水柱・冨岡義勇のみが使える水の呼吸・拾壱ノ型「凪」は、劇中において何が起きているのか分からないけど鬼の血鬼術を全て防いで見せた凄い技という印象です。
では、拾壱ノ型「凪」とはどういう技で、どういった仕組みで発動しているのでしょうか。
そこで今回は、
- 水の呼吸・拾壱ノ型「凪」について
- 「凪」の仕組みや原理は?
- 「凪」は強い?使用シーン一覧
など、冨岡義勇が使用した拾壱ノ型「凪」について考察していきたいと思います。
水の呼吸・拾壱ノ型「凪」の仕組み
先ず、水の呼吸の型は全部で壱ノ型~拾ノ型までしか存在しません。
拾壱ノ型「凪(なぎ)」とは、水柱・冨岡義勇が編み出した独自の型となり、義勇だけが会得しています。
発動時の台詞は「水の呼吸・拾壱ノ型『凪』」とそのままです。
「凪」の仕組みと原理
拾壱ノ型「凪」は間合いに入った術を無効化させる最大の防御技です。
義勇が初めて「凪」を使用した際に「凪とは、無風状態の海のこと。海水は揺れず鏡のようになる。義勇の間合いに入った術は全て凪ぐ。無になる」と説明されています。
しかし、凪という言葉の意味は分かっても、なぜ鬼の血鬼術が無効化できるのかが分かりません。
凪の仕組みや原理については、本編や公式ファンブックでも上記の様な説明しかされていないのでどういった剣技なのかが不明瞭なままですが、凪に術を無効化された下弦の伍・累が「…斬られた?」と発言している事から揺らぎの一切が生じない速度で斬撃を繰り出して術を無効化しているのではないでしょうか。
実は原作の義勇が凪を発動するシーンをよく見てみると肩や腕周りの羽織に残像が生じているので、高速で斬撃を繰り出している事が分かります。
「凪」の発動シーン
原作での凪の発動はその名の通り無風状態の海が背景に描かれています。
しかし、アニメ版では水の呼吸の台詞と共に義勇の周囲に水の奔流が生まれると、「凪」の台詞の後にしんと静まり返り揺らぎや波紋一つ無い海面へと切り替わるのです。
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また、原作では凪を放つ前後とも刀を片手持ちでだらりと下げている状態ですが、アニメ版では凪の後は刀を両手持ち下向きに構えています。
こうした微妙な差異は、もしかしたら無数の斬撃を放ち術を斬っている事を伝えているのかもしれません。
「凪」の強さと使用シーン
使用相手 | 使用シーン | |
下弦の伍 | 累 | 単行本5巻第42話 / 立志編第20話 |
上弦の参 | 猗窩座 | 単行本17巻第148話 |
上弦の参 | 猗窩座 | 単行本18巻第152話 |
首魁 | 鬼舞辻無惨 | 単行本21巻第182話 |
義勇が凪を使用したのは作中で4回となり、その何れも相手の術を無効化する為の防御技として使用しています。
①「凪」使用シーン「下弦の伍・累戦」
那田蜘蛛山で下弦の伍・累と交戦した炭治郎はヒノカミ神楽と禰豆子の血鬼術で追い詰める事が出来ましたが、実際には累へのダメージは殆どありません。
死力を尽くした炭治郎に向けて血鬼術「殺目篭」を放つ累でしたが、そこに水柱・冨岡義勇が登場すると累の糸を切断して炭治郎を救出します。
そして「俺が来るまでよく堪えた、後は任せろ」と炭治郎の前に立ち累へと対峙すると、累の最高硬度の血鬼術「刻糸輪転」を拾壱ノ型「凪」で全て無に帰すのです。
累は最高硬度の糸が全て義勇の間合いに入った途端にばらけて一本も届かなかった事に驚愕しつつも、もう一度「刻糸輪転」を発動しようとした所、瞬く間に頸を斬られてしまいました。
下弦の伍の動体視力を以ってしても義勇の放つ「凪」は視認出来ないようです。
②「凪」使用シーン「上弦の参・猗窩座戦その1」
無限城での戦いでは、義勇は炭治郎と共に上弦の参・猗窩座と対峙しており激闘が描かれています。
猗窩座相手に水の呼吸の型で斬り合う義勇でしたが、猗窩座の血鬼術「破壊殺・乱式」が放たれると義勇は拾壱ノ型「凪」で対応し猗窩座の術を全て受け流しました。
この時、累戦の様に術自体を斬って無効化する事が出来なかったのか猗窩座の術は義勇を逸れて後方地面を激しく削り飛ばしている他、義勇の腕周りの羽織の残像も累戦よりブレて見えています。
相手の術の威力によって完全に無効化できるかどうかが左右されるようですね。
③「凪」使用シーン「上弦の参・猗窩座戦その2」
義勇が作中3回目の凪を使用したのも同じく猗窩座戦です。
透き通る世界へとたどり着いた炭治郎に警戒心を抱いた猗窩座が血鬼術「術式展開・終式・青銀乱残光」という全方位に百発の乱れ打ちを放つ技を使用すると、義勇は拾壱ノ型「凪」で受け切ろうとしました。
しかし、ほぼ同時に繰り出される百発の乱れ打ちは「凪」でも全て防ぎきる事は出来ずに致命傷を何とか躱した程度に落ち着きます。
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猗窩座戦2度目の凪は義勇自身の怪我や披露により万全ではありませんが、格上や相手の術の数によっては「凪」でも受け切れないみたいですね。
④「凪」使用シーン「鬼舞辻無惨戦」
無限城の戦い終盤、珠世の薬をあらかた分解し終えた鬼舞辻無惨が繭を破り復活すると、義勇と炭治郎が対峙します。
無惨の攻撃手段は腕を鋭利な触手にして鞭の様に振るい斬り刻むというシンプルなものでしたが、その攻撃速度や伸縮性、攻撃から次の一手に繋がる動きは柱クラスでも目で追うのがやっとでした。
そのせいか義勇は予備動作もなく無惨の触手を躱しながら「凪」を使用しており、その姿は流麗とは程遠く確実に刀を振り被っているように見えます。
また、無惨の触手を斬って無効化するという効果も無く、無惨の触手を弾き飛ばしているようです。
この事から義勇の「凪」は明確に実力差のある格上相手では無効化する事は出来ず、かつ斬る事も難しいのかもしれません。
水の呼吸「凪」の仕組みや強さについてのまとめ
- 水の呼吸は壱~拾の型しか存在しない
- 水の呼吸・拾壱ノ型「凪」は冨岡義勇が編み出した独自の型で義勇しか会得していない
- 「凪」とは、無風状態の海のこと、海水は揺れず鏡のようになる。義勇の間合いに入った術は全て凪ぐ、無になる
- 「凪」は、間合いに入った術を無効化させる最大の防御技
- 「凪」の仕組みは、描写されないレベルの高速の斬撃を無数に放っていると推察
- 「凪」を使ったのは作中で4回のみ
- 「凪」は、実力差や格上の敵の攻撃となると完全には防げない
今回は義勇オリジナルの技である拾壱ノ型「凪」について紹介しました。
水柱が不在と言いつつも、水の呼吸を極めたような流麗な奥義とも言える「凪」は回避できないと思われる術さえも防ぎきる作中最大の防御技という印象でしたが、流石に上弦上位である猗窩座や鬼舞辻無惨の攻撃は完全に防ぐ事は出来ませんでしたね。
ただ、もし「凪」が無数の斬撃を高速で繰り出して術を斬り伏せているのならば、攻撃に転用した方が強いのにな、と感じました。