煙鬼とは物語後半の、魔界統一トーナメント編で登場したキャラです。
初登場は単行本18巻、『来訪者たち』で、かつての喧嘩仲間である雷禅の訃報を聞いて駆け付けてきた優しい妖怪でした。
煙鬼は鬼のような見た目で身体も大きいですが、温厚で優しい妖怪なのはその言動や行動で分かるというものです。
ではその煙鬼についていろいろ知っていきたいと思います。
- 煙鬼とは何者なのか
- 煙鬼の嫁
- 煙鬼の強さはどのくらいなのか
- 魔界統一トーナメントの結果は?
順に見ていきましょう。
煙鬼の正体とプロフィール
煙鬼は魔界三大妖怪の一人、雷禅の昔の喧嘩仲間です。
身体が大きくて見た目は鬼なのですが性格は実に温厚で愛妻家でもある優しい妖怪で三大妖怪に負けないくらいの実力を持っていながら、野心を持たない穏健派で魔界の勢力争いにも参加していませんでした。
煙鬼のプロフィール
- 名前:煙鬼(えんき)
- 性別:男
- 身長:不明
- 誕生日:不明
- 年齢:不明(雷禅と喧嘩仲間であった事から1,500歳以上である事は確か)
- 家族構成:嫁(孤光)
- 声の出演:飯塚 昭三
- 初登場したのは:単行本18巻
煙鬼の声を担当している飯塚 昭三さんが担当している他アニメキャラ
- 名探偵ホームズ(1984年~1985年 レストレード警部)
- ドラゴンボール(1986年~1988年 人造人間8号)
- ドラゴンボールZ(1989年~1995年 ナッパ)
など、アニメでは悪役を担当する事が多い中、特撮の声を担当する事も多いです。
雷禅との関係
当時の事が詳しく描かれた事はありませんが単行本18巻、『来訪者たち』で少し触れています。
大昔の喧嘩仲間で、「ワシらも強かったがあいつ(雷禅)はもっと強くて」と語っているので、雷禅の強さが知れるというものでしょう。
喧嘩仲間と言いながらしみじみと雷禅を見送れる優しさこそが煙鬼の強さなのかもしれません。
アニメでは104話の『意外な提案・魔界の変動』で初登場、幽助の前に現れて早々「昔の雷禅は強かった」と自慢げに言えるくらい親しい仲だった事が知れます。
ただ、幽助相手にしみじみと雷禅の事を語る口調には慈愛を確かに感じさせ、死を哀しんでいる事が痛いほどに伝わってきました。
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- 大昔の喧嘩仲間たち
本作に登場する雷禅の喧嘩仲間は九人いて、その中でも煙鬼はリーダーのように纏めるような立場にいるように見受けられました。
雷禅の墓参りに集まった時も上手い具合に纏めたり、仕切ったりするのはいつも煙鬼で皆も当然のようにそれに従っています。
互いに認め合っている事がよく分かる間柄の仲間たちですが、煙鬼の器の大きさがよく分かる場面が随所に見られるのが魔界統一トーナメント編なのではないでしょうか。
- 雷禅の喧嘩仲間たちの強さ
魔界三大勢力の一角で雷禅と喧嘩して渡り合える仲間たちなので当然、ランクはS級と考えていいと思います。
実際、後でも出てきますがトーナメントを勝ち抜き皆が上位に位置しているのですから、ただ権力争いが嫌で平和主義だったというだけでその気になれば魔界を掌握できるくらいの力は各々が持っていると考えられるのではないでしょうか。
煙鬼の話しだと、全盛期の雷禅を知っていて「今の軀や黄泉なんぞ当時の雷禅見たら小便ちびっとるよ」と言い切れるのですから、この時点で軀・黄泉を格下に見ているように見受けられます。
煙鬼の嫁について
煙鬼は妻帯者です。
妖怪であっても結婚するのは悪い事ではありませんが意外だと思ったファンも少なくないはずで、しかもとびきりの美人ときたら驚きを通り越して信じられないと感じるでしょう。
では、その嫁についても知っていきましょう。
孤光のプロフィール
- 名前:孤光(ここう)
- 性別:女
- 身長:不明
- 誕生日:不明
- 年齢:不明(雷禅の喧嘩仲間だった事から1,500歳前後である事は確か)
- 家族構成:夫(煙鬼)
- 声の出演:雨蘭 咲木子(うらんさきこ)
- 初登場したのは:単行本18巻
孤光の声を担当している雨蘭 咲木子さんが担当している他アニメキャラ
- ルパン三世 ロシアより愛を込めて(1992年 女性図書館員・人形の音声)
- NARUTO -ナルト-(2006年 クニヒサ)
など、低く厚みのある声で、色気のある女性役を得意としています。
孤光と雷禅の関係
煙鬼と同じく大昔の喧嘩仲間で、当時本気で惚れていたグラマーな女妖怪です。
黄緑の長髪で酒癖が悪く泣き上戸なきらいがあるものの、強く芯が通った女傑でトーナメントで夫である煙鬼と当たっても本気でやると言い切る格好良さを併せ持っています。
こちらもアニメ初登場は104話の『意外な提案・魔界の変動』で煙鬼と一緒に訪れ、酔った状態で幽助に絡んでいきました。
ですが、酒を飲んで溺れないといけないほど思い入れがあり、好意を向けていたという事が分かる大切な一場面で、墓に縋って泣いている場面は一緒に涙を誘うくらいに哀愁が漂っています。
