原作58巻で登場した麒麟寺天示郎は、浦原が模倣した温泉の開発者であり、卯ノ花列の回道の師であるなど、尸魂界の発展に尽力しているキャラクターです。
そこで今回は、
- 麒麟寺天示郎のプロフィール
- 麒麟殿と温泉の能力
- 麒麟寺天示郎と卯ノ花列の関係
- 麒麟寺天示郎の斬魄刀
- 麒麟寺天示郎の強さとその後
など、麒麟寺の基本情報について紹介したいと思います。
麒麟寺天示郎のプロフィール
【名前】 | 麒麟寺天示郎 |
【年齢】 | 不明(※卯ノ花の正体を知っていた事から1000歳は超えていると思われます) |
【所属】 | 零番隊第一官「東方神将」 |
【零番離殿】 | 麒麟殿 |
【二つ名】 | 泉湯鬼 |
【異名】 | 雷迅の天示郎 |
【斬魄刀】 | 金毘迦 |
【初登場】 | 原作1巻 |
【声優】 | 志村知幸 |
王属特務零番隊の一人でリーゼントに煙管を咥えた人相と口調の悪い死神です。
半裸に腹巻と丈の短い羽織、チンピラのように高圧的な第一印象がありますが、実際には思慮深く洞察力に優れており、見た目に反して回道のスペシャリストでした。
零番離殿「麒麟殿の温泉」
泉湯鬼の二つ名を持つ麒麟寺天示郎の零番離殿には、切妻屋根などの和風な建物が建ち並ぶ町に温泉「麒麟殿」と書かれた表札が立てかけられた建物があり、白骨地獄と血の池地獄に交互に浸かる事により体内の腐った血と霊圧を麒麟殿の湯と入れ替える事で体の傷を癒す効果があります。
作中では、見えざる帝国の一度目の侵攻で傷ついた黒崎一護と重傷を負った阿散井恋次と朽木ルキア、そして卯ノ花の回道でも治せない瀕死の朽木白哉を連れていき無事回復させました。
瀕死の重傷を負っていた朽木白哉を完治させている事からもその治療効果の高さが窺えます。
白骨地獄
巨大なししおどしが五月蠅い岩肌に囲まれた露天風呂で、湯治する事で傷み切った霊圧を血と一緒に絞り出す前段階に使用する温泉です。
先ずはこの白骨地獄でスカスカになるまで絞り出しますが、頭まで浸かって100まで数えるのが麒麟寺流で、文句を言う一護は配下の数男と数比呂によって湯船に沈められていました。
血の池地獄
一見して地獄の釜茹の如く煮えたぎった温泉で血の池地獄と命名されており、白骨地獄でスカスカになった体に血と霊圧を補給する温泉になります。
何やらブクブクと煮立ってはいますが、人体に害は無いようです。
白骨地獄と血の池地獄の危険性
麒麟寺や一護達が全裸で浸かっていた白骨地獄と血の池地獄は、超霊子で編まれた「防護湯衣」をまとっていなければ「過回復」でグズグズに腐り破裂してしまう危険性があります。
しかし、防護湯衣を着こんだ数男と数比呂でさえも脱衣すれば忽ち防護湯衣が消失し、体に焼け爛れた様な傷跡が浮かんでいる事から、全裸で長い時間温泉に浸かっていられた一護達は見込み以上の逸材だと麒麟寺は評価しました。
朽木白哉などの瀕死の重傷以外では防護湯衣を着て湯船に浸かるのだと思われます。
また、手ぬぐいには頭から霊圧の芯が抜けて死ぬのを防止する役割があるなど、何かと危険度の高い温泉です。
遊び場にあった温泉との関係
原作15巻130話の一護と夜一の修行中に登場した温泉は、浦原喜助が麒麟殿の湯殿を分析しそれを模倣して作ったものでした。
浦原作の温泉は、忽ち擦り傷や切り傷程度ならば凄い勢いで治癒できる能力はありますが、本物の白骨地獄の様に重傷を治せる程の治癒力は持っていません。
麒麟寺天示郎が創り出したものは?
