怪人王オロチを操り実質怪人協会のボスの立場にあるギョロギョロですが、その正体は人間の女性サイコスでした。
では、サイコスとは一体何者で何の目的で怪人協会を設立したのでしょうか。
そこで今回は、
- ギョロギョロの正体
- サイコスの初登場
- サイコスの過去
- サイコスと神の関係
- サイコスの生死について
など、ギョロギョロの正体サイコスについて解説していきたいと思います。
ギョロギョロの正体はサイコス
怪人王オロチの側近にして怪人協会を取り仕切る参謀役の怪人です。
通常の人間の二回り以上の体格、単眼、頭にいくつかの触覚を生やした丸裸の異形生物であり、相手に何もさせぬまま一方的に命を奪うあらゆる超能力を使う推定災害レベル「竜」に相当する実力者になります。
その正体は地獄のフブキの旧知の女性・サイコスであり、ギョロギョロはサイコスが地下1500mから操っていた肉人形でした。
本体であるサイコスはフブキに負けず劣らずのスタイル抜群の美人でしたが、その目的は人類の撲滅です。
また、ギョロギョロの中には操りやすいように自分サイズで耐久性重視の巨大肉壁を念動力でちぎり飛ばして操縦しています。
サイコスの初登場
サイコスが登場したのは単行本19巻94撃目「マンホール」の劇中の一コマになります。
ギョロギョロが怪人協会に潜入したガロウと対面し直接ガロウを育てると交渉した際、怪人化の実験と工程を話す中で怪人王オロチとの出会いのエピソードが触れられており、本体のサイコスがオロチを勧誘する姿が描かれました。
しかし、この時はまだこの女性がサイコスと判明していません。
正式に登場したのは単行本26巻126撃目「未知」でタツマキがギョロギョロを始末した直後になります。
地下1500mから悠々自適と事の運びを見送り真の支配者として人類が滅ぶ様子を楽しんでいた所、ギョロギョロ人形から僅かに漏れた念波から遠隔の発信源を感知されてしまい、タツマキの念動力で地上へと引きずり出されました。
サイコスの過去
サイコスの過去が語られたのは173撃目「訪問者」~174撃目「震源」です。
学生時代、17歳のサイコスは異能研究会の副会長を務めており、フブキは会長に就いていました。
ある時、サイコスは異能研究会による人類撲滅計画を提唱した事で周囲の人間の顰蹙を買う一方で、底辺あっての頂点という思考を持っていたフブキは自分から敗者を奪おうとするサイコスを敵と認識し将来的に彼女が敵になると判断したのです。
しかし、サイコスは徐々に力をつけていくと未来を見通す第3の眼を開花させると酷い頭痛の果てにとある未来を視てしまいました。
何かを視てしまったサイコスは世界征服に意味はなく、現状のホモサピエンスは繁殖するだけで調和が出来ない害虫かそれ以下の存在であり、人類を撲滅して頂点に立った所で名誉も無い事から一度ゼロに戻すべきだと考え至ります。
そして、サイコスが人類を滅ぼさなければいけないと躍起になった所でフブキはサイコスの異常に気付き、サイコスの力が自分を超えようとした時にサイコスの力を封印したのです。
サイコスにとってフブキは自分の主張を理解しようとせず力を封印した憎き敵ですが、フブキ視点ではサイコスは狂気の元となった未来を視て変わり果ててしまったという認識になります。
サイコスと神の接触
サイコスは怪人王オロチと合体した際に海面を水平に割る規模の集束波を放っていますが、怪人が何体か合体した程度で得られる次元の力ではないとしてタツマキは力の所在を怪しんでいました。
サイコスはオロチとの合体時にオロチに精神を乗っ取られそうになったのを力で跳ね除けましたがその際に神の接触を受けていたのです。
サイコスが垣間見た神とは空を覆うほどの木星の表面に似た神の如き何かであり、それは停止した時間の狭間でサイコスを覗き込むと、サイコスは畏怖と同時に神秘の力が流れ込むのを感じました。
そして、サイコスはこの力を使って全ての生物を吸収し巨大な思念体となり星一個の完全生命体「地球そのもの」になるという天命を悟ったのです。
