幽☆遊☆白書に登場するコエンマは霊界の王である閻魔大王の息子、閻魔大王Jr.(ジュニア)です。
初登場時はおしゃぶりをしている赤ん坊そのままでしたが、話しが進むにつれコエンマも謎の多いキャラだと分かりました。
その謎をひとつずつ解き明かしていきたいと思います。
- コエンマとは何者なの?
- コエンマは強いの?
- 霊界案内人のあやめとは何者なのか
- おしゃぶりの謎
- 鬼とは?
これらを中心に知っていきましょう。
コエンマとは何者でどんな仕事をしているの?
霊界の長である閻魔大王の息子で、霊界探偵としての幽助の上司。
常はおしゃぶりをした幼児のような姿をしていますが、本人曰く「幽助の五十倍は生きている」との事です。
コエンマのプロフィール
- 名前:コエンマ(閻魔大王Jr.)
- 性別:男
- 誕生日:不明
- 年齢:不明(ただし一千年以上生きているらしい)
- 容姿:霊界ヴァージョンは幼児姿で「Jr」の文字が入っている気球型の帽子を被っていて、口には常におしゃぶりをしています。
- 声の出演:田中 真弓
- 初登場したのは:霊界ヴァージョンは単行本1巻、人間界ヴァージョンは単行本6巻
人間界用の姿でイケメンになる
コエンマの人間界ヴァージョンが初めて登場したのは単行本6巻になります。
霊界ヴァージョンは幼児のような見た目をしていますが、その姿で出歩くと目立つために姿を変えていて、人間界ヴァージョンはイケメンな美青年になり額に「Jr」の文字が刻まれますが、青年姿になってもおしゃぶりをしたままなので折角のイケメンが台無しだとファンに言われているようですね。
人間界ヴァージョンのコエンマは身長も高く、桑原未満幽助以上という身長です。
コエンマの仕事
霊界にいる時は書類仕事で目が回る忙しさの中にいる事が多く、デスクの上には山積みの書類が鎮座しています。
閻魔大王不在時にはその代行をも行い、死後の天国地獄への沙汰を決める審判も行っていました。
それと同時に人間界で悪事を働く妖怪の見張りを任され、霊界探偵を選別しその上司として仕事も割り振っている多忙な人です。
アニメでは「忙しい、忙しい」と言いながら一心不乱に判子を書類に押しているシーンがあったり、暗黒武術会から帰還した時は書類で部屋が埋まりドアを開けた途端に雪崩を起こした書類に押し潰されたシーンが追加さたり、コエンマの忙しさが強調されたりもしました。
コエンマが受けた処罰
立場がある以上、それに応じた処罰も受けていて、軽罰から重罰までいろいろあるようですが、明らかになっている処罰について見ていきたいと思います。
- おしり百たたき
単行本3巻に掲載されている霊界三大秘宝盗難事件編で、幽助の奮闘により何とか秘宝の奪還に成功したものの剣は血で錆びているし、鏡は霊丸で割れているし、結局隠し通せなくて閻魔大王からコエンマに軽罰が下されました。
それがおしり百たたきの刑だったのです。
- 人間界への謹慎(アニメ版)
霊界特別防衛隊と閻魔大王に背いた罪で単行本ではお咎めなしでしたがアニメでは人間界への謹慎処分を受けました。
その後、魔界統一トーナメントが終了した後に霊界へ帰る事を許されます。
仙水の事件から幽助たちが魔界に行き、雷禅の死と魔界統一トーナメント開催までの日数を考えれば長い時間の謹慎処分といえますね。
コエンマの声を担当している声優
コエンマの声を担当している声優は田中 真弓さんです。
男児のような低めの声を活かし、アニメなどで声優業の仕事を精力的に行っている一方で、フジテレビの『クイズ!ヘキサゴン』など、ナレーションの仕事も多くこなしています。
コエンマの声を担当している田中 真弓さんが担当している他アニメキャラ
- ドラゴンボール(1986年~ クリリン ヤジロベー)
- 忍たま乱太郎(1993年~ 摂津のきり丸)
- ONE PIECE(1999年~ モンキー・D・ルフィ)
- 結界師(2006年 雪村時子)
コエンマの父は閻魔大王
霊界の長で巨人の姿をしていて、清廉潔白かつ厳格な性格をしています。
怒りは人間界にも影響を及ぼし、大震災や火山の噴火にも繋がるとされているためコエンマは怒らせないように努めているとの事でした。
コエンマが何か失態を犯した時には父として叱り、軽罪で尻百叩きなどを課しているとの事です。
その姿がはっきりと描かれたのは単行本16巻で、櫂に乗ったぼたんと比較してとても大きな人物だと分かりました。
コエンマが行った父への罷免(ひめん)
単行本19巻で明らかになった事ですが、霊界が今までやってきた悪事(D級妖怪たちを洗脳してわざと人間界で悪事を働かせていた事)をコエンマが告発した事で父である閻魔大王を罷免に追い込みました。
罷免とは「大臣や議員を辞めさせる事」を意味し、「辞める」のではなく「辞めさせる」のですから、コエンマにとっても相当な覚悟で行った告発だと言えます。
アニメではこの部分は描かれていませんが、単行本で描かれた話しはコエンマの確固たる意志を強く感じさせてくれるものとなりました。
コエンマは強いの?
