デンケンは老体の宮廷魔法使いですが、一級魔法使い選抜試験では何と腕っぷしに自身があるのか肉弾戦で勝利を掴む姿が描かれました。
そこで今回は
- デンケンの殴り合いは何巻何話
- デンケンの「殴り合いじゃあああ」について
- デンケンの一級試験の結果
- デンケンが一級試験を受けた理由
などデンケンの一級試験関係について紹介したいと思います。
デンケンの殴り合いは何巻何話?
デンケンの殴り合いが描かれたのは単行本5巻第45話「水を操る魔法」です。
一級魔法使い選抜試験の第一次試験にて、隕鉄鳥を捕獲しパーティー全員で期日までに生き残るという課題で隕鉄鳥を巡ってフリーレンのパーティーと戦闘し敗北した為、魔力が殆ど尽きた状態で同条件のパーティーと殴り合いの勝負を挑みました。
勇者ヒンメルの死から29年後、北側諸国キュール地方にやってきたフリーレン一行は北部高原に入る為に一級魔法使いの同行が必要なので大陸魔法協会北部支部にて一級魔法使いの試験を受ける事になりました。 では、一級魔法使いとはどのような存在なの[…]
デンケンの「殴り合いじゃあああ」
フリーレンの第2パーティーに敗北したデンケンら第13パーティーは、戦闘要員のデンケンとリヒターが戦闘で魔力切れ、残るラオフォンも「高速で移動する魔法」を使える程の魔力が残っていない、そして残り時間が2時間という状況から第一次試験を諦めていました。
しかし、デンケンのみはこういう時宮廷魔法使いなら最後まで醜く足掻くとして諦めていなかったのです。
降りしきる雨の中、デンケンは残り時間いっぱいまで他のパーティーの戦闘の痕跡を探して辿る事を提案すると、少し離れた場所に死体を確認した敗走パーティーが悲哀に満ちた表情で黄昏ているのを発見します。
彼らは仲間を失ったので合格の道は残されていませんが、第一次試験の合格条件の一つである隕鉄鳥だけは大事そうに抱えていました。
彼らを見つけた第13パーティーはデンケンが交渉でもするのかと思いきや、デンケンは仮に彼らと同じ立場ならこういうのは理屈ではなく気に食わないから金を積まれても断るとして正面から隕鉄鳥を奪う方針を伝えます。
魔力は無いのに正面から挑むデンケンに何か秘策があるのかと思ったリヒターでしたが、デンケンは魔力が無いのは相手も同じ条件であり、リヒターに男なら腹を括るように述べると、まさかの「殴り合いじゃああああッ!!!!」と外套を脱ぎ捨てて正面から相手パーティーに殴りかかるのでした。
リヒターも思わず「おい、冗談だろ」とツッコミますが、後の一コマでは怪我を負ったデンケンとリヒターがラオフォンに手当を受けて隕鉄鳥を抱えている姿が描かれているので、デンケンはあの老体で魔力に頼らず肉弾戦で勝利、もしくはデンケンとリヒターが肉弾戦に興じている間にラオフォンがうまく隕鉄鳥を奪取出来たようですね。
なお、一次試験終了後の日常回にてデンケンがラオフォンと共にリヒターを食事に誘った際には「悪いな、もう店仕舞いだ。イカれた爺さんに殴り合いの喧嘩をやらされたものでな。体を休めないといけないんだ」と若干根に持っている様子でしたが、デンケンは構わずに「それは災難だったな」と切り返して食事に誘っています。
デンケンの一級魔法使い選抜試験の結果は合格
一次試験を殴り合いで合格まで導いたデンケンは、第二試験でもラオフォンとリヒターと協力しています。
二次試験の内容は未踏破の迷宮「零落の王墓」の攻略でしたが、パーティー制限が無い為、全員で手を組めば楽に攻略が出来ると演説するも殆どの参加者がデンケン達を信用出来ないと敬遠し別行動や単独行動を取り、結局残ったのは一次試験の第13パーティーとメトーデとレンゲの5人だけでした。
