鬼滅の刃では鬼に対抗する手段として独自の「呼吸法」を用いています。
鬼殺隊の隊員は全集中の呼吸と基本の五つの呼吸などを混ぜる事で鬼に対抗する力を手にしましたが、「全集中の呼吸」とは一体どのようなものなのでしょうか。
そこで今回は、
- 全集中の呼吸とは
- 全集中の常中とは
- 全集中の呼吸の効果
- 全集中の呼吸は現実で可能なのか
など、「全集中の呼吸」について紹介していきたいと思います。
全集中の呼吸とは
全集中の呼吸とは、内在する力を極限まで解放する呼吸法を指します。
肺を大きくして血中に大量の空気を取り込む事で爆発的に力を増幅する技術であり、これに各種の呼吸を合わせて初めて鬼を狩る力を得るのです。
全集中の呼吸の習得方法
全集中の呼吸のやり方は、真菰曰く「とにかく肺を大きくして血の中にたくさん空気を取り込むと血が吃驚したときに骨と筋肉が慌てて熱くなり強くなる」というものです。
全集中の呼吸を知識ではなく体の髄まで叩き込むにはとにかく死ぬほど鍛える他無く、手足が千切れそうになる・肺や心臓が破れそうになる程の鍛錬の積み重ねが必要とされています。
全集中・常中
力を最大限に引き出す「全集中の呼吸」ですが、全集中の呼吸を常時行う技術が「全集中・常中」であり、全集中の呼吸を四六時中やり続ける事により基礎体力が飛躍的に向上します。
朝も昼も夜も寝ている間もずっと全集中の呼吸が出来るのと出来ないとでは天地程の差が出るらしく、柱や一部の継子は「全集中・常中」を扱えるようです。
なお、全集中・常中の体得は全集中の呼吸以上に苦難であり、耳や肺が痛く呼吸が苦しくなる他、鼓膜がドクンドクン脈打つ等一朝一夕で見につくものではありません。
蝶屋敷では通常の物より硬い特殊な瓢箪を吹いて破裂させるという稽古をつけており、だんだんと瓢箪を大きくしていく事で「全集中・常中」を体得するに至っています。
竈門炭治郎の場合は瓢箪と並行して走り込みや瞑想といった訓練、就寝中もなほ・きよ・すみの三人娘に協力してもらい「全集中の呼吸」を止めたら布団たたきで叩いてもらうという工夫の積み重ねで常中を体得しました。
とは言え、体得して間もなくは気合を入れないと一日中全集中の呼吸は使えない程度となります。
鬼滅の刃に登場する剣士は人間が鬼に対抗する手段として「呼吸法」を修めていますが、作中では「〇の呼吸」という風に様々な呼吸法が登場しました。 そこで今回は最強の呼吸ランキングTOP10という形で紹介したいと思います。 強い呼吸ランキン[…]
全集中の呼吸は止血や毒の巡りを遅らせる
全集中の呼吸を体得していると様々な恩恵があるようです。
全集中の呼吸は現実でも効果がある?
先ず、作中内で竈門炭治郎が反復する呼吸法の訓練は現実でやると体の負担になるでしょうし、瓢箪に息を吹き込んで破裂させるのは血管がはち切れそうなので危険だと思われます。
しかし、作中内で言われている通り「正しい呼吸」をする事で身体に良い影響を与える呼吸法は存在するようです。
殆どの人が呼吸をする際に用いるのは無意識での胸式呼吸だと思われます。
胸式呼吸は胸の肋間筋を使う呼吸法ですが、「腹式呼吸」は肋間筋と横隔膜を使って空気を取り込む呼吸法です。
腹式呼吸は大幹や綺麗な姿勢を維持する効果・自律神経を調節しリラックスする効果・便通改善・声量や代謝の向上が見込まれます。
現在のペットボトルでは柔らかすぎてあまり意味はありませんが、一昔前では空のペットボトルを口に咥えて凹ませるというトレーニング方法なども活用されていましたね。
なお、腹式呼吸ばかりでは外肋間筋を使用しないため肋骨の動きが硬くなり肩こり等の症状が引き起こされる場合があるそうなので、胸式呼吸と腹式呼吸両方とも必要だそうです。
「448呼吸法」という言葉を耳にする事があると思いますが、448呼吸法とは腹式呼吸で4秒かけて息を吸い、4秒息を止め、8秒かけて息を吐きだすという意味であり、腹式呼吸との違いはありません。
腹式呼吸(448呼吸法)は、お腹を動かす事で副交感神経を刺激して身体を回復させる効果を持ちますが、これは本来睡眠時に人が自動で行う働きである為、日中に中途半端に腹式呼吸で活動させると身体の活動と回復リズムが狂い逆に自律神経のバランスが崩れる場合もあると言われています。
腹式呼吸を行って逆に体調が悪くなるという人はこのケースに該当するかもしれません。
その場合は睡眠前に行う事で解消されるかもしれませんが、ネットでは誤った情報が蔓延っているので結局は専門の方に教えてもらうのが一番かと思われます。
全集中の呼吸についてのまとめ
- 全集中の呼吸は内在する力を極限まで解放する呼吸法
- 全集中の呼吸を常時行う技術を「全集中・常中」と呼び、柱や一部の継子は習得している
- 全集中・常中を習得すると基礎体力が飛躍的に向上
- 全集中の呼吸は「毒の巡りを遅らせる」ことや「傷口の止血」が出来る
- 全集中の呼吸を実際に習得するには危険が伴うが、現実では「腹式呼吸(448呼吸法)」などが存在し自律神経を調節しリラックス効果・便通改善などの効果を得る事が出来る
- ※注意点として、「腹式呼吸(448呼吸法)」を用いる場合は専門の方の意見を参考にする
全集中の呼吸は、人間が鬼と対抗する為に必要不可欠の呼吸法であり、基礎体力を飛躍的に向上する事が出来ると分かりました。
炭治郎達はこの全集中の呼吸に各種の呼吸法(水や炎の呼吸)を取り入れる事でより強く肉体を鍛えていきましたが、全集中の呼吸で傷口の止血まで出来るとなると最早人間離れしていますね。
実際に全集中の呼吸を真似する場合は、無理のない範囲に留めるようにしましょう。