【BLEACH】檜佐木修兵は死亡した?卍解や小説のその後について

檜佐木修兵は初期から最終章まで満遍なく登場する準レギュラーの死神ですが、最終章で結局どうなったのかは深く語られていませんでした。

そこで今回は、

  1. 檜佐木修兵の死亡やその後と10年後
  2. 檜佐木修兵の斬魄刀と卍解
  3. 檜佐木修兵の強さが分かる活躍一覧

等、檜佐木の最後や能力、その強さについて紹介したいと思います。

檜佐木修兵は最後に死亡して終わったのか?

  • 原作70巻635話

千年血戦篇終盤、檜佐木は他の隊長達と共に霊王宮へ突入していますが、突入した矢先、ユーハバッハの親衛隊リジェの狙撃の餌食となり右肩から上半身を貫かれて倒れている描写があります。

その後、最後まで檜佐木が登場しなかった事から死亡したものと思われましたが、約4巻越しの74巻で何気ない顔で再登場しているのです。

したがって檜佐木は千年血戦篇で死亡していません。

檜佐木が生きてた理由

リジェの「万物貫通」に撃ち抜かれた檜佐木ですが、小説「bleach can't fear your own world」にて、リジェの狙撃が死神にとっての心臓とも言える「鎖結」「魄睡」を撃ち抜いた事で檜佐木は瀕死の状態に陥っていたと語られていました。

同時にリジェの「万物貫通」の力があまりに鋭かった為に、幸運にも穿たれた穴以外の組織が破壊されずに済んだらしく傷自体は井上織姫の治療を受け回復しています。

しかし、魄睡を損傷した際に失われた霊圧を取り戻す間は数日間昏睡状態だった事も判明していますが、大戦後まもなく藍染が再収監される際には体を引き摺って出向いており、東仙について言及していました。

檜佐木の小説での活躍

霊王護神大戦後を描く小説「bleach can't fear your own world」では、檜佐木はジャーナリストとして四大貴族綱彌代家の新当主の記事を書く事になり、尸魂界の歴史に関わる戦いに巻き込まれてしまいます。

三名の重要人物と深く関わる檜佐木は、凡人ながらその渦中の真っ只中に立ち、世界を救う一助になるのです。

檜佐木と綱彌代時灘の戦い

時灘との戦いは、

  1. 護廷十三隊の一部勢力(京楽、六車、平子、七緒、剣八、一角、弓親)
  2. 破面(グリムジョー、ネリエル、ハリベル)
  3. 滅却師(バンビーズ、ナナナ)
  4. 完現術者(銀城、沓澤、月島、雪緒)

以上の四勢力が共闘し、叫谷で行われました。

檜佐木はジャーナリストとして現世の浦原商店に取材に行った所、戦いに巻き込まれる事になり、鉄裁の協力を得て単身叫谷へ乗り込むと、時灘が模倣する「鏡花水月」に苦戦する京楽達①~③と合流します。

京楽はこの中で唯一鏡花水月を見ていない檜佐木に希望を託すと、影鬼の中に檜佐木を連れ込み作戦会議を行い、檜佐木の攻撃する軌道を目印に全員が援護を行う連携で時灘を追い込んでいきますが、あらゆる斬魄刀の始解を模倣できる時灘は数多の手数で京楽達の連携を裁くと再び全員を鏡花水月に陥れました。

そんな折、アウラが銀城達完現術者を連れてくると、アウラは時灘を裏切り、時灘の斬魄刀に触れる事で鏡花水月の発動を抑えると銀城が最大威力の月牙天衝を放つのです。

直前に時灘は花太郎の瓠丸を放つ事で月牙天衝の軌道を逸らすと、次に瑠璃色孔雀の能力でアウラの霊力を奪い、この中で一番厄介なアウラに止めを刺そうとします。

その瞬間、檜佐木の風死が油断した時灘の腕を斬魄刀事斬り落とすのです。

実は、時灘が鏡花水月を檜佐木に放つ瞬間、平子が逆撫を使って檜佐木が向いている方向を逆さまにする事で鏡花水月の解放を見させませんでした

故に鏡花水月の発動を戦闘中一度も目にしなかった檜佐木は、迷いなく時灘に攻撃する事が出来たのです。

その後、総攻撃を受け重傷を負った時灘は叫谷を脱出しましが、檜佐木が単身叫谷へ乗り込んできた事は京楽達にとっても予想外な僥倖だったものの、そんな檜佐木の異分子要素がこの戦いの勝因となった珍しい活躍でした。

