茶渡泰虎は黒崎一護の親友枠兼石田雨竜や井上織姫同様初期から登場する現世組の仲間として活躍していました。
そこで今回は、
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等々、茶渡の基本情報を紹介したいと思います。
茶渡泰虎の最後と10年後の職業
千年血戦篇の途中から存在が消えてしまった茶渡ですが、
- 茶渡の最後
- 茶渡のその後
以上について見ていきたいと思います。
茶渡の最後は何話?
- 原作72巻661話
茶渡の最後が描かれたのは「原作72巻661話」になります。
千年血戦篇で茶渡の見せ場は、虚圏ではキルゲの戦闘を終始見学した挙句神聖滅矢で致命傷を負わされたり、霊王宮ではナックルヴァールにやられた一護を救出する為に躍り出るも「致死量」の能力で霊子中毒に陥り戦闘不能になる等、これといって活躍していません。
しかし、護廷の支援を受けながら一護を真世界城へ送り届ける最中、城内で石像兵の襲撃を受ける事になると茶渡は一護達を先に行かせる為に一人殿を務めています。
因みに、すぐ後に志波岩鷲が「石波」を使って到着したので実際には二人掛かりで殿を行いました。
茶渡は一護達がユーハバッハを倒した後に安心して戻ってこれるように退路の確保を担うべく「俺達の仕事は城の中を一切合切片付けて一護の帰り道を用意してやることだ!」と岩鷲に言い聞かせるのです。
こうして一護の帰り道を用意する為に茶渡と岩鷲は二人掛かりで石像兵の一掃を始めるのですが、茶渡や岩鷲の戦闘描写が省略されるばかりか、この時の決め台詞が千年血戦篇の最後の出演になりました。
茶渡の用意した帰り道は使われなかった
ユーハバッハが支配する真世界城の迎撃システムでもある石像兵はそれなりに強いと予想されますが、結局茶渡が石像兵を全滅させたのかは本編では語られていません。
しかし、小説「bleach can't fear your own world」の中でその当時の出来事を岩鷲目線で語っている章があるのです。
実は、茶渡と岩鷲は前述通り石像兵を全滅させて一護の帰りを待っていたそうなのですが、ちょうど本編ではその当時、一護はユーハバッハを追ってユーハバッハが作り出した空間を利用し瀞霊廷へ降りていた為、茶渡達が用意した帰り道は使っていません。
また、石像達が急に湧かなくなったのは一護がユーハバッハを討った為であり、終戦後に再び真世界城へ戻ってきた一護が茶渡と岩鷲の後ろに現れ「悪りぃ、先に下に降りちまってたから迎えに来た」と言いのけた事が判明しました。
この出来事に対し一護の帰り道を用意すると張り切っていた岩鷲から盛大にツッコミが入れられていますが、そんな一護に対し茶渡は開口一番「そうか……終わったんだな」といい顔で笑ったそうです。
それに対しても岩鷲がツッコミを入れていますが、良くも悪くも「一護は進む道しか見えていない」という茶渡の言葉が身に染みた瞬間でした。
茶渡泰虎の10年後の職業
- 原作74巻686話
茶渡は霊王護神大戦から約10年後にはWBOのヘビー級タイトルマッチに挑戦者として出場するボクサーとなっています。
一護達現世組は勿論、クラスメートだった啓吾達も一護の自宅に集まり、そのテレビ中継を視聴している姿がある為、彼等との交流も続いている事が窺えました。
ただ、完現術がなくとも落下する鉄骨を受け止めるポテンシャルの茶渡に勝てる人間が存在するのか想像つきませんが、世界は広いので同じ異能使いが中には存在するかもしれない為、茶渡が天下を取れるように読者共々応援していきたいですね。
茶渡がボクサーを目指した経緯
実は、霊王護神大戦から約3年後を描く小説「BLEACH WE DO knot ALWAYS LOVE YOU」にて、ルキアが織姫に入籍と挙式について報告した際に茶渡がボクサーを目指した理由が語られています。
ルキアの結婚式までに何か特別な贈り物をしたい、織姫の提案でウェディングベールを手作りする事になった一護達は高校時代の仲間と一緒にベールに添える「苺の花」の刺繍を手伝っており、作業中に互いの現状を話していました。
そんな中、茶渡が用事がある為帰ろうとするのですが、一護が理由を聞けばヘビー級の日本チャンピオンからスパークリングを頼まれていると告げるのです。
このヘビー級のチャンピオン「安堂ダニエル」に付き添ってきた伝説の名コーチが茶渡の才能に惚れ込んだ事が始まりであり、後に茶渡を数年がかりで口説き落としプロ入りを決意させた事が判明しました。
原作の最終話で茶渡がヘビー級タイトルマッチに挑戦していた理由はこういった経緯があったのです。
しかし、茶渡のような逸材(人間離れした肉体)でも出場まで10年の歳月がかかるとは驚きですね。
茶渡泰虎のプロフィール
【名前】 | 茶渡泰虎 |
【愛称】 | チャド |
【職業】 | 高校生→プロボクサー(10年後) |
【身長】 | 197cm |