霊界での通常な容姿や言動から弱く護られている存在に見られがちですが、幽助たちよりも長く生きているので知識や、いざという時の決断の潔さを見せてくれます。
精神面的な強さを見るのならコエンマはかなり強いと言えるでしょう。
人間界で起きた火事から螢子を助けた強さ
単行本2巻、『炎の中で…!』で幽助の住む家が放火された時、助けに飛び込んだ螢子も火に巻かれそうになっていました。
コエンマは呪文を唱えて念を送り、幽助から徳(今までしてきた善行や良心)を取り出して、出口までの火を避けさせて道を作ってしまったのです。
そんな事をやれる凄さ・格の違いを見せ付けられたシーンとなりました。
暗黒武術会で見せた強さ
暗黒武術会では浦飯チームのオーナーとして責任を背負っていました。
決勝戦では幻海の変わりに大将として参加して、左京の提案した賭けを真っ向から受け止め、自身の命を賭け勝負を幽助に託します。
この段階で幽助と戸愚呂・弟の実力の差を知る事はなかったにも関わらず、幽助を信じて託す力は強さと言っていいものではないでしょうか。
- 左京との賭けの果て
単行本では簡単に描かれただけでしたが、アニメではこの描写が詳しく描かれました。
戸愚呂・弟の敗北で賭けに負け命を差し出さないといけない時、コエンマは「お主の命などいらんよ」と言いましたが左京は「負けをチャラにしてもらうなんざギャンブラーとして最低」と言って納得しません。
アニメ65話、『闘技場と共に消える野望』では左京が会場に仕掛けた爆弾で闘技場が崩れる中、左京と話し合うためにコエンマは一人で追い掛けました。
話しをしている中、左京を追い掛けてきた静流を護りつつ崩れる中を撤退するところもコエンマの確固たる強さを感じさせてくれます。
仙水相手に立ち向かう
単行本16巻で仙水と戦っている幽助の元に駆け付けたコエンマは怯む事なく立ちはだかります。
力の差は歴然、しかも仙水は凶悪な性格のカズヤになっているにも関わらず逃げる事はしませんでした。
言葉で説得しようと、戦いの場に身を投じる事ができるのですからそれは強さと呼べるのではないでしょうか。
仙水忍が登場したのは暗黒武術会を終えて、日常に戻ってきた幽助たちの元に新しい事件が舞い込んできた事が切っ掛けでした。 最初は全く姿すら見えていなかったのですが、追跡していくにつれて黒幕だと分かり、その正体が幽助の先輩に当たる元・霊界探[…]
- かつての部下の責任を償う
魔界の穴を空けようとした仙水に対して、自分も一緒に責任を取ろうと考えました。
ただ、捕らえて罰を与えるのではなく、一緒に地獄に落ちようと考える事ができるのは並大抵の事ではありません。
後を任せられる者への強い信頼があり、かつての部下に対する愛情を感じる強さを見る事ができました。
魔封環とは?
コエンマが魔封環を使った描写が見られるのは単行本16巻になります。
霊界に存在する防御系呪文の中でも最大最強に位置している呪文の事。
長い年月をかけて自らの霊気を聖なる道具に送り込み敵・あるいは敵地に放ち強力な結界を作り、特に魔界の生物には有効でS級妖怪ですら、この呪文にかかれば身動きができなくなってしまいます。
コエンマは過去二度この技を使っていて、仙水を前に緊急事態と判断し三回目の使用となりました。
部下を大切に思う気持ち
単行本19巻、『のるか そるか』で審判の門が占拠され人質になった時、自分を真っ先に殺せと言い切れるところは心の強さがある証拠だと思えます。
そして幽助が自爆ボタンを選択して間違えたら死ぬという時、最後まで近くで待っているなど部下に命を預ける事も厭わない辺りは流石と言っていいでしょう。
自分の存在がどれだけ重要か分かった上で部下を信じ切れるところはコエンマが精神的に強い証だといえるのだと考察できます。
霊界案内人のあやめとは?
