【忘却バッテリー】要圭の「記憶」は戻るのか?記憶喪失の理由とは

物語の冒頭、頭に包帯を巻いてバナナを食べている要の姿から始まる『忘却バッテリー』は、JAMP+でも高い人気を誇っていて、アニメ2期の放映が待ち遠しい作品です。

この作品の中で要圭の「記憶喪失」という設定は、タイトルに想起されるとおり、この作品の「核」ですが、作品を読み進めていくと、『そもそも要の記憶は本当に失われているのか?』という疑問が頭に浮かんできます。

今後の展開で記憶が戻るのか、それとも他の展開があるのかも気になるところです。

本記事では、要圭の記憶喪失が起きた理由を原作の描写から整理しつつ、

  • 要圭の記憶喪失の理由
  • 要圭の「記憶」は戻るのか?

について考察していきます。

要圭の「記憶」は戻るのか?記憶喪失の理由とは?

果たして、要の記憶は戻るのでしょうか?また、記憶喪失の理由は何だったのでしょうか?

「智将」は仮の姿?要圭の記憶喪失は実は本来の姿だった

実は、7巻のWJ出張編で要の母親のセリフに、「素のアホに戻っちゃって」とある通り、要圭は記憶喪失になったのではなく、本来の自分に戻った姿だと描かれています。

要の中には冷静沈着で勝利のみを追求する「智将」と、素直でどこかアホな本来の人格が二重人格のように共存していて、現在表に出ているのは後者であり、過去の経験や戦術眼が完全に消えたわけではありません。

作中ではふざけた軽い言動を見せる要が、試合の局面で突然鋭い判断を下す場面が描かれていますが、この切り替わりは記憶が戻った兆しというより、「智将」という人格が一時的に前へ出ている状態だと考えられます。

つまり、要の問題は記憶が戻るかどうかではなく、どの人格として生きるかということです。

今後、二つの人格が統合されるのか、それとも選択を迫られるのかが、物語の重要な焦点になっていくのかもしれません。

要圭のプロフィール

ここで、1巻のP90(幕間)に掲載されている要圭のプロフィールをおさらいしましょう。

  • 名前:要圭(かなめ けい)
  • 学校、学年:都立小手指高校1年(初登場時)、のちに2年に進学
  • 誕生日:4月15日
  • 血液型:AB型
  • 身長:172cm
  • ポジション:捕手
  • 中学生の時のチーム:宝谷シニア
  • 性格:両親によく愛されているが、どうにも反抗期がおさまらない
  • 記憶喪失前の性格:実に努力家でストイック
  • 持ちギャグ:パイ毛
  • 作者のラベリング:HAPPY甘ったれボケマシーン

記憶喪失の前は冷静沈着で勝利に貪欲な男の中の男と評されていた要でしたが、元の性格に戻ってからは作者のラベリングよろしく、チームメイトの藤堂葵から『アンポンタンの助』というあだ名をつけられるなど、散々イジられています。

しかし、なんだかんだで小手指のムードメーカーでチームの中心にいて、さらには時折見せる観察眼の鋭さや体幹の良さに、智将時代に培った技術と勘の良さを匂わせるのです。

要圭の声優

要圭の声は、宮野真守(みやのまもる)さんが担当されています。

  • 名前:宮野真守(みやのまもる)
  • 誕生日:1983年6月8日
  • 代表作:『DEATH NOTE』夜神月、『機動戦士ガンダム00』刹那・F・セイエイ、『うたの☆プリンスさまっ♪』一ノ瀬トキヤ、『ハイキュー!!』宮侑、『鬼滅の刃』童磨、『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』マリオ、など

すでに押しも押されもしないほど超人気声優の宮野さんは、2枚目からギャグキャラまで何でも演じきる、圧倒的実力派声優でもあります。

最近では、『鬼滅の刃』で人の感情を理解できないサイコパスキャラの童磨を完璧に演じているのが印象的でした。

清峰葉流火との幼少期と野球との出会い

もう1人の主人公、清峰葉流火とは元々幼馴染です。

幼少期の二人は、気の弱かった清峰に「俺についてこい」と要が引っ張っていくような関係性でしたが、野球のリトルクラブに一緒に入ると、練習のキツさに耐えきれず文句ばかりたれていた要を、清峰が逆に励まして引っ張っていました。

また、清峰は野球の天性の才能を幼少期から遺憾なく発揮しており、要は彼の球を初めて捕った時に「葉流火を日本一の投手(ピッチャー)にする!!」と誓ったのです。

要圭が記憶を失った本当の理由

半分冗談のノリで記憶を戻す催眠術を受けに行った翌日、その効果かどうか定かではないですが、記憶喪失になって初めて要は智将時代の人格を取り戻しました。

その後、氷河高校との練習試合の途中で智将からまたアホの人格に戻ってしまいますが、その後、夢で記憶の断片を見たり、母親が見つけた『ぜったいノート』を読むうちに過去の記憶を少しずつ取り戻していくのです。

では、要圭が記憶を失った本当の理由とは何でしょうか?

