惨の血を際限なく与えられた為に炭治郎が即死するか即死を免れて生き残るかは無惨にとっても賭けでしたが、炭治郎が太陽を克服した禰豆子の兄であり、日の呼吸を扱える唯一の者であった為、必ず生き残るという確信が無惨にはありました。
したがって、炭治郎が死亡を免れて生き返ったのは意図はどうであれ愈史郎と鬼舞辻無惨のおかげという事になります。
炭治郎は25歳を迎える前に死ぬの?
二度の臨死体験を経て生き返った炭治郎ですが、鬼との戦いで「痣」を発現しているので結局は25歳を迎える前に亡くなってしまうのではないかと言われています。
「痣」とは、端的に言えば力の向上を寿命の前借りして行う事であり、一度発現すれば日の呼吸に適性があった継国縁壱を除き例外なく25歳を迎える事無く死亡しているのです。
炭治郎は一度鬼化して欠損した右目と左腕を再生していますが、カナヲに打ち込まれた「鬼を人間に戻す薬」によって鬼化が解除されて以降、元々失っていた右目と左腕の機能・感覚はありません。
その為、鬼の力を失った後も痣はくっきりと残っている事を考えると、炭治郎もまた痣の代償として25歳になる頃には命を落としている可能性はあります。
作中では鬼に引け取らない力を発揮するには「痣」の発現が重要視されています。 痣を発現すると鬼に匹敵する力を得る事が出来ますが、この「痣」を発現させる事が難しく、歴代でも継国縁壱に呼吸を教わった剣士が痣を発現させていたと手記に残っている[…]
炭治郎は現代(物語上)で日の呼吸を使える唯一の者ですが、それでも継国縁壱の体とは仕組みが違いますし、日の呼吸の技自体もまだまだ縁壱には届いていない事から、炭治郎も例外とはならないでしょう。
痣による余命に関しては冨岡義勇や不死川実弥もそうですが、炭治郎も長生きできないと予想されます。
炭治郎の死亡シーンや生き返った理由のまとめ
- 炭治郎の死亡シーンは二つある
- 一つ目は単行本21巻第109話の無惨戦で、無惨の毒により死線を彷徨っていたが愈史郎の解毒薬で復活
- 二つ目は単行本23巻第200話の無惨討伐後で、炭治郎は左腕を欠損後に無惨の肉に圧迫されるように包まれた為、呼吸と心臓が止まっていた
- 二つ目では本当に死亡していたが、無惨が死ぬ間際に炭治郎を鬼にする事で己の想いを受け継がせようとして蘇生させた
- 炭治郎が生き返った理由は、愈史郎と鬼舞辻無惨のおかげ
- 炭治郎が鬼化した後、人間に戻れたのは胡蝶しのぶの薬を打ち込んだ栗花落カナヲと抗体を持っていた禰豆子を最初に噛んだおかげ
- 二度の臨死体験をした炭治郎は、痣の後遺症により25歳を迎える前に死亡する可能性がある
鬼舞辻無惨との戦いで二度の臨死体験をした炭治郎ですが、無惨の言う通り本当にしつこいぐらいの生命力でしたね。
やはり日の呼吸を使えるのが炭治郎の持久力や忍耐力に関係しているのかもしれませんが、最終的には敵である無惨のおかげで生き返る事が出来たのが皮肉でした。
ただ、炭治郎の余命に関しては最後まで明かされなかったのでアニメで補完されるといいですね。