檜佐木と道羽根アウラの戦い

たまたま取材で浦原に会いに来ていた檜佐木は浦原商店を襲撃するアウラと交戦する事になります。

浦原曰く斬魄刀を使わない代わりに白打や鬼道が藍染レベルのアウラは異次元の霊圧量で檜佐木を圧倒させ、浦原が九十九番の鬼道で受けたつ様子を檜佐木は後ろから眺めるしか出来ません。

浦原はアウラと凄まじい鬼道の応酬を行いますが、次瞬、アウラにすんなりと捕縛されたのか忽然と姿を消すのです。

目的を果たしたアウラは恭しく別れを告げると檜佐木の前から立ち去りますが、檜佐木は鉄裁の協力を経て叫谷へと単身乗り込みます。

しかし乗り込んだ先で、一連の活動はアウラから持ち掛けた時灘を欺く演技であり、檜佐木の気づかない所で事情を汲み取った浦原も協力していたと後に知らされると、最終決戦ではアウラは檜佐木の人間性を買い産絹彦禰の未来を託し、託された檜佐木は彦禰を時灘の呪縛から救い出す為に戦うのでした。

檜佐木と産絹彦禰の戦い

小説「bleach can't fear your own world」において一番の見所は、何といっても檜佐木が最強の敵「産絹彦禰」と一騎打ちで対決する場面です。

実力的には眼帯を外した剣八と拮抗している産絹彦禰ですが、そんなバケモノを相手にあの檜佐木が単身で挑む展開は胸が熱くなります。

時灘の傀儡として造り出された彦禰に、檜佐木は何も知らないからこそ色んな可能性がある事を教えてやりたいと立ち上がり、剣八から彦禰の相手を代わってもらい卍解を以って彦禰を疲弊させるのです。

彦禰は生まれたばかりの純真無垢な子供に近く、ただ崇拝する時灘の敵を処分する意外は至って素直な性格だった為、檜佐木との出会いが彦禰に時灘へ従属する意外の感情を芽生えさせると、檜佐木は卍解による不死の世界を共有する事でかつて東仙が教えてくれた事を彦禰に教え込みました。

時灘に依存するのではなく、自分の足で歩める事を教え、自分の魂に従い時灘に頼らない生き方を諭します。

本編では地味で不憫な扱いの檜佐木ですが、この時ばかりは彦禰と真摯に向き合った唯一の死神であり、アウラに見込まれた檜佐木だったからこそ託された代役のいない舞台でした。

檜佐木の10年後の様子

千年血戦篇から10年後、檜佐木は変わらず副隊長を務めていますが小説「bleach can't fear your own world」での事件は当事者以外に機密事項となっている為、檜佐木が卍解できる事を知っている死神は少ないのです。

その為、千年血戦篇では卍解を披露できなかった檜佐木は乱菊に「卍解するするサギ」として揶揄われており、六車も機密事項として知らない振りをする為に乱菊側について檜佐木を揶揄う描写となっていました。

檜佐木の10年後より1年前

とある流魂街の跡地にて産絹彦禰は一人で暮らして生きていましたが、檜佐木はアウラとの約束通り彦禰の成長を見守り、時折様子を見に訪れていました。

先の大戦で力の殆どを失った彦禰はいつか母であるアウラと再会する事を自分のやりたい事だと見出すと、檜佐木もまた東仙や蟹沢といった過去に去っていた者達との思い出やその時の恐怖を胸に抱いて自分のやり方で「血に染まない道」を探す事を目標に掲げるのです。

そして、彦禰がいつの日かアウラと再会できる為なら出来る限りの手助けはしてあげると約束するのでした。

↓檜佐木と東仙や蟹沢の関係についてはこちらから

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BLEACHの表紙

檜佐木修兵の斬魄刀「風死かぜしに

  • 初出:原作38巻324話
  • 解号:「刈れ、風死

檜佐木の斬魄刀の始解は、鎖で繋がれた二対の鎌で、その刃は互い違いで漢字の「卍」状に展開しており、本人曰く「命を刈り奪(と)る形をしている」との理由からあまり好いていはいない口振りでした。