【体重】 | 112kg |
【血液型】 | AO型 |
【生年月日】 | 4月7日 |
【好きなもの】 | トマト、可愛いもの(動物やぬいぐるみなど) |
【能力】 | 巨人の右腕
悪魔の左腕 |
【所属】 | 人間、完現術者 |
【初登場】 | 原作1巻 |
【声優】 | 安元洋貴 |
筋肉質で2m近くの体躯を持つ高校生で、メキシコの祖父の血を受け継ぐクォーターであり、一護のクラスメイトです。
生まれつき体格と浅黒い肌のせいで差別を受けていたせいか周囲から怖がられたり喧嘩をする事が絶えない幼少時代を送っていましたが、現在は心優しい性格をしており、その生まれ持った頑丈な体を使って困っている人を助ける立派な青年に成長しています。
ただし、工事現場から落下する鉄骨を受け止めたり、オートバイと衝突しても無傷で済む異常な肉体強度を持つ等、初登場時から人間離れした存在でした。
茶渡とインコのシバタの関係
- 原作1巻7話~2巻
飼ってる人が酷い有り様で死んでしまう「呪いのインコ」が巡り廻って茶渡の友人へ辿りついた回、茶渡は原因不明の怪奇現象から友人やインコを守る為に虚から逃げ回る事になりました。
実は、この喋るインコは「シバタユウイチ」という子供の霊魂が憑依したもので、生前母親を殺害した連続殺人犯がシバタの母を殺害する際にシバタに靴紐を掴まれたせいでベランダから転落死して虚となり、シバタに嘘を吹き込んだ事が発端です。
虚はシバタの霊魂をインコの中にぶち込むと「俺から3カ月逃げ回る事が出来たらママを生き返らせてやる」と出来もしない約束を交わすと、殺し損ねたシバタを野に放ち、これまで茶渡の様に守ってくれた人間を狩って遊んでいました。
当時、能力が覚醒していない茶渡は虚が見えるほど霊感が強いわけでもないので、転校生のルキアと協力して虚と応戦するのですが、最終的には死神代行として駆けつけた一護が虚を討伐しており、虚は生前の罪から地獄へ引きずり込まれます。
虚の嘘を知ったシバタは「少なくとも向こうへいけばママに会える」という一護の言葉に希望を見出し魂葬を受けて尸魂界へ送られるのですが、尸魂界へ旅立つ直前にシバタは茶渡に御礼を述べるのです。
また、シバタの旅立ちを前に茶渡は「俺が死んでそっちへ行ったら…もう一度…おまえを抱えて走り回っていいか…?」と優しく声を掛けると、シバタは本来の姿に戻り涙を浮かべて「うん!」と頷き、尸魂界へ旅立っています。
能力覚醒前の一押しのエピソードなので、未読の方はぜひ一読下さい!
尸魂界でシバタと再会
- 原作9巻76話
ルキア奪還のため尸魂界へやってきた一護達は思いがけず流魂街でシバタと再会を果たしています。
流魂街に流れ着いたシバタは生前の子供の容姿をしており、茶渡を見つけた際には「ぼくだよ!インコのシバタだよっ!」と元気に手を振っていました。
その際、一護達と別行動を取る茶渡はシバタを肩車して流魂街の街並みを見物しながらシバタが流魂街に来てからの話を聞いています。
尸魂界では死んだ場所や時間が混在した人間が死んだ順に整理券を配られ東西南北の流魂街へ振り分けられると入居を許可されるといった事務的な仕組みになっているらしく、シバタも振り分けられた流魂街で知り合った他人と家族に似た共同生活を送っていました。
その為、尸魂界で亡くなった身内と再び出会える確率はうんと低く、シバタも未だ母親と再会できていない事を打ち明けると、茶渡は「探していればいつか会える」と励ますのです。
その言葉にシバタは涙を浮かべてありがとうと伝えています。
茶渡とアブウェロの関係と過去
- 原作12巻107話
両親を早くに亡くした茶渡は8歳の頃にメキシコ在住の祖父「オスカー・ホアキン・デ・ラ・ロサ」に引き取られました。
少年期の茶渡は体の大きさを笠に着て少しでも気に喰わない相手を殴り倒していた手のつけられない甘ったれでしたが、その度に力強く叱ってくれたのがアブウェロであり、アブウェロの存在のおかげで茶渡はまっとうな人間になれたと自明しています。
茶渡にとってアブウェロは何度御礼を言っても足りないくらい感謝すべき対象であり最愛の親だったのです。
茶渡がアブウェロから学んだ教え
- 原作5巻39話
茶渡はアブウェロに生まれ持った大きく強い拳が何の為にあるのか、その使い方を教わりました。
強く・大きく・美しい、およそ人が神に臨む全てのものを持って生まれた事を誇り、違う者が虐げられる世の中の仕組みに呑み込まれずに誰かを護れるような人間になるよう「おまえは優しくありなさい」というアブウェロの言葉を受け、茶渡は胸に刻み込んだのです。
この約束を信条にした茶渡は、以来自分の為に拳を使う事は止めており、誰か困っている人の為にふるう事を決めています。
茶渡のペンダントコイン
- 原作12巻107話
茶渡が常日頃首に下げているペンダントは外国製のコインの形をしていますが、曰くメキシコで手に入れた命より大事なものだそうです。
