少年チャンピオンで現在好評連載中のギャグ漫画、吸血鬼すぐ死ぬ。
この漫画の単行本にだけ掲載される面白い予告のことをご存じでしょうか。
今回は嘘予告と言われる吸血鬼すぐ死ぬの予告について、ネタバレを含めながら紹介します。
吸血鬼すぐ死ぬの嘘予告
嘘予告を簡単に説明すれば、本編に登場するキャラクター達が織りなすシリアス調の見開き1ページ(巻によっては半ページ)の予告であり、予告という名のお楽しみ要素とも言えるでしょう。
それこそ、本編でW主人公のロナルドとドラルクが個性豊かな吸血鬼やハンター達と織りなすギャグはどこに行ったのかと思うくらい、急なシリアス展開の予告に驚かされた読者もいたはずです。
もしかすると次の巻からは本当に予告通り吸血鬼すぐ死ぬのはシリアスな漫画になってしまうのか、と初めて単行本を手にした方は思うかもしれませんが、特にそんなことはありません。
嘘予告のページ内には必ずどこかに「USODESU(ウソデス)」の表記(1巻のみ違う表記)がされていて、この予告が嘘であるとしっかり示されています。
なので、次の単行本はいつも通りのギャグが展開して、また最後に巻末で待っているのが嘘予告。
本編と温度差のありすぎるこの嘘予告を、吸血鬼すぐ死ぬの単行本を買う楽しみにしている方もいることでしょう。
吸血鬼すぐ死ぬはなぜ嘘予告をやっているのか
では、本編のギャグがとても面白い吸血鬼すぐ死ぬは、なぜ嘘予告という形をとっているのでしょうか。
その考察をしてみたいと思います。
クールダウン効果を狙っている
吸血鬼すぐ死ぬはギャグ漫画なので、もちろん予告が面白さ全開のギャグで展開されても楽しめるのですが、そもそも本編が面白すぎるため予告までギャグにするよりも、シリアス調の嘘予告が入ることで読者もクールダウンの効果があります。
単行本をいっぺんにまとめて読む時も、1巻終わるごとにシリアスな嘘予告が挟まることで一息ついて、また次のギャグを楽しむ準備がしやすいことも考えられますね。
単行本だけ買ってる人に新キャラをお披露目している
いつも週刊少年チャンピオンを買っている方は、次に販売される単行本には本誌のどの話が掲載されるかをなんとなく想像できると思います。
対して、単行本だけを買っている方は自分が買った巻で展開するのはどんな話か、またどんなキャラが登場するかを楽しみにしながら読むことになるでしょう。
その際、巻末の嘘予告には次巻から新登場するキャラもしっかりと描かれているため、単行本のみを買う方にもこのキャラが新しく出てくるんだと軽くお披露目することが出来ます。
もちろん、嘘予告で煽っていたようなキャラにはならないため、次の巻を見る前に見開き1ページの情報だけでどんなキャラなんだろうと想像してから見ると、単行本派の方はより楽しむことが出来るかもしれません。
逆にすでに本誌を読んでそのキャラを知っている方も、予告ではこんな風に扱われてるんだというギャップを楽しむことが出来るでしょう。
作者さんがノリで楽しんで描いている
シリアス漫画を描かれる作者さんが、時に登場キャラでのギャグを描いてくれるのと同じように、吸血鬼すぐ死ぬの作者さんも特に深い意味はなくノリでシリアス予告を描いてくれているのかもしれません。
それでも、本編で色んなギャグをやっていた登場キャラ達に、見開き1ページだけでシリアスな話を描ける作者さんはやはりすごいと感じます。
吸血鬼すぐ死ぬので特に面白かった嘘予告
ここで、今まで発売されている嘘予告の中で特に気になった嘘予告を紹介させていただきます。
ネタバレになってしまうため、まだ単行本を読んでない方はご注意ください。
2巻の嘘予告
この予告はネットでも知名度が高いY談おじさんが登場する前の巻なので、予告にもY談おじさんが登場しています。
Y談おじさんの意味深なセリフと悪意の男Y編という煽りタイトルもついていますが、3巻のY談おじさんを見た後に見直してみるとすごく笑える内容になっていますね。
最近ネットなどでY談おじさんという二次創作を見かけたことはないでしょうか。 このY談おじさんは吸血鬼すぐ死ぬという漫画に登場する吸血鬼の1人。 ここではその一風変わった特殊能力や、Y談おじさんが登場して街をお騒がせした回について[…]
ここのセリフの意味もそういうことか、というツッコミが入ってしまいそうです。
9巻の嘘予告
一見すると、強大な敵を前にした長編シリアス展開が始まるのかと思わせるイラストですが、やはりいつもの嘘予告です。
画面の大部分を取っている見慣れない2人のキャラはいかにも強者と言った雰囲気を纏っていますが、10巻でどのような活躍をするのでしょう。
本編を見ている人なら笑える予告と思いますが、まだ読んでいない方もどんな展開になるのかをぜひ想像してみて下さい。
11巻の嘘予告
都合上1ページになっているこの巻の嘘予告に登場するのは主人公ドラルクの母親です。
これまでの話でも時々存在がほのめかされていた母とついにドラルクが絡むことになる12巻。
予告通りのシリアス展開で進むのか、はたまたギャグ一色の家族団らんのお話となるのか、詳細はぜひ本編を読んで確認してください。
まとめ
単行本の巻末で本編とは関係なく繰り広げられるシリアスな嘘予告、それもまた吸血鬼すぐ死ぬの一つの魅力と言えるでしょう。
もしかするとアニメでも、予告が嘘予告となって放送されるかもしれません。
その辺りを含めてアニメ化についての続報や、次の単行本発売が楽しみになりますね。