単行本ではそれと分かりませんが、アニメでは特徴のある、どこか訛っている話し方になっていて、それも孤光の魅力となりました。
煙鬼と孤光が結婚した経緯
孤光は雷禅に何度もアタックしていたそうですが、その雷禅が人間に女に本気で惚れてしまいフラれてしましました。
自棄になって、やけっぱちで煙鬼と結婚してしまった、と口では言っているものの満更でない事は仲の睦まじさからも判明します。
雷禅の墓参りに来て幽助と初対面の場で散々愚痴った後「あたしを大切にしてくれる」と真顔で言えるあたり、盛大な惚気だと考えてもいいでしょう。
リンクテキスト:煙鬼が結婚した経緯が分かる単行本18巻を読んでみる
夫婦生活の一端
煙鬼と孤光の夫婦生活が描かれている描写というのはほぼ皆無ですが、単行本19巻、『のるか そるか』で武装教団・正聖神党に霊界が占拠された時、腰痛を起こしていた煙鬼の腰に湿布を甲斐甲斐しく貼っていた孤光の姿が描かれているので、矢張り夫婦仲は良好のようです。
他にも初登場時、アニメでは酔っ払った孤光に噛まれても怒らず許してしまうあたり、煙鬼は尻に敷かれているのが分かりました。
ですが人間であっても夫が嫁にベタ惚れで尻に敷かれている方が上手くいく傾向にあるように、煙鬼夫妻も孤光が強いおかげでいい夫婦生活を送れているのではないでしょうか。
煙鬼の強さ
単行本では戦いの描写は一切描かれていません。
ただ、雷禅の墓参りに来たかつての仲間たちと久し振りに全妖力を出した際、その圧で幽助は吹っ飛ばされています。
遠く離れた軀にもその妖力を感じ取る事ができたし、黄泉の国では妖力計の針を振り切り、数値が計測不能なほどに高かった事が判明しました。
アニメ104話、『意外な提案・魔界の変動』では、単行本よりも妖力の放出が強く描かれていて、煙鬼の形相が本当の鬼のように変化したように見えるくらいに本気の放出は凄まじいものだと印象付けられ思わず見入ってしまうほどです。
黄泉も「一人一人がオレと互角、いや、それ以上」と戦く程でした。
魔界統一トーナメントで優勝したのは煙鬼
結局、魔界統一トーナメントで優勝したのは煙鬼でした。
こちらも戦いの描写は一切描かれていません。
ですが、準々決勝(アニメでは準決勝)で軀に勝ち、決勝では才蔵に勝利したと言葉だけで結果が発表されていました。
優勝後のスピーチでは腕に包帯が巻かれていたくらいで他に大きな怪我が見当たらなかった点からも相当強かった事が見受けられます。
- 魔界統一トーナメントで優勝候補たちの勝敗
Bブロック三回戦最大のカード、黄泉VS浦飯幽助は六十時間に及ぶ死闘の末、黄泉が勝利しました。
その黄泉ですが続く四回戦で孤光に敗北、曰く、気の流れや聴覚で戦うのは集中力と体力が必要との事です。
その孤光は準々決勝で九条に敗北しました。
軀は棗に勝利したものの、準々決勝(アニメでは準決勝)で煙鬼に敗北となったのです。
ここまでで分かった事は、魔界統一トーナメントの決勝まで進んだのはほぼ、雷禅の喧嘩仲間ばかりでした。
三年間限定・魔界の王
魔界統一トーナメントで優勝した煙鬼が決めた約定は『人間界に迷惑をかけない事』というたったひとつだけでした。
この約定により、自治法が公布され魔界に迷い込んだ人間は保護されて人間界に帰される事になり、以前ならば妖怪によって食料にされる事も多かったのですが、それもできなくなったのです。
約定により結成されたパトロール隊は勿論、大会の敗者たちでした。
人間を食料とする妖怪もいる魔界において、「迷惑をかけるな」と約定を設ける煙鬼は、自身が穏健派という事もあると思いますが、一人の人間を愛し抜いた雷禅の意志を忘れずにいたからなのでしょうか。
霊界との紳士協定
煙鬼が魔界の王になってから、幽助や蔵馬は魔界と人間界を何度も行き来できるようになりました。
その際に霊界は人間界と魔界の間に張っていた結界を解いていたのです。
それはコエンマが上層部、つまりは自分の父親であるエンマ大王を告発した事が切っ掛けでした。
コエンマの告発
エンマ大王は妖怪に関する報告書や資料を膨大な量で偽装していました。
大部分は人間界で妖怪がやったとされる悪事の水増しで、捕らえたD級妖怪を洗脳しわざと人間界で悪事を起こさせて犯罪件数を増やしていたという最悪のものだったのです。
「煙鬼の強さはどれくらいで嫁の孤光と結婚した経緯」についてのまとめ
煙鬼の出番は僅かなものでしたが、とても強い妖怪だと分かるものでした。
全盛期の雷禅と喧嘩をしていた仲間という事で、仲間たちも強く曲がった事が嫌いな一面がよく見られます。
戦いの描写は一切描かれていないにも関わらず、黄泉、軀を抑えての魔界統一トーナメント「優勝」という一文だけでその強さは計り知れないものがあるでしょう。
そして嫁である孤光に対する優しさも初登場の様子からも知る事ができる夫婦でした。
魔界でトーナメントを勝ち抜く強さを持ちながら、人間界との平和を望み愛妻がいるという煙鬼はいい夫でいい男なのだと思ったファンも多いと思います。