サイコス曰くこれらは初めから定められた大きな流れの中の知性体の終着点であり、サイコスは神により最終走者に選ばれたと語っています。
サイコスは死亡したのか
サイコスは怪人王オロチと合体しタツマキと戦いましたが、全開のタツマキに一方的に破壊された後はS級ヒーロー達の連携で逃走を阻止されると、最終的にタツマキが作り出した特大の「光の槍」に磨り潰されて完全敗北を喫しました。
タツマキはS級の中でも別格の力を持つ超能力者ですが、推定災害レベル「竜」以上の怪人がうようよと蠢く怪人協会との戦いで初めて苦戦しています。 では、タツマキは怪人協会との戦いで敗北し死亡してしまったのでしょうか? そこで今回は、 […]
しかし、時間逆行したサイタマが覚醒ガロウを討伐し改心したガロウが逃亡する舞台袖にてサイコスの生存が判明します。
サイコスは負傷していたものの五体満足で生きており、地上に出るとヒーロー達がガロウに集中している際に逃亡を図ろうとしていましたが、彼女の前に立ちはだかったのはフブキでした。
学生時代、異能研究会の会長と副会長の関係あった二人はここで激闘を繰り広げますが、タツマキ達との戦闘でダメージを負いオロチを失ったサイコスには既に余力はなく、フブキに討ち取られてしまいます。
サイコスは生きていた
怪人協会首謀者のサイコスはフブキに仕留められた後にヒーロー協会本部地下13階にある特別収容所に搬送されています。
サイコスは一時的とはいえタツマキと互角に渡り合った個体である為、研究機関「ツクヨミ」にとっては貴重な検体として目を付けられており、財政難のヒーロー協会の一部腐った幹部達が巨額の金銭を理由にツクヨミと取引を行い彼らの研究機関に提供しようと画策していました。
また、怪人認定されたサイコスの人権は剥奪されている為、実験は合法となるのです。
しかし、タツマキはフブキと結託しサイコスをツクヨミの研究材料にさせないためサイコスの身柄を匿うべく一芝居うつ事となり、ツクヨミの手の者が特別収容所に現れたタイミングで収容所を襲撃し勝ち合う事になります。
表向きはタツマキが怪人協会首謀者のサイコスを始末する、という独自判断で襲撃してきたという体でサイコスの身柄を奪還しますが、戦いの流れでタツマキはフブキの命を危険に晒したフブキ組に敵意を抱き排除しようとすると、現場にいたサイタマが仲裁に出てくる事になり、タツマキvsサイタマへと発展・脱線していきました。
タツマキvsサイタマが執着した後、タツマキとフブキは改めて回収し損ねたサイコスを密かに回収しています。
なお、タツマキが匿う場所にはあてがあると述べていますが、現状サイコスを匿っている場所は不明です。
ギョロギョロの正体サイコスの過去や神との関係のまとめ
- ギョロギョロの正体はサイコスという人間の女性
- ギョロギョロはサイコスが地下1500mから操っていた肉人形
- サイコスはフブキの知り合いで、学生時代は異能研究会の副会長と会長の関係
- サイコスは学生時代に未来を見通す第3の眼を開花し「何か」を視てしまったのきっかけに狂気に包まれ人類撲滅を目指すが、フブキに力を封印された
- サイコスは怪人王オロチと合体した際に「神」から接触を受け力を付与されたが、タツマキを筆頭としたS級ヒーロー達の連携に敗北し、最終的にタツマキの「光の槍」に敗北した
- サイコスは生存しており、満身創痍で逃走を図った所にフブキと交戦し敗北
- 怪人協会掃討作戦後はヒーロー協会本部特別収容所で拘束されているものの、協会幹部が研究機関「ツクヨミ」に提供しようと画策した所をタツマキとフブキが結託し奪還しサイコスの身柄を独自に匿う
- 現在、サイコスが何処で匿われているのかは不明
怪人協会首謀者のギョロギョロの正体は、学生時代異能研究会の副会長を務めていたサイコスであり、会長を務めていたフブキの知り合いでした。
サイコスは第3の眼を開花した際に「何か」を視てしまったせいで狂気に侵されてしまいましたが、サイコスが視た未来が何なのかは今の所描かれていません。
何れにせよその未来も神が関わっているとして、フブキもサイコス討伐後に一瞬だけ神を視てしまっているので今後の展開が気になりますね。