二振りの鎌の見た目から尸魂界では物珍しい二刀一対の斬魄刀と勘違いされがちですが、風死の斬魄刀としての本質は刃ではなく鎖の部分にあり、それ故に二刀の鎌はただの鎖の延長上に過ぎない為、一本の刀になります。

この事については京楽もおかしいと考えており、尸魂界に存在する二刀一対を所持する京楽や浮竹の斬魄刀に限っては、花天狂骨は後天的に生み出したもの、そして双魚理はミミハギ様の影響によるものと推測されている事から例外でした。

戦闘スタイルとしては鎖を巻き付け拘束具の様に活用したり、刃をブーメランのように投擲したりと臨機応変に多様でき、通常形態で突き刺したあと始解することで内部から風死を咲かせるといったえげつない用法も存在します。

因みに、鎖部分がどこまで伸びるのかは今のところ不明です。

檜佐木修兵の卍解「風死絞縄ふしのこうじょう

  • 初出小説「bleach can't fear your own world 3巻」

二振りの鎌を投げ放つことで風死は螺旋を描きながら頭上高く上昇し、やがて風死の両端が接触し檜佐木を中心に黒い渦の中に消え去ると「卍解」の口上で鎖は空中の一点に集中する形で凝縮され、漆黒の塊となり弾け飛ぶと黒い霊圧の風となって辺り一面に吹き荒れます。

卍解展開後はいつの間にか風死が檜佐木の手元に戻っており、その足元からは漆黒の鎖が二本伸び、それぞれが左右の腕に絡みつく事で大地と身体を繋ぎ止め、頭上には始解で二振りの鎌を繋ぎ止めていた鎖が高速で蠢きながら寄り集まり一つの巨大な球体を生み出すのです。

卍解「風死絞縄」の能力

風死絞縄は他の卍解のような強化や攻撃性の向上は皆無であり、使用者と敵を鎖で繋ぎ止めることで互いの霊圧と命を共有し命尽きるまで不死身となるだけの能力です。

故に、霊圧に差があろうともひとたび風死絞縄で繋ぎ止めれば、両者の霊圧が底をつくか檜佐木が自ら解除するまで延々と共有は続き、檜佐木に致命傷を与えようとも再生を続ける為、悪夢のような半永久的な殺し合いを強要されます。

例えば、腕を切断すれば切り口から鎖が生えすぐさま欠損部を繋いで復活を遂げる他、胴体であろうとも例外ではない超速再生とは別次元の回復速度が確立された領域に引き込まれるのです。

更に、相手にも檜佐木同様に鎖が首を括るように繋ぎ止められている事で、当然同質の再生能力が付加されている為に自害すらできません。

作中では産絹彦禰に使用しており、更木剣八と対等に戦う実力者である彦禰でさえ檜佐木の卍解を前に脱出は叶いませんでした。

欠点としては、痛覚などは通常通りなので檜佐木の心を折るような拷問、即ち涅マユリの様な生粋の異常者などには通用しない可能性があります。

ただ、この卍解を初使用した後、剣八に目を付けられたことが最大のデメリットだったのかもしれませんね。

【完結済み】BLEACH
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黒崎一護・15歳・ユウレイの見える男。その特異な体質のわりに安穏とした日々を送っていた一護だが、突如、自らを死神と名乗る少女と遭遇、「虚」と呼ばれる悪霊に襲われる。次々と倒れる家族を前に一護は!?

風死絞縄の能力が同士討ちに近い理由

檜佐木自身、卍解の能力は一護や冬獅郎のように派手に敵を倒せるものが好ましいと考えていましたが、自身の半生を顧みて、戦いに於いて死ぬ事も怖いし東仙を斬ってからは誰かを殺す事も怖くて仕方がないと自嘲し、その精神状態が厄介な卍解に至ったと語っています。

檜佐木の抱く恐れを反転させた別の形は恐怖であり、風死の始解が命を刈り取る形を成した魂を世界に循環させるものだとすれば、卍解の力は命の流れを止め世界を停滞させる封印の鎖だと表現されていました。

