遊郭編で登場したときと屋の遊女・鯉夏花魁は心優しい女性です。
しかし、身請けの話がきた際に堕姫に目をつけられてしまうと、その後は鬼殺隊と上弦の鬼の戦闘が激化していくにつれて舞台から鯉夏花魁はフェードアウトしていきました。
そこで今回は、
- 鯉夏花魁の生死について
- 鯉夏花魁のその後の考察
- 鯉夏花魁のプロフィール
など、鯉夏花魁について紹介したいと思います。
鯉夏花魁は死を免れる
鯉夏花魁は竈門炭治郎がときと屋に潜入して数日後、嫁ぎ先が見つかり遊郭を出て行く事になりますが、その晩、鯉夏が立ち去る前に彼女を食べるべく堕姫が鯉夏の部屋に現れました。
そして、鬼の匂いを察知して炭治郎が戻ってくると、そこには人間を貯蔵できる帯に鯉夏を閉じ込めている堕姫の姿があり、鯉夏は首から下を既に帯の中に取り込まれている状態だったのです。
しかし、この段階ではまだ帯に貯蔵されているだけなので鯉夏は死んでいません。
炭治郎は鯉夏を救出すべく堕姫と交戦します。
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鯉夏花魁は炭治郎が救出
鯉夏花魁は堕姫の帯に完全に取り込まれてしまいましたが、炭治郎と堕姫が交戦する最中に、炭治郎が水の呼吸・肆ノ型「打ち潮・乱」で堕姫の帯の鯉夏花魁が取り込まれた部分を器用に切り離した事で貯蔵庫送りを免れています。
炭治郎が帯を切り離したおかげか切断後の帯は堕姫にも操作できないようですが、鯉夏の身体の殆どは帯に取り込まれたままであり、鯉夏自身も気を失ったまま目覚める事はありませんでした。
しかし、息はあるので鯉夏は生きています。
鯉夏花魁は生きている
単行本9巻第78話、鯉夏が取り込まれた帯の部分を切り離した後、炭治郎は自身の体温を上げた状態で放つヒノカミ神楽ならば堕姫に通用すると閃き「痣」の発現の手前まで迫っていました。
そして、鬼の手から命を守る為に心を燃やせ、と炭治郎が己を鼓舞していく最中、切断した堕姫の帯の能力が解除されたのか鯉夏の体が徐々に帯から解放されていく描写があるのです。
未だ鯉夏に意識はありませんが炭治郎が「二度と理不尽に奪わせない、もう二度と誰も俺たちと同じ悲しい思いをさせない」と独白している事から見ても、鯉夏はまだ生きているように窺えます。
鯉夏花魁のその後はどうなったのか
炭治郎によって堕姫の帯からは解放された鯉夏ですが、堕姫の帯から解放される描写が最後の出演となっている為、鯉夏がその後遊郭の戦いを切り抜ける事が出来たのかは描かれていません。
鯉夏花魁の死亡説
戦場となった吉原遊郭では、三度の大規模攻撃が放たれました。
- 単行本10巻第80話:堕姫による広範囲無差別攻撃
- 単行本11巻第92話:堕姫による建物破壊
- 単行本11巻第94話:妓夫太郎による最期の攻撃
以上の攻撃で吉原は三度壊滅する規模の攻撃を受けており、特に①の攻撃では明確に複数名の死傷者が出ている描写があるのです。
そして、①の攻撃は鯉夏が解放されて気絶していた場所とそう離れていない為、「鯉夏が巻き込まれた」可能性が浮上しました。
しかし、鯉夏は遊郭編のゲストキャラクターである為、堕姫の攻撃で死亡していたなら明確な描写が差し込まれる筈なので、遊郭編で上弦の鬼の攻撃に巻き込まれて死亡しているという事は無いと考えられます。
また、単行本10巻第88話時点で宇随天元の嫁であるまきをと須磨が住人を避難させている描写が差し込まれているので、もしかしたら炭治郎は堕姫との交戦中に鯉夏が倒れている場所から距離をとっており、駆け付けた天元の嫁3人が鯉夏も避難させていたのかもしれませんね。
鯉夏花魁の身請人の死亡説
上述同様にこちらも堕姫や妓夫太郎の大規模攻撃で鯉夏の身請人が死亡したのではないかという説です。
鯉夏はこの戦いの翌日に身請人となった男性と吉原を出て行くと述べていましたが、もし身請人が先乗りして吉原の何処かで宿泊していれば、上弦の攻撃に巻き込まれた可能性はあります。
こちらも可能性の話になりますが、もし身請人が死亡していれば、例え鯉夏は生き延びていたとしても悲惨な結末ではないでしょうか。
鯉夏花魁は身請人と結婚して幸せに暮らしている説
こちらは鯉夏も身請人の男性も上弦の鬼の被害に遭わずに無事に避難した説になります。