零番隊はそれぞれ尸魂界の歴史に残る偉業を成した者達ですが、麒麟寺に関しては何を成したのかは明言されていません。
しかし作中では、
- 卯ノ花烈に回道を教えた
- 麒麟殿の温泉は回復能力を有している
この2つの成果がある事から見ても、魂魄を修復・回復する能力を創り出したのではないかと推測できます。
麒麟寺天示郎と卯ノ花烈の関係
原作58巻516話で登場した麒麟寺は、四番隊隊長卯ノ花烈に強烈なガンを飛ばしながら「俺が教えた治療の技はキッチリやってんだろうなぁ」と発言した事から、卯ノ花烈に回道を教えた師の立場である事が判明しました。
また、瀕死の朽木白哉を麒麟寺が預かる際に食い下がる卯ノ花に対して「解ってんだろ、列。今のお前えがやるべき事は治療なんかじゃ無えって事は」と諭す描写からは、卯ノ花の素性が初代剣八である事を知っている事を示唆しています。
加えて、初代護廷十三隊のシルエットの中に麒麟寺らしき影が窺える事から、二人は1000年以上前から関係があったと予想されていますが、真相は分かりません。
麒麟寺天示郎の斬魄刀「金毘迦」
【解号】 | 「天照一閃、金毘迦」 |
【初出】 | 原作65巻588話「The Headless Star 7」 |
始解前は湯かき棒の見た目をしていますが、始解後は先が刃となった薙刀状に変化し解号と共に発光します。
尚、作中では金毘迦の能力が明かされる事は無く、本誌と単行本では解号の言葉が修正されている等、どことなく不遇な扱いを受けている斬魄刀です。
鞘には平仮名で「きりんじ」と意匠されています。
麒麟寺天示郎の強さや生死について
麒麟寺は原作65巻で霊王宮に踏み込んだユーハバッハと親衛隊と対峙しており、零番隊の中で一番に戦線に立たされました。
しかし、ユーハバッハの影に潜むニャンゾルの能力に気付く事が出来ず、自分の攻撃が一切当たらない現象に苦戦する等、せっかくの活躍の場は残念な結果に終わってしまい、ユーハバッハの侵入を許してしまいます。
麒麟寺天示郎は弱い?
千年血戦篇での麒麟寺はユーハバッハの侵攻を許した後、親衛隊の誰かと戦闘を行っている筈ですが生憎と戦闘描写が省かれ為に次に登場した際には敗北し事切れている姿でした。
麒麟寺の活躍をまとめると、
- ニャンゾルの能力を見極められずにユーハバッハの侵入を許す
- 自傷した王悦の血を温泉能力で入れ替えて治癒させる
- リジェの万物貫通で金毘迦を射抜かれて王悦を守り切れなかった
- 親衛隊の誰かに敗北する
以上の様に、やや残念な結果に終わっています。
しかし、自傷し出血多量で死に至る王悦を瞬く間に治癒した技術は天下一品であり、麒麟寺の真価は戦闘面では無く回復などのサポートにある印象でした。
したがって麒麟寺の戦闘面での強さはそこまで強くないものの、回道に於いては尸魂界でも最上位に位置する事が分かります。
麒麟寺天示郎の死亡とその後
麒麟寺は単行本67巻611話で兵主部一兵衛がユーハバッハに敗北した際に残りの零番隊と一緒に敗北している姿が描かれており、以降登場しない事から死亡している事が窺えます。
しかし、小説「BLEACH Can't Fear Your Own World」の冒頭で兵主部が名前を呼んだ事で零番隊は全員復活しました。
兵主部曰く、零番隊は零番離宮を巡る霊脈と各自の霊力がほぼ融合している為、零番離宮全てが破壊されない限り兵主部が名前を呼べば復活できるそうで、簡単には死ねない運命だと語っています。
王族特務を生業とする死神の上位である零番隊ですが、たった五人で護廷十三隊の戦力以上と言われていたものの結果的に敗北を喫しました。 そこで今回は、 零番隊の死亡と全滅の経緯 零番隊の復活とその後 零番隊が弱いの[…]
麒麟寺天示郎の能力や死亡とその後についてのまとめ
- 麒麟寺天示郎は瀕死の重傷者を治癒できる温泉の開発者
- 麒麟寺天示郎は卯ノ花列の回道の師であり素性を知っている
- 麒麟寺天示郎は霊王宮に侵入したユーハバッハと対峙するが親衛隊に敗北した
- 麒麟寺天示郎は死亡後に兵主部に名前を呼ばれて復活している
初登場時に卯ノ花烈と関りがある事が分かった麒麟寺天示郎ですが、登場機会も少なく詳細な部分が明らかになっていないキャラとなってます。
しかし、黒崎一護達の治療をしたりと、物語に於いて重要なポジションにいたキャラである事は間違いないので、アニメ版での登場が楽しみですね。