迷宮突入後、デンケンは先頭に立ち罠を掻い潜りながらも集った仲間を誘導していきますが、レンゲの脱落により一人欠けた状態で迷宮のボスである水鏡の魔物が生み出した参加者の複製体と戦闘し最深部一歩手前の広間まで辿り着きます。
しかし、広間で扉を守るのは参加者の中で最も強いフリーレンの複製体であり、デンケン達はフリーレンの複製体から逃げ出し手前の広間で作戦会議を開いていると、続々と他の参加者が広間まで辿り着く事となり、結局全員で協力して迷宮を突破する事になりました。
フリーレンの複製体の攻略はフリーレンとフェルンが二人一組で対処する事となり、残りの参加者は迷宮内に散らばるその他の複製体が広間に集まってフリーレン達の邪魔をしないように迷宮内で散開しそれぞれと相性の良い複製体と交戦し足止めする役割を担います。
デンケンの相手は試験官ゼンゼの複製体でしたが、ゼンゼの複製体は偶然合流したユーベルが撃破してしまったので、その後はユーベルとラントと共に複数の複製体と交戦しており、フリーレン達がフリーレンの複製体とボスの水鏡の魔物を討伐するその時まで戦い抜き生存しました。
第三次試験のゼーリエの面接では、血の気と野心に満ち溢れた若かりし頃に会いたかったと評価される一方で燃え滓には興味が無いと一蹴されるものの、デンケンがゼーリエと面会した際に「どう戦うか」を考えた事で「まだ燃えている」と判断されて合格を言い渡されています。
デンケンが一級試験を受けた理由
デンケンは血みどろの権力争いに勝ち抜き宮廷魔法使いの座に就いた二級魔法使いの老人ですが、試験官ゼンゼが「富と権力にしか興味の無いご老体がなんで今更こんな試験に…目的はやっぱり特権?」とゲナウと話しているように、なぜ今更試験を受けたのでしょう。
答えは至って単純、ゼンゼの言うように一級魔法使いになると与えられる「特権」を狙っての参加になります。
デンケンの目的は北部高原にある城塞都市ヴァイゼの近隣にある故郷の妻の墓参りに帰る事であり、その故郷が数年前に年々広がる黄金卿のマハトの「万物を黄金に変える魔法」の範囲に入り黄金化してしまったので、大陸魔法協会の管轄下にあるヴァイゼの結界に立ち入るには一級魔法使いの権限が必要だったのです。
また、マハトを倒す為に「万物を黄金に変える魔法」に対抗する手段の一つ「呪い返しの魔法」を特権を使ってゼーリエから頂く為であり、一級試験合格後は特権を使って「呪い返しの魔法」を頂戴すると鍛錬し習得し、城塞都市ヴァイゼの管理者の任を継いで妻の墓参りとマハトの打倒を実行しました。
因みに、一級試験合格後には故郷の墓参りに行けるという目的を果たせるとして世話になったフリーレンに感謝を述べています。
デンケンの殴り合いが何巻何話かについてのまとめ
- デンケンの殴り合いが描かれたのは単行本5巻第45話「水を操る魔法」
- 一級試験の第一次試験にて、デンケン達第13パーティーはフリーレンの第2パーティーに敗北し魔力が尽きた状態だったが、同じ条件の相手から隕鉄鳥を奪取すべく殴り合いで勝ち取った
- デンケンはその後も第二次試験と第三次試験に合格し、一級魔法使いになった
- デンケンは特権を使って「呪い返しの魔法」を獲得する
- デンケンが一級試験を受けた理由は、七崩賢のマハトに黄金卿に変えられた故郷にある妻の墓参りと、マハトの討伐に向けて対策に「呪い返しの魔法」を覚える為
デンケンは魔法使いそれも老体の身でありながら、まさかの魔力切れの際には殴り合いで解決するという意外な一面を見せました。
元々宮廷魔法使いなので護身術程度は身に着けていても不思議ではありませんが、肉体の全盛期である若者相手に正面から殴り合って試験に合格したのは文句のつけようもありません。
もし、デンケンが全盛期だったら前衛もそこそこいけたのかもしれませんね。