小説では、全てを繋ぎ止め、死を禁じ、生を禁じ、頭上の鎖の塊は大気の霊子すら縛り付ける、故に「風死」なのだと由来が明かされています。

檜佐木修兵の強さがわかる活躍一覧

檜佐木は生い立ちや境遇を考えれば準主人公と呼んでも差し支えありませんが、その活躍はスポットライトの当たらない端役の様なものばかりで、主に副隊長クラスや破面の従属官との戦闘が描かれていました。

そこで、檜佐木の戦闘を一覧にまとめてみましたので戦績から強さを見ていきたいと思います。

巻数 時系列と詳細 備考
原作17巻147話 檜佐木vs綾瀬川弓親

剣八が旅禍に与して同行していると、その問題行動を咎めに狛村と東仙、そして帯同する射場と檜佐木と出くわし、檜佐木は弓親と戦闘になります。

場面は飛び、檜佐木は弓親を圧倒し東仙の許へ駆けつけようと思った所、弓親は十一番隊の流儀に従い死ぬまで戦う事を宣言し尚も挑んできますが、檜佐木は尚更剣を引くように諫めると、喧嘩ごときで死ぬ事はないと忠告するのです。

しかし、十一番隊に執着する弓親は五席に甘んじている理由を語り、隊内で内緒にしている鬼道系の斬魄刀「藤孔雀」を始解すると、場面転換後、原作18巻156話にて檜佐木は霊圧をギリギリまで吸い付くされて敗北しているのでした。

弓親に敗北
原作20巻178話 謀反を起こした東仙を拘束する檜佐木

虎徹勇音の天挺空羅で藍染の謀反を知った護廷十三隊は即座に双極の丘に集結しており、檜佐木もその場で藍染の共謀者である東仙の裏切りを知って東仙の背後に立ち刀を首へあてがい拘束しています。

緊急事態とはいえ、恩師の東仙に刀を向ける様は檜佐木の生真面目な性格を表していますが、大虚が放った反膜に遮られた為に取り逃がす結果に終わりました。

東仙を取り逃がす
原作37巻318話 檜佐木はバラガンの召喚した破面を瞬殺

空座町決戦時、檜佐木は空座町をレプリカと入れ替える為に配置した四つの支柱の一つを守護する番人として配備されており、その柱を破壊する為にバラガンが召喚した破面を出現と同時に撃退しています。

破面に勝利
原作37巻319話

原作38巻325話

檜佐木vsフィンドール・キャリアス

檜佐木は支柱の一つを守る為に継続してバラガンに追加で召喚された従属官フィンドールと戦闘になります。

フィンドールは檜佐木を軽視しており、副隊長相当の力で戦うと宣言する他、檜佐木の慧眼に対して「正解(エサクタ)」と上目線で褒め称える等、個性的な敵キャラでしたが、自らの仮面を少しづつ割る事で五席程度の実力から四席三席と実力を底上げしていき、仮面を半分割った頃には副隊長相当の力量を解放しました。

フィンドールは副隊長相当に力を上げた途端檜佐木が苦戦し一方的に体力を消耗していたので遠回しに罵倒すると、勝負をつけるべく「蟄刀流断(ピンサグーダ)」を解放します。

刀剣解放後、響転を活用したフィンドールの急襲を回避する檜佐木ですが、フィンドールが口上を並べている隙を突いて上腕部に巻きつけていた鎖を指で弾き飛ばすと爆竹の如く破裂させ目くらましに使いました。

噴煙に紛れて縛道「百歩欄干」でフィンドールを壁面に拘束し止めを刺そうとした直前、フィンドールは鋏の中から高圧水流を放出して檜佐木が水流を回避する間に脱出するのです。

フィンドールは高圧水流による連撃を叩き込むものの、檜佐木は軽やかに全弾を回避し「風死」を始解させると、「命を刈り奪る形をしているだろ?」の口上の後、変幻自在に伸縮する鎖を投擲してフィンドールを鎖鎌の猛襲で追い込んでいきます。

変則的な風死の動きを前に苦悶の表情を浮かべるフィンドールは、仮面の九割を砕く事で隊長格と同等の力を解放するのですが、檜佐木は手繰り寄せた風死の鎌でフィンドールの鋏を切断するのです。

その際、東仙から教わった「自分の握る剣に怯えぬ者に剣を握る資格は無い」という格言を引用し、檜佐木との力量差を感じ取り背を向けて逃げ出したフィンドールに対して風死を投擲し容赦なく討ち取るのでした。