要圭による、清峰葉流火の改造計画と最強バッテリー誕生

まず要圭は、清峰葉流火の才能を誰よりも信じていた一人です。

9巻で二人の幼少期が描かれていますが、誰が見ても野球の天賦の才を持つ清峰が、大人の『善意』のアドバイスで投球フォームが乱れてしまったのを見た要は、自分の言葉だけを信じさせるようにしました。

そして捕手として清峰を徹底的に観察し、日本一のピッチャーにすべくフォームや基礎トレーニングをコントロールし、投球以外の余計なこととして考えさせないよう精神面まで細かく手を加えていったのです。

もちろん、要自身も清峰の質問に答えられるように毎日勉強し、彼と釣り合うバッテリーで在れるように努力を重ねていきます。

こうして要の戦略と清峰の圧倒的な才能がかみ合って他の追随を許さない最強バッテリーが誕生し、多くの中学球児たちの自信と誇りを打ち砕いていくのでした。

ちなみに、この中学最強バッテリーのころに小手指チームメイトの山田、藤堂、千早も対戦しています。

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この3人はこの時の怪物バッテリーが、一度野球を辞めてしまうきっかけとなりました。

最強バッテリーに降りかかった悲劇

そんな清峰・要の最強バッテリーに、ある出来事が大きな影を落とします。

二人が志望していた大阪陽盟館高校から声がかかったのは清峰葉流火だけで、要圭は清峰のバーター、いわばおまけのような形でスカウトされたのです。

この扱いは、清峰とともに最強のバッテリーと呼ばれ続けるために、勉強と努力を続けて「智将」と呼ばれるまでに至った要すらも、清峰と同じ土俵には上がれない、『敗者側』にいるのだということを強く思い知らさせた出来事でした。

1年時の甲子園の対帝徳戦で、要はフェンスにぶつかった衝撃で失っていた記憶を取り戻していきますが、同時に封印していた感情も思い出すのです。

清峰のバーターだったと知ってしまったあの日、こんなに苦しい思いをして努力してきた野球なんか辞めてしまいたいと思ったこと。

自分で育てたにも関わらず、どんなに努力をしても頑張っても追いつきそうにもない清峰に対して、出会わなければ良かったと思ったこと。

そんな醜くてダサくて汚くて、最低なことを一瞬でも考えてしまった自分を忘れてしまいたくて、「智将」要圭という人格は記憶喪失という形で封印されたのでした。

忘却バッテリー 9巻
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要圭の「記憶」は戻るのか?今の人格はどうなるのか?

それでは今、封印されてしまっている「智将」の人格はどこへいくのでしょうか?要の体に戻ってくるのでしょうか?

「智将」とアホの圭が共存する一つの体

要圭の中には、勝利だけを見据える冷静な「智将」と、無邪気でアホな本来の要が二重人格的に同時に存在しており、また、二つの人格は対立しているようでいて、完全に切り離されているわけではありません。

普段は明るくふざけている主人格(マスター)の要が、試合の流れを読む場面では突然鋭い判断を見せますが、その瞬間に顔を出すのが「智将」で、彼は脳内で智将の自分と話し合い、その力を必要な場面だけ引き出しているのです。

智将は要本体のことを俯瞰したような位置から寄り添い眺め、まるで自分のの持つ知識を全て注ぐかのように、主人格の要に野球の知識を与えます。

それは、今度こそ主人格の自分が野球を楽しみ、その上で再び清峰と最強バッテリーとして清峰を日本一の投手にするために。

そしていつしか、智将からの知識の伝達の必要がなくなった時、智将の人格は消えてもいいと願っているのですが、2年次の帝徳との公式戦の後、主人格は深い眠りに落ちてしまい、決勝戦を智将で戦うことになります。

この要の姿に、読者の間では「もしかして、アホの方が記憶喪失に見せかけて生み出された人格で、本当の主人格(マスター)は智将の方ではないか?」という考察がされていました。

まとめ:要圭は辛い経験によって元の人格が戻り、その後は智将の人格も混在する二重人格者となった

要圭の記憶喪失は、実は野球を突き詰めすぎて生まれた「智将」という別人格が封印され、本来のアホな姿が表に出ている状態となっていました。

それは、圧倒的天才の清峰に、どれだけの勉強や努力を積んでも手が届いていなかったことを思い知らされ、野球そのものも、上手くいかずについ後ろ向きなことを過らせた自分をも『忘却』するかのようにです。

こうして要は自身の中に二つの人格を持ったまま、今度こそ野球を楽しむという、未来を書き換えようとしています。

要の中にある智将の人格は、果たしてどうなってしまうのか、そして小手指高校は無事に甲子園に出られるのか。

これからも忘却バッテリーは、ますます目が話せません。