鯉夏は炭治郎に救出され帯から解放されると天元の嫁3人の誰かに救助されて郊外に避難させられている、もしくは目を覚ましてから自力で安全地帯に避難しており、身請人の男性も被害を免れている、またはこの時には現地入りしていなかったから助かっているのではないでしょうか。
鯉夏の直接的な死亡描写が無かった辺り、遊郭編後、鯉夏は身請人と結婚して幸せに暮らしているような気がしますね。
鯉夏花魁のプロフィール
【名前】 | 鯉夏(こいなつ) |
【所属】 | ときと屋の花魁 |
【初登場】 | 単行本9巻第71話 / アニメ遊郭編第2話 |
【声優】 | 斎藤千和 |
吉原遊郭で暮らす遊女達は貧しさや借金などで売られてきた者が殆どですが、その代わり衣食住を確保されており、遊女として出世すれば裕福な家に身請けされる事もあります。
鯉夏は遊女の中でも最高位である「花魁」であり、美貌・教養・芸事の全てを身に付けている特別な女性に位置し、鯉夏のような位の高い花魁には簡単に会えません。
余談ですが、鯉夏は源氏名でしょうから本名は不明です。
鯉夏花魁の優しい性格
鯉夏は上位の花魁でありながら禿や新人の炭子(炭治郎の女装)にも優しく接する器量の良い女性です。
須磨花魁が行方不明となった後も須磨が足抜けするような人間ではないと異常事態に感づいており、須磨がしっかりした子で男にのぼせるタイプではないと告げると、何者かが偽装した須磨の日記を読んだ後もずっと行方を心配していました。
また、自分が身請けされて「ときと屋」を立ち去る事が決まった直後も、不吉な事が起きている吉原に皆を残して去る事を心残りにしていた等、最後まで他人を心配する優しい心を持っています。
なお、鯉夏は優しくて皆に好かれているものの甘やかしすぎるという理由で女将に怒られる事もあるそうです。
鯉夏花魁の禿の童女
禿(かむろ)とは、鯉夏のような花魁について回り着替えなどの身の回りの世話を担当する見習い童女の事で、決して禿(はげ)ではありません。
鯉夏が初登場で行っていた花魁道中の際について回るのも禿の仕事であり、劇中では二人組の禿が鯉夏に付きっきりで側にいました。
鯉夏の許にいる禿は炭子がお菓子を貰ったのを見て鯉夏に「わっちも欲しい!」と無邪気に寄り集まってくる様子からとても可愛がられているのでしょうね。
単行本9巻第74話のおまけページでも、鯉夏に群がって「おいらん、おいらん、遊ぼ」や「おいらん、かんざしつけて」と楽しそうにしている姿が描かれています。
堕姫の許にいた禿らしき少女達の扱いがぞんざいである分、鯉夏がどれほど優しい人間か窺えますね。
鯉夏花魁と炭治郎の関係
炭治郎は宇随天元の嫁の捜索の為に女装して「ときと屋」に潜入しており、その中で鯉夏と出会いました。
しかし、鯉夏は最初から容姿や声から炭子(女装名)が男だと気づいており、炭治郎が正体を打ち明かした際には「あ、それは知ってるわ。見ればわかるし…」と告げるものの、寧ろ炭治郎が女装までして何をしているのかと疑問に思っていたそうです。
それなのに炭治郎には須磨の事について知りうる限りの情報を提供する他、お菓子を分け与える等、優しく接していました。
また、炭治郎が正体を明かした後も須磨を心配していた様子から何か事情があるのだと察して深く踏み込む事はしないものの、一方で炭治郎が行方不明となった人達は必ず救い出すと誠意を見せれば「ありがとう、少し安心できたわ」と吉原に残していく人達を心配する気持ちをほんの少し解消出来たと伝えます。
そして、誰かを心配するのは当然であると告げる炭治郎に対しても「私はあなたにもいなくなってほしくないのよ、炭ちゃん」と伝えており、炭治郎はどこか嬉しいような表情を浮かべて頭を下げました。
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鯉夏花魁の生死やその後についての考察のまとめ
- 鯉夏は身請けされる前日の晩に堕姫に捕縛される
- 鯉夏は炭治郎によって堕姫から救出されている
- 鯉夏は炭治郎に救出された後、堕姫の帯から解放されている描写が最後の出演
- 鯉夏の生死は不明
遊郭編において、重要な情報を伝えてくれる存在であり、炭治郎にも優しく接してくれる花魁の鑑ともいえる鯉夏でしたが、炭治郎に救出された後はそのままフェードアウトしていきました。
鯉夏のその後は読者の想像に委ねられますが、作中で特に言及される事がないという理由から無事に避難して平和に過ごしているように思えます。