フィンドールに勝利
原作39巻336話~337話 檜佐木vsアヨン

ハリベルの従属官3獣神が召喚したアヨンが乱菊と雛森に重傷を負わせた際、檜佐木は吉良イヅルと共に救援に赴き、吉良に雛森と乱菊の治療を指示した後はアヨンと交戦しています。

距離を取るため風死の鎖でアヨンの首を捕縛した後、破道の「綴雷電」を鎖に纏い攻撃してアヨンが無抵抗だったのを見定めると、跳躍して背後を取ろうと目論みますが、アヨンは唐突に首周りを回転させて振り返るのです。

アヨンの反撃を間一髪の所で回避した檜佐木は風死の鎖を容易く千切るアヨンを見て「バケモノが…!」と汗を浮かべますが、刹那、視認できない速度で間合いを詰めて来たアヨンの巨大な手で鷲掴みされました。

しかし佐木はアヨンの背後から飛び掛かってくる射場鉄左衛門を視界に捉えるのです。

完全に背後を取った射場でしたが、突如アヨンの側頭部に目玉が出現すると虚閃を放たれた射場は被弾してしまいます。

そして、アヨンは檜佐木を握り締めると肉や骨が圧し潰される音が鳴り、檜佐木の悲鳴が上がるのですが、アヨンは興味を失った様に檜佐木を雑に投げ捨てるのでした。

因みに、アヨンは直後に加勢に来た元柳斎によって呆気なく撃破されています。

アヨンに敗北
原作44巻384話 檜佐木と狛村vs東仙要

原作42巻367話で狛村と東仙が対峙すると、突如鎖が東仙の斬魄刀を捕縛し檜佐木が立ち会いを求めに躍り出るのです。

原作43巻368話で檜佐木は敵対する東仙に対してこれまでの教示に謝意を示し、東仙に教えてもらった全ての技で目を覚まさせ尸魂界へ引き戻すと宣言しますが、東仙は檜佐木の言葉に欠片も恐怖が宿っていないと語り、過去に「恐怖を知らぬ者に戦いに挑む資格はなど無い」と諭した頃と何も変わっていない事を指摘します。

本格的な戦いが始まったのが原作44巻383話であり、藍染が前線に立ったのを契機に真の力を以て戦わねばと覚悟を決めた東仙は初手から虚化を解放するのです。

次瞬、東仙は檜佐木の間合いに踏み込むと左肩口から刀を斬りおろして撃破すれば、同じく虚を突かれた狛村は反撃が間に合わず虚化した東仙の力に圧倒され地面へと蹴り飛ばされます。

虚化の力を狛村に蔑まれた東仙は黒崎一護を引き合いに出し反論しますが、狛村は一護は望んで虚化した訳ではない事を前提として、東仙に関しては死神として充分な実力を持ちながら自ら道を踏み外して堕落したと説き伏せるのです。

東仙は死神と虚を正邪で分ける二元論だと吐き捨てますが、狛村が仲間を裏切ってまで過ぎた力を得ようとする事が堕落だと反論した直後、倒された筈の檜佐木の鎖が東仙の首元を捉え、そのまま建物へと叩きつけた後、檜佐木は東仙の首を押さえつけたまま風死の鋒を突き立てました。

檜佐木は東仙の初手の一撃を反射的に半歩躱して致命傷を避けていたらしく、それも「剣を抜いて立つ時は常に半歩躱せるように構える」といった東仙の教えの賜物だと語った上で、過去に席官を辞そうと決意するほど恐怖心に苦しんでいた時期に東仙の言葉に救われた事を告げると、何故虚化の力を手にする為に全てを捨てたのか、何に恐れているのかを問い詰めました。

しかし、檜佐木の訴えも虚しく、東仙は長々と口上を連ねる檜佐木の腹部を突き刺すと、悲痛な面持ちを浮かべたまま檜佐木は東仙に屋上から蹴り落とされるのです。

落下する檜佐木を見据えた東仙は死神と同化して死ぬ事が恐怖だと口ずさんだ後、卍解した狛村が檜佐木と入れ替わる様に斬り結びますが、狛村は東仙の超速再生を前に完全に違う世界へ踏み込んだ友を前に覚悟を決め、東仙もまた本気で仕留めるべく帰刃・清虫百式「狂枷蟋蟀」を解放しました。