霊界案内人とは人間が死亡した時、死者を霊界まで連れて行く水先案内人の事を指します。
コエンマに仕える霊界案内人・あやめ(cv:亀井 芳子)
容姿はぼたんより年上に見え、物腰や言動も落ち着いている大人の女性。
黒い着物を纏い、黒髪を後ろで纏めているから大人びて見えますが、霊界案内人としては後輩に当たります。
また、ぼたんはドアを開けて部屋を出入りしていますが、あやめは壁をすり抜けて出入りする事ができるようで必ず一声かけてから出入りしている場面が見受けられました。
あやめの仕事ぶり
単行本13巻、『戸愚呂の償い!!』で初登場し、コエンマに命じられて戸愚呂が妖怪に転じる事になった切っ掛けを探っていました。
調べた結果を淡々と報告した後に「私にはまったく理解できません」と、自分の意見も述べる優秀な案内人だといえます。
また魔界の扉編では、コエンマの命令で一足先に蟲寄市を調査していて、人為的に界境トンネルを空けている者がいると報告しました。
有り得ない事であっても冷静に報告できる有能さが垣間見えます。
上司を元気付ける
単行本19巻、『ひとけた台のドラマ』はコエンマとあやめの話しと言っても過言ではありません。
上記にもあるように自らの手で父を罷免に追い込み、落ち込んでいるコエンマを元気づけてあげたいと願うあやめの奮闘が漫画になっています。
そんなあやめも元気になって欲しいぼたんが二人を連れ出して、何があっても二人を支持しているとあやめが告げ、コエンマもありがとうと返す事ができました。
コエンマが常に銜えているおしゃぶりの謎
コエンマと聞いて真っ先に思い浮かぶものが口に銜えているおしゃぶりです。
霊界にいる時の本来の姿ではそこまで違和感がないものの、人間界ヴァージョンでは浮かびまくっているおしゃぶりをどうして外さないのでしょうか。
魔封環としての霊具
コエンマは霊気を凝縮して溜め込んでおく霊具として自身のおしゃぶりを使用しています。
そのために人間界ヴァージョンでも外す事なく常に銜え、霊気を送り続けて来るべき日のために霊気を溜め込んでいました。
魔界の扉編で仙水に使用した時は、数百年後に訪れる暗黒期を抑えるために何百年もかけて霊気を溜めていたのですが、聖光気を纏った仙水に弾かれてしまいます。
「何百年かの苦労が水の泡だな」と仙水に言われた通り、長い時間をかけて完成する霊具なのだと分かりました。
コエンマに仕える鬼
霊界にいる時、コエンマには仕事を補佐する鬼が数人(?数体)います。
書類を運んだりご用聞きをしたり雑用を熟すために数体の鬼が走り回っている姿がよく見られました。
コエンマ側近・ジョルジュ早乙女(cv:西村 知道)
アニメオリジナルキャラクターとして10話、『暗闇の死闘!桑原・霊気の剣』にて初登場しました。
一本角の青鬼(水色)で、コエンマに付き従い漫才のようなやり取りをする事で笑いをよく起こします。
ジョルジュ役の西村 知道はナレーターも担っており、(13話の『幽助VS乱童 乱れとぶ妖術』のみ声の担当を宇垣 秀成が務めました)最初はナレーターとは別人扱いしていたもの、アニメ111話で全てのナレーターを務めていたと明らかにしました。
コエンマの側近として悪ふざけも一緒に行うなど、可愛がられているようにも見受けられる憎めないキャラです。
- ジョルジュの口癖
アニメオリジナルキャラクターでありながら、印象に残るジョルジュには耳に残る口癖があります。
「嫌いだなぁ」は間延びした語尾が困ったような印象を残してくれて、「バカみた~い」は本気で言っているわけではないから失笑を誘ってくれる一面がみられますね。
霊界で働く鬼たち
単行本1巻で幽助が初めてコエンマを訪ねた時に忙しく動き回っていた鬼たちがいます。
予定より早く危篤になってしまった事に慌てて、何体もの鬼が走り回って対処しようとして場が混乱しました。
その様子を見て幽助の一言が「場立ちか」なのですから凄い混乱の場に立ち入ったのでしょう。
コエンマの人間界ヴァージョンはイケメンで強い?のまとめ
コエンマは幽☆遊☆白書の中ではプーに次いでマスコット的存在といえるキャラですが、話しが進むにつれてそれだけでない事がよく分かりました。
人間界ヴァージョンはおしゃぶりを付けていなければ本当にイケメンな青年ですが、言動はやはり年長者としての余裕も感じる事ができます。
強さは戦闘としては幽助たちに遠く及びませんが、魔封環という切り札を隠し持っているなど恰好いい一面を見る事もできました。
幽助が死地にいる時も最後まで見守るなどコエンマは理想の上司といえるのではないでしょうか。