実は回想で登場する祖父が似たような物を首につけているので、恐らく祖父から譲り受けたもの若しくは形見に準じた可能性が高いと考えられます。
ただ、祖父の生死について語られていないものの、茶渡がアパートで独り暮らしをしている境遇を考えれば自ずと答えは出ているような気がしますね。
茶渡と黒崎一護の関係
- 原作12巻102話
茶渡と一護の出会いは中学の頃に遡ります。
髪色で悪目立ちする一護は昔から不良に絡まれては喧嘩を繰り返しており、茶渡が馬芝中へ転入する初日も上級生に目を付けられた一護は路地裏でボコボコにされていました。
そこへ通りかかった茶渡が見兼ねて一護を助けに入った事がきっかけです。
上級生達を倒した茶渡は一護に上級生に何かしたのか訊ねると、一護は別に何もしていないものの髪色のせいで目立って嫌われている事を打ち明ければ、茶渡を見て「オマエもそうなんじゃねーのか?」と核心を突くのでした。
茶渡は自身の浅黒い肌のせいで差別を受けてきましたが、同じく生まれ持った髪色を疎まれる一護と親和性を感じ、出会ってすぐ打ち解けた二人は自然とよくつるむようになったのです。
BLEACHの作品内において、死神・虚・完現術・滅却師と全ての種の因子を持ち合わせる主人公である黒崎一護ですが、一護がどうして全ての因子を所有しているのか、また内在するに至ったのか、 黒崎一護の生い立ち 黒崎一護が保有する力[…]
茶渡と一護の約束
- 原作12巻107話
戦えばめちゃくちゃ強い茶渡ですが、不良に絡まれても絶対に手を出さない事に一護は疑問を抱いており、その旨をぶつけた事があります。
その際、茶渡は「自分のために拳は振るわない」という祖父との約束でその信条を貫いている事を語りました。
ある時、報復を企む不良集団に河川敷へ拉致された茶渡は拘束されてボコボコにされるのですが、一向にやり返さない茶渡に手応えの無さを感じる他、不良たちの攻撃が殆ど効いていないのかあっけらかんとした態度を取る茶渡を見て逆上すると、茶渡が大事にしているペンダントをその場で引きちぎりペンチで破損させようと目論むのです。
それでも祖父との誓いが楔となって手が出せずにいる茶渡でしたが、そんな時、一護が救援に駆け付けると不良集団を容赦なく殴り倒していき、茶渡のペンダントを代わりに取り戻すのでした。
そして一護は、茶渡にこれまで通り祖父の教えを守るのを前提に一護の為に敵を殴る事を提案するのです。
茶渡が一護の為に敵を殴り、その代わり一護が茶渡の為に敵を殴る。
そういった持ちつ持たれつの関係で茶渡が命をかけて守りたいものがあるなら一緒に守ってやると告げれば、茶渡は快く一護と約束するのでした。
そういった経緯から茶渡は作中で一護が困っている時は命を賭してでも共に戦う事を選択しているのです。
茶渡と一護の信頼関係
- 原作12巻106話
一護と共にルキア奪還の為に瀞霊廷へ立ち入った茶渡は京楽と対峙する事となりますが、その絶対的な力の差に京楽から諦めて帰ったらどうだと諭されるのです。
ルキアを救出しに来たと言うわりにはその出会いから今に至るまであまりに短い期間であると、京楽はその薄い友情を指摘するのですが、茶渡にとってはそれは二の次であり、本音は「一護が助けたがってる」という理由から行動している事を吐露しました。
そしてその行動理念も一護が命をかけているだけで充分だと話せば「俺が命をかけるのにそれ以上の理由は必要ない」と断言するのです。
茶渡の信念はのらりくらりとやり過ごす京楽の心も突き動かす事となり、結果的に京楽の本気を引き出した事で敗北してしまうものの、親友の為に最善を尽くす茶渡と全力で相手をする京楽の心意気がカッコいい最高の演出の一つとなりました。
茶渡泰虎の最後と10年後や一護などの関係についてのまとめ
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少年時代の茶渡は手も付けられない程に暴力的だった過去を持ちますが、祖父に引き取られたのが心変わりの契機となり、祖父の愛情に触れて誰かの為に力をふるう「優しい人」になりました。
そして、一護と出会うと「互いの為に拳を振るう」と約束し大切なものを守る為に戦う様になります。
そんな茶渡ですが、千年血戦篇では修行をして力を付けたというのに最後は石像兵を足止めして一護の帰り道を用意する大役を担ったものの、肝心の一護は茶渡が用意した帰り道を使う事はありませんでした。
しかし、それでも一護が全てを片付けた事からいい笑顔を浮かべてやり遂げた様子だった事から、ただ親友が無事でいた事だけを考えていた事が分かります。
茶渡の扱いに関しては悲しいものを感じてしまいますが、どこまでぞんざいに扱われても大切なものの為に行動するその姿勢はBLEACHにかかせない愛すべきキャラクターでした!
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