東仙に一度敗北
原作44巻386話

原作45巻387話

檜佐木と狛村vs東仙要の決着

東仙の帰刃した姿は巨大化した蝿を彷彿とさせる容姿で、盲目の世界から初めて開眼して世界の景色に歓喜すると、圧倒的な力で狛村の卍解を打ち砕きます。

東仙がどんなに変わり果てようとも狛村は東仙を斬る事ができずに居ましたが、突如として頭上から襲来した檜佐木が東仙の首を串刺しにした上で風死を解号の合図で咲かせると、東仙は内部から喉を斬り裂かれました。

その際檜佐木は、盲目だった頃の東仙ならばこの程度の一撃は躱していたと零し、今の東仙が檜佐木が知っている東仙とかけ離れている事に心を痛めるのです。

致命打を受けた東仙は帰刃と虚化を解除した状態で横たわっており、檜佐木は狛村と共に東仙の傍らに寄り添います。

狛村は東仙が言った「何れ刃を交えることになる」について檜佐木同様薄々そうなると感じていた事を白杖すると、これまでの関係が仮初だった事実を踏まえて、こうして刃を交えた後は心から解り合えた筈だと諭しました。

二人の本心を受けて東仙は涙を流しながら謝意を述べると、虚化の影響で目が見えている内に檜佐木と狛村の顔をしっかりと記憶に刻もうとしますが、東仙は檜佐木と狛村の目の前で藍染によって殺害される最期を迎えます。

東仙に勝利
原作45巻391話 護廷十三隊総力vs藍染

十刃を打ち倒した護廷十三隊は漸く頭目の藍染を引きずり出す事ができましたが、鏡花水月にかかった全員が翻弄された結果雛森を袋叩きにした後、雛森に扮していた藍染の種明かしを皮切りに元柳斎を除く全員が一掃されました。

ただ、檜佐木が直接藍染にやられた描写はなく、他にも退場描写がないものの以降登場しないキャラクターが多い事からただ単に尺の都合上省略されたのかもしれません。

藍染に敗北
原作57巻503話 檜佐木vsドリスコール

滅却師が襲来した一度目の侵攻で檜佐木が対峙したのはドリスコール・ベルチでした。

ドリスコールは以前宣戦布告をしに瀞霊廷へ赴いた際に護廷隊士を100人と副隊長雀部長次郎を殺害し、今回の侵攻では隊士を100人は殺したと豪語していましたが、その実力は檜佐木自身が力の差がデカすぎると評価するほど明確であり、まるで歯が立たないと独白しています。

ドリスコール戦は一方的に檜佐木がやられている描写ばかりでしたが、駆けつけた元柳斎がドリスコールを瞬殺したお陰で生存する事が出来ました。

ドリスコールに敗北
原作62巻559話 檜佐木vsマスク・ド・マスキュリン

滅却師による二度目の侵攻時には、檜佐木は一日中どこかで聖兵と戦ってきた口ぶりから死覇装も汚れていました。

そんな中、戦場で偶然出くわした一角と弓親の二人と合流すると、直後にマスキュリンの奇襲を受け、三名とも戦闘描写もなくボコボコにされた後戦闘不能に陥っている場面へと飛びます。

ただし、檜佐木だけは辛うじて意識を保っており風死の鎖をマスキュリンの足止めに使うのですが、逆に鎖を手繰り寄せられると強烈なラリアットを叩き込まれて地面へ打ち付けられるのです。

そして、止めの足蹴りを刺される直前、六車が救援に駆け付けるなり、マスキュリンの足蹴りを止めて檜佐木の命を救うのですが、六車と鳳橋もマスキュリンに敗北した為、結果的には救援に来た恋次がマスキュリンを撃破して全員を助けました。

マスキュリンに敗北
原作66巻594話~596話 ペペに操られた檜佐木

檜佐木は登場時から既にペペの「愛」の能力に操られており、本人に操作されている自覚がないまま白哉に斬りかかっています。

白哉の制止に耳を傾けず、檜佐木は漠然と「ペペ様の為に…」と刀を向けて来た為、白哉が仕方なく応戦していた所にペペが登場してネタ晴らしをしました。

術者に操作されていると知った白哉は檜佐木を行動不能にすれば解決すると判断して斬り伏せますが、ペペの能力を受けた者は目的を果たすまでどんな攻撃を受けても立ち上がるらしく、檜佐木は吐血しながらも向かってくるのです。

意外なのは、白哉が「鬼道を使えば檜佐木を死なせてしまう」と心情を綴っている描写があった事で、白哉なりに檜佐木を高く評価している事が如実に表れていました。

その後、涅マユリがジゼルから略奪したゾンビ化状態の六車達が参戦した事でペペは撃退される事となり、檜佐木は六車に地面へ叩きつけられた事で気絶させられています。

ペペに操られる

以上の事から檜佐木の戦績は9戦3勝6敗という事が分かります。

尚、東仙戦は結果的に勝利した為、1勝扱いにしていますが、それも狛村との共闘があったからなので正確に単騎で討ち取ったのは名も無い破面とフィンドールのみです。

ここから更に小説版を足すと、

  1. 時灘→団体戦で取り逃がす
  2. アウラ→手も足も出ずに取り逃がす
  3. 彦禰→卍解で心を折らせて勝利?

となる為、12戦4勝6敗2分けとなります。

檜佐木は星十字騎士団の一人を倒した

  • 原作66巻594話

原作65巻、黒崎一護がユーハバッハの許へ向かう際、星十字騎士団8名と対峙していますが、死神残存勢力がその足止めを買って出ており、その中にはマスキュリンに戦闘不能にされた檜佐木もひっそりと復活して参戦している姿があります。

星十字騎士団との乱戦でそれぞれが離れ離れになった後、白哉が受け持った戦場へ檜佐木が合流する場面がありますが、その際「こっち一人片付きましたよ」と発言しているのです。

また、白哉が三名の星十字騎士団を倒しているのを見て、檜佐木は自身が一人倒す間に白哉が三人も仕留めている事に「これが隊長と副隊長の差か…」と自惚れを反省した様子と強い上昇志向を抱くといった心情が描かれているのですが、これらの描写から檜佐木が星十字騎士団を一人倒している事が分かります。

しかし、何度確認しても檜佐木が倒した星十字騎士団が誰なのか分からない為、この真相は謎に包まれており、この時の檜佐木がペペの「愛」に操作されている状態だった事から発言が虚言だったのかさえ分からないまま有耶無耶になりました。

檜佐木修兵の死亡や小説のその後と卍解のまとめ

  1. 檜佐木修兵は、千年血戦篇でリジェに「鎖結」と「魄睡」を撃ち抜かれて瀕死だったが井上織姫に治療されて生存している
  2. 檜佐木修兵は、小説版で主人公となり尸魂界の歴史の真実を知る他、綱彌代時灘・道羽根アウラ・産絹彦禰と戦っている
  3. 小説版の事件は機密事項扱いなので檜佐木が卍解を使った事は殆どの隊長副隊長は知らないまま
  4. 檜佐木修兵の卍解は「風死絞縄」で、使用者と敵を鎖で繋ぎ止めることで互いの霊圧と命を共有し命尽きるまで不死身となる能力

檜佐木は一護に次ぐ主人公感溢れる経歴や物語性を有しており、藍染惣右介が進化に欠かせないと掲げた「恐怖」をまさに一心に受けているキャラクターだと言えます。

本編や小説では生真面目で切実とした一面を見せ、外伝やアニメオリジナルではネタキャラとして面白おかしく扱われる存在、それこそBLEACHでは檜佐木の右に出る者はいないでしょう。

そんな檜佐木は小説版で尸魂界の歴史の全てを知ってしまいましたが、公平なジャーナリストとして今打ち砕くべき悪に立ち向かうと「恐怖」を抱えたまま卍解に到り、尸魂界を救う一端を担いました。

卍解自体は未だ不完全ですが、対象者との霊圧差を均等にする能力は仲間がいれば有利に働く能力なので、今後より研鑽を積んだ状態が楽しみな能力です。

【完結済み】BLEACH
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黒崎一護・15歳・ユウレイの見える男。その特異な体質のわりに安穏とした日々を送っていた一護だが、突如、自らを死神と名乗る少女と遭遇、「虚」と呼ばれる悪霊に襲われる。次々と倒れる